『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
毎日のように
恋♡の微熱に侵される
好きなひとに会うたびに
少し体温が上がる
好きなひとに
急接近されたり
密着された瞬間
微熱じゃすまなくて
そこから
さらに
高温状態になってしまう
もう高熱がなかなか引かずに
わたしは倒れそうになる
そのまま寝込んでしまうことも
最近ではたびたびある
恋って本当に素敵で
本気で好きになってしまえば
もう微熱じゃすまなくなって
恋のコントロールが不能となり
わたしがわたしじゃなくなる
恋の微熱はすぐに
お薬を飲んで
ゆっくりとしていれば
治ると思ったら
やっぱり
全部お薬飲んでも
全然効かないよ
ねえ恋の神様
恋を和らげる
お薬をわたしにください♡
微熱の日、小学生の頃は微熱でも気が付かないで元気に登校してた
中学校になると皆勤賞が欲しくて、微熱でもいやいや頑張って登校してた
高校では微熱で学校を休みたい気持ちでいっぱいだ
大人になっていくに連れて弱くなってきた。
もう疲れたなー
たまには微熱もいいと思う。なんてね、思ってしまう。
まぁ、それはダメなんだけどね、、、体を休ませることが1番大切なのだよ
微熱が出ると地味に辛くなるよね
ほんの少しの微熱でもだるくなるし
下がれば楽になるし
風邪引くと大変だよね
だから、風邪が引きやすくなる季節の変わり目は、1番好きじゃない
みんなは、どう?
【微熱】
「あつい」 そう言うと彼はまたからかってくる
彼の冷たい手が私の頬に触れる 彼はまた笑ってる
「あつい」 これはきっと熱があるんだ
きっと顔が火照るのも熱のせい
だから彼なんかに照れてなんかいないんだ_
「ふたりの微熱」
冬の夕暮れ、街は薄い霧に包まれ、オレンジ色の光が空を染めていた。駅前の小さなカフェで、奈緒はカップを両手で包み込みながら、窓の外に広がる景色を眺めていた。
「遅れてごめん」
柔らかい声が聞こえ、振り返ると、蓮が少し息を切らして立っていた。外の冷たい風で頬が赤く染まり、マフラーを直す仕草がどこか照れくさそうだった。
「大丈夫、まだ始まったばかりだから」
奈緒は微笑みながら答え、対面の席を指差した。蓮がコートを脱ぎ、目の前に座ると、カフェの温かい空気に二人の間の緊張が溶けていくのを感じた。
蓮とは高校時代の同級生だった。数年前、卒業と同時に別々の道を歩み始め、それ以来、会うことはなかった。偶然再会したのは先月、地元の駅前だった。ふと目が合った瞬間、奈緒の胸が少しだけ熱くなったのを覚えている。
「奈緒、元気そうで安心した」
蓮がコーヒーに口をつけながら、視線を柔らかく奈緒に向ける。
「蓮もね。…でも、なんだか久しぶりすぎて変な感じ」
奈緒は苦笑いを浮かべる。蓮は少し黙った後、ふっと笑みを浮かべた。
「確かに。でも、あの頃の奈緒と変わらない部分もある気がする」
その言葉に、奈緒の胸がまた少し熱を帯びた。何を言えばいいのか分からなくて、彼女はテーブルに置いた手をぎゅっと握る。
沈黙が流れる。けれど、不思議とその時間が心地よかった。
「奈緒、聞いてもいい?」
蓮が意を決したように口を開いた。
「うん、何でも」
「…あの頃さ、俺、奈緒のこと好きだった」
カフェの喧騒が遠ざかり、奈緒の耳には蓮の言葉だけが残る。彼の顔は少し赤く、手の中のカップを見つめている。
「え…?」
奈緒の声は思ったよりもかすれていた。心臓が鼓動を早め、体中に小さな熱が広がるのを感じる。
「急にごめん。でも、今日こうしてまた会えたのが嬉しくて、伝えたいと思った」
蓮の声は真剣だった。
奈緒は答えを出せないまま、少しだけ微笑んだ。そして、視線を落としながら言った。
「…私も、そうだったかもしれない」
彼女の声もまた小さかったが、蓮の目には確かな光が灯った。
外の霧は少しずつ晴れていく。二人の間に、これまでの時間を埋めるような温かさが広がっていた。
なんとなーく体がだるい。
首を触ってみるとちょいとぬくい。
……熱? これは熱なのでは?
わくわくしながら測ってみると、なんと微熱。
熱じゃないんかーい! と思いながらも熱は熱なので、お母さんに微熱があるから学校休むと伝えてお布団に戻る。
なんとなくだけど微熱が気持ち的に一番辛い気がするんだよね。
しっかり熱が出たらもう寝るだけって思えるし、開き直れる。
微熱は中途半端な元気があるから、寝てていいのかな学校休んじゃって良かったのかなって思っちゃう。
そういう罪悪感がちょっぴりストレスなんだよねえ。
……あー、なんかお腹空いてきた。
朝ごはん食べて寝よ。
本格的な熱にはしたくないからね。
数年ぶりに君に会った。
君は相変わらず天真爛漫で、よく笑い、楽しそうに話した。
会わなかった何年かの空白を全く感じさせないようなその様子に、私は随分安堵した。
会って話をしたのはほんの数分だった。
君は再会を喜び、私ののんびりとした相槌にきらきらと笑い、それじゃあね、と言ってお別れをした。
唐突に現れては風のように去っていった。
そうだ、君はそんな人だったね。
その距離感が私にとっては心地よかったことをじんわりと思い出した。
君がいなくなって私はまたポツリと一人残される。
静かに佇んで君が残していった余韻を楽しむ。
別れ際君は、またゆっくり話をしようと言った。
君は嘘をつかない。
きっと近々、必ず会いに来てくれるのだろう。
まだ、心臓がドキドキしている。
ほてった頬を冷ますように、私はゆっくりと歩き出した。
『微熱』
「Sky 星を紡ぐ子どもたち」より
人より努力が報われるまでの時間が長いと思う。だから人の500倍努力しなければならない、とも思う。でもやっぱりそれは少々苦しくて、耐えきれなくなるときがある。泣いても泣いても何も変わらないから分からない。でも、やめることだけはできなかった。いや、しなかった。もう戻れなかった。進むしかなかった。いつか何かが変わるのか。いや、変えるんだ。大丈夫、まだ心は死んでいない。
微熱を孕んだ瞳で私が見据える景色は、今。
久しぶりに風邪をひいて微熱だった。
和人先輩怒ってるだろうな微熱だったら。
私と和人先輩は出会ったのは、初めて部活の時、失敗する私に優しい推してくれてゆりなちゃん大丈夫?』
私はこの時、恋をしたでも同時に微熱みたい暑さに体を襲われた。
私こう解釈をした微熱という恋の熱なんだと思った。
『大丈夫?ゆりなちゃん風邪大丈夫?』
はい微熱なので、大丈夫ですそれなんで和人先輩いるんですか?』
『ゆりなちゃんお母義さんと下で合って、
入れってもらったんだ』
『そうだったんですね部活の試合が大丈夫ですか?私が風邪なんてひいてごめんなさい』
『サッカー試合勝ったよみんなゆりなことを心配してたよ後そんなに謝らないでゆりなちゃんの作戦で勝てたんだから。』
私のこの恋の微熱は踏みとどまりません。
終えてもう二年経つのにどうしても幼い微熱を下げられなくて
夜、十一時、テレビのシリアスなドラマを見ながら、熱い珈琲を一口飲む。
シリアスドラマに見入ってしまって、熱い珈琲が冷めていた。
微熱。
それが俺の頭に、流れ、消えた。
微熱
頭も痛い。
体も重い。
全てがダルい。
けど、君が慰めてくれる。
ずっと隣に居てくれる。
大好きと言ってくれる。
こんな日も悪くないかもしれない。
目が覚めた。
しばらく寝ていたらしい。
さっきまでの夢、いや妄想?が恥ずかしくなる。
顔が一気に熱くなる。
でも、それは微熱のせい。きっとそう。
あいつが私を好きにさせてきたのが悪いんだから。
会いたい。
ことん。
「あっ……」
小さい声に反応して振り返ると、テーブルからマグカップが落ちていた。
今の床はカーペットを敷いていたから、特に割れることもなく重い音が響く。
転がったマグカップは空だったから、特に汚れなかったが反応できない彼女に少し驚いた。
俺はマグカップを拾って彼女を見つめると、どこかふわふわしているように見えた。
俺は迷わずに彼女を抱きしめると、彼女は俺に身体を預けてくる。
うーん、温かいなー。
と言うか、ちょっと熱いかな。
「今日の予定はー?」
「お仕事ですけれど……?」
彼女は責任感が強い方だから、何かあると無理してしまう。それが分かっているのに、微熱のある彼女を仕事に出すのも気が引けた。
だから、俺のせいにしてもらおう。
「今日はお仕事お休み。軽くだけれど熱があるよ」
「え。でも迷惑かけちゃう」
「悪化して身体を壊したらもっと長引くよ」
俺を見上げながら、おろおろとしているのが分かって、また可愛い。
「医者の俺が言うんだからダメです。今日はお休み! 仕事行ったら無理しちゃうでしょ」
キッパリと言い切ると、彼女視線は泳ぎまくる。
「そ、そそそ、そんなことナイデスヨ」
裏返った声は、予測を確信に変えた。絶対、そうでしょ。
「だーめ。俺が無理したら心配するし、怒るでしょ? 俺も同じだからね」
それを言うと、彼女は言葉に詰まった。
そして唇を尖らせて、涙目で見上げる。熱のせいでほんのりと頬が紅くしているから尚更可愛い。
「じゃあ……」
彼女はぎゅうっと俺を抱きしめてくる。多分、寂しいのだろうな。
「今日はお休みします」
安心を伝えるように、彼女を抱き締め返した。
「うん。俺も今日は早く帰るからね」
そう伝えて、額に唇を乗せる。
やっぱり熱いから休ませて正解!
おわり
一九四、微熱
“微熱”
彼の動く眉、彼の高く綺麗に通った鼻筋、彼の舞うような身振り手振り、彼の不揃いな髭、彼が脱ぐジャケットとダウンの擦れる音、彼の教科書ページを巡るごつごつとした指、彼のペンを持つ手、彼のあまりにも聴きやすすぎる声。少し彼のことを思い出しただけで、こんなにも好きなところが溢れ出る。
どうしてわたしは14歳も上の男性を、こんなに愛おしいと思ってしまうのだろう。
いや、しかしそうではない。
14歳だからこそ魅せられる、余裕に溢れた彼だからだろう。だとしても、彼が愛しくて仕方がないのは、変わらない事実だ。好きだということも、愛おしいと思うことも事実。では、胸の鼓動を感じるのはどうしてだろう。寝不足による、動悸だろうか。
いや、しかしそうではない。
わたしは、最初から、恋の“微熱”にやられていたのだ。
全てはこれで片付く。私から彼への、今は報われない、一方的な恋の“微熱”であるということに。
微熱
風邪の始まりから恋の始まりまで、様々な表現ができる器用な単語。勝手にそう思っている。
ヒトの体温は平均が35度後半が平均だったり子供は36度後半だっけ?とりあえず日頃から34度後半の俺が37度ちょうどくらいの熱が出る時めっちゃ辛い。36度後半平均のやつがちょっと熱出て37度よりも通常時から3度分くらいあがる俺の方がしんどい。気がする。
いやもちろん日頃から体温高い人もしんどいよなごめん調子乗りました。みんな違ってみんな辛い。風邪?しっかり休んで。
ところでこう言う日って幻覚見るよな。
体調おかしい日って意味な。
「名状し難い形のりんご持ったお嬢の幻が……」
「本人ですわよ」
「笹本さんのうさぎりんごは…?」
「可愛かったので私が全部食べました」
「あんな可愛いのに!?」
「変色して夏の野うさぎ状態だったので……」
「それはそれで見たかったかもしれん」
「いや早く食べてくださいよ勿体無い」
枕元に置かれていた皿のリンゴは全てお嬢が平らげたらしい。
ほんとだ一個もない…みかんくうか。
この家いつでも何かしら食べて良い果物あるからすげーよな。
枕元の果物カゴから取ってもきもきむき始めたらお嬢はお嬢で林檎を食べるらしく、自前の刃物で新しくむき始めた。こいつお嬢様の癖にわりとなんでもできる。皮剥きの手の動きも滑らかだ。
掃除も料理も風呂焚きもできる。
屋敷の大きさに住んでる人間の数があってないから、やることが色々あるかもしれない。
あと『花嫁修行の一環です』つって裁縫と薙刀術と剣道と弓道と馬術もやってんだっけ。
裁縫以外なんか違くね。椿財閥はどういう相手を求めてんだ。
合戦とかすんのか。
まぁ陰陽師だから。俺まだ柔軟しかしてないけど。
いつか俺も求められるのかな。
まぁ俺ある程度1人で対処できる技術を身につけたら普通の大学行って普通の企業に就職するつもりだけど。オバケ関わりたくないから。今世話になってるだけで。
いつかは独り立ちをするのだ。
そうなるとこんな風に、誰かと過ごす時間てのがないんだろうな。
それはありがたい事だ。幸いだ。
1人は落ち着く。1人が落ち着く。
みかんがうまい。寝ながら食うの行儀悪いけど調子悪いから勘弁してくれ。
「今はどうですか、体調は」
「しにそう」
「氷枕変えますね」
「ん」
「石蕗が、だいぶここに慣れたから気が抜けたんじゃないかって言ってました、それならいいかと思って」
そうなのか。わからん。慣れない所って緊張するよな。
疲れが溜まってる感はあった。また違うのか。
わからん。俺の胸中を察する事なくお嬢はちいさくはにかんだ。
「……へぇ」
「あんまり辛かったら言ってくださいね、坐薬があるので」
「それならいいかってそういうこと!?!?」
気が抜けるくらいの間柄なら坐薬もいけるだろうってこと!?
まだまだ普通に恥ずかしいですけど!?!?
絶対坐薬の世話になりたくない。
死ぬ気で治した。
みんなも気をつけてな。季節の変わり目とかな。
ばいばい。
ごじつかひつします
微熱
あぁ、微熱だ
1年前からずっとずっと
下がることを知らぬ存ぜぬ
ぎゅぅっと私を苦しめる
熟れた林檎のような頬に
煮詰めた飴でおめかしを
震えて凍える小さな声に
蜂蜜れもんの大きな加護を
あぁ、わずらわしい、煩わしい
上がって上がって下りきらずに
とくとくじんわり
ひろがってゆく
もうそろそろ下がってなんて
これっぽっちも思わないから
綺麗に咲いた真紅の華に
そっと小さく口付けて
微熱出たっていったら
あの人は来てくれるかな
仮病使わなきゃ
会えないなんて
本当悲しい
窓辺から運動場に居る彼を盗み見る。木曜の三限、2年生は体育の授業である。いつの日かこの時間、彼を観察することが日課となっていた。つまらない古典の授業でクラスの大半が意識を手放しているこの空間は、暗く重い雰囲気が漂っていて、退屈以外の何物でもない。彼は陽光に照らされて、他の生徒とは違う異様な雰囲気を纏っており、自然と人の目を引く。俺はいつの間にか彼を目で追うようになっていた。彼とは実は面識があるのだ。彼は弓道部の後輩であり、何回か言葉を交わしたことがある。と言っても、15人の後輩の中の1人であり、特に仲が良いと言うことはできない。
あれ、今日は居ないな。ある週の木曜日、いつも通り運動場を眺めながら思った。どうしたのだろう、休みなのだろうか。いいや、朝の部活動で顔は見た。ならば見学だろうか。体調を崩し早退でもしたか。悶々と可能性を考えていると、退屈な授業はいつも以上に長く感じられた。時計を睨みつける目に疲れを感じるほどだった。やっと鐘が鳴り、10分間の休憩時間を迎えた。俺はほぼ無意識で廊下を歩き、向かった先は保健室だった。保健室のドアの前で意識を取り戻した。中が気になるが用がない。悩みに悩んだ末、ここまで来たのだから覗かない訳にはいかないと思い、仮病を使おうと考えた。ドアに手をかけ、力を込める。中は思った以上に静かだった。それもそのはず、保健室の先生は不在であったのだ。俺は下手な芝居を打たなくて良いことにそっと胸を撫で下ろした。辺りを見回す。1つ、カーテンが閉まったベッドが目に止まった。そっと近づいて声をかける。やはり後輩の彼だった。体調が悪いのか、ゲホゲホと咳き込みながら
「先輩?なんでここに…どうしたんですか?」と尋ねてきた。
「あー、ちょっと用があったんだけど、先生居ないんだわ」俺はハハッと乾いた笑いをしてみせた。そして、続けて問う。
「お前はどうしたんだ?体育いなかっただろ。体調悪いのか。」
「ゲホッ、見てたんですか、?ちょっと風邪ひいたっぽいです。」
「そうか…開けるぞ」俺は返事を待たずにカーテンを開けた。純粋に心配な気持ちからだった。咳き込み方からもう帰らせてもおかしくないだろう。きっと先生に見せた時から病状が悪化しているのだと思った。しかし開けた瞬間、俺は後悔した。
「先輩、移りますよ…!」紅潮した頬で蕩けた顔を俺に向ける。俺の心拍は理由も分からず上昇した。
「お前熱計ったか?」平静を装って額に手を伸ばす。掌から伝わる温度で熱があることがわかった。手を離そうとした瞬間、その手を止められた。
「先輩の手、冷たくて気持ちいいですね…」ふふっと笑うその笑顔に、心臓がぎゅううっと締まる。
わけも分からず俺の顔は熱くなった。手を無理に引いて、へなへなと椅子に座った。顔を見られたくなく、手で顔を覆った。
「微熱、移ったかもなぁ」小声でそう呟いた。
多分この時からだ。俺がこいつを意識しだしたのは。
11.26 微熱
私が君のために英明であろうとした時間は君の人生を占領するには少なすぎて、自分の愛だとか君への侵略だとか、結局のところ、私は愚かでしかなかったのだ。
美しさは人を救うだろうか?
写真の中にいる彼女は私が覚えているよりも幾分か若く、そして引き攣った笑みを浮かべていた。隣にはおそらく祖父だと思われる若い男が同じように口の端を力ませて立っているものだから、なんだか可笑しくて鼻で笑う。きっとこれは彼女の成人式だろう。他の写真は家族全員で撮ったものもあった。あの女にもまさかこんなにも純粋な時期があっただなんて笑えてしょうがなかった。そうだ。彼女も、私も、果てはその他でさえ実際ただの人間でしかなかったのだ。何を恐れていたんだろう。あの時の私にもし会えるなら、この写真を見せてやりたかった。一皮剥けばおなじ肉塊だと。
彼女が私のものでは無い時、私も私のものではなかった。たとえ偽りでもよかった。私はただ一言、嘘でも愛してると彼女に言って欲しかった。でも彼女はある時私に告げた。「君のそばにいると楽だ」と。楽なだけだ。彼女は私を愛してはいない。同じ方向を向いていないことがこんなにも辛いとは思わなかった。この写真の一枚にでも共に写れたらどんなに嬉しいことか。
美しさは羨まれはすれども決して味方にはなってくれない。
いつか翳る光なら手が届くのだろうか。
永遠のあなたを夢の中でさえ焼き付けていたい。
燃え上がるように愛させてなどくれなかったから、あなたへの感情が私の体躯へ染み込んでしまった。
微熱に侵されている。
愛に。
虹蔵不見ともひとつだけ確かな色を捉る
微熱
微熱
いつもより高い体温。
人の温かさを感じられるこの熱が好き。