『太陽の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
家に籠もると
余計なことを
考えてしまう。
面倒だけど
歯を磨いて
髪を整えて
着替えて
メイク…はいいや、
日焼け止めだけ。
ぶらぶら
家の周りを
散歩する。
考え事は
なるべく
置いておこう。
風が吹くと
気持ちよくて
日射しが
ちょっと強い。
もう
春が終わっちゃう。
うずうず
悩んでる間も
ちゃんと
世界は
前に進んでるんだ。
#太陽の下で
太陽の下でを書いて
ほらっ書いてごらん
書けた?まだ?
いつになったら書けるの?
【ちょっといい加減にして黙って】
太陰の下で真剣に
【太陽の下で】を考えてるの
だから静かにしてっ
【※ヒステリック※】
テーマ【太陽の下で、
私は生きている
太陽の光を浴びながら
【今、太陰だけどね】
お黙りっ
※本日は就寝の御時間となりました
明日も太陽の下でお過ごし下さいませ
それではおやすみなさい
2023.11.26.深夜
太陽の下
暖かくて、心地良い。
まどろみたくなる様な優しい日差し
暑くてたまらない時
寒さに震える体にひとときの安らぎ
全てのものに平等に降り注ぎ、見守ってくれる
そんな存在
当たり前のことなのに、
当たり前ではない。
いつも見ている様で、
見ていない
そんな太陽の下で、今日を生きている
【太陽の下で】
特に意味なんてないけど
いつの日からか避けてきた
あんなにも眩しくて
温かくて
濁りない光に
直接触れることなんて許されない気がした
コケまみれの私は
きっと駆逐されてしまう
だったら私は
嗅ぎなれたカビ臭さの立ち込めるこの空間で
深く息を吸いたい
一度触れたらもう最後
きっと私は次の雨には耐えられないのだから
日向によく似合う少女の無垢な笑顔を見て
いつか私も
心の底からあの光に包まれたい
なんて
過去の姿に夢を馳せる
なんて愚かな行く末
草花の匂いが立ち込める
世界がまるごと洗われて
天日干しされる感覚が
ふと、蘇る
お題︰太陽の下で
きれいな世界で生きていてほしい。
ただの押し付けただのエゴかもしれない。
けれど、それでも、光のある場所で生きていてほしい。
気持ち悪いこと知らないで、太陽のもとで。
太陽の下で生きてほしい。
ハロー、私の 。
『太陽の下で生きたかった吸血鬼の話』
僕は、太陽の下で生きることができない。なぜなら、僕は、吸血鬼だからだ。何度祈っても僕は、その光を浴びることができない。僕の世界は、夜だけだ。暗く、孤独な夜だけだ。僕は、お城に住んでいる。最近、太陽の下の世界を窓から見ることにハマっている。度々、考える。この世界に今、飛び込んだら、一瞬にして僕の身体は、灰になるのかなと。僕は、実は、今の日々に飽きて入る。そのため、正直、今、太陽の下に飛び込んでもいいと思っている。じゃあ、なぜ、生きているのか。理由は、恥ずかしいのだが......。とある、人間に恋をしてしまったのだ。最初は、気のせいだ、と思っていたのだが...。いつの間にか、その人の姿を目で追ってしまう。そして、恋に落ちてしまった。
実は、僕は、怖がっている。それは、その人とは、話したこともないし、視界に映ったこともない。それ以外にも怖がっている理由は、あるが、一番の理由は、吸血鬼と人間の恋は、叶わないということだ。前に父に言われたことがある。人間に恋をしてはいけないと。
{数日後}
ある日、僕は、覚悟を決めた。自分の生を終わらせようと。おそらく、彼女と話すことはできないし、過ごすこともできない、だったら、僕の生きる意味は、もうないと。僕は、外へ出た。初めての外の空気だった。そのとき、気づいた。世界は、僕が思っているより、広いということを...。もうすぐで、夜明けが始まり、僕の身体は、灰になる。太陽が登り始める。最初は、少しの火が出ただけだったが、どんどん、火は、僕の身体を大きく、燃やしていく。熱かったが、これしか方法がなかったのだ。僕は、強く思う。これでいい、これで、よかったんだと。
もし君が太陽に当たれない体だったとしたらどうする?僕はもともと体も弱かっただから太陽の光すら体が焼けるように痛くなる。一度でいいから太陽の下で歩けるようになりたい。ってのが僕の望みだ。先生は「なりますよ」て言ってくれた。けど無理なのは自分が一番の分かってる。出来ない、叶わない願いだってことは。だから僕は…
[太陽の下で]#4
「ねぇーお父さんはどこでお母さんに告白したの?」
そう息子に聞かれた。
「うーーーん。どうだったかなーもう十数年も前のことだし
忘れちゃったなー」
そう言って誤魔化した。本当は鮮明に記憶にこびり付いてる。太陽の下桜が舞う木の所で告白したんだっけ。
そこで告白すると99%成功するって言う、一見嘘くさい言い伝えがあったけど当時の俺はそういう言い伝えを信じてたから、ここで告白しようって決心してたな。
でも、いざ君を呼んでみたら想像以上にテンパっちゃって、噛みまくって、
「え?今なんて言った?」
そう言われた時はマジで頭が真っ白になってどうしようか迷ってしまった。でも君が、何となく俺が言いたい事を理解してくれて、俺が言い直す前に、
「私は君が好きだよ」
その言葉を聞いた時に俺は、びっくりして君の顔を見た。太陽の下、君が屈託のない笑顔をこちらに向けていて、ああ、俺は、これからこの人の為に生きようって決心したんだ。そう決心してかれこれ十数年たち、俺は今日も君と幸せな日々を送っている。
初めて書いたから結構難しかった。
【太陽の下で】
太陽の下にいる僕と月の下にいる君
僕には君の悩みなんて理解できない
だけどそばにいることは出来る
太陽が月を照らすように
僕は少しでも君が君の周りの人や物を見る事が出来るように
君を優しく照らしてあげられるような存在になりたい
「シャボンの魔人」
ショートショート ユーモアファンタジー
その家族はみんな仲が良かった。
特に子供達の姉妹とそのおじいちゃんは仲がよく、一緒に過ごすことが多かった。姉は優しく明るい性格で、甘いものに目がなく昼の3時のおやつを毎日楽しみにしていた。妹は楽観的な性格でおっちょこちょいな所もあるが姉に似て優しく、可愛いものが好きだった。特に、昼の3時を教えてくれる小さな鳩時計が可愛くて妹のお気に入りだ。姉妹は昼の3時にリビングに集まり仲良くお菓子を食べるのが日課だった。たまにおじいちゃんも来て見たことのない不思議なお菓子をくれるので姉妹は嬉しかった。ある日、姉妹は親にシャボン玉を買ってもらい、おじいちゃんと一緒に家の庭で遊んでいた。その日は天気が良く、風もよく吹いていた。シャボン玉も遠くへ、ふわりふわりと流れて行き心が躍った。姉妹はシャボン玉が楽しくて、次の日も次の日も同じように遊んでいた。けれど、姉妹がそろそろシャボン玉で遊ぶのを飽きて来ていた。他のことで遊ぼうと考えていた頃、おじいちゃんは特別なシャボン液の入った瓶を持って来た。これを使って作るシャボン玉は特別で美しいのだと言った。それだけでなく、重力の逆さになる逆さの地と呼ばれる場所で昼の3時に、この特別なシャボン液でシャボン玉を作ると不思議なことが起こると言った。姉妹は何が起こるのかとても気になったが、おじいちゃんは試してからのお楽しみだと言って逆さの地がどこにあるのか教えてくれた。姉妹は逆さの地へ向かい昼の3時を待つことにした。その地は家からはそんなに離れていないが知っている地域ではなかった。
逆さの地とは知らない普通の池だった。姉妹は少しがっかりして期待外れといったところだった。だが、不思議なことは3時に起こった。妹が持ち歩いている小さな鳩時計が3時を知らせに鳴きはじめた時、池の中央から一本の水柱が空に向かって伸び始めていた。それだけでなく姉妹は不思議と体が軽くなっていくような気持ちがした。どうやら池の中央に向かうにつれて重力が逆転していくようだ。そこで、姉はおじいちゃんの教えてくれたことを思い出した。「早くシャボン玉を吹こう」妹がシャボン玉を吹くとそのシャボン玉は池の中央へふわりふわりと向かっていった。池の中央に近づくにつれ空へとシャボン玉は落ちていく。そして、中央の水柱にシャボン玉が触れた時またもや不思議なことが起こった。今度は空へと落ちていく水柱から大きなシャボン玉が生まれ、それが姉妹のいる方へ向かってくるのだ。姉妹はその大きなシャボン玉に釘付けになった。姉妹の体よりも一回りも二回りも大きいそれはゆっくりこちらへ向かってくる。そして、少しずつ形を変えて、人の形に近くなっていく。姉妹の目の前に来た時、それはランプの魔神のような姿になり、輪郭がはっきりと見えた。人型シャボン玉はこちらを見ているようだ。妹は姉の手を握って怯えていた。姉は勇気を振り絞って、それに尋ねた。「あなたはだれ?」ようやく人型シャボン玉は口を開いた。「やぁ!僕は君たちに呼ばれて来たシャボンの魔人さ!」「君たちの行きたい場所にどこへでも連れて行ってあげるよ」そのシャボンの魔人と名乗った者は元気で丁寧な話し方で姉妹を怖がらせないよう優しく答えた。姉妹はシャボンの魔人と仲良くなりたいと思った。そしてシャボンの魔人に対する質問タイムが始まった。どうやら、昔からこの池に住むシャボン玉のような姿をした魔人らしい、姉妹のおじいちゃんとは知り合いでおじいちゃんが若かった頃からの仲だと言う。シャボンの魔人は子供が好きだそうだ。姉妹はシャボンの魔人をシャボンと呼ぶことにした。「さあ、君たちはどこへ行きたい?」姉妹は考えた。姉は特に行きたい場所は思い浮かばないらしい。そこで妹は「新しい鳩時計がほしい」と言った。「ほう!じゃあドイツがいいだろう!シュヴァルツヴァルトという森近くの街で、鳩時計を君たちのおじいちゃんと買ったことがあるんだ!今日は街でパレードも開かれていることだろうさ!愚者のパレードとか言ったかな」どうやら妹がおじいちゃんからもらった鳩時計はシャボンと一緒に昔ドイツで買ったものだったようだ。姉妹はパレードという言葉に心が躍った。さっそく姉妹はそこに行って見たいとシャボンに伝えた。「よーし、決まりだね!」シャボンは姉妹を自分のシャボン玉の体の中へと包み込んだ。そして、中央へ向かいシャボンは水柱に沿って空へと舞い上がっていく。それから、姉妹は空を飛ぶような不思議な体験をした。シャボンはとても速いスピードで空を飛ぶことができるようだった。あっという間に海の上を飛んでいて、それから4時になる頃には既にシュヴァルツヴァルトという森付近の街に到着していた。近くからパレードの催しや出店、楽しそうな音楽が聞こえてくる。姉妹は興奮してシャボンを連れて街を練り歩いた。なんとも楽しい時間だった。鳩時計のお店で妹が新しい鳩時計をシャボンに買ってもらうことになった。シャボンは店の中に入れないので、シャボンから昔おじいちゃんと来た時におじいちゃんからもらって残っていたお金をもらい。妹は言葉が伝わらないけれど、なんとか少し英語のできる姉と鳩時計を買うことができた。妹はとても嬉しそうに新しい小さな鳩時計を持ってニコニコしていた。シャボンも嬉しそうだ。姉妹とシャボンは近くの公園で休もうということになり、公園で休憩することにした。するとシャボンが「僕の体を構成するシャボン液が少なくなって来たみたいなんだ、まだシャボン液は残ってるよね。それを僕の体に浴びせてくれないかい?」と言った。姉は残ったシャボン液をシャボンに向かってかけることにした。するとシャボンの体は先ほどよりも輪郭がはっきりと見えて回復したようだ。同時にシャボンの体からたくさんのシャボン玉が生まれて、姉妹はまた楽しそうにシャボン玉を追いかけたり、シャボン玉を食べて見たりした。この特別なシャボン液で作るシャボン玉は少し甘くて美味しいようで、姉はこの甘いシャボン玉をパクパク食べていた。妹は疲れたので公園のベンチに座りながら買ってもらった鳩時計を眺めていた。しばらくすると、姉の様子がおかしくなった。どうやら、シャボン液を食べ過ぎで喉が痛くなり苦しくなったようだ。シャボン液が甘く美味しいものだったので大丈夫だと思っていたが、普通のシャボン液とおなじく洗剤に似たようなものなので口に入れすぎると喉に異変が起こってしまうようだ。妹は姉に水をたくさん飲ませたが特に変化はなく、一向に良くならなかった。病院に行くにしても妹は姉を担げないし、シャボンが担いで病院へ連れていくことも目立ってしまってできない。周囲の人に助けを求めようにも少し英語のできる姉のサポートもないので言葉が分からない。解決法がわからないまま、姉は動けないぐらい苦しそうにしているのを見て、妹はシャボンになんとかして欲しい、姉を助けて欲しいとお願いした。シャボンはどうしたら姉を救えるのか考えた。そこでシャボンは何かを覚悟した。「わかった!僕に任せてくれ、姉をある場所へ連れていく。僕が姉を担ぐから妹は僕から離れないよう付いて来てくれ!」妹は頷いた。だが、どこへ向かうのだろう、シャボンに聞いても答えてくれなかった。説明が難しいし、君はきっと反対するだろうから、とシャボンは言うだけだった。姉を担いでシャボンが向かった場所はシュヴァルツヴァルトという森だった。シャボンは森に着くと姉の口を少し開けて体を近くの大木の根っこのとこにうつ伏せにした。妹はシャボンが何をしようとしているのか分からなかった。「大丈夫!もうすぐ下から降ってくるんだ!ここは逆さの地の一つなのさ!それで君の姉は助かるよ!僕は気候を読むのが得意なんだ!」しばらくすると、地面から湧き出てくるように雨が空へ向かって降り始めた。不思議な光景で、妹はしばらくうっとりしてしまった。たしかに下から雨は降って来たがどうして姉は助かるのだろうか、妹は未だ不思議だった。だが、姉は下から降ってくる雨を口に入れると少しずつ喉の痛みが治って来たようで元気を取り戻りつつあった。妹はその様子を見て嬉しくなった。シャボンに感謝の気持ちを伝えようとシャボンを見ると、少しずつ体が小さくなっているようだった。ようやく、シャボンは説明を始めた。
「この森ではよく雨が降るんだ!ただしこの逆さの地では下から降ってくるんだけどね!そして、ただの雨じゃないんだ!この森では酸性の雨が降るんだよ。君のおじいちゃんも来たことがあったからよく知っていたのさ。そして、シャボン液は酸性のもの相殺することができるんだ!シャボン液で構成されている僕はもちろんこのことも知ってる」シャボンはみるみる姿が小さくなり消え掛かっていく。「もちろん僕の体はシャボン液で構成されているから、酸性の雨は僕を消してしまうんだ。けれど、君の姉を苦しみから救うにはこれしか無かったと思う。僕が消えてしまうことを言ったら君は反対しただろ?だから言わなかったのさ!大丈夫、この国では昼の3時はあと1時間後ぐらいだから、ここの大木を中心とする逆さの地で3時にそのシャボン液で、また僕を呼び出すと良い。それで家に帰れるさ!けれど、きっと、、それはもう僕じゃ、、、」最後に何かを言いかけてシャボンは消えてしまった。妹は悲しくなった、同時にシャボンに対する感謝の気持ちがこみあげてくる。姉は元気を取り戻し、泣きそうになる妹を抱きしめた。空へと落ちていく雨に打たれながら、姉妹はお互いを抱きしめた。
そして、1時間後の昼の3時、残っていた特別なシャボン液で姉はシャボン玉を作った。ここの逆さの地は重力が逆になる中心はシャボンが言っていた通り大木にあるようだった。シャボン玉は空へ向かって落ちつつ大木へとふわりふわり近づいていき、大木に触れた。その時大木から大きなシャボン玉が生まれ姉妹へとふわふわ近づいてきた。姉妹はドキドキしていた。また、シャボンに会える!そう期待していた。そのシャボン玉が人型になり輪郭がはっきりすると、姉妹はそのシャボンの魔人に抱きついた。シャボンの魔人は言った。「僕を呼び出してくれてありがとう!初めましてだね!僕は昔からここの逆さの地に住んでいるシャボンの魔人さ!行きたい場所へ連れていくよ!さあ、どこに行きたい?」
姉妹は、もうシャボンに会えないことを悟った。けれど、シャボンとの思い出を大切にしようとそう思った。
姉は新たに出会ったシャボンの魔人に言った。
「家に帰りたいの」
「早くこの鳩時計をおじいちゃんに見せたいな」
と、妹。
「わかった!すぐ送り届けるさ!」
シャボンの魔人が言った。
言葉を考える時は無音のままで、苦くなったチョコレートを食べながら。また、絵を描く時は言葉を聞いて私は考えた。
小さな友達がずっと横で寝ているような気がしてとてもあたたかいです、私たちは目を瞑って 。
ぼやけた山がそこにあるでしょう
繋がっている車両と共に感じることが出来るのでしょう。また移り変わる稲が、あしたはどれだけ大きくなっているのかな、少し前の朝 風を伝えるように揺れてたもの どこにいって、だれが触れていったのか、と考えていたりします。電子機器を眺めるだけの生活では、少しだけ温度が下がってしまうと思うのです。例え世界が変わっていくのだとしても、オーバーヒートしてあたたかくなって、小さな友達はぱっと居なくなったりするかもしれないけれど
鉛筆をにぎって、紙を撫でて、また何かを作ったりしてもみんな知らないままで、隣にいる人がずっと笑っていたりして、ただ手のぬくもりが増えるだけですよ。
もしも街を見下ろしているあなたがいるとするならば、その時私は見つからないように必死に隠れていますね
雨の日は多分、花のように。または宇宙のような景色が見えて そのうち空を見上げて
たまにはお手紙をください、そして全てを忘れて欲しい。 間違えた言葉は知らないフリをして。
もし、太陽の下
あなたが横を見て、前を見て、後ろを振り返っていたとしてら、また はなしてもいいですか
また鉛筆を握って、一緒に横を暗くなった街を
歩いて、泣いて。
そして忘れていってください、雲が流れて行くように
【太陽の下で】
私は1000年生きている吸血鬼。
もちろん夜型で人の血も吸って吸って吸いまくる。
ニンニクは嫌いで十字架も苦手。
いたって普通の吸血鬼だ。
いつも黒いカラスが住む大きなお城に独りぼっち。
でも退屈だと思ったことはない。
ここに度胸試しに来るやからを揶揄う事ができるから。
街の人間の間では吸血鬼の噂はもちろん、城に住んでる私を討伐しようと兵士をよこされた時もあった。
まあ、全員血を吸って栄養にしたけど。
紹介しているうちに度胸試しに何人か武装した人間が来た。
『ね、、ねえ僕帰りたい、、』
『うるせえ!置いて行くぞミョーセル。』
『さっさと来いよ。』
1人は少し伸びてる髪を後ろに縛って丸メガネをかけている。
1人は短髪でいかにも戦士っぽい。
もう1人は髪を真ん中でわけてチャラチャラした印象だ。
城を汚される前に気絶させて血をもらおうかな。
私はコウモリの様に天井のシャンデリアに足をかけて逆さまになり、3人固まって進んでいく団子を見つめる。
『シキャー、、シキャー、、』
1・UMAの様な奇声をあげて驚かす。
『ぎゃああ!カラス?コウモリ?!怪物?!?!』
2・窓ガラスをわざと割り、コウモリを驚かし操って暴れさせる。
『コウモリだ!!逃げろ!!』
『ま、まま待って!置いていかないで、、』
3・玄関の扉を閉めて閉じ込め、逃げ場をなくす。
『なっんで閉まってんだよ!!』
『早くぶっ壊してでも逃げよう!』
『うわああぁん、、怖いよぉ、、。』
スタッ
3人固まっている前に降り立ち、私は姿を見せる。
『だ、、?!』
『ヒッ、、』
『あばばばば』
3人とも震えて喋れない様だ。
『さぁて、、誰から吸われたい?』
『ギャアアアアアアアアア』
答えをやるはずもなく、1番筋肉質なやつを拘束し血を吸う。
『ん〜、、普通。』
2人目もさっさと血をいただき、3人目。
『こ、殺さないぇ、、』
相手は後退り、私は近づく。
腰が抜けているので逃げられず、捕まえやすい。
ガリッ
『ぎゃうぅっ!!』
ジュルッ
チュル
、、格段に美味い。
私好みの血の味だ。
うーん、、死なせるのは勿体無いし、、
首から口を離し、男を見る。
細い体躯に潤んだ瞳。
ふるふると震え、息が上がっている体。
1000年生きてても体験したことのない感情が湧き上がってきた。
コイツを側に置きたい。
直感でそう思った。
『、、、お前、名は?』
『み、、ミョーセル、、』
2つの牙の跡から血が出ている。
そこを指で押さえながら男の頬に手を滑らせる。
『ヒッ、』
『大丈夫。痛い様にはしない。ただ、、お前を側に置きたい。お前の血を永遠に飲んでいたい。』
そう言うと、目を見開き固まった。
『返事は?』
そう言うと、コクコクと首が千切れるくらい頷いた。
そこから、ミョーセルと私の生活が始まった。
『ミョーセル、太陽ってどんなものだ?』
『大きくて、あったかくて、神様みたいです。』
『、、、そうか、、。私も太陽を見てみたいな。』
吸血鬼は太陽に当たると死んでしまうから、いつか太陽を見たいという夢は叶いそうもないな。
2人の生活は意外にも楽しいものだった。
ミョーセルは毎晩私に血を飲ませ、外の話をし、私はミョーセルの衣食住を保証する。
まさにgive &takeの関係だ。
ーーー
今日は私の1027歳の誕生日。
ミョーセルは買い物に出かけており、腕を奮って料理すると意気込んでいたから楽しみだ。
鼻唄を歌いながら暗い部屋でミョーセルを待つ。
今日は特別な日だった。
別の意味でも。
ーーー
僕が帰ってくると、妙に城が騒がしく、何故か胸騒ぎがした。
慌てて城の中に入れば、聖女様と騎士達が化け物だと言って何かを取り囲んでいた。
何か、、それは1つしかない。
『ユーリさん!』
その輪の中にむりやり入り、中心に横たわっていたユーリさんを抱き起こす。
あちこち切り傷があって、聖女様の浄化能力なのか少しだけ弱っていた。
『おい吸血鬼。この者は仲間か?』
殺気を含んだ視線を感じ、体が強張るけど、逃げたい衝動に駆られるけど、優しくて聡明で僕の話し相手になってくれたユーリさん、、僕を認めてくれた唯一の光を見捨てられない。見捨てたくない。
『そ』
『違う。コイツは私が飼っていた人間だ。コイツは、、ゴホッ、血が美味いからな。』
そうだと肯定しようとしたら声をかぶせられた。
『だからコイツは関係ない。』
ユーリさんは僕の手を払ってよろよろと立ち上がった。
『、、、そうか。サリー様、トドメを。』
『はい。』
聖女様の手が光り、ユーリさんに当てられる。
『待って、、待ってください、、』
『ミョーセル。ーーーーーー』
僕はその場に崩れ落ちた。
聖女様と騎士は動物を駆除したみたいにさっさと引き上げていった。
『ぅっ、、うぅ、、ユーリさん、、』
床に涙のシミができては消える。
"好きだ。"
ユーリが口パクで伝えた言葉は、これだった。
『、、、次は、太陽の下で。貴方が、綺麗な太陽を見れる様に。』
ミョーセルはユーリの輪廻転生を願い、今もこの城に住み続けている。
50年後。
『おじいちゃん、このお城にずっと住んでるの?私のなのに?』
お城の前で掃き掃除をしている老人のもとに、幼女がかけより声をかける。
『え、、?』
老人は手を止め、まさかと振り返る。
『ふふふ、、ミョーセル。ずーーっと会いたかった。』
幼女はイタズラっぽい笑みと、慈愛の目で老人を見つめる。
『っ、、、ユーリさん、、僕もです、。』
老人も愛おしそうに幼女の頭を撫でた。
2人は太陽の下で、再会を果たした。
恋するのはきみのまぼろし
微笑む顔に影が落ちる。
さらりとした髪が揺れて、ふわりと落ちる。
静寂の中、無音の唇が音を紡ぐ。
重なるふたつがポトリと落ちて。
この腕の中にはなにもないのに。
いつか夜が更けても触れ合いたかった。
また今日も、月がきみを奪う。
その日初めて、城の外に出ることを許された。
と言ってもあまり遠くへ行ってはいけない、特に“上”は駄目だと厳命された。
けれど私はきっと、浮かれていたのだと思う。城の周囲を駆け回って、魚達とお喋りして、遊び疲れて息をついて、ふと上を見てしまったのだ。
「――」
それは初めて見る光景だった。
ゆらゆら揺れる丸く切り取られた窓に、金色の光が広がっている。私はひと目で心を奪われてしまって、しばらくそこから動けなかった。
金色の光をじっと見ていると、他の色も次々に目に飛び込んできた。
一際強く輝く青い光、そこに寄り添う少し沈んだ白い輝き。赤く鋭い光に、銀の帯。薄緑の淡い輝きに、昏く鈍い鉄の光……。
初めて見る色の氾濫に呆然としていると、不意に腕を強く引かれた。
「上は駄目だと言ったでしょう」
今まで見た事無いほど、それは厳しい顔だった。
「ごめんなさい。でも、とても綺麗で……あれは、あれが、地上なんですか?」
私の問いには答えず、彼女は私の手を取ると城へ戻るよう促した。
「もう少ししたら貴方はあちらに行くことになるから」
「あちら?」
「まだ少し早いわ。その時までもう少し待ちなさい」
「はい」
私は頷いて、彼女と共に歩き出す。
彼女の言葉はいつだって間違っていたことなど無いのだから。でも、それでも……。
城の扉をくぐる寸前、私はもう一度だけ振り向いて上を見た。
「――」
丸く切り取られた窓から金色の、優しく強い光が降り注いでいる。
それが太陽の光だと知ったのは、ずっと後のことだった。
END
太陽の下、元気に今日も活動する。
私はスポーツをしていた。
今じゃもうそんなのできやしない老耄になってしまったけれど。
でも、大好きな夫と公園に赴き、朝の体操をすることが日課だ。
寒い日も暑い日も、毎朝行っている。
ラジオ体操を流し、一生懸命に取り組む。
これが意外と体のあたたまることといったら。汗もかいっちゃうくらいだわ。
そんな中、高校生が寒そうに歩いていく。
きっと部活動か何かだろう。
あまりにも寒そうにしている姿を見ると、声をかけたくなってしまう。
そう思うと同時に、これがおばちゃんになったってことかなあ、なんて歳を感じたり。
余計なおせっかいというものだろう。
「ああやだわね、気をつけなくちゃ」
「何がだい?」
「ほら、あの子寒そうにしているでしょう?何か差し入れになるようなものあげられないかなあ、なんて思っちゃって」
「……不審者になってしまわないか?」
「でしょう!?だから気をつけなきゃね、と思ったの。ところで今日は何が食べたい?」
「君の作るものなら、なんでも食べたいなぁ」
今日も、なんでもない会話を繰り広げる。
寒さなんて吹っ飛ばしてしまえるのは、体操だけのおかげなんかじゃ、ないのかもしれないわね。
そんなことを思いながら、帰路につく。
最低限まで脱ぎ捨て捨て去って
これが私だ!
文句あるか!
太陽の下で
思うままに大笑いして
砂浜に倒れ込みたい
自由だ!
あるがままに
太陽の下で
自由に!
「太陽の下で」
太陽の下で
地球の環境が過酷になり
人々は地底に居場所を求めた
それがたかだか五十年前の話
爺さんたちはあの頃を懐かしむように
地上の話をするけれど
僕たちは太陽を知らない
眩しく
暖かく
空高く浮かぶ光
僕たちは太陽の下に出たら
何をするだろう?
太陽の下で何をしたい?
叶わぬ願いかもしれないけれど
いつか地上を見てみたい
太陽の下で青い空を見上げてみたい
おお、我が名を呼ぶ者はだれぞ。
ここは、どこだ?
わたしはいつからここに繋がれておる?
自分が誰かわからぬのに、なぜか、懐かしい響きが頭の中をこだまする。
おまえは、誰だ。なぜ、わしを呼ぶ。
わしの名前か?呼んでおるのはわしの名か?なんと呼んでおるのだ!ああ、呼ばれていると解っておるのに。
26.太陽の下で
冷たい風が吹き始めた
今日この頃
空を見上げれば
雲もなく青空一面
とても天気がいい
今日は気分を変えて
少し遠めのスーパーへ
レッツゴー
高台にあるそのお店
眺めがいい
山々の彩り豊かなこと
街路樹が真っ黄で華やかなこと
車から降りて
足早にお店に入る買い物客
君が一緒にいなかったら
私も気づかなかったかも
マイペースな君を待ってる間
手持ち無沙汰のように
視線は周りを見渡し始めた
ふっと口元が緩む
なんて素敵な景色なんだろう
なんて気持ちが良いんだろう
視線は遠くへ近くへ上へ
キョロキョロする
心は晴れやかで清々しい
隣で貴方も一緒の想いで
周りを見渡してた
僅かな時間かもしれない
些細なことかもしれない
このひと時の幸せを
噛み締めながら
太陽の下で君に感謝した
ああ、殺してしまいたい。
きみのその無邪気な笑顔。
きみのその頼れる仲間たち。
きみのそのおれを見つめる目。
きみのその太陽のようなぎらぎらした瞳。
密かに感じていたきみの強さは、おれを本気にさせた。こんなクソったれな感情、簡単にきみに向けられるさ。
だから殺そうと思う。
今まで、きみとの勝負で散々負けて負けて負けてきた。
「すごかったよ!」
「強くなってない?」
「楽しいね!!」
おれに火を付けさせた言葉たち。
全部が憎い。大嫌い。愛しい。大好き。
きみみたいな太陽はおれを照らしてくれた。
"太陽"の下には"月"があった。
「おれは…"太陽"になりたがったんだけどな…」
一人で失笑する。
光の差し込まない瞳を静かに閉じた。
次開ける時、目の前にきみがいて、照らせるように。
_2023.11.25「太陽の下で」
「きみ」が照らす
「おれ」が照らす
だれが照らす?
「次開ける時はきみと勝負する時だろうな」
pk。きみに嫌われたら死ぬかもね。