『子供のように』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
子供のように
沢山わがままを言った。沢山怒った。沢山泣いた。
沢山笑った。子供のように喚いて叫んで笑って楽しんで。
子供の時は、早く大人になりたい。そう思ってた。
でも今は、子供のように泣きたい時も叫びたい時も
笑いたい時もある。
けどもう大人だからって。我慢する。
あー。もっと子供の時 子供らしく何でも言える子だったら良かったのにな。
鉱物に見立てた砂糖菓子の刺さるクッキー。
断面を地層に見立てたチョコケーキ。
一風変わった洞穴都市特有のスイーツが運ばれてくるたび、ロキは「見て、イルさん! これすごい!」とはしゃぎまわった。
その姿に子供みてェだと思った瞬間、イルの胸にチクリと痛みが走る。
(子供みてェっつーか……子供なンだよな。まだ12のガキだ)
普段の言動があまりにも大人びているからつい忘れてしまう。そして忘れていたことを思い出すたび、心臓がチクリと痛んで肺の中に石が溜まる。
(俺だって実際に決断して旅立ったのはついこの前だ。それをコイツは、この年で……)
それはどれだけの覚悟だったか。どれだけの決意か。
「イルさん? 食べないの?」
口の周りをチョコだらけにしながらこちらを見るロキに、改めて誓う。
何があっても自分だけはコイツの味方でいよう──。絶対にコイツを守ろう、と。
出演:「ライラプス王国記」より ロキ、イル
20241013.NO.79.「子供のように」
【子供のように】
好きなことを好きだということに
年齢は関係なくて
好きなものを前にして感極まって泣いてしまうのも
何歳だって構わないから
だからこの時間だけはどうかあの日のまま
いつ思い返しても楽しかったと全身全霊で言えるように
子供のようにはしゃいでいたい
2024-10-13
子供のように
子供のように、の続きは何だろう。すぐ思いつくものとしては、子供のように駆けるとか、子供のようにはしゃぐとかだろうか。
こう挙げてみると、感情を露わにして思いのまま行動すること、の意味合いで、子供のようにという言葉を使っている。それがまあ、一般的な用法な気がする。
子供ってなんなんだろうか、子供の定義とは
法律で言うなら18歳以上だけど、日付を1日超えただけで大人になるというのもなんだか変な話だと思う。かといって、それ以外の子供と大人を明確に線引きする基準もない。
子供の意味を調べても、年のいかない幼い者、行動などが幼く思慮が足りない者などと書かれている。じゃあ幼いとは一体?という疑問に行き着いてしまって、結局のところ堂々巡り。
これは答えのない問いなのか。
社会が変わるにつれ、「社会的に」大人になるということも変わってきただろう。元服が今の社会では成人したことの基準にならないように、その時代に一般的である価値観、平均寿命や、その上に成り立つ社会が(もしくは社会がそれらを形作るのか、今はひとまず考えないでおくが、いずれにせよ)大人になること、子供であるということに密接に関わっていることには違いあるまい。
しかしながら、今を生きている私と、遠く昔の文献の中で生活している人々は、それほどまでに大きく異なるものだろうか。たしかに、二足歩行がどうとか、火を利用し始めてとか、そんな時代まで遡ってしまえば、もはや生物種として私たちと異なりすぎて比べようもないだろう。だが、江戸時代だって300年前だ。1000年前だって平安時代。
古文、つまるところ平安時代の文章を読んでいると、たしかになあとか、いやそれは違くないかとか、共感したりしなかったり、まるで文章と会話しているみたいに感情が動く。まさしくそれは、私たちが昔の人々に通ずるところなんじゃないだろうか。
古文常識は今の常識と違いすぎて、驚いたり なんなら引いたりすることも多いけど、それでも、古文を読んでいると、昔の人々がなんとなく生身の人間として、事実生きていた人として感じられるのだ。
だから、同じ感情をもつ人間として、根底にあるんじゃないだろうか
(追記: 翌朝読み直したら、目的語がなく文が意味をなしてない…笑 1番最後に直したから、ベットの中でうとうとしながら書いた部分。文章の繋がりがおかしすぎて消そうか迷うが、せっかくここまで書いたので、余力がある時にでも書き直すことにする。半年後とかになりそう…)
でもここに明確な理論なんかは存在しない。なんとなく論理があるように書いてきたけれど、飛躍が甚だしくて話にならない。詭弁だとすら思う。
だけど、少なくとも私の周りの大人は、大人であることを証明するような普遍の思想、その振る舞いが存在するかのように言うのだ。子供であること、が明確な概念として私に表れているとでも言うような口ぶりで。
お盆についての随筆を思い出す。いつかの模試の国語で読んだものだ。筆者が幼いころ、大人たちがお盆にだけ思い出したようにお墓参りに行くのが薄情に思えてならなかったが、自身も大人になるにつれ、それでもいいかと穏やかな気持ちで思えるようになったという内容だった。
正直、分かってしまった。お盆にだけお墓参りに行くことが、自分のための行動にしか思えず死者に対して失礼だという気持ちも、たといお盆だけでも、年に一回、もういない人を思い出すということをなんとはなしに温かく、穏やかに受け入れられる気持ちも、どちらも理解できてしまった。いつか自分も、筆者のようにすっかりと、穏やかに受け入れるのではないかといった予感もあった。
それが本当にショックだった。
筆者と同じように、私も小さい頃はお盆だけのお墓参りをただただ失礼だと思っていた。もう同じようには思わないし思えない。私は私の確実な思想の変化をまざまざと感じてしまった。今の私は、私が心底嫌っている大人の思想とやら、大人のいう「大人」がなんとなく、なんとなくどこか存在するように思えてしまうのだ。それが苦しくてならない。
私の本当に大切にしている考え方が、「若いからそう思うんだ、俺にもそう思ってた時期がある」なんて陳腐な言い草でやんわりと否定されてきた私の思想の行き着く先が、その陳腐な言葉なんじゃないかと、言葉にならない。
「子供のように」の意味するところ、その先は、大人の振る舞いのルール、暗黙の了解、常識であり、大人が普段大人であることの義務だと思う。と同時に、それは相当斜に構えた見方だとも思う。思うけれど、どうにもこの考えがこびりついて離れない。
子供のように、という言葉を見た瞬間、咄嗟に反抗心が頭をもたげるくらいには、私は、どうやら「大人」の体現であるらしい人間のいう「子供らしさ」「大人らしさ」を気持ち悪く感じる。
それなのに、私の思考や行動は気付かぬうちにどんどん変化していくらしい。子供のような、から大人へと。
私は今の自分の考え方を気に入っている。自分の思想を、子供ゆえのものとは思わない。大人ゆえのものとも思わないが。
これからいろんな経験を重ねるにつれ、考え方は変わっていくだろうと思う。それを悪いこととは思わない。変化をただ厭っていればやがて元々持っていた考え方すら捻じ曲がってしまうと思うし、私はいま、これからのために頑張っている。これからのことが楽しみで頑張ることができるのだから、時が流れ自分が変化するのが怖いというのもちょっとおかしな話だ。
ただ、それはそれとして、苦いものはある。
眠たくなってきた。
本当は前述の話と併せてもう少し書きたかったんだけど、寝ることにする。うとうとしてて上手く書けない。多分明日も書く気力はないので、この文は未完で終わりそう…ねむい、、
なんだかんだ私は、子供とは大人とは何か、考えながら生きていくのかもしれない。というよりそれがいい。下手に子供とはなんなのか、理解したつもりになるよりは、いつまでもそれを曖昧に、定義づけず考え続けることができれば、多少は今の私が浮かばれるかもしれない。
ドヴォルザークがオレンジ色に住宅地を染めて
帰る道とカラスの声
寂しがりやが現れる
たまに雲の毛布を燃やし尽くすような
赤い夕日の日があって
怖がりが現れる
家に入ればうちの匂いがした
#故郷#
子供のように
はしゃいで疲れて眠って
難しいことを考えないで眠りたい
(昨日のお題:放課後の続きのようなもの)
突然頭の上で鳴り始めた電子音に飛び起きる。内臓がヒヤリとしたのは一瞬で、すぐに音の出所を手にスイッチを切った。そして瞼の重さに負けてもう一度枕へと顔を埋める。
午前6時。夜の肌寒さが残る空気と、昇ってきた朝日がカーテン越しに当たって頭をすっきりとさせていく。ぼんやりとした耳をすませば僅かに窓の外からチチチ、と小鳥の声が聞こえてきた。これが漫画やアニメであれば清々しい朝とでも称するのだろうが、夜更かしを常とする人間からすれば恨めしいだけの朝である。再びやってきた睡魔に襲われつつもなんとか布団から這い出た。大きなあくびを一つして、部屋を出る。
自業自得とはいえなんとも億劫な朝だ。
そう毎日思うものの、しかし睡眠時間を増やそうとは思わなかった。生きている時間を楽しむには、睡眠はあまりにも人生を圧迫しすぎる。他の人からすれば無駄な時間も、自分にとってはなくてはならない時間なのだから、それを削るなんてことは到底考えられなかった。
そんな私は他者から言われることはもちろん、自覚済みの変わり者だ。
特に絵を描くことが好きだから、何よりも観察することに強いこだわりを持っている。人の手と目で得られる最上級のリアリティを追求したいのだ。その時の感情を含めて。
その影響は睡眠時間どころか普段の生活すらガリガリと削っているが、学校から帰って一度短い昼寝を挟むことでなんとか調節をしようとは努力している。とまあこんな感じで、私のほとんどの朝はいつも睡眠不足から始まっていた。
学校へ行く支度をしながら、いまだに覚醒しない頭で昨日のことを思い出す。いや、昨日だけじゃない。その現象は記憶が正しければ二週間ほど前から欠かさず起こっていたはずだ。何度思いだしても笑ってしまうような不思議な夢。いや、夢、だろうか。あまりに鮮明なせいで現実なのではと自身を疑ってしまうような、そんな夢。ブラウスのボタンを掛けながら、いやいや何をそんなバカなと首を振った。だってそんな、あり得ない。
_昼寝をしていたら見た事の無い教室にいて、母そっくりの女の子がいるなんて!
そんなこと、夢以外の何者だというのか。いくら何でも睡眠時間の削りすぎだろうか。そう笑って、日頃の睡眠を見直そうかななんて反省して、しかし残念ながらすでに二週間が経とうとしている。流石に病院にお世話になった方が良いくらいだ。笑っている場合ではない。
けれども、と思う。解せないのはなぜあの教室は見たことの無い作りをしていて、母そっくりの女の子が着ている制服も見たことが無いデザインなのかという点だ。確かに絵を描くことも観察することも好きだが、あそこまでリアルに見たことの無いものを夢の中で作り出せるだろうか。壁なんて見たことない不思議な素材で、まさか超能力や予言に目覚めたかなんていうレベルだ。最近は早くに寝付いてみたり、よく眠れると聞いた軽い運動やハーブなんか試してみたが一向に改善する気配がない。
だからなぜ、毎日同じようなあの夢を見続けているのかなんて、わかりそうもなかった。どうせなら好きなクラスメイトとか、かわいい猫の楽園とか、そういう夢なら楽しめたものを。誰に相談できるわけでも無い愚痴っても仕方のないことを内心吐き捨てて、鞄を手に家を出た。いってらっしゃいと見送る母の声に背中越しで返事をしながら。
変わり者を自称する私が例の夢を見続けてからなにも、ただ時を過ごそうと思っていた訳ではなく、色々試そうとはしたのだ。しかし大して動き回ることはできず、まっすぐ窓の外の見慣れない景色ばかりを眺めるくらいが精一杯だった。
そうするうちにまさかとは思ったものの、これという確信が持てなくて先送りにしていたのだが、どうせただの夢なら夢で良いし、もし本当にそうだったら面白いだろうと思って実行したことがある。
視線の先に、木を植えてみるのはどうだろうか。
いや動けないのではと思われるかもしれないが、別に夢の中で行うわけではない。起きているうちにこの場所と似たような景色を探して、そこに小枝を差し込んでみようと思う。
つまり、この夢は未来なんじゃないだろうか。と私は考えたのだ。
いくら見慣れないといっても、まわりを見渡す地形や校舎の感じがあまりにも現実と似ていたし、それにしては綺麗すぎる。そして極め付けは母似の女の子。それは母に似ている、というより私に似ている気がしたのだ。つまりあの子は、未来の血縁、あるいは子ではないだろうか。
自分でも意味不明なことを言っているとは思うのだが、こんなヘンテコな夢を見るくらいなのだからこれ以上何が起こったって不思議ではない。
そして、それはしばらくして実証された。
彼女はいつのまにか近くに立っていた。
初めの頃はまだしも、最近は話しかけるどころか近寄ることも無かったので驚く。
「ねえ。なにをみているんですか?」
彼女が返事を必要とする言葉を発したことに更に驚いた。そして問われて、なんと言おうかすこし考えて、やめた。なんにも見てなんていなかったから。確かに埋めたはずの小枝も、あると思った木も、そこにはない。だから少し考えてから、静かにその方向を指した。
すると彼女が怪訝そうに、「ただの、木?」と言うものだから、思わず笑ってしまった。
彼女には見えているのだ。私が植えた小枝は確かに成長して、彼女にだけ見えている。想像通りなら、間違いなくここは未来で、彼女も未来に生きているのだ。
ああ、なんておかしいんだろう!いま目の前でこちらを睨め付けているその目も、初めの頃に一方的に吐かれた嫌味も、全部未来で直接向けられるものかもしれない。未来の娘と会話するとは、なんて不思議な感覚。誰かにこのおかしな夢を伝えて見たいけれど、普段から変わり者のわたしが何を言ったところで、きっと誰も信じてはくれないだろう。
そして次第にニヤニヤしだした彼女を見て、この変人具合は絶対に私の血縁だ!と確信していた。
「はじめまして、あなたの名前は?」
差し出されるその手を握って、自身より少し冷えた指先を心配する。まさか高校生で親の気持ちになるなんて、と感動すら覚えた。そしてなんて言ってやろうか考えて、素直に名乗った時の反応を想像して私もついニヤリとした。
きっとあなたはこの先、わたしの親の顔しか知らないのだから。今だけは、対等な子供のように笑ってやろう。
子供のように
ドライアイス触るなら死んだ方がマシ
って言ったら
ドライアイスで死んだんだよね〜。
ここはイマからかけ離れた天界。
子供のようにきゃっきゃっと話しているあの子は、
信号無視のトラックに轢かれて
投げ飛ばされた先で
トラックから落ちてきたドライアイスが
全身に降ってきて死んだ子。
ここでも時々、
全身が焼けるように痛いと
叫んでいる姿を見た。
この人は溺死、あそこにいる人は転落死。
なにで死んだか、
自分で話す人が多い。
つまりここにいる人は
ほぼジコ死の人。
ここで、
イマはこんなに物騒なのかと思うかもしれない。
事故ではなく自己。
事故死ではなく自己死。
あの子は信号無視のトラックに轢かれたと
言っているが
信号無視をしていたのはあの子の方。
ドライアイスも自分で買ったものだった。
この人は年を取りたくなくて
綺麗なまま消えたくて
自分の家の浴槽で…。
あそこにいる人はいい人だよ。
病気にかかったと嘘をつく親友に
お金を借してあげてた。
月80万くらいだったかな?
でもブラック企業でね、
本当は借せるお金なんか無かったの。
借金してまで渡してた。
最期は親友に借金の限界が来たから
そろそろ返して欲しいって言ったら
崖から突き落とされて…。
本当のことを知らずに逝っちゃって、
天界で知ったんだよ。
ま、可哀想だったから
私が教えたんだけどね。
管理者は別に、
こーゆーのんびりした感じでいいのよ。
キマリなんて
片手で数えれるぐらいしか無いしね。
にしてもイマって怖いよね。
暴言飛び交ってて、
その中に放り出される子たち
ほんと可哀想だと思うよ。
いつからこうなっちゃったんだろう。
でもイマを生きる
あの人も、その人も、
そのうちこっち側に来るし、
なんなら毎日誰か来てるし。
結局イマって
夜中みたいなもんで、
天界って
昼間みたいなもんなんだよ。
イマを生きるのは孤独。
暖かさを感じる時もあるにはあるけど、
すごく貴重で少ない時間。
ま、私はイマを生きることをおすすめするけどね。
人いるし、
賑やかだけど、
暖かすぎる。
孤独な時間が足りない。
"Good Midnight!"
イマは両方楽しめるから。
ちゃんと孤独も味わってよね。
子供のように
本当に
そう 出来たら
何が正しくて 何が間違えてるのか
最初は どうでも良い どっちでも…
まずは やってみる事
まわりを気にせずに
でも それが一番難しい…よね
1歩を踏み出す事が
だから 子供のように 迷わず貫ける強さ
それって きっと本当に大切!
放課後を告げるチャイムが鳴る。
それを聞いたクラスの皆が、勉強も時間から解放されたと歓喜の声をあげる。
かくいう僕も、その中の一人だ。
部屋で、ゲームと漫画が待っている
晴れやかな顔のクラスメイトたちは、げた箱へと向かう。
僕もそれに混じってげた箱に向かう。
歩いている間考えるのは、もちろんゲームのこと。
今日はどんな冒険が僕を待っているのだろうか。
家に変えるのが待ちきれない!
「待ちな、飯田
話がある」
だが、そんな僕のワクワクに水を差す人間が一人。
進路を塞ぐように立っているのは、クラスメイトの竹田。
早く帰りたいと言うのに、ここ最近いつも絡まれている。
僕の方は話がないから通して欲しいんだけど。
「どいてくれ。
部活なんだ」
「ハッ、部活だって!?
おまえ帰宅部だろうが」
僕の答えに、竹田は鼻で笑う。
無意識なのだろうが、腹が立つことこの上ない。
そのせいで皆から苦手意識を持たれている事を、彼は知っているのだろうか?
「今日こそ、いい返事を聞かせてもらうぞ、飯田!
俺が作ったクラブに入れ!」
「いやだ」
僕は間髪いれず答える。
なんども誘われているのだが、返事は変わらない。
答えはいつも『ノー』
僕には無駄にていい時間は一秒たりとも無いんだ。
「放課後やることなんて無いんだろ?」
「あるわ!」
「一緒に汗を流して青春しようぜ」
「話聞けよ」
こいつのこういうところ嫌い。
竹田はいつも自分勝手だ。
「は・い・れ」
「い・や・だ」
「実は?」
「しつこい!」
何度も断っているのに、竹田は諦めず僕を勧誘をする。
いい加減諦めて欲しいものだが、一向にその気配はない。
「他のヤツを誘え。
僕は入らない」
「おまえじゃないとダメなんだ」
なんという殺し文句。
自分の決意が少しだけ鈍る。
でも考えは変わらない。
青春よりもゲームの方が大事だ!
「いい加減にしてくれよ。
なんで僕なんだ!?
他にも適任がいるだろ」
「いーや、おまえ以外には考えられない!」
『おまえ以外には考えられない』。
僕はその言葉を聞いて、体に電流が走る。
竹田は僕のことをそこまで買ってくれていたのか……
この台詞は、僕のなかで『人生で言われてみたい言葉』堂々の一位だ。
まさか、その言葉を言われる日が来ようとは……
気が変わった。
話くらいは聞いてもいいかもしれない。
「そこまで言うなら話くらい聞いてやる」
「おお、ついに決心してくれたか!」
「話を聞くだけだ」
「それでもいいさ。
でも何から話そうか」
「そもそも何の部活だよ」
そう聞くと、竹田は間抜けな顔で僕をみる。
普段いきがっているこいつがこんな顔をしているのは、少しだけ面白い。
「……言ってなかったっけ?」
「クラブに入れとしか言わないから、全然知らない」
「そうだったのか……
まあ、それは置いといて……」
竹田はコホンと咳払いする。
誤魔化せてないからな。
「俺が作ったクラブ。
それは『囲碁サッカー部』だ!」
今度は俺が間抜けな面をする番だった。
『囲碁サッカー』とは、『日常』という漫画に出てくるトンチキスポーツだ
もちろん存在しないし、ルールも不明。
なんでそんなクラブを立ち上げるんだよ。
おまえおかしいよ。
話を聞くなんて言わなければよかった
「というわけで……
入れ、飯田。
おまえが必要だ」
「その文脈で、なんで俺が必要なんだよ!」
「おまえ、漫画に詳しいだろ。
だから囲碁サッカーの事も知っているはずだ」
「僕は知らないし、お前も知らないスポーツのクラブを作るな!
僕は入らないぞ、絶対にな」
「入るって言っただろ?」
「言ってねえよ!?」
「言質は取ったんだ。
逃がさないからーーおい、どこ行く!
今から入部届け出しに行くんだろ!
待てって!」
そんな意味不明な部活で貴重な放課後を潰してたまるか!
僕はその場から全力で逃げ出す。
そのお陰もあって、難なく竹田を撒くことに成功する。
だがこれでヤツが諦めるとは思えない。
今日はなんとか逃げることが出来たが、明日もきっと来るだろう……
でも僕は屈しない。
ゲームの時間を確保するため、理由のわからないクラブに入ったりするものか!
僕の平和な放課後を守る戦いは、まだ始まったばかりだ。
別れてから優しくされるのがいちばん辛い。
別れたくせに。なんで優しくしてくるの?必要ないんだけど。
むしろ苦しめてきてるよね。何?そんなに僕のこと嫌いだったレベル?
なんで気遣ってくるのさ。振ったのはお前のくせに。
僕の気持ちを何もかもなかったかのようにしたのはお前のくせに。
裏切ったのはお前のくせに。
罪滅ぼしにでもやってるつもりなら相当馬鹿。どこが罪滅ぼし?苦しめてるじゃん。
お前をそんなふうにさせちゃったのも、お前の期待通りになれなかったのも、救えなかったのも僕のせいだって分かってる。
別れたのだって、他にお前の期待通りで満たしてくれて救ってくれる人が見つかったからっていうのは知ってる。
だけど何もなかったようにするのは違うでしょ。
それとも何?今までの僕の行いの罪滅ぼし?それなら分からなくもないけど。
でも、でもね、僕だって、何も考えなかったわけじゃない。
お前が何に悩んでるのか、何をすると喜んでくれるのか、全部全部、1文字1文字ノートにまとめてたよ。
今はもう燃やしたし捨てたけど。
遠距離だったから、将来あったら何したいかとか、ずっとずっと夢見てた。ずっと楽しみだったんだよ。
運命の相手の1人目ってね、「人を愛し、そして愛を失うことを教えてくれる人」だって。
本当だなって思った。
今まで以上に愛したことがない人。これ程までに、失恋して悲しむのは初めてだった。
まぁでも、しばらくは恋愛したくないかな…。
どうせまた同じ想いをするだけだもんね。
好みがすごく分かれそうなお話……かも
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【子供のように】
悪役令嬢ってものに転生したらしい。
小説投稿サイトとかライトノベルでは人気のジャンルだってことは知っていたけど、まさか自分が巻き込まれるなんて。
第一王子の婚約者になんかなりたくなかったのに、避けられなくて。
侯爵令嬢として恥ずかしくないように、将来の王妃として務めを果たせるように、厳しく躾けられ勉強の日々。
貴族らしく、令嬢らしく、常に上品に微笑み、感情を隠し、婚約者の王子がボンクラでもどうにか手綱を握って国のためにと尽くして……
それなのに。
やっぱり私は悪役令嬢で。
王子はあっさりとヒロインに心変わり。
市井で育ったという、ピンクの髪の男爵令嬢。
これでもかというくらいのテンプレで、聖女と呼ばれる彼女は子供のように無邪気に笑う。
狡い、と思った。
婚約者を攫ったヒロインが……ではない。
王子が、狡い。と思ったのだ。
私だってその子とお友達になりたい。
一緒にカフェに行って、街を歩いて。
アクセサリーを買ったり、お喋りしたり。
二人で遠乗りに行って、花畑を見たり。
人目を気にせず、笑い転げたりしたい。
婚約なんて、破棄でいいから。
そこを代わってよ王子様。
私にはできない。
侯爵令嬢だから。悪役だから。
あの子はヒロインだから。
…………本当に?
王子の心を癒せるヒロインなら。
光の聖女様なら。
悪役令嬢を救ってくれたっていいじゃない。
話しかけてみよう。
歩み寄ってみよう。
本音を打ち明けて、仲良くしようって……
物語は破綻した。
私たちは、私と彼女は。
国も王子様も放り出して、
今は隣国で冒険者をしている。
子供のように笑いながら。
仕事が終わったら、子供のように自由に過ごしたい。
飲み会なんか大っ嫌いだ。
上司の相手しながら飲む酒なんてクソ不味い。
酔っ払って、くだらない話でバカみたいに笑うおっさんや、ここぞとばかりに女の子にちょっかいを出すおっさんや、道路で吐いて動けなくなって寝転がるおっさんや、道行く人に喧嘩ふっかけて返り討ちされるおっさんにはなりたくない。
都内にはそんなおっさんがあふれてる。
俺もおっさんだが、お酒の力で自由を手に入れたと勘違いするような大人にはなりたくない。
あんなもの飲まなくたって、俺は俺らしく楽しく生きてるし、我を忘れて他人に迷惑をかけているつもりもない。
子供は、お酒を飲まなくても周りの人に迷惑をかけることがあるが、それを嗜める両親や先生がいる。
大人は自己判断でやりたい放題じゃないか。
たちが悪い。
何でも知ったような顔して、他人の気持ちも思いやれない大人の振る舞い。
なまじ長く生きてるから、このくらい許されるだろうと傍若無人な振る舞い。
そして、咎められても謝り方を知らないおっさん達。
子供の方がまだ素直に謝ってくれる。
体だけ年老いても、心の成長は追いついてくれないんだな。
そんなおっさんの俺だが、気が付いたらおっさんだった訳で、なりたくてなった訳じゃないんだよ。
どんなイケメンだっておっさんになる。
頭ん中は純真無垢ならぬ純真無知のまま、衰えて老いさらばえて、子供のように無邪気に笑うことも出来なくなって、お酒を飲むくらいしか楽しみがなくなって。
おっさんはおっさんで大変なんだよな。
おっさんならではの悲哀に満ちたドラマ。
それは、おっさんがおっさんたる所以で、おっさんにしか開けないパンドラの箱ってのがあるんだろう。
さて、ラストスパートで頑張ってみたが、「おっさん」を何回使えただろう。
「おっさん」だらけの文章を作ってみたかった、ただそれだけ。
子供のように、無邪気な心で。
#ある殺し屋さんの苦悩 (BL)
Side:Koichi Sugoh
「今日こそあんたを殺ってやるから…これは俺の仕事だから…悪く思わないでね、功一さん」
ラストオーダーの時間も過ぎ、淡々と閉店準備をしている私に銃口を向けるこの男。
飄々とした態度を保ちつつも、いつもどこか迷いが見える。
私は表情を変えずに、彼に静かにツッコミを入れることにした。
「…それ、あと何回言うつもりですか」
「ちょおっとぉ〜!藤佳さん今回こそは華麗にキマったと思ったのにぃ〜!!雰囲気壊さないでよ功一さんっ!!」
殺し屋としては一流なようだが、私の前では殺し屋モードが簡単に解除されてしまうらしい。
この姫川藤佳という男は、いつも肝心なところがキマらない。
危険な男であることには違いないが、なかなか愉快な男でもある。
「…姫川さん、あなたが私を殺せるわけがないと本当は分かっているのではないですか?」
「こ、殺せるもん!たまたま本気出してなかっただけだもん!!」
「それはまた、子供のような言い訳ですね」
「だと思うでしょ?ざんね〜ん!藤佳さんは子供じゃありませ〜んっ!」
「…」
「ちょ、ちょっとぉ!?功一さん、そんな目で見ないで〜!?」
かつて私と彼が繰り広げた激しい殺し合いからははるかにかけ離れた、チャンバラごっこの延長線のようなやりとり。
姫川さんが一般市民を決して巻き込まない殺し屋だと分かって以降は監視程度に留めてはいるが、対暗殺者専門のエージェントとして彼を殺さなければならなかった未来もあったかもしれない。
…それでも私は、初めて対峙した時に彼を殺しておくべきだったのだろうか?
今でも自分自身によく問いかけている。
「…功一さーん?聞いてる〜??」
「聞いてますよ、もちろん。…それで、いつまでその銃を構えているつもりですか」
「藤佳さんの華麗な殺害計画が失敗しちゃったから、もう飲まないとやってらんないっ!」
「…まったく。仕方のない人ですね」
「やった〜ぁ♡」
ここで飲めると分かった瞬間に、姫川さんは子供のようにはしゃぎ始めた。
しかし数分後にはきっと酔っ払って、今以上の甘えたになっていることだろう。
…さて、今夜私が彼から解放されるのは何時になることやら。
【お題:子供のように】
◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・菅生 功一 (すごう こういち) 攻め 37歳 傭兵(兼バーのマスター)
・姫川 藤佳 (ひめかわ とうか) 受け 26歳(※真偽不明) 殺し屋
(※数ヶ月間スランプで全然書けませんでしたが、久しぶりの更新です…! by 月園)
私はいつも同じ生活をしている、朝起きたら飼い主と朝の散歩、帰ってきたら飼い主は私の餌を準備し私に渡すと飼い主は私のごはんを怪物のように食べ始める、それを私は遠くで見ている。飼い主は食べ終わるとトイレに行き一時間ぐらい吐いていた、飼い主は帰ってきたらすぐに自分の保険証を持って走って出かけていった。私はお腹がすきながらも寝て待っていた。帰って来た飼い主は袋を持ちながらしんどそうな顔でソファーに寝ていた。私は怖かったが飼い主に近づき飼い主を起こした、起きた時の飼い主の顔はいまだに忘れられない、エンドロールが流れ平和が訪れたと思えばまた手強そうなボスが出現した時のような顔だった。飼い主は私の頭を撫でた。急の出来事で、しかもそんな顔で撫でられものだから思わずナルト走り気味で逃げてしまった。飼い主は泣きかけていた。何故泣きかけているのか私には分かった。自分の飼っている犬に逃げられる悲しさ寂しさ情けなさ、わかる。だからまた逃げる。遠く、遠くへ。これもまた面白い。これを面白いと思う私は、少し子犬のようだ。いや、子供のようだな。
著者:我が妹 編集:蔣憎 鬼衛
子供のように
子供みたいにはしゃぐ君。
いつもベッドで寝てた君が急に外に外出しだして少し寂しかった。
足にハンデを持って生まれた君に。
少しでも夢を見てほしかった。
けど、頑張りすぎちゃった。
過労で倒れた私。
彼に義足をかってあげようと頑張って馬車馬のように働いた。
私の健康を対価に君の笑顔を見たかったから。
「ズルいひと」
何年も一緒にいるから、お互いのことは全部知っているつもりでいた。
だけど、好きなものも苦手なものも、知らないうちに変わっていることもある。
だけど、これだけは子供の頃から変わらないな、と思う。
「ちょっと頼みたいことが……」
「ん?」
頼みたいなんて、大袈裟な言い方。
本当にちょっとしたことなのに。
ジャムの蓋を開けてほしいとか、棚の上にあるものを取ってほしいとか、調理中手が離せない時にインターフォンが鳴ったから来客対応してほしいとか、そんな、ちょっとしたこと。
「ありがとう、助かった」
「うん」
私がお礼を伝えると、それはそれは嬉しそうな笑顔になる彼。
まるでお母さんのお手伝いをしたあとの子供のようだ。
もう子供たちも巣立っていったというのに、いまだにあの頃のように笑うの。ズルくない?
私はあの頃と結構変わってしまったというのに。
それを彼に言ったら「君もあの頃と変わってないよ」なんて……
ああ、もう本当に敵わない。
たぶん、これから先もずっと。
────子供のように
【子どものように】
あなたは、いつまでも子供のようだった。
夕焼けの太陽を持って帰ってこいと癇癪を起こしたり、
時にはご飯を美味しそうに食べる姿さえも愛おしかった。
僕は、「あの日の事件」から子供に戻ったあなたを大事にしていきたい。
【子供のように】
明日がお休みだからって、ウキウキしなくなった
子供のように
可哀想に思いました放課後への執着という投稿
そんな青春もあるのかと、、。
私には過去は縛られるものではなく、過去は、いつも私の味方であり、いつも背中を押してくれるものであると捉えているので、満たされなかった想いへの執着よりも、満たしてくれたものへの愛情それが放課後への想いですねぇ、、
それはイギリスの詩人にして児童文学作家A・A・ミルンにより1926年に執筆された、児童小説「くまのプーさん」のようである。
子供のようにと子供のままは決定的に違うのだ
ろうということを、ここに記す。
「子供のように」
成熟し遠い昔を懐かしむような壮年期を迎え、ふと庭のポーチに腰掛けると、昔懐かしい友人、くまのプーさんとその仲間たちが遊びにやって来る。ポーチを抜け出し私はプーさんたちと森に遊びに出かける、やがて遊び疲れて帰ると、ガタンと物音がする。ハッと我に返って飛び起きる、猫のミーシャが窓辺でこちらを見ていた、振り返ってもプーさんたちはいない、けれど何処からともなく風にのり楽しい音楽が聴こえてくるのだ。
午後の微睡みから覚めて膝掛けを外し立ち上がる、「またねプーさん」と呟く私の中の子供のような時間。
「子供のまま」
成熟が何かしらに妨げられ、自分でその杭を抜く力が備わっているのに、外に出る勇気が自分になくて、流れを塞き止めた状態で過去にしがみついて満たされなかった思いに執着している。誰も助けてはくれない、そこからは自分で出るか、「大人になれなかった少年」として
子供のまま残るかだ、他の子供たちが育って行くことが羨ましくて寂しくて悔しくて、決してない国、決して終わらない国、子供たちがずっと子供のままでいられる国に誘うが、他の子供たちはお母さんが心配するからと朝を待たずに帰るのだ、大人になれなかった少年はネバーランドという国で独り子供のままでその国という子供部屋に居ることになるという「ピータパン」というこれもイギリスの作家ジェームス・マシュー・バリーの作品である。「ピータパン」はサブタイトル、大人にならない少年
大人にならなかった少年、大人になれなかった少年とあるが結局大人になれなかったが結論のようである。
それが子供のようにと子供のままの違いだ。
自然に大人になって行くことが苦しく悲しい時は誰しもある、そんな時は過去が味方になってくれるはずだ、容易いことだ愛すればいい過去の自分を。
そうなれるだろう、そうなれる道を…
そこからだよ(笑)
令和6年10月13日
心幸