少しずつ欠けていく想いを、留めておかなければ。
朝、目が覚めたその時。
夢の内容を覚えていることがある。
楽しい夢や悲しい夢、白と黒の濃淡だけで表現された世界、或いは色彩に溢れた景色。
思い出したくもないものから、ずっと心に留めておきたいものまで。
記憶は常に曖昧なもので、特に夢に関してはその日のうちに消えてしまうことが多い。
だから夢の出来事を綴る、『夢日記』をつける。
そうするとこんないい夢が、こんな悪い夢が、そう振り返れるようになる。
中には早死にするという人もいるけれど、私には関係ない。
私の命は永いとは思えないから。
それなら私は、私の人生を豊かにするものの一つとして書き残したい。
もちろん、悪い夢は捨ててしまうけれど。
楽しい事は特に記憶から失われやすいから、文字に変換して記録しておきたい。
夢が失われる前に。
夢から完全に醒めてしまう前に。
なんて、ね。
3/20/2024, 12:32:43 PM