夢が醒める前に』の作文集

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夢が醒める前に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/20/2024, 12:36:54 PM

夢が醒める前に

白い光の奥、花の舞う野原に立つ人影があなただとわかったのはすぐだった。
風になびく艶やかな髪に、あなたがいつもつけていた翠のリボンの髪飾りが揺れる。
「ねえ待って───」
お願い、どうかまだ消えてしまわないで。
まだ何も話していない、何一つ伝えられていない。
夢だと気がついてしまったから、こんなにもすぐにお別れをしなきゃいけないなんて。
さよならをするぐらいならいっそ、夢のままでいい。醒めないままでいてほしい。

ねえ、覚えてる?
あなたはずっと一人だった私にお花の冠を作って頭にかぶせてくれた。
四つ葉のクローバーとシロツメクサと変なお花。
あなたがあまりにも真剣に走り回ってお花をつむものだから私、その姿をずっと見つめてた。
なにしてるんだろうって、木陰に座ってね。
あなたは屈託のない笑みを浮かべながら走り寄ってきて、私の前にお花の冠を差し出した。
「これ、あなたに!とてもきれいでしょう?」
本当に嬉しかった。
今でもあのときの無邪気な笑顔が思い浮かぶの。
あなたの髪はいつも翠のリボンが飾っていたから、私は冠ではなくてお花のネックレスを作った。
あなたにはどんなお花が似合うか考えながら。
きっとどんなものも似合ってしまうんだろうけれど。
私が首にかけてあげたお花のネックレスを見て、あなたはとても喜んでくれた。
緩やかにカールしている赤茶色の髪にネモフィラの水色がよく似合っていた。

あなたの消え入るような透明感が美しくて、儚くて、私はいつかあなたがどこかへ行ってしまうような気がしていた。

悔しいけれど、その予感は的中してしまった。
一緒に過ごした野原にも、お気に入りだった湖のベンチにも、あなたの姿はなかった。

もうずっと会えていない。


「もうどこにも行かないで、そばにいて…」
自分でも我儘だとわかっていた。私はあなたの手を取った。
「私ずっと後悔しているの。あなたに出会えて、私を見つけ出してくれて、本当に嬉しかった。私は自分の気持ちを言葉にするのが下手だから、きっとずっと伝えられなかった。ありがとうも、ごめんなさいも愛してるも全部。本当にごめんなさい。もうあなたには会えないかもしれない、それでも言わせて欲しいの、愛してる───」

「夢が醒める前に、私をどうかもう一度見つけ出して…」
そんな叶わない願いをして、あなたを抱きしめた。

あなたの優しい匂いがした、
あなたの柔らかい髪が頬を撫でた、
あなたの温度に触れた、

あなたの声がした───

「夢じゃないよ。私、ここにいるじゃない。」

瞑っていた目をそっと開けるとそこには、あのときと変わらない無邪気な笑顔のあなたがいた。
私は長い夢を見ていたようだった。
胸に咲いていたネモフィラはもう枯れてしまっていたけれど、それでも。

「やっぱり、なんでも似合っちゃうのね。」
私はあなたを強く抱きしめた。

3/20/2024, 12:36:29 PM

キミが嘘をついた夜
        月が妖しい光を放ち
        花が一輪凍えていた
        可哀想なことをした
        あの夢を見なければ
        美しく咲いていたの
        時の狭間で揺れてる
        想いは青い炎となり
        静かに煙を燻らせた
        ボクはただ見ていた
        花と炎と煙の向こう


        『夢が覚める前に』

3/20/2024, 12:35:39 PM

夢が醒める前に
  夜の河に小舟を浮かべ
  あなたのもとへ

  月の光がキラキラ
  水面に揺れて
  小舟もゆらゆら
  流れ流され 

  暗い河は果てもなく



  もう一度
  あなたに逢いたい
  恋心

  せめて夢に出てきてと

  熱い想いを
  運びます




         # 夢が醒める前に

3/20/2024, 12:35:25 PM

「もっと早く出会えてたら良かった」
「…出会えてたら、何か違ったのか?」
 俺の問いにあいつは緩やかに笑って首を振る。
 俺だって本当はわかっていた。俺もあいつも自分の使命と意志でここまで来た。きっと早く出会ったところで何一つ違ったりなんかしない。

「でも、そしたらもっとたくさん一緒に遊べたでしょ?」

 じゃあねと掠れた声で溢して、あいつは、


"夢が醒める前に"

3/20/2024, 12:33:27 PM

夢が醒める前に

今でも僕は後悔している。
昔僕は声優に憧れていた。
でも自分は声にコンプレックスを持っていて諦めてしまった。
もう50歳となった。

今になって思う。
今はもう声優に憧れていないが、もう一度人生をやり直せるなら声優を目指すだろう。
夢が醒める前に目指さないと

3/20/2024, 12:33:05 PM

夢のような、あなたとの時間。
その夢が醒める前に、
あなたをしっかりとつかまえたい。

              「夢が醒める前に」

3/20/2024, 12:32:43 PM

少しずつ欠けていく想いを、留めておかなければ。
 朝、目が覚めたその時。
 夢の内容を覚えていることがある。
 楽しい夢や悲しい夢、白と黒の濃淡だけで表現された世界、或いは色彩に溢れた景色。
 思い出したくもないものから、ずっと心に留めておきたいものまで。
 記憶は常に曖昧なもので、特に夢に関してはその日のうちに消えてしまうことが多い。
 だから夢の出来事を綴る、『夢日記』をつける。
 そうするとこんないい夢が、こんな悪い夢が、そう振り返れるようになる。
 中には早死にするという人もいるけれど、私には関係ない。
 私の命は永いとは思えないから。
 それなら私は、私の人生を豊かにするものの一つとして書き残したい。
 もちろん、悪い夢は捨ててしまうけれど。
 楽しい事は特に記憶から失われやすいから、文字に変換して記録しておきたい。
 夢が失われる前に。
 夢から完全に醒めてしまう前に。
 なんて、ね。

3/20/2024, 12:30:57 PM

「夢が醒める前に」
あなたに会いたい。
その夢が叶えたように思えたあの日の夜。夢から醒めて何日経っても鮮明に覚えているあの日の記憶___

ずっと後悔していることがある。あの日に戻れたら、あの人に会いたい。でも、その夢は叶わないことは知っている。時間は取り戻せないことは自分が一番わかっている。

あの日、伝えたかったことがある。午後2時48分。とある交差点で人と車が接触した。怪我人、死者は2人。
あの日、あなたが守ってくれたから、私は今ここにいる。記憶の無くなったあの日。あなたは夢で教えてくれた。

「生きて。」

その言葉だけを言ってあなたは歩いてどこかへ消えていってしまった。でも、その言葉だけで全て理解出来た。
ああ、私はあの事故で助かったんだ。
だからここにいる。そして、あなたは助からなかった。ただそれだけ。ただそれだけのはずなのに、溢れ出すのは涙だけ。なんでだろう。なにか、大切なことを忘れている気がする。

目を覚まして一番最初に目に入ったのは、泣いている女性。
「××、、、!」
女性曰く、彼女は私の母親らしい。そして、私を助けてくれたのは、、、
そこだけは、聞いても分からなかった。わからないと言うより、モヤがかかってるみたいに脳内に入ってこない。まるで神様が教えないように、呪いをかけたかのように。

事故から数ヶ月が経って、また、夢をみた。彼が出てくる夢。その時も彼は
「生きて。」
とだけ言った。たったそれだけ。
でも、一回目と何か違う。何故か分からないけど、モヤが取れたように、彼との記憶が蘇ってきた。
彼は私の…大切な人だ。
それで十分だ。彼と話したい。彼に伝えたいことがある。でも、運命は残酷で、また彼が歩いていってしまう。待ってと言いたくても、声が出ない。


そして私は目が覚めた。

もう何年も前の話だけと、私は一生彼のことを忘れることは無いと思う。あれ以来、夢に出てくることはなくなって、少し悲しいけど、私は私なりに生きてみることにするよ。だから見てて。絶対に生きててよかったと思えるような旅にするから。あなたへのお土産も沢山持って、胸を張って「久しぶり」って言えるように。

3/20/2024, 12:29:30 PM

夢が醒める前に

ほとんどは忘れてる
流れがあって
残ってるものがある
不思議に思う
だから調べたりする事も
夢占いでね

夢が醒めたら
現実が待っている

現実は
脳が起きて見る夢
夢は寝てる時に見る

脳がどちらも見ている
脳は休んでるらしいけど
整理を休むとは言わない
夢を見てる脳は休憩の狭間

脳を休憩させるには
身体が大切で
思考は眠りを妨げてる

休憩するにしても
脳は自動なので
結局は動いている

身体は消耗品で
メンテナンスは必要
それでも消耗はしてる

んー

無意識や自意識
唯に我
0と1

何というか
無意識が多いけど
それを決めてるのは
僅かな自我

夢を見ている
それは自我で
脳は絶え間なく働いてる
その姿を見てるのかな
なんとなく暇だから

3/20/2024, 12:28:27 PM

夢が醒める前に

明日が来るのをどうにか回避したい。

でもそれは無理。

なぜか。その理由は人間は「死」に向かっている。

あるいは、終わりに向かってるのどっちかだから。

3/20/2024, 12:25:25 PM

題 夢が醒める前に

チャンスだ

今夢の中で私の好きな人といい感じでデートしてる。

「・・・で、この間新刊がでてね」

「うん、そうなんだ、聞いてたけど、新刊出たんだね!」

何とか会話を告白に持っていきたい。夢の中だとしても、練習になるかもしれないし!

「そうそう、興味ある?マンガだけど面白いよ、僕は買うから貸そうか?」

なんてご都合主義。夢の中ではこんなに仲良く話せてる。
現実では、なかなか話しかけることすら出来ないのに。

「うん、気になる!貸してもらえるなら嬉しいな、楽しみ!」

「良かった。湯川さんってこういうの好きか分からなかったから知れてよかった」

ニコッと笑いかける好きな人。
破壊力が、破壊力がすごいよ〜夢なのに!

「あ、う、うん、もちろん、だって・・・」

名取くんの好きな本だからって言いたかったけど、言葉が出てこない。夢なのに緊張しまくってる。

「うん?」

名取くんは首を傾げて私の次の言葉を待っている。

「えーっと、最近はまれそうなマンガ探してたから!」

ああっ、私のバカッ。夢が醒めちゃう。早く告白しないと・・・。

「そっか、じゃあ丁度良かったね」

名取くんが笑顔で言う。ああ、夢なんだからもう少しぼんやりでいいのに、妙にリアルで無駄にドキドキしてしまう。

「うん、そ、それに・・・名取くんに会えて今日は良かった・・・」

私が勇気をふり絞って言ったら、名取くんが少しびっくりしたように言う。

「それって・・・」

ピピ、ピピ、ピピ、ピピ・・・。

そこでお決まりの目覚ましの音。こんなにはっきり名取くんの夢見れたの初めて!!
私は幸せな気持ちと、告白出来なかったら悲しみにおそわれる。
どうせ、現実には何も影響ないんだけどね。



「湯川さん、あのさ・・・」

学校に行くと、珍しく名取くんに話しかけられた。

「あ、うん・・・何?」

何だか昨日の夢の再現みたいだ。

「あの・・・さ」

ん?何か名取くんが煮えきらない感じで言葉を濁している。

「どうしたの?」

気になって尋ねると、

「今度、新刊のコミックが出るの、知ってる?興味・・・あったりする?」

「えっ!?」

私は思わず大声を上げてしまう。

「あっ、もしかして・・」

私の大声に、名取くんが何かを思いついたように瞳をきらめかせる。

「夢で昨日会わなかった?」

「あっ、会った・・・けど・・・って、名取くんもこのマンガの夢見たの?!私と話した?」

「うん、不思議なんだけど、妙にリアルで、湯川さんも見てないか確認したくなって」

「うそー?!」

驚きが止まらない、と共に告白とか血迷ったことしなくて良かったと心から思う。
不思議だ。でも、確かに昨日の夢は凄くリアルだったなぁ。

「びっくりするよね?良かった、確認できて。それで、僕放課後コミック買いに行くんだけど一緒に行かない?」

「えっ、えっ!?」

突然の誘いに私は固まってしまう。

「夢の通りなら、興味あるかなって思って、貸すから。もっと夢の話ししたいしね」

「興味あるよ、コミック、貸してほしい!あ、でも、読んだ後でいいからね」

「じゃあ、どこがカフェに寄って話そうか?その間に軽く読んじゃうから」

「う、うん・・・」

なんか・・・今の現実が夢のようだ。
夢じゃないかな?醒めないでほしい。
夢よりもっといい感じの展開になってる気がする。

「会えて良かったって言ってくれたから」

小さい声で呟くように言う名取くん。

私はバッと思わず後ろに後退する。
私が赤面しながら彼を見ると彼も赤面していた。

「だから、僕も声をかけたかったんだ。あの言葉、後で本心か教えて」

そう言うと教室に戻っていく名取くん。

「う、うそ・・・」

そこまで聞かれていたんだ・・・。
私は顔の火照りがどんどんひどくなっているのを感じる。
それでも結果的には良かったのかも知れない。
放課後までに心を決めなくちゃ。
私はぐちゃぐちゃになった心を必死で落ち着かせようとしばらくその場で頭を冷やしていた。

3/20/2024, 12:24:50 PM

夢が覚める前に、明るい明日を想像していたい、願っていたい
明日を、自分たちは上手に生きれるかどうか、明日を、無事に終えることができるかどうか、、、

明日を迎えることができますように

「夢が覚める前に」

3/20/2024, 12:24:35 PM

“夢が醒める前に”

嫌だ、

まだ、まだ貴方と居たい。

もう会えない貴方に、夢の中でなら逢うことが出来る。

あぁ、もう、朝がくる。

最後に、夢が醒めてしまう前に、

これだけは言わせてほいしい、

“私はずっと、貴方を愛してる”

3/20/2024, 12:24:27 PM

『夢が覚める前に』
 この暖かくて、でもどこか喪失感を覚えて。
 こんな夢が覚めてしまうのが怖くて、でも、起きたらきっと僕の視界には君の少し間抜けな寝顔が飛び込んでくるのだろう。
 でも、夢が覚める前に、あと少しだけ
 君が出てきたこの夢を楽しませて欲しい。

3/20/2024, 12:24:13 PM

テーマ 夢が醒める前に


私の隣にいるのは最低でクズな人


そのはずなのに忌々しい行為を許しているのは


まだ夢を見ていたいからなのだろうか


たとえほかの女の人がいたとしても


私は君がいい。


どうか夢が醒める前に私にしてよ

3/20/2024, 12:23:18 PM

Episode.33 夢が醒める前に


__目の前の人に溺れてしまいたくなる…
そんな生活を、また望んでいる。

夢が醒める前に、今度こそ君と幸せになる。


「…っねえ!私、病気で虐めてくるものから逃げてるの、助けて」

目の前から走ってきた少女は、少々息切れさせながら汗ばむ手で僕の腕を掴んだ。
僕に縋り付く人は何故か、決まって少女であった。
しかし彼女から漂う雰囲気に、きっと興奮していた。

「ねえってば、お願いよ、助けて!」


これが、僕の夢の始まりだった。


「おはよう、やっと起きたんだ」

「…だ、れ?」

連れ帰った少女が掠れた声で問う。

「ここは今日から君と僕が住む部屋だよ。
 "病気で虐めてくるものから逃げて来た、助けて"って
 君がしつこく縋ってくるもんだからさ…僕は綺麗なも
 のには目がなくてね」

「…あ」

その後、彼女の生い立ちを全て話させた。
彼女を見ていると、過去の女を思い出してしまう。


僕は生まれた時から母の存在しか知らなかった。
父は母の妊娠が発覚後、すぐに女を作って逃げたと聞かされた。
そんな状況でも、母は僕に優しく接してくれた。

しかし、母の愛は異常であると周りから沢山言われた。
そんな事は無いと思いたかったが、確かに母は僕に対しての束縛が激しかった。
きっと、父に出来なかったものを僕に当て付けているのだろう。

そんな浅はかな考えを潰したのは、僕が20歳の時。
疲れきった僕がソファで寝ている時、母が僕の体に跨り迫ってきた。
はっきり言って気持ち悪かった、はずなのに___
盛んであったからだろうか、僕はあの日興奮していた。

それからら言うまでもなく、迫られては応えていた。
2ヶ月ほどそんな関係が続いた後、母はとんでもない大金を僕に預けて出て行ってしまった。
禁じられた行為への興奮が鳴り止まなかった僕は、母が出て行ってすぐに女を作って家に呼んだ。

初めて母以外の女と言葉を交わしたのがその時だった。
口数は少ないが、とても綺麗な女だった。
今度こそ居なくならないように、大切にしないと__

"お金はいくらでもあるし好きなだけ与える、だから僕の
言うことを聞いてくれ"と頼み込んだ。
女は既婚で子持ちだったが、働きに出てると言って誤魔化せばいいと教え込んだ。
20分程で、女は微笑みながら頷いた。

なのに、あの女が僕の癪に障ることをしたのが悪い。
僕の分の料理を運んでいた女は、手を滑らせて料理を床にぶちまけた。
汚い物が嫌いだとあれほど言っていたのに。
でも僕は優しいから怒鳴りつけたりはしない。

ぶちまけた料理を手で掴み、女に全て食べさせる。
苦しそうな声を上げていたが、それに踠く姿はあまりにも綺麗で恍惚としたのを覚えている。


あの日、僕はその女に溺れたのだろう。

1年後、僕の望む女になったと思い始めた頃に、女は3日後に家族のもとで自殺すると話してきた。
女はこんなにも面倒なものなのか、ならばもういらない。

女は出て行く時、こんな言葉を放っていた。
"私の子はアリシアよ、私にそっくりな見た目の子。
もし街で会ったらよろしくね。"

溺れていた僕自身を掬い出し、心の奥に閉じ込めた。
また溺れたいだなんて、思ってはいけないのだ。

「母が死んだのが、いちばん苦しかった。
 私に宛てた遺書には"綺麗なものが好きな男に唆され
 た、狂わされた"って書いて、て…」

泣きながら話す彼女を僕は知っている。
___ああ、アリシア…とても綺麗だよ。
今度こそ僕と幸せになろう、アリシア。

「よしよし、君は泣いてる姿まで綺麗なんだね」

琥珀色の瞳から零れる涙でさえ、宝石のように綺麗だ。
それなのに、同じ過ちを繰り返すのが女だった。

「っぅおえっ…っは、う…」

「…は?ちょっと、何してんの?
 え?なんで吐いた?気持ち悪いんだよ」

「あ……っ」

汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い汚い。
なんなんだ此奴ら、揃いも揃って穢らわしい。
せっかく僕が用意した綺麗なベットに吐瀉物をぶちまけやがって。

僕だって優しくしたいのに、全部お前らが悪いんだ。

「はあ…、ほら口開けろよ。
 態々僕の綺麗な手を汚してまで食わせてやるんだか
 ら、ちゃんと全部飲み込んでね」

ぶちまけられたものを手で掴み、女に全て食べさせる。

優しくなんてない、乱暴で束縛的な男だと?
違う、僕はなっていない女の躾をしてやってるんだ。

「…ははっ、その顔もいいね。
 感じてるの?凄く綺麗だよアリシア。
 これからはずぅーっとここで一緒だよ」

ああ駄目だ、そんなに踠き苦しむ顔を見せつけるな。
押し込めていた僕が、溺れたがる僕が出てきてしまう。

やめろ、やめろやめろやめろ____


大丈夫、これは夢だ。
こんな偶然がある訳が無いだろう。
女は綺麗で守りたくなる程にか弱いものなのだから。

これが夢なら都合がいい。
夢が醒める前に、アリシアと幸せに溺れていたい。

3/20/2024, 12:22:22 PM

カナが死んだ。
私はその報せを聞いた時、体がずぶずぶと溶けていく気がした。
カナは私の親友だ。幼なじみで、幼稚園の頃からずっと一緒だった。
気の弱いカナは、優しさゆえに損をする事が多かった。そんな時、助けるのは決まって私の役割だった。カナはいつもおどおどしていて、面倒に思う事もあったけど、私達は親友だった。唯一無二の存在だった。
そのカナが。

半身を失うような気持ち、という表現があるけれど、まさにその通りだった。私達は家族よりも仲が良くて、二人で一人だったのだ。
黒い額縁の中のカナは、左目が少し歪んだ不格好な笑みを浮かべていた。
カナ。
カナ。
慈愛に満ち溢れた笑顔。
重たい一重瞼。
常に一歩引いていて、自分よりも他人を優先するところ。
好きな人ができても、私を一番でいさせてくれたこと。
助ける、なんて言っておいて、本当は、私の方が依存していたのも知っている。
カナがいないと生きていけないのは、私。
その日は中々寝付けなかったけど、目を閉じたらいつの間にか眠っていた。

夢の中に、カナが出てきた。
カナは生きていた時と同じ姿で、まるで学校帰りにわたしに会ったような気軽さで話しかけて来た。
夢から醒めるのも、嫌ではなかった。カナは、夢から醒める時いつも「またね」と返すからだ。
「またね」という言葉が、まだカナに会える事を示しているように感じた。カナがまだ私の中に居ることを伝えた。
その日、私はいつものように眠りについた。カナは少し浮かない顔をしていて、心配になったけれど、話しているうちにいつもの調子に戻ったようだった。
空が白んでくる頃、カナが気が付いたように言った。

「あ、もうすぐ朝だ。もうこれで終わり。じゃあね」
「え」

カナが「じゃあね」と言った。もうこれで終わりだと。もう、もう会えない?
嘘だ。だって今までずっと一緒だったじゃない。一緒にいる時間が前より減っただけじゃない。これからだってそうなんでしょ?居なくなるなんて嘘なんでしょ?
顔に出ていたのか、カナは申し訳なさそうに目を伏せた。
ああ、本当なのか。
じゃあさ、夢から醒める前に、一言だけ言わせてよ。

「カナ、今までありがとう」

その言葉を聞いたカナは、桜貝のような髪留めを一つ残して消えてしまった。


お題『夢から醒める前に』

3/20/2024, 12:21:05 PM

君の夢が醒める前に
素晴らしい現実を用意出来たらいいな。

3/20/2024, 12:20:07 PM

夢が醒める前に
夢が醒める前に…もし、この今している『禁断の果実』を食べて、『禁断の恋』をして叶ったこの恋が夢だったとしたら…この幸せな夢が醒めてしまう前に、何度でもこの幸せな恋をやり直したい…この幸せな夢が醒めてしまう前に、何度でも、この幸せな恋だけをやり直して、永遠に幸せな時のまま、その時間だけを繰り返していたい…だって、こんなにも今、私、幸せなんだもの…この恋以外に、私が幸せになれる恋も、可能性も何も存在しない。だって、私は、彼を溺愛しているから…今までに無い程の本気の恋愛をしているし、今までに無い程の本気の恋心を抱いてしまった私は、もう二度と過去に戻れないし、もう二度と過去の恋にすら戻れない…人生8人目の彼氏にてようやくここ(同棲)まで来れたんだ。ここ(同棲)まで来れたのは、人生初だ。今まで誰と付き合ってても、同棲までいかなかったし、同棲や結婚したいとも本気では思わなかったけど、私は、今の彼とここ(同棲)までようやく来れたんだ。だからこそ、このチャンスを逃したくないし、無駄にはしたくない。私は、この先も永遠に彼の隣にいる。そう決めたんだ。例え何があっても…

3/20/2024, 12:18:48 PM

夢が醒める前に気づいた

ここでトイレをしてはいけないと


[夢が醒めるまえに]

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