『寒さが身に染みて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
前よりもずっと寒く感じた時、君が隣にいないせいだと気づくのに時間がかかった。
お題 寒さが身に染みて
冬はとても寒くてまじ震える
寒さが身に染みて手も顔も何もかも冷たくなる。
そのうち心も冷たくなりそうだ。
今は心がとても暖かいけれどね。
アタシの目は冷めてるってよく言われるけど実際そんなことないんだよなぁ。みんなにとって冷めてるかもだけど俺にとっては裏表もない素直な目をしてると思うだ。まあ、自己肯定感高いだけやけど。
自分に夢中で自己中ってね!なんてね。
みんな凍えたでしょ。
「……起きたくない」
冬の特に1月の早朝は布団から出るのが億劫になる。賃貸の家は風は凌げど寒さは凌げず,外気温がそのまま流れ込んでくるようで。日の出前の時間であればなおのこと。冬のいと寒きに,なんて思える教養なんか持ち合わせていない自分には朝練なんて拷問にも近い苦痛である。
「嫌だなぁ」
別に部活そのものが嫌いなわけじゃない。大変なことはあってもそれを楽しいと思えるくらいに充実している。成長している実感もあるし結果もではじめている。
だから嫌なのはたったひとつ
「……あいたくない」
つい先日までは顔を見るだけで幸せだった同じ部活のその人。好きな人であるなら尚更,想い人を見つけたのなら喜ぶのが筋なのに。あの人の幸せを願えない自分がいる。
「寒い」
心が身体が寒いから。些細なことですら気になってしまって仕方ない。どうしてあの笑顔の先は自分じゃないの? そんな風に妬んでしまって 醜い自分が嫌になる。
「どうせなら凍りついちゃえばいいのに」
雪にも氷にもなれない寒いだけの日なんて嫌いだ。
テーマ: 寒さが身に染みて
昨日バーミヤンに行って麻婆飯と辛餃子を食べた。寒さが強くなるたびに中華料理の凄さに気がつく。うどんや焼き肉とか食べて食べてる時は暖かくても外に出たら寒さが勝つけど中華料理の芯から暖める力は本当に凄い。凍える風が数分の間は心地よいに変えてくれる。まさに無敵時間
【寒さが身に染みて】
1月のロンドン郊外、22時。
冬に特に厳しい寒さに見舞われることのないこの街でも、明かりがぽつぽつと消えゆく時間帯には、雰囲気のせいか少しばかり冷たい空気に覆われることを覚える。
呼吸をすれば副流煙のような白い息が体をくゆらす。
アーサーは忙しなく動く街を、自分の家を何の気なしに眺めながら歩を進める。
【未完】
時刻は午前五時を三十分ほど過ぎている。他の季節であれば多少なりとも空は明るくなっている時間帯だが、冬場はまだ日も昇らない。玄関から家の外に出れば、車のフロントガラスに霜が降りていた。一見したところ、霜の層は厚く、エンジンをかけヒーターをつけてワイパーを動かしてもすぐには溶けそうもない。もしかするとウォッシャー液も凍ってしまっているだろう。ならば、フロントガラスにぬるま湯でもかけた方が手っ取り早い。そんな判断をしてすぐに家へ取って返す。キッチンへ向かい、空のペットボトルを探す。二リットルくらい入るサイズのものがあればいいのだが──。
「おはようございます……どうされました?」
同居人である年若い彼がちょっと不思議そうな表情で私を出迎えた。首にタオルをかけているということは、洗顔が終わった直後くらいだろうか。
「おはよ! 車、フロントガラスが霜でバッキバキでさあ、やんなっちゃうよね」
「ああ……もうそんな季節ですか」
「あ、さっき顔洗ったとこ? ちょうど良かった!」
見つけた二リットルサイズの空のペットボトルを携え、洗面所へ向かう。水を出し、念のために手で温度を確かめると──。
「うわ冷たッ! えっ!? ち、チヒロくん! お湯にしないで顔洗ってたの!?」
「……お湯にはしてないです」
私に名前を呼ばれた彼は、洗面所の入口で申し訳無さそうな顔をして立っている。
「そ、そっか〜……」
「お湯にしておけば良かったですね、すいません」
「そんな、謝んないで! 私がお湯欲しかっただけだから……」
お湯に切り換えてから一分後には、温かい水が蛇口から流れ出して来た。ペットボトルの飲み口を蛇口に当てて、温水を溜めていく。
「でも、水で洗うのも悪くないかもね。ばっちり目が覚めそう。私も明日から試してみようかな」
「いや、お湯でいいと思います。普通に冷たいんで」
「そうなの? ……あ、冷たいとは思ってるんだ?」
「冷たいです。これからもっと冷たくなるんで」
「そうなんだ……」
温水が十分に溜まったので、蛇口を閉めた。ペットボトルの蓋も閉め、濡れた手を手早くタオルで拭く。
「じゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃい」
再び玄関を出て、車の側まで近寄る。ペットボトルの蓋を開け、フロントガラス全体に温水を流しかけていく。バリバリと音を立てながら、霜は形を崩していく。
「……明日からは、毎日準備しなきゃだなあ」
ああそうだ、と私は思いつく。温水入りのペットボトルを準備するのは、キッチンではなく洗面所でやることにすればいい。そうすれば、妙なところで我慢強いあの青年もお湯で顔を洗うのではないだろうか。蛇口からお湯が出てきたとき、彼は何か思ってくれるだろうか。ほんの僅かでもいい。寒々しいほどに達観したあの顔つきの幾ばくかが、朝の洗顔に使う温水で和らいでくれればいい。
そう思いながら、私は車に乗り込む。シートベルトを締めながらサイドブレーキを外し、車のエンジンをかけた。
寒さが身に染みて
寒さが身に染みてくらいわかる温度。
耐えられない。外に出たくない。
出る予定だったがやめよう。
寒さが身に染みて
朝早くに起きると、毎回2度寝してしまう。
外で息を吐いてみると、白い息になってしまう。
最近は一段と寒くなってきた。
でも私はこの季節が好き。
自分勝手に思い描いて
期待して
失望する
思い通りになる訳がないと
自嘲
そんな日は
やけに
寒さが身に沁みる
# 寒さが身に沁みて
寒さが身に沁みて
冷え性です。それも筋金入りの‥。冷え性で筋金入りなんては言わないかしら。
今年の冬は暖冬と言っても寒さが身に沁みてます。高齢になればなおさら。
寒さ対策は湯たんぽ。電源入れてとかではなく、本当にお湯を入れて用意するやつね。その動作が眠る前の儀式。寒さが身に沁みる季節の、大事な行動です。それからホット赤ワインも用意します。
ホット赤ワインと、湯たんぽ。わたしの安眠のアイテムです。
コンプレックス・ボックス
僕は弟を、殴った。
反撃してこようものなら、蹴りも入れた。
弟の全てが、憎かった。
殺さない程度に、痛め付けた。
そして最後に、小さな箱の中に閉じ込めた。
僕は泣いた。
小さな箱を抱きしめながら。
僕より背が高いのが大嫌いだった。
僕より賢いのが大嫌いだった。
僕より大人っぽいのが大嫌いだった。
僕よりおしゃれなのが大嫌いだった。
僕より顔立ちが良かったのが大嫌いだった。
僕より女の子にモテるのが大嫌いだった。
僕より家族に愛されていたのが大嫌いだった。
だけど、僕は弟が好きだ。
きっと死んでしまったら、喪失感から立ち直れないだろうと思う。
死ぬべきは、この僕だ。
だけど、僕が死んだら、弟は泣いてくれるだろうか?
僕への憎悪で満たされた小さな箱を抱えながら、僕はただみっともなく泣くしかなかった。
怒っているのか、地面が大きく揺らいだ。
悲しいのか、街を呑み込むほどの涙が流れた。
いくつかの篝火が消えた。
殺された街。
泥に塗れた人形。
奪われた思い出。
温もりなき部屋。
祈りの歌。
生命の証明。
どこまでも正常な世界。
【167,お題:寒さが身に染みて】
寒さが身に染みて、吐く息が白くて
悴んだ指先を擦り合わせながら思うんだ
「今日はあったかい布団で寝よう」
寒さが身に染みて 貴方がいなくなって初めての冬、貴方が居た時は暖かかった布団は私1人の体温で寒くて少し寂しい。
振り返っても誰もいないはずの道に、本当に誰もいないか、確認しながら歩いていた。
深夜1時の商店街は静かで、等間隔に並ぶ街灯の灯りも心なしかひんやりして見える。
首元をマフラーに埋め、少しずれたイヤホンを正す。
気に入ったアルバムをリピートする癖があり、ぼんやりと曲を聞き流している。
ふと、聞いている歌詞に意識がゆく。
「しわくちゃな笑顔が聴いてくれた私のこと
聞きそびれた、あなたのこと」
祖母のことだ。
ハッと思い当たった。
もしかしたら、全然違うのかもしれないけれど。
深夜1時の私にはそう聞こえた。
近頃病気で倒れたと聞いた。
体調が悪いのを我々に隠そうとする。
このままでは、私だって「聞きそびれて」しまうかもしれない。
きちんと連絡しよう。
もっと話をしよう。
何度だって、同じ話を聞こう。
昔きっと、あなたがそうしてくれていたみたいに。
寒さが身に染みて、どういうわけか涙が出てきて、冷たい頬を流れていた。
「White Rabbit」緑黄色社会より、一部歌詞引用
寒さが身に沁みて
心沈み…希望が持てず
涙溢れ…
絶望感に襲われる
孤独に押し潰されて
どうしたらいいのか
分からず…
身動き出来ない自分を
責める
不安…不安…
こわい…
考えたくない
ただ、ゆっくり眠りたい
夢の中であなたの愛に
満たされて…
※人によっては不快な表現があります。予めご了承ください。
『寒さが身に染みて』
震える指で煙草を吸う。
とある田舎の一軒家。それを取り囲む塀にもたれかかりながら、ため息と同時に紫煙を吐き出した。
自宅前の道を挟んだ路肩にある、少し前に新調されたばかりの街路灯が、自分とその周辺をぼんやりと照らす。
時刻は既に0時を回り、冬の寒さに肩を窄めながら空を見上げれば、田舎特有の綺麗な星空が広がっていた。
「……何してんだろな」
ポツリと言葉が漏れる。
こんな時節に、薄手のシャツとジーンズのみを着て、一人外で煙草を吸っている自分を自嘲する。
地元の高校を卒業した後、夢を叶えるために上京し、お金を稼ぎながら努力した。
苦労はしたが、少しづつ夢に向かって近付いていく感覚はとても心地良く、自分はその熱に浮かされていたんだ。
……実家の母から父が罹患し倒れたと聞いたのは、それから数年後の事だった。
その時に聞いた母の悲痛な話し声が、今も脳裏から離れない。
急いで帰郷した自分を待っていたのは、こちらに対して気丈に振る舞う母と、病室のベッドに呆けた様子で座っている父の姿。
……血栓症による脳梗塞だった。
母だけで介護は無理だ。
父を独り施設に預けるのもしたくない。
田舎だから家までヘルパーを呼ぶのも難しい。
だから……だから自分は──
──夢を諦めて家業を継いだんだ。
これは自分の選択だ。
自分の決めた人生だ。
自分を育ててくれただけでなく、身勝手な夢まで応援してくれた母と父に、少しでも恩返しがしたかった。
そのためなら自分の夢なんてどうでもよかった。
……どうでもよくなったんだ。
そう思っていた筈なのに、未だに自分の中では微熱が燻っている。
自分に言い聞かせるように、小さな声で俯いてボヤく。
「誰だって妥協しながら生きてるんだ。
何も自分が特別な訳じゃない。
そんなに引きづることなんてないだろ?
……なぁ、そうだろう??」
震える指で煙草を吸う。
何時もより紫煙が長く尾を引いたのは……きっと寒さのせいだろう。
『寒さが身に染みて』
涙がとまらないのは
寒いからです
目と鼻が赤いのは
白い雪を見すぎたからです
あともう少し心を凍らせたら
春を待ちすぎない
私に戻ります
お題︰寒さが身に染みて
夜、寝る前、ふと不安にかられたとき、ふと逃げたくなったとき、どうしようもなく人生をリタイアしたくなったとき。
激しい動悸に見舞われて、目の前にある大量の薬を飲み干したくなる。
しかしいざ飲もうとすると「失敗したらどうなるだろう」「後遺症になってもっと生きづらくなったらどうしよう」「部屋の片付けくらいしとけばよかったかな」なんて、至極真っ当なことを思い浮かべるのだ。
そうやってぽやぽやしているうちに頭にまで血が上って座っていられないほどドクドク鳴り響き、更には「私は一刻も早く死ななければならない!」などと意味不明なことが頭の中を満たしていく。
決して死にたいわけではなく、なんなら生きたいと思っているが、この消えたいという衝動も嘘偽りのないもので、しかし消えたいという衝動は脳みそが勝手に出しているだけであり自分の意志ではないし、最早自分の感情をコントロールできなくなる。
ここまで来たら死にたいも死にたくないもどうでもよくなってこの状況から一刻も早く脱したいという気持ちが強くなる。悩み葛藤し苦しい状況から逃げ出したい一心だ。
逃げたい、逃げたい、でもどうやって
上着も着ず、靴下も履かず、服一枚で外に出ろ。極寒の中ただひたすら突っ立っていれば良い。寒さで全身が震えて、指と足先がどんどん凍って、耳と鼻が千切れるくらい冷たくなっていくのをじっと感じればいい。
寒い、寒い、寒い!
5分外に出ておけばいい。そうしたら寒い以外何も考えられなくなる。さっきまでの不安だとか逃げたいだとか死にたいだとか、考える余裕なんてない。ただひたすら寒くて体を温めようと体が必死に震えるばかり。
寒さというのはいい薬だ、しかも良く効く。
服一枚で外に出て突っ立っていろ。
「頭の中がグルグルモヤモヤでいっぱいになったときどうしたらいいですか」
に対する今のところ一番良い回答だ。
寒さが身に染みて布団の暖かさにひどく安堵し、つかの間の安全地帯で眠りにつける。例え眠れなくとも安心感に包まれて、少しだけ幸せになれるというものだ。
吐く息が白い。
今日のは雪も降ると言う。全くもって嫌になる。
こうなってくると如何に体温を保つかを気にせねばならない。さてどうするか。
寒さが身に染みる夜はたはり鍋か。
だが鍋が飽きたと言う家族を鎮めるレパートリーも思い浮かばない。寒さも染みるが家族の我儘に頭も引き絞る心地である。
寒さが身に染みて