【寒さが身に染みて】1月のロンドン郊外、22時。冬に特に厳しい寒さに見舞われることのないこの街でも、明かりがぽつぽつと消えゆく時間帯には、雰囲気のせいか少しばかり冷たい空気に覆われることを覚える。呼吸をすれば副流煙のような白い息が体をくゆらす。アーサーは忙しなく動く街を、自分の家を何の気なしに眺めながら歩を進める。【未完】
1/11/2024, 10:23:19 PM