『届かぬ想い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
届かぬ想い
ーどうか、どうか叶えてください…神様。
どうか…、あの子を…
「なぁ!兄貴ー!ほんとにこっちなのか〜?
道間違えてないよなー!」
草木をかき分け進んでいく兄を追いかける。
「…あぁ、こっちであってる!」
日が暮れ始めている。
あちこちで草木が風に揺られる音や、ガサガサと何かがいるのではないかと思われるような人為的な音もしている。
「なぁ!もう日が暮れちゃうよ!
まだつかないのかー!」
真っ直ぐに歩き続ける。
「あぁ、あってるさ…。」
兄は、ピタッと動きが止まり振り返った。
「さぁ、ギギァギィー…、おィデ、ギゥギィギィー…、オいデ……。」
兄だった者は、聞きなれない重低音と嫌な音を
発し、得体の知れない顔をした化け物に変貌した。
「……ダ……ナ!」
その声を聞いた瞬間、目の前は暗くなり身体は重力を失った。
「ゥワァァァァ!!!!」
叫び声とともに目が覚めた。部屋の中はまだ暗いままだ。しかし、窓の外は夜明けをむかえはじめ
ている。
窓を開けると、夜明けの太陽が部屋を照らす。
その光は、机の上に置いてあった亡き兄のお守り。
そのお守りを手に取る。
「そうか…、そうだったのか…。」
泣きながら胸元にお守りを握りしめた。
あの時の言葉を思い出した。
「お前の分は俺が貰っていくから、俺の分も生きるんだぞ!俺との約束だからな!」
自分は本当はもうやめたい
適度に仕事をして
娯楽も少しあればいい
自分から立ち上げたけど
今はやめるわけにはいかなくなった
自信なんてない
どれが正しいなんてない
でも間違っている事をしている団体が
栄えてるのも事実
そこは20年近くつづけてきた老舗のようなもの
間違っていても素人からしたら
関係のないことなんだろうなぁ
人をおとしいれたり
裏切ったりしている
アイツらよりはましかな?
いや
変わらないな
私はもうやめたいよ
華やかな世界はしんどい事だらけ
利用される人生に変わりはない
皆、きがついてくれ
この業界は華やかに見えて腐っているって事
もう、十分学んだ
さて生徒さん達はいつ気がつくだろう
雨が降っていた。
「……ばか。何で置いてくんだよ……」
事の始まりは、今からどれ程前の事だったか。たったの一年かもしれないし、十年は経っていたかもしれない。それぐらい、曖昧な始まり方だった。
最初の頃は立場の違いで敵対していて、出会う度に戦うような関係だった。それから暫くして、立場が大きく変わって敵対する必要がなくなって、……何を思ったのかそいつは俺の事をよく構った。
自分の始めた仕事の話の時だって勿論あったが、六、七割は食事や遊びの誘いだった。街中でたまたま会ったりすると、忙しいくせに寄ってきて、ほんの少しの間他愛もない話をした。
……自分でも、自分に愛想がないのは分かってたから、どうしてそんなに構うのかが不思議で、聞いてみたことがある。
「なぁ、どうしてこんなに構うんだ、俺の事」
「どうしてって……。そりゃ、あんたの事が好きだからだぞ、と」
「からかうな!」
「怒んなよ、悪かったって」
あんなにやけた顔で言われても説得力なんて無くて、からかわれただけだと思ってた。何となくモヤモヤしたけど、どうしてか何て分からなくて。
暫くの間忙しくて、顔を見ることも出来なかったのは、心の整理によかったのかもしれない。……それで、考えて、考えて、ちょっと相談なんかもして、あいつの事が好きなのかもしれないと思った。
そんなときだ。忙しさが落ち着いたらしく、久しぶりの誘いがあったのは。
そわそわして、ちょっとだけいつもと違う服を着てみたりして(気づいてもらえた)、食事を楽しんだ。
少しいい店だったから、仕事がよほど大変だったのかな何て思ったりしてたら電話が鳴った。あいつの電話だった。不機嫌そうな顔でちょっと出てくると席を外した後ろ姿を何となく見ていると、よっぽど嫌な話でもされたのか電話相手に怒ってるのが見えた。それで、戻ってきたそいつが真剣な顔をしてたから、どうしたのかと思ったら。
「悪い、急な仕事が入っちまった」
「そうなのか、じゃあ……」
「すぐ済むから、話聞いてくれないか」
「え、うん」
「……俺は、お前の事が好きだ。嘘とか、冗談じゃない。本気だ」
返事を、しようと思ったけど、「帰ったら聞くから、よく考えといてくれよ、と」なんて言われてしまっては、頷くしかなかった。
一週間もあれば終わる。そう、言ってたのに。
一週間経って、二週間経って、一ヶ月が経った。……あいつが、仕事先で、海に落ちて行方不明になったと聞かされた。探したけど、見つからないと。
どうしてだ、諦めるなよ、ふざけるな、言いたいことはたくさんあった。でも、教えてくれたそいつに、言ってもしょうがないことだった。
仕事で、街から街に、山を越えて海を越える度に、この何処かに居たりしないだろうかと辺りを伺った。何の成果もなかったが。
「まだ返事、言ってないのに」
恋をしていた
気高く 強く 美しく
優しくて 残酷な彼に
彼になにかをしたかった
彼に叶うなにかをしたかった
けれども怒らせてばかりで
彼に愛されたかった
彼を愛したかった
けれどもどうやっても 何をしても
平等に
ただ 少し手のかかる可愛い子
それ以上にはなりえない
かみさまに願って小瓶をもらった
せめてこれで
彼を煩わせるものがひとつ減りますように
叶わぬ想い(お題:届かぬ想い)
いくら頑張っても
辛くて、泣いて、もう無理で、
願っても
神には届かないこの想い
私はもう無理、、
だれか助けて
届かぬ思いは手紙となりて、さらさらと流れていく。
灯籠流しの小舟が、黄泉の国へ。
私の想いは何処へいく。
あの空まで届くのかな。
聞き分け良くこちらの手を離すくせに、名残惜しげに見つめて後ろ髪は引きまくる。会える時間も頻度も限られるなか、別れ際までそうやって執着をあらわにする。とっくに覚悟は決まっているのだろう。自分も、おそらくこの人も。それでも好きに生きてきた大人二人、懐に潜り込むには覚悟の他に足りないものが多すぎた。この手の中にあるその手を思いっきり引き寄せ、全てを捨てて連れ出したらどうなるだろう。そんな空想を宙に飛ばし、今日も離れていく指先をただ見送っていた。
(題:届かぬ思い)
テーマ : 届かぬ思い
別に誰かに届けたいってわけじゃないんだけどさ
届いたところでなぁっていう感じの思いだから
これ僕、ここに書いたかどうか覚えてないんだけど
イマジナリーフレンドって知ってる?
小さい子供の自分だけのお友達
大人になるにつれて消えていくもの
僕にもいた
目の前に現れてというより
僕の中にいた
1人で寂しがっていた僕を
不器用ながらに話し相手になってくれていた
年上のお姉さんだった
そのお姉さんとお話できるようになったのは
8歳の頃だった
まぁ…いろいろ嫌がらせとか始まる前兆みたいなものがあった時期と重なるかな
もともと見えてはいけないものが見えてしまっていたせいか
そのお姉さんに対してもすんなり受け入れる事ができた
言葉はきついけど
優しい人に変わりはなく
周りの人間より信頼できる存在になっていった
時には僕に代わって、庇ってくれたりもしてくれた
ずっと助けられていた
そして、今20後半になるというのに
まだお姉さんは僕の中にいてくれている
僕が最初にイマジナリーフレンドって言ったのは
お姉さんのことを医者にそう判断されたから
そう、助けてくれてるんだ
死のうとしても…止めてくれるんだ…
僕、死ねなくなっちゃったんだ
今、これを書いている時も
同じ視界を共有しているから
これに対して
「お前は生きるべきなんだよ」って
言ってくれるけど、僕はその言葉に頷けないでいる
分離してるし
お互い別の人間だって認識してるし
なんとも言えないけど
人が言うには
ネガティブとポジティブが別れたみたいだねって
その言葉を聞いてしっくりきたのを覚えてるんだ
あ、ちなみにお姉さん
冨岡義勇のガチ恋勢らしいよ(*˙ノ(˙꒫˙*)コソコソ
『どうか元気で、幸せに』
私が望んだのはそれだけだった。
なのにあの子は、ネオンがギラギラ光る夜の街に溶けていって、そのまま帰ってこれなくなった。
届かぬ想い。
届くわけがない。
伝えなかったから。
『どうか元気で、幸せに』
私が望んだのはそれだけだった?
厚かましくも、想いを受け取って欲しかった。
「私はあなたを心配しているのだ」
という一方的な想いを。
あの子の昔のすっぴんの顔しか知らない程度の、この私が。
『届かぬ想い』
「想いを詰め込んだDMが未読か送信不可、
バチクソ怒ってる相手に何度も謝罪と説明を繰り返すが全然伝わってない、つまり心に届いてない、
何時間も前から行列に並んだけど、自分の購入の番まであと2人ってところで届かなかったケーキ。
……『届かぬ』にも『想い』にも、色々あるわな」
個人的な実体験としては、「『こういうハナシを書ける物書きになりたい』って目標の同業は居たが、『目標にしてます』って想い、メッセージは、届けるつもりも予定も無い」ってとこかな。
某所在住物書きは今回配信のお題をネット検索しながら、ヒットした同名の歌の歌詞とサムネイルを見て呟いた――サジェストによればドラマもあるらしい。
観たことはない。
「電波の関係でDMが届かない、ってシチュは、なかなか書きやすそうだな」
物書きはひとり小さく頷いた。
「来年用に、ネタとしてストックしとくか……」
なお大抵そのストックは忘れられ、記憶から消えるらしい。「未来に届かぬ」ということで、今回のお題に少しは合致しているかもしれない。
――――――
早朝にトレンドが荒ぶった火曜日だった。
某キャリアの3G終了を見届ける投稿の横で、大っ量の「寝る前」がどうの、「助けが必要」がこうの。
投稿アカウントが、全員全部漢字ばっかり、っていうワードもあった。ブロックリスト提供あざすです(どうせブロックしてもすぐ次のゾンビさんが来る)
……呟きックス、今からでも遅くないから元の呟きアプリに戻らないかな(届かぬ想い)
で、そんなこんなの火曜日のお昼前。
ウチの支店は普段、あまりお客さんが来ないけど、
その日に限って、いつもに比べれば、チラホラ来客の姿があって、常連さんは支店長と一緒にお茶飲んだりお菓子食べたり。
そのお菓子が絶品だ。ウチの従業員の付烏月さん、ツウキさんお手製のプチまんじゅうだ。
あんバターに、あんホイップに、あんチーズ。勿論普通のあんこ味もある。
全部に1枚ずつ、桜の花びらが乗っかってる。桜の塩漬けっていうらしい。
東京の桜はもう結構散っちゃったし、最近春らしくない20℃超えばっかりの日々だけど、
桜の花びらを1枚くっつけたおまんじゅうは、確実にお客さんの目と舌を楽しませてた。
「ぶっちゃけ、作るの『は』、好きなんだよねぇ〜」
私のデスクに茶托と湯呑みをコトリ置いて、少しだけ申し訳無さそうな付烏月さんが言った。
「作るじゃん、作り過ぎるじゃん、独りじゃ全部は食べられないじゃん。……おすそ分けで持ってきて『美味い』って言ってもらえるからまた作るじゃん」
湯呑みの中にはアイスな緑茶。2個の氷が涼しい。
「堂々巡りだけど、まぁまぁ、この裏事情はお客さんにも支店長にも届かなくてイイよね」
一緒にバチクソ小さいけど、高級うな重に乗っかってる飾りの葉っぱみたいなのが浮いてる。ナニコレ?
「付烏月さん、湯呑みに浮いてるコレ、うな重の葉っぱみたいなの何」
「附子山だよ後輩ちゃん。俺、ブシヤマ」
「で?ツウキさん」
「木の芽だよん。山椒の葉っぱ。春の味覚と香り」
「ふーん」
「天ぷらにしてお塩振ると美味しい」
「マジ?!」
「山椒味噌も美味しい。今日お弁当に入れてきたから、ちょっとおすそ分けしたげる」
「あざすです附子山さん!」
スーパーで買うと少し高いし量が多いけどね。
お茶に入れると簡単にフレーバーティーになるから、余っちゃったら、丁度良いよね。
付烏月さんは追加情報を提示しながら、自分のデスクでノートのスリープを解除して、カタカタパチパチ。
自分で淹れた山椒入りのアイス緑茶を飲みながら、
昼休憩まで残り数十分のラストスパートをしてる。
(天ぷらと、味噌か)
湯呑みに口をつけ、日本茶の若葉色を喉に通すと、山椒の若葉のジャパニーズシトラスが鼻に抜けた。
湯呑みの中の氷が動いて、涼しげで、耳に心地良い。
(……チューハイよりはビールかな)
付烏月さんお手製の桜プチおまんじゅうを1個貰って、桜と山椒を一緒に楽しみながら、
だけど氷の音と「天ぷら」と「味噌」のせいでどうしてもお酒が頭から離れなくなっちゃって、
まぁ、まぁ。
そういう食欲、そういう勤務時間外のリクエスト、そういう想いは、誰にも届かない方が良い、と思った。
『届かぬ想い』
初めてこの家に執事見習いとして来たとき、お嬢様は奥さまの後ろに隠れてこちらをじっと見つめていた。あいさつを促されてようやく一人で向き合った小さなレディは照れながらも美しい所作でごきげんようと小さく言った。お嬢様と十以上年の離れた私はその時に恋に落ちていたのだと思う。
淑女たれとお嬢様に課せられる教育は庶民の出の自分からすれば次元の違う世界だった。泣き言をこぼし不満を貯めることもあれば課題に楽しげに取り組み、時には年ごろのこどもらしく遊ばれて、お嬢様は成長していった。
お嬢様の学生生活が終わりに差し掛かった頃、庭先でのティータイムでお嬢様がふと口を開く。
「あなた、好きな人はいるの?」
よもやいち執事にそんなことを尋ねられるとは思わず、けれど本心を伝えることも叶わない。
「いいえ、おりません」
「あら、そう」
物憂げにも、深く思案しているようにも思える眼差しは一瞬のこと。お嬢様の縁談が決まったことを聞いたのはそれから間もなくのことだった。
“届かぬ想い”
そばにいたのに。
何もしてやれなかった。
神様どうして。
身代わりにしてくれなかったの。
詩彩音
届かぬ想い…
貴方には届かぬ想いを感じてしまう。
貴方には届かないそう思っても
わたしは想っている
貴方のことを…
自分の気持ちが届かないのは、もどかしい。
でも、黙っていても相手には伝わらないし、ただ単刀直入に伝えても逆効果になることもある。
言葉いがいにも、アプローチの仕方はいろいろあるので、考えてみるのも面白い。
言葉は便利だけれども、言葉で伝えたからといって、実はぜんぜん伝わっていない場合があるものだ。
ちゃんと説明したのに、全く通じてなかった経験は、どなたにもあるのではないか?
分かり易い例なら、外国人の場合。相手が少し日本語が話せると思って説明し、その人もうん、うんと頷いているから理解したのだなと安心していると、全く分かってない・・・。
でも、こういう現象は外国人でなくても時々起こってしまう。
もちろん、自分の説明が悪かったパターンもあるが、相手の理解力に問題がある場合もある。
学習障害を持つ人は偶にいる。軽重の程度はあるが、この場合、本人には悪気はぜんぜんないが、分からないのである。
私はミルトン・エリクソンという人の事に興味を持って調べているが、彼は類稀な催眠療法家として知られている精神科医だ。
彼が優れているのは実績が示していて、「魔法使い」と呼ばれていたくらい凄腕だったのである(1980年79歳で死去)。
しかし彼は3つも障害を抱えていた。失読症(例えば3とMの区別が出来ない)、失音楽症(音楽が理解出来ない)、色覚異常(赤と緑が区別出来ない)だが、
かれはこのハンデを逆に利用して、自分の才能や資源の可能性を広げた驚くべき人であった。
頭は良いけれど、3とMが区別出来ない。でも、分かった時の感動をずっと覚えていて、他の分からない人に、分かり方を伝えられる、常人では発想し得ないアプローチを見つける事が出来きたのである。
今、私はエリクソンに出会えたけれど、
先日、「春爛漫」というお題で、毎日登校を共にしたS君の事を書いたが、実は非常に久しぶりに彼の事を思い出した。
彼とは、本当は小学校も同じだったが、ずっと別のクラスだった、目立つ顔だったからなんとなく知ってはいたのだ。
ゴリラみたいなご面相で表情が暗かったと形容したが、彼も確か小学生のある時期まで学習障害で悩んでいたらしい、小学の高学年から急に勉強が出来るようになったのである。
彼はその後学習院大学に行ったが、手紙をもらった事がある。あまり周りと馴染められなくて悩んでいるようだった。
自分を表現するのが、苦手なタイプだったから、彼も誰にも届かぬ想いに悩まされていたのだろうと思う。
最後に彼も、中学時代の通学路が楽しかったと綴ってあった。
届かぬ思い
The love I have lead
届かないのではなくて
届けることを諦めているんだよな
そと そと そと
うち うち うち
世界が狭いと心が狭い
お部屋に風を入れよう
砂であることを忘れていたので
体ごと散り散りになった
おもい おもい おもい
かるい かるい かるい
ダークブラウンのアーガイルカーディガンにスラックス、しれっと柱横に立つ人。無表情だが平和な雰囲気。しれっと出るのは久しぶりだ。前は暗い色の服で箪笥の前に座っていたけど。伝えたい、「平和で清明なオーラが滲み出てますよ、よきかな」と。
私がかなりシビアな苦境にあると、しれっと出て、すぐ消えるが、何か「よきもの」を響かせるのか、状況が少し良くなる。座敷童みたいな作用だけど「わらし」じゃない。すごいな、と思うのは、問題の中核になるものを正確に、一瞬でフォーカスしてしまうことだ。…座敷童おじさん、小さくて大きな突破口が開いたかもしれません。本当に、ありがとう。
さて、たぶんこれ、「届かぬ想い」じゃないんだろうなと思う。座敷童おじさんは喋らない。だから私も非言語的コミュニケーション(telepathy的な)が基本だが、……あれ? 「届かぬ」…お題……まあ、こんな時もあるさ。
2024年4月16日 午前
正直、自分に「大好き」といっても愛されている実感は湧かない。
自分自身に愛されていると実感がわくようになるのはいつなのだろうか。
永遠にあり得ぬことなのか。
自分以外に言われないと気づかないものなのか。
「届かぬ想い」
ああ、神様 神様
どうか戦争を終わらせて下さい
どうかみんなが苦しまないように
どうかみんなが辛くならないように
どうか、
どうか。
ああ、ああ、
今日も昨日も、おそらく明日も
独裁者様には届かない。
お題「届かぬ想い」
海の中のような情景だ。
いや、もう海の中の景色など覚えていない。
3年というちっぽけな時間が、だが私にとって大きな人生の時間が終わりを告げた。
陸地に上がり水面を見ても、理想の私は映らない。
ただ揺れる私がそこに映っていた。
「届かぬ私」