冬山210

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2/28/2025, 11:59:03 AM

『あの日の温もり』

初めて行った握手会。
大きくて温かかった貴方の両手。
あの温もりを忘れはしない。


大好きだった貴方達についていけなくなり、
推すのをやめて7年以上は経つでしょうか。
貴方達はとても大きくなりましたね。
ファンも増えてテレビに出る機会も増えた。

元気なら良いです。
昔、私は貴方達に幸せにしてもらったから、
今の貴方達が幸せでいてくれると嬉しい。
それは本心。

不倫とか活動休止とか色々あって、
正直推してなくて良かったって思ったよ。
今更何とも思わないしどうでも良いんだけど、
でもあの日のことは美化して覚えていても良いかな。


照明の光が強くて暑かったんだと言っていた。
だから手がめちゃくちゃ温かくなってたんだって。
じんわりとした熱に包まれて泣いた。
この人は実在するんだと知った。

貴方がどんなに最低な人だったとしても、
あの日の私にとってあの日の貴方は王子様だった。

2/3/2025, 7:13:53 PM

『やさしくしないで』

あなたがとても優しい人であることは知っているわ。
その優しさに救われることもあるの。本当よ。

でもね、
その優しさに苦しめられることもあるんだって、
分かってほしい。

あなたが私に優しくする度、
私はとっても惨めになる。不安になる。怖くなる。
そうしていつかはあなたのことを嫌いになる。

私だってあなたのこと、嫌いになんかなりたくないわ。
だから優しくしないでほしい。
その優しさに報いることができないから。
見合うだけの何かを返せないから。
私はあなたに優しくはできないから。

何も返さなくて良いだなんて言わないでね。
只より高いものはないのよ。

1/27/2025, 4:15:47 PM

『小さな勇気』

小さな勇気の結末が何も生まなかった時、
「やらなければ良かった!」と
悔いて恥じて首を括りたくもなるものだけど。

そのような妄想がどうにか私をこの世に留まらせる。
妄想の私が首を括ってくれるおかげで、
現実の私は首を括らずに済んでいる。

あーるあいぴー お墓を建てよう。
私の代わりに命を絶った、私のお墓を私の中に。

だからどうかそれ以上引きずらないで。
能天気に笑ってられるようにして欲しい。
いつだって首は吊れるから、
早く馬鹿笑いできると良いね。

1/26/2025, 7:55:37 PM

『わぁ!』

指で狐を作ってね
狐の口を動かしながら
「わぁ!」って言って君に見せると、
君も指で作った狐の口を動かしながら
「わぁ!」って言ってくれるんだよね。

何も意味はないんだけどね
僕たちはよく指で狐を作っては、
裏声でわぁわぁ言いながら
狐の口を動かすんだ。

狐の口で狐の耳を噛んでみたり
狐の口を噛んでみたりする。
噛まれた方は決まって「わぁぁ!」と悲鳴を上げる。
狐の身体を震わせて逃げさせたりもする。

そういうことを小学生の頃から変わらずずっと
特に何の意味もなくやることが当たり前になっている。
電車の中で座っている時
店で料理が来るのを待っている時
映画館で映画が始まるのを待っている時
いつだって、どこでだって。

こんな幼稚なこと君とじゃなきゃできない。
そんな幼稚な狐同士の戯れを僕は存外気に入っている。

1/22/2025, 6:08:14 PM

『あなたへの贈り物』

私があなたから欲しいものはたくさんあるのに、
あなたが私から欲しいものなんてきっと一つもない。

私はあなたの声が欲しい。
顔が欲しい。
指が欲しい。
唇が欲しい。
黒子が欲しい。
皺が欲しい。
耳が欲しい。
鼻が欲しい。
歯が欲しい。
皮膚が欲しい。
心が欲しい。
内臓が欲しい。
その目が欲しい。
その目に私を映して欲しい。

これでもまだ全然足りない。
もっともっとあなたから欲しいものがある。

でもあなたからは私に何も与えてはくれないし、
私からは何も受け取ってはくれないのでしょう?
いつも私が勝手に享受しているだけで、
あなたに与えているつもりは全くないのだから。


あなたへの贈り物を選ぶとしたら、
ゲーム機か寿司か、愛犬のグッズでしょうか。
どれも喜んではくれるのでしょうね。
贈り主が誰であろうと、同じように。

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