三行(サブ)

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太陽の下、元気に今日も活動する。
私はスポーツをしていた。
今じゃもうそんなのできやしない老耄になってしまったけれど。
でも、大好きな夫と公園に赴き、朝の体操をすることが日課だ。
寒い日も暑い日も、毎朝行っている。
ラジオ体操を流し、一生懸命に取り組む。
これが意外と体のあたたまることといったら。汗もかいっちゃうくらいだわ。
そんな中、高校生が寒そうに歩いていく。
きっと部活動か何かだろう。
あまりにも寒そうにしている姿を見ると、声をかけたくなってしまう。
そう思うと同時に、これがおばちゃんになったってことかなあ、なんて歳を感じたり。
余計なおせっかいというものだろう。

「ああやだわね、気をつけなくちゃ」
「何がだい?」
「ほら、あの子寒そうにしているでしょう?何か差し入れになるようなものあげられないかなあ、なんて思っちゃって」
「……不審者になってしまわないか?」
「でしょう!?だから気をつけなきゃね、と思ったの。ところで今日は何が食べたい?」
「君の作るものなら、なんでも食べたいなぁ」

今日も、なんでもない会話を繰り広げる。

寒さなんて吹っ飛ばしてしまえるのは、体操だけのおかげなんかじゃ、ないのかもしれないわね。

そんなことを思いながら、帰路につく。

11/25/2023, 3:05:13 PM