夏畑

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『太陽の下で生きたかった吸血鬼の話』
僕は、太陽の下で生きることができない。なぜなら、僕は、吸血鬼だからだ。何度祈っても僕は、その光を浴びることができない。僕の世界は、夜だけだ。暗く、孤独な夜だけだ。僕は、お城に住んでいる。最近、太陽の下の世界を窓から見ることにハマっている。度々、考える。この世界に今、飛び込んだら、一瞬にして僕の身体は、灰になるのかなと。僕は、実は、今の日々に飽きて入る。そのため、正直、今、太陽の下に飛び込んでもいいと思っている。じゃあ、なぜ、生きているのか。理由は、恥ずかしいのだが......。とある、人間に恋をしてしまったのだ。最初は、気のせいだ、と思っていたのだが...。いつの間にか、その人の姿を目で追ってしまう。そして、恋に落ちてしまった。
 実は、僕は、怖がっている。それは、その人とは、話したこともないし、視界に映ったこともない。それ以外にも怖がっている理由は、あるが、一番の理由は、吸血鬼と人間の恋は、叶わないということだ。前に父に言われたことがある。人間に恋をしてはいけないと。
{数日後}
 ある日、僕は、覚悟を決めた。自分の生を終わらせようと。おそらく、彼女と話すことはできないし、過ごすこともできない、だったら、僕の生きる意味は、もうないと。僕は、外へ出た。初めての外の空気だった。そのとき、気づいた。世界は、僕が思っているより、広いということを...。もうすぐで、夜明けが始まり、僕の身体は、灰になる。太陽が登り始める。最初は、少しの火が出ただけだったが、どんどん、火は、僕の身体を大きく、燃やしていく。熱かったが、これしか方法がなかったのだ。僕は、強く思う。これでいい、これで、よかったんだと。

11/25/2023, 3:52:35 PM