『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
微熱 ジョセシーなので苦手な方はスクロールしてください。
「っはぁ…はぁっ…。」
こんな時に…微熱か…。頭が回らん…それに、すごく汗が出る。今、ジョジョは用事でいないしどうすることもできん。俺が出来る事は眠る事だけだ。が、どうにも症状が重く薬がないとどうにもならない。只々、息苦しい。
彼は魘されながら、眠りについた。そして、数時間もすると彼の部屋にはジョセフが立っていた。彼は息を荒げながらシーザーの部屋に入った。どうにも彼のことが心配で急いで帰ってきたという訳であった。なぜ気づくことが出来たのかといえば、いつもならすぐさま連絡を返してくれるシーザーが返さなかったからである。そこから、異変を感じすぐさま帰ってきたのだ。
「大丈夫?シーザー。」
「ジョジョ…?帰ってきてたのか…。」
「その様子だと何か俺に物言いだそうだね。用事はそこまで重要な事じゃなかったし、それに、用事とシーザーならシーザーの方が大事だからだよ。」
ジョセフはそう言うと、手に持っている袋から水が入ったペットボトルと解熱剤を取り出し、解熱剤を彼の口に入れ水を飲ませ、解熱剤を飲み込ませた。
「…ジョジョ、ありがとうな…。」
「これで少しは楽になるといいんだけどね〜。どう?」
「さっきよりは、マシになった。」
「ならよかった。」
ジョセフは安心した様子でシーザーの頬にキスを落とし、シーザーが眠りについてもずっと側に居続けた。そしてジョセフはシーザーと共に眠りについた。
すこしだるい
でもほんとにすこし
身体は正直である
頑張れる余力があるからこそ
今はちょっぴり一休み
きっと明日は、大丈夫。
僅かな熱が灯る。それは憎悪とも愛情とも執着とも取れるひどく曖昧な灯火で、しかし燃え盛るほどの熱量はさしてない、ちんけなものだった。やり場のない僅かな熱は、燻るだけである。いっそ大量の燃料でも注がれたなら燃え尽きることもできるのに、その燃料になる材料さえ手に入れる事ができない。
何せ、凡庸な人間だ。
目立つ中心人物にはなれないし、劇的な日常を送れるような人間でもない。ルーティンを熟し、日々をただ消化する歯車人生だ。炉心で燻る熱が発露することは決してない。それが悪いとも思っていない。穏やかで居られることの重大さは身に沁みている。
微熱。
いつもゆうに
微熱。
逢える間も
逢えない間も
微熱。
あなたから受ける視線で火照る私は微熱を患う。
息をするのも切なく、胸の鼓動は高鳴り、心があなたで満たされて、もうあなた以外が目に見えない。
昨日まで何も感じなかったあなたのひと言が、私の感情を揺るがす魔法の言葉にも聞こえてしまう。
あなたの顔が見られなくて、視線を逸らすたびにまたあなたからの視線が私に刺さる。そしてそれがさらに私の熱を上げていく。
その視線の意味を知らないほど私は無知じゃない。
けれどその意味を理解するほど私はそれを知らない。
だからもう少し待っていて。
ただ熱に浮かされただけじゃ怖いから。
あなたにそんな視線を向けられて、火照った私の答えなんてとうに決まっているようなものだけれど。
あなたの視線を受け止めて、あなたの言葉に微笑い返して、真っすぐあなたを見つめられるその時まで。
もう少しだけ、待っていて…。
【微熱】
あの時、私は
あなたの大袈裟な反応にしかめ面しながら
素直に布団に押し込まれて
欲しいものの問いにプリンと返して
ドアを閉じる音を見送った
柄にもなく頭を撫でた
あなたのせいで熱が上がって
プリンもゼリーも買ってきた
あなたのおかげで熱が冷めたの
そんなこと思い出しながら今、私は
平気な顔してお勤めに向かって
勿論平気なままで帰ってきて
自分で布団に包まって
帰り道買ったちょっといいプリンを頬張る
これくらい大したことないわって
意気込んで熱をあげて
誰にも気づかれないのねって
寂しさに少しだけ熱を覚まして
強いって、さみしいなって
あなたにもらったプリンがおいしかったって
布団の中の世界で、今日だけは泣いてしまおう
『微熱』2023/11/2710
幼馴染が微熱を出した。
元から疲れやすい性格だし、ここ最近は気を張っていたみたいだから。隣の家で会うことはほとんど無くなったのにこうして気にかけてしまう。
悩むのは自分らしくない。
「入るよ」
合鍵を使って中に入るが返事は無い。
君の部屋のドアの前。そこからでもわかるほどの苦しそうな息遣い。
ノックもそこそこに中に入る。
椅子を引き寄せて座ればぎゅっと腕を掴まれた。
「どこもいかないで」
熱っぽい呼吸のなかの君の声。
大丈夫、どこもいかないよ。
微熱
微睡みの中感じるあなたの唇
あなたの体温が心地よく、
もっと、とねだってしまいたくなる
体温はうつり
やがて同じになる
微熱になったのかと錯覚してしまうほどに
あなたの腕の中に包まれているのが心地良い
お願いもうちょっとだけこのままで
お願いもうちょっと共に夢を見ていたいの
『あなた、いってらしゃいませ。』
どこか儚げな、優しい妻の声。
『おかえりなさい、あなた。』
どこか嬉しそうな、優しい妻の声。
『誰よりも、あなたをお慕い申しております。』
どこか凛々しさのある、優しい妻の声。
ゆっくりと瞼が開く。
私は病のとき、いつも夢を見る。
今迄は、悪夢が多かった。
しかし、今日は違った。
夢に出てきたのは、妻だった。
「目を覚まされましたのですね、良かった。」
そよ風のように、優しく穏やかな妻の声。
嗚呼、安心する。
「嗚呼。」と、私は応える。
私の額に、手をあてる妻。
その手が少し冷たくて、心地良かった。
「微熱程度まで下がりましたね。」
どこか、安心したような妻の微笑。
ああ、良かった。心から笑ってくれた。
私のせいで歪む、妻の表情ほど辛いものは無い。
「病の時くらいは、しっかり休んで下さいね。いつも、激務なのですから。」
「嗚呼、そうする。有難う。」
私は、ゆっくりと瞼を閉じる。
ここから、記憶は無い。
目が覚める。
寝台にもたれるように、妻は寝ていた。
頬には、涙の流れた跡があった。
夫の看病など、召使いに任せればいいのに。
妻を寝台に寝かせ、掛け布団をそっと掛ける。
嗚呼、本当に…私には勿体ないほど出来た人だ。
「有難う。いつも言えないが、私も誰よりも…あなたを愛している。」
そう言って、妻の髪を耳に掛けた。
気のせいか、少し妻の表情が微笑んだように想った。
微熱、急に私が弱くなる。
幼稚園の頃から周りの同級生よりも少し大人で
先生たちからは心配になるくらい良い子と言われて
学級委員に先生から指名されて
小中高と部活で部長や副キャプテンと役職に指名されて
友達からは優しくて頼りになると言われ続けてきた。
だから私はこうじゃなきゃ私じゃなくなる。
そうやって思い込んで、強がって、自分はなんでもできる、できなきゃダメって生きてきた。
微熱、頑張ろうと思えば頑張れるし
寝ときたいといえば寝ときたい。
でも私は弱いから頑張ることしかしらない。
絶対そんなことないのに、
こんな微熱で休んだらどう思われるんだろうとか
変な被害妄想で結局頑張る。それしかできない。
もういいよ。
弱くても良い。
あなたがあなたでいれば良い。
自分が求めてるから他人にはこんな言葉をかけられる。
自分が求めてるから他人の欲しい言葉がわかる。
自分は求めてるのに自分にはその言葉をかけられない。
結局一番弱いんだよ、わたしが。
まぁまぁ色々と忙しいと
いっそ熱でも出て
サクッと休みたい
なんて考えることがある
なんか熱っぽい
これは休める口実になる!
と思うが十中八九微熱
そこはかとなく微妙な熱
ただしんどいだけー
微熱
何となく何時もと違う…念の為に体温計を取り出した、が平熱を示していた…特に思い当たるものは無くて…
そして、昨日を振り返ってみた…すると、急に君の顔が浮かんできて、また体が熱くなってきた…
久しぶりに君から連絡が来て、逢わない?って言われて、待ち合わせをした…近くの居酒屋に入った。其れから普段飲み慣れないアルコールを口にして、すぐに酔って…途切れ途切れの記憶を辿ると、居酒屋を出て、酔醒ましに寄った近くの公園のベンチで、君とキスして…其処から先が思い出せない…ただ唇に残る君の感触と、君の瞳が…
『微熱かな』
そう言って、私のおでこに手をあてる君。
そういうことをするから、顔が赤くなるのを分かっていない。
夏は暑さで誤魔化せたけど冬は誤魔化せないや。
周りは寒いと言うけれど、私にとっては年中夏。
───それは君のせい
─微熱─
寒い日が多くなってきた。気がつけばもう年の瀬。初雪のニュースも流れた季節になったのか。寒い季節と共に流行病も流行し始め校内でも手洗いうがいの喚起がなされた。
「冷たい水で手を洗うのはやだなあ」
「お前は大丈夫だろ、なんとかは風邪ひかないって言うだろ」
「はー?お前に言われたくないし。ばーか」
うちの学校はクラス替えが3年間で1度しかない。クラス替えをしてもまたこいつと同じクラスになった。なんだかんだ仲良くなって結局一緒にいることが多くなった。
うちのクラスはクラス替え前からメンバーがあまり変わらないのもあってだいたいのクラスメイトが仲がいい。これからもずっとこのままでいられると思ってしまうくらい穏やかな毎日。しかし、高校生活も折り返し地点をすぎてしまい、早い人は受験勉強をし始めていた。
「あーあ、もう卒業のことを考えなくちゃいけないのかー進路とか考えるのやだな。このままみんなといられたらいいのに」
「お前、まさか寂しいのか?」
「お前とは離れるのは嬉しいけどー」
「なんだよそれ。こっちは心配してやってんのに」
「心配ご無用!」
あーやっぱりこんな冗談言い合える毎日が続いてほしいな。鼻の奥がつーんとする。
「おい、見ろよ。雪だ」
「え?わあ!」
吐く息も白いのに雪はそれ以上に白い。寒く感じてマフラーに顔を埋める。
「なんだ、お前。寒いのか?」
「寒いのが苦手なだけだ…」
全部、話きっていないのに手を引っ張って駆け出された。近くのコンビニに駆け込まれると
「何飲む?」
ホットドリンクコーナーに引っ張られる。
「ココア」
コンビニの中は暑いくらいだった。
「はい」
渡されたココアが熱いくらい。
「あち!」
「はー?お前忙しいやつだなー。寒いっていったり熱いっていったり」
「寒いって言ってないし!ココアが思いの外、熱かっただけだ!」
「もっと近寄れば寒くないじゃん」
ココアごと自分の上着のポケットに私の手を突っ込む。
「少しは違うだろ?」
今までこんなこと、なかったじゃんか。いや、私もきっと風邪を引いたんだ。微熱気味なんだ、きっと。
「太陽の下で」
冬になったらふゆのにおいであの頃を思い出す。
怒られて怒られて挫けそうになっても
立ち上がってきた日々
夏になったら夏の匂いであの頃を思い出す。
2年半追いかけてきた夢が叶わなかったあの日を
どれもこれも太陽の下
私達の運命は最初から決まっていたのかな?
太陽の下で始まって太陽の下で終わった
どんどん思い出になっていく
私たちの2年半
微熱
朝起きると熱っぽい。
体温計で計ると37,4度。
うわーって言葉に出ていた。
今日は大事なプレゼン。
行かないわけにいかないけど。
いったら倒れて迷惑がかかるかもと感じ休むしかないな。これ。
【微熱】
私の家は微熱程度では学校を休ませてはくれない
私の親は古くさい考え方で学校には絶対に行かなければいけないという
今の時代学校に行く事が全てではないのに
そんな考え方の大人が多いから
不登校の子が増えて心を病んで行くのではないのだろうか
今日も私は親からいや、周りから貼られた良い子と言うレッテルを剥がさずに自分の考えを心の内に秘めて学校へ行く
私はいつになったらこの監獄から出ていけるのだろう
ふわりふわりと微睡みを ずっとずっとそのままで
私は恋に恋してる
あなたを好きになるのはまだまだ先で
近くて遠い 至近距離
淡くて甘い 恋の距離
あなたの声が耳朶を打ち
あなたの視線が焦がれを誘う
今日も微熱にうかされて
この熱引いたらあなたの勝ちです
#微熱
【121,お題:微熱】
ピピッ...ピピッ...
「んーと?37.4°かぁ...微熱だね、ゆっくり寝てればすぐ治るよ」
「そうか...すまん、そっちもバイトあったろ?」
「えーバイトと親友なら、親友を取るに決まってんじゃん!」
僕ってそんな薄情に見えるのぉ~?と、おいおい泣き真似をしている背の高い彼
自分がベットで横になっている体勢だからか、余計に大きく見える
「にしても珍しいね?彗さん、あんま風邪引くタイプじゃなさそうなのに...なんで?」
「...あぁ、髪を乾かすのを忘れて寝落ちした」
「......?...え、?えっそれだけ?」
「...?それだけだが...?」
「は...はぁ...?...天然というか彗さんらしいというか...」
彗夏ってそゆとこあるよねー、と呆れたような眼差しで見下ろしてくる
俺は何か変なことを言っただろうか?そう思っていると顔に出てたようで、そこも君のいいとこダヨ★
...と、謎のフォローが入った、マジでなんなんだ
「あ、ポカリここ置いとくね。あと、ゼリーとかヨーグルト買ってきたから食べれそうだったら食べて
何かあったら電話してくれれば来るし、冷えピタは替えのやつ冷蔵庫に入れとくね~」
「慣れてるな、さすがスパダリ琉空」
「ふふん、これでも下に妹2人、弟4人のお兄ちゃんですから!」
じゃあ僕そろそろ行こうかな~、帰り支度を始める後ろ姿を眺める
もう行っちゃうのか...ふと脳裏に浮かんだ、寂しいの3文字
...そういえば、俺の両親は共働きで家ではずっと1人だったな
2人ともずっと忙しそうで、俺が風邪引いたときも家政婦さんが来ただけで...
そう思うと急に猛烈な孤独感が襲ってきた、弱っている時は誰かに傍にいて欲しくなると聞くが、まさかここまで不安になるとは思わなかった
寂しい 置いていかないで 俺を1人にしないで 怖い 辛い 1人ぼっちは嫌だ
「!...?ん、どしたの~?」
心底驚いたような顔でこっちを見る彼の表情が目に入る。その瞬間、「やってしまった」と物凄い後悔が沸き上がってきた
上体を起こして、琉空のパーカーの裾を引っ張った格好のまま停止する俺、ほとんど意識せず身体が動いていた
「...ッ!......すまん...気にしないでくれ、本当に...」
なにやってるんだ、なにやってるんだ、裾を引っ張って引き止めるなんて子供じゃあるまいし
第一俺のキャラじゃないだろう、迷惑、そう迷惑だ、人様に迷惑をかけるなってお父様もお母様もずっと言って...
「...っふ、くっあははっ」
抜け出せない思考の沼に落ちる寸前、堪えきれないと言ったふうな笑い声にハッと振り向くと、愉快そうに笑う彼の姿があった
「ごめんw...ふふっw...ちょっと、実家の兄妹達がよぎって...w...はぁーっw......後で皆にも話そーっとw」
「...はぁ......」
「ごめんってwよし、そんな寂しがり屋の彗夏くんにはこれを授けよう!」
ひとしきり笑ったあとに、ぽいと手渡されたのは小さな赤い猫のあみぐるみだった
「それあげるね、僕が作ったんだよ~?ほら、これとおそろ!」
そう言って、ほらこれ!と指差された鞄には、小さな紫色の猫のあみぐるみがぶら下がっていた
「じゃ、また後で様子見に来るよ!よーく身体温めて寝るんだよ~」
「迷惑掛けたな、...ありがとう」
んふふ~、とやけにニコニコしながら出ていった後には、彼の残したわずかな温かさがあった
悪夢ばかりで全く寝れていなかったが、今日はちゃんと眠れる気がした