冬山210

Open App

『巡り会えたら』

いつかいつの日にか
貴方とまた巡り会えたとしても、
私は貴方のことなんて忘れて
呑気に笑っているかもしれない。

その時はどうか頬を撫でてね。
貴方の手の温もりはきっと忘れないはずだから。

だけどもし、それでも私が気がつかなかったら。
その時はどうぞ私を殴って。
打って。蹴って。踏んで。切って。刺して。焼いて。
気が済むまで貴方の好きなようにして。

それでも気がつかないようなら、
きっとそれはもう私ではないのだわ。
だからその時は、ね、分かるでしょう。
その時は貴方がそれの心臓を止めるの。


それじゃあどうか、また巡り会えますように。
貴方の幸福を願っているわ。

10/4/2024, 8:43:59 AM