『巡り会えたら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
もしもまた、君に会うことができるのならば。季節限定のドリンクを片手に他愛の無い話に花を咲かせながら、「これ美味しいね、また来年も飲もう」なんて、ささやかな約束を取り付けたりなんかしたいな、と思うんだ。
ううん、それもしたいけれど。本当は、きっと。ただ、もう一度会えるだけでもいいんだ。
君はとてもとても遠いところに行ってしまったから、多分、難しいのだろうけれど。それでもきっとまた出会えるはずと信じている。
百年先だって二百年先だって、此処だろうと虹の先だろうと、構わない。君との運命を信じているから。
テーマ「巡り会えたら」
『ブレーメンの街の音楽』
僕はロバ。年老いて粉運びができなくなった。だから楽隊に入ろうと思った。夜明けにはブレーメンに着くだろう。途中、泥棒が騒いでいて息を殺すように歩いた。やがてブレーメンに到着した。街は輝いていて体の重さを忘れてしまう。小さなシニアの楽隊に入れてもらい、看板ロバとして音楽を紡いだ。自分の音楽が森まで届いている。その感覚が好きだった。最高には届かないけど、悪くない人生だったと思う。いい仲間に囲まれて終わったんだから。
もう年だな。狩りをすることができない。明日にでも処分されるだろう
「この猟犬、なんも狩れなくなったんだよ。」
「山にでも捨てとけ。」
「そうだな。」
捨てられて一週間経った。民家から食料を奪ったりして生き延びていたが、どこも対策してきて難しくなった。途方に暮れていたら、家の光が見えた。あそこから何か盗めないだろうか。
結果からすると、盗むことは出来なかった。だが、泥棒に番犬として拾ってもらった。少し荒っぽい性格が似ていて、嫌いにはなれなかった。
今日も森には遠吠えが響く。
あぁよかった。生きてる。
「猫のくせに鼠が取れないなんて」
そう言って飼い主は、私を川に沈めて殺そうとしてきた。私の望みはただ1つ、寿命で死ぬこと。こんなところで死ねない。その思いで命からがら助かった。もう飼い猫になるのは嫌だ。一人で自由に生きていこう。
野良猫は楽なものではなかったが、自由である喜びも感じられた。森からは微かに足音がするような、しないような。
「私たちを結んでくれたのは、チキンのスープです。」
彼に出会ったのは冬のパーティーだった。お金持ちでおしゃべりな叔母さんはクリスマスの少し前に、親戚やお友達、近所の人達をたくさん呼んで食事会を開く。姪である私は料理の手伝いをすることになった。チキンが丸ごと入った香り高いスープ。
来てくれた人達みんな、スープを絶賛してくれた。その時褒めてくれた一人が彼だった。彼と話していると時間が過ぎるが早かった。
そして2年後の食事会の日。みんなの前でプロポーズしてくれた。知り合いばっかで恥ずかしかったけど。
こうして今、結婚式で2人並んでいる。叔母さんが当時のことをたくさん喋っていた。
「チキンのスープに入っていた鶏は私が捕まえたのよ! 脱走しようとしていてもう大変だったわ〜。2人とも感謝してよね!」
森の方から楽隊の音楽が聞こえる。祝福してくれているみたいと2人で笑いあった。
巡り会えたらどうなっていたのか。
もしかして君は知っているのかい?
昨日の夜、私は両親に「大事な話がある。」と切り出された。そこで告げられたことは私にとってまさに青天の霹靂といってよいものであった。「来月の頭に引越しをすることになったから来月から別の学校に通うことになる。」そう告げてきた時の二人の顔は申し訳ないという気持ちがにじみ出ていた。すでに学校生活の半分が終わった今、引っ越すことに抵抗がないわけがない。といっても一人で生活することができない子どもの私は従うしかないのだ。そして今朝、仲の良い友人たちに伝えた。みんなでショックを分かち合うことができたような気がしてほんのわずかに溜飲が下がったものの、行き場のない思いが消えることはなかった。
そこからの一か月は怒涛のものだった。友人たちに最後の思い出作りと休日のたびに様々なところに連れていかれた。目いっぱい遊んで写真を撮って笑いあって、考えうる限りのことはし尽くした。そして最後の日、先生の計らいでお別れ会が開催された。その時点ですでに泣きそうだったのだが、最後に色紙が出てきた時点で私の感情は決壊した。そこからのことはあまり覚えていない。ただ、先生が全員に向けていった言葉は忘れられそうもない。「君たちの人生はまだまだ長い。これから先、生きている間に同窓会や進学先なんかで再会することもあるでしょう。もし、また巡りあえた時は何時でもこうして仲良くやってくれると先生は嬉しいです。」
私には前世がある。現代日本とは程遠い、魔法が使える異世界で生活した記憶がある。
魔女になって悪巧みもしてなければ、魔法を使って世界を平和にした覚えもない。ただ日常的に誰でも使えるちょっとした魔法を、私も使うことができたのだ。魔法が使える以外は、至って普通な庶民の生活を送っていた。順調に大人へ成長し、お見合いして十七歳の適齢期に結婚して、子どもを三人授かって。孫を見る前に病気になり、家族に看取られた。そんな普通な人生を謳歌した。
私の夫だった人はまっすぐで堅実な男性だった。現代日本で言う商社マンというか、色々なビジネスを取り仕切る経営者として働いていた。そんな凄い人が田舎の小娘と結婚したんだから、私の故郷は大騒ぎだった。
夫だった人はこう言った。
「生まれ変わっても、君と僕は必ず巡り会う。ずっと一緒に幸せになろう」
聞いた当初はどこの作り話に影響されたのかと疑った。だって、生まれ変わった先なんて、今世の将来すらわからないのにわかるはずがない。
「あなたがもし人で、私が蜘蛛だったらどうするの?」
「蜘蛛の姿をした君を飼うよ」
「本当に見つけられるの?」
「見つけられるさ。だってこうして愛し合えた奇跡は、もう一度やってくるのだから」
何の確証を得て自信満々に言えるんだか。
私はクスクスと笑ってしまった。冗談を言ったつもりのない夫は、大変ショックを受けていたけど。
そして、私はこうお願いしたのだ。
「私、蜘蛛が苦手なので、あなたは蜘蛛にならないでくださいね」
「って言ったら逆に蜘蛛になると思ったんだけど」
「何だ、不満か」
「いいえ」
私はソファに深く腰を掛けて、ぼんやりと目の前のテレビを見た。ワイドショーでは最近巷を騒がせる物騒な事件を取り上げていた。
全然興味のない私は隣をチラリと見る。隣に座ってスマホをいじる夫と目が合った。夫がニヤリと笑った。
「有言実行したまでだよ」
「まさか、同い年とは思いませんでした」
「前は君が十七歳で僕が三十歳を過ぎていた。あの時は適齢期でも、今は犯罪だろう」
「歳の差夫婦に喧嘩売ってます?」
「歳が近いと感性とか文化とか。とにかく話が合って楽しいよ」
夫はそう言うとこちらに体を倒してきた。私はぐえっと変な声を出しながら、夫の体に潰された。夫がぎゅっと横から抱きしめてくるなんて、前では到底考えられなかった。
「そういえば、昨日病院へ行ってきました」
「そうだった」
夫は姿勢を正すと、今度は目に見えてオロオロし始めた。私がここ最近ずっと体調が悪かったことを心配していたらしい。前の時は病に侵され、夫よりも早くに亡くなったから。
私はスマホの画面を夫に見せた。夫の目が見開く。
「六週、だそうです」
ニッコリ笑う私とは対照的に、夫の目には涙が溢れていた。年齢も容姿も何もかもまるで違う人なのに、そんなところは一緒なのだと笑ってしまった。
よかった、あなたが蜘蛛にならなくて。
『奇跡をもう一度』
『巡り会えたら』
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お題まとめてすみません。
最後の恋に巡り会えたら
馴れ初め話から
どちらが誘ったんだとか
ニヤつきながら
仕立てて話してやりたいのに
いつぞや
不毛な恋ばかり
手に掴むようになって
いまだに私は
自由で行き場がない
ひとりきり
『巡り会えたら』
いつかいつの日にか
貴方とまた巡り会えたとしても、
私は貴方のことなんて忘れて
呑気に笑っているかもしれない。
その時はどうか頬を撫でてね。
貴方の手の温もりはきっと忘れないはずだから。
だけどもし、それでも私が気がつかなかったら。
その時はどうぞ私を殴って。
打って。蹴って。踏んで。切って。刺して。焼いて。
気が済むまで貴方の好きなようにして。
それでも気がつかないようなら、
きっとそれはもう私ではないのだわ。
だからその時は、ね、分かるでしょう。
その時は貴方がそれの心臓を止めるの。
それじゃあどうか、また巡り会えますように。
貴方の幸福を願っているわ。
あなたに出会えたことは奇跡だよね。
お父さんに出会う前に別の誰かに会っていたらあなたには会えなかったでしょう。
おじいちゃんおばあちゃんが別の場所で暮らしていたら、ご先祖様がこの地に住まなかったら。
ひとつでも、何かを見落としていたら、きっとあなたに巡り合うことはなかったのでしょう。
今のこの人生であなたに会えたことを心から感謝しています。
貴方の顔も声も性格も仕草も全部が誰よりも大好きな自信があるよ 愛してもらえる努力をどれだけしても意味はないって知ってる 本当に素敵で優しい人 私の1番人生で可愛くて儚い大事な時期に出会ってくれてありがとう おかげでぜんぶめちゃくちゃだよ 今はあなたに捧げられる愛がどれだけあってもそのうち触れてほしいというどうしようもなく本能的な目を背けたいような感情だけ拗らせていって貴方に重ねたしょうもない他人と恋愛ごっこするんでしょうか
「巡り会えたら」
あなたとぼくが
はじめて会った時
僕はどんな反応してたかな。
今では本当に大切で
ぼくに幸せをくれてるけど
ぼくはなにかできてるのかな。
そんなことを考えている間
きみの寝顔を見ると幸せそうだなと
思えちゃうんだよね。
生まれ変わっても
きっとあなたと
巡り会えたらいいな。
ワンルーム
お焼香の匂いがまだ鼻に残る深夜。
体は疲れ切っているはずなのに少しも眠くならない。
汗で蒸れたスーツの上着を脱いだ。既にぐしゃぐしゃのそれを見て、この部屋に帰ったのは何分、いや何時間前のことだったろうか、と思う。
ワンルームに一人きり。君は一昨日から帰ってこない。
そして、「ただいま」も「おはよう」も、ささいな喧嘩の声さえ、もう響くことはない。
眠ろうと目を閉じても、さっきの光景ばかりが浮かぶ。
君によく似た眼差しのお母さんの赤く腫れた目元。
いっつもしかめっ面で怖かったお父さんが小さく見えたこと。
やけによく通るお坊さんの読経。
嫌になるほど鮮明に思い出せるのに。
どうしてか、君の顔は思い出せない。
ふと床を見ると、長い髪が落ちているのに気づいた。
そっと掴む。少し色素の薄い、君の髪。
そう気づいた時、思い出が頭をよぎった。
先を行く君が、髪を柔らかくたなびかせ、振り返る。
歩みが遅い僕を、ちょっと怒ったように呼ぶ笑顔が好きだった。
もう君は少し先で待っていてくれない。どんなに僕が急いだとしても、君に追いつくことはない。
分かっている。でも。
この髪のように、どんなに細い糸でもたぐって、また君と巡り会えたら。
もういいよ。
再び巡り会うとか
いらないから。
これから先
誰かを訪れることも
誰かが訪れてくることも
遠慮したい。
だから私と巡り会う予定の人
他を当たって下さい。
(巡り会えたら)
1.巡り会えたら
———————
私が私に巡り会えたら
どんな顔で手を取るのでしょうか
誰にでも愛想良く声をかけるものの
心を開かずに友人と呼べる人間は2、3人
卑屈で腹の中はドス黒いのに
いい人の皮をかぶって心労を積み重ねる
なんでもそつなくこなすのは
普通から溢れないよう涼しい顔で必死
まわりの評価ばかり気にするくせに
自分を慰める言葉しか持っていないため
踏み込んだ優しさを提供できずに反省
憎らしくて愛おしいほど不器用な
私は私に巡り会えるのでしょうか
私はあなたを抱きしめて
疲れた心を癒したい
お題『巡り会えたら』
この部屋についてもう少し冷静に調べてみる。
ベットを部屋の中心に枕側を【北】の方角と仮定して、壁にカーテンレールが埋め込まれオレンジ色のカーテンがかかっている方角が【西】だ。
このカーテンを開けても壁ったので、俺はこの部屋には窓がないと判断できた。
あとの方角は簡単だ北の反対は【南】であり西は【東】だ。
ありえない話だけど未来の俺にもし巡り会えたら
「お前のおかげで脱出できたぜ」
……なんて感謝の言葉を述べるだろうな。
End
和世の家から姉のアパートへ行き、往復歩いた片道700歩
巡り会えたら
生きていれば、いろいろな物事や人に出会う。
喜ばしいことも、そうでないことも。これは仕方ないことなのだろう。
苦労や奮闘を要する物事が、自分自身にとって「めぐりあわせ」だと気づくのは大抵、そこを必死で駆け抜けた後だったりする。
さて、自分自身の行方に「立ちのぼる希望の気配」を、世の皆さんは感じ取るのだろうか? ある程度の年月を過ごしたら後は死に方を思うばかりだろうか? 「巡り会いたい何か」があるなら、それにつながる糸口は自分自身の胸の内深くに必ず存在している。自分の外に探すのでは途方も無い気がする物事でも、自分自身の内に夢見るその光景のなかに入って、想像力の助けをフルに使って、「巡り会いたい」それを、自分のなかに吸い込み、しばしそれを生きることを想像する…ことを、楽しく繰り返すと……
使い古された陳腐な諦めの呪文に「現実を見ろ」というのがあるが、これこそは現実を見ない者の戯れ言だ。無視して良い。現実がどこから生まれるか知らない者に限って高らかにこの呪文で自分自身を諦めに導き、そして周りをも巻き込んで行こうとする。
導かれるめぐりあわせは確かにある。
同時に、誰も皆、自分自身を「望む巡りあわせ」へ導くことができるのだ。
あなたに巡り会えたこと
それはどれだけの奇跡と偶然とが積み重なっているんだろう もう一度やり直したらもう今とは違うのかな。
一緒でよかった やっぱり私はあなたが大好きだ。
今の事よりも未来のことが不安だけどあなたとならきっとうまくこなせるよね。
自分がすっごく疲れて眠い時私はあなたに会いたくなった。何故だろう、眠たいし早く帰りたい。なのに会いたくて仕方がない。あなたが今何をしていて何考えてるかなんて全然わかんない だけどあなたが私に向けている気持ちと私があなたに向けている気持ちが一緒なら私はそれでいい。さっき会ったのにもうあなたに会いたい。早く、早く会いたい。会って話せる訳でもないのにとにかく会いたい。帰りたい。触れたいよ。両思いは楽しいだけじゃない。片想いとはまた違う。
〚巡り会えたら〛
君とまた、巡り会えるかな。
君はもっと遠くへ行ってしまう気がするんだ。
ギリシア神話に出てきそうな、君に出会えて
嬉しかったよ。
きっと僕は太陽神かな。
私は巡り会えたなら自分のどタイプの男の人に会いたい。もちろん顔や外見などもそうだが、結婚を付き合った初めから見据えられるほどの性格最高にイケメンでスマートな男の人が良い。まずアップとして私の好きな外見を並べてみる。身長は180センチ以上、二重、笑うと可愛い、涙袋が大きい、口角が上がっている人、横顔が綺麗な人、髪型はふわっとした髪質で韓国ヘアが好み。さすがに欲望に満ちすぎているが、これが世の女の脳内だ。どれだけ欲望が多くたってだれにも迷惑がかからないし、害を与えない。ただの自己満だ。これに加えて性格の理想をいうと、お前だれもいねーよと思われてしまうので、また別の話として捉えて欲しい。性格はまずは愛情表現を分かりやすくしてくれる人がいい。私はすぐに自分勝手に考えすぎてしまうため、そんな考えが生まれないほどの愛を日常で散りばめて欲しい。ポロッとすきだよと伝えてくれたり、ちょっとしたレディーファーストにもきゅんとする。私がいない所で私を思った行動や計画を立ててくれるような人がいればもう家庭を築きたいくらい。喧嘩したらハグをして仲直りをしたい。他にもしょうもないことをする人が好きだ。意外とゲラな私なので私がすきになる人のボケには必ず笑える自信がある。だから、そんな笑顔にしてくれるような明るい性格を持った人に惹かれる。そして、周りの関係を良好に保つことができ、感謝を忘れない人は最低条件だ。
このように、私は理想がありすぎている。だからこそまともに恋愛ができていないのだが、この理想を当てはまる人が現れたらほんとに世界一幸せ者になれると確信している。なので、19には運命の人。横浜の海沿い集合しましょう。まっています。
昔は1年に1度しか会えなかった。
生まれ変わってここにいる。
大好きなあなたと巡り会えたらそれでいい。
あとはなんだっていい。
例えばそれは 鈍く小さく 輝き
例えばそれは 赤や紫の色をたたえ不規則に蠢く
澱みなく動き 離れたり 集まったりしながら
流れる たどれば 終わり はじまる
巡って 巡って
抱かれ また命として芽吹くように
巡り会えたら