『夜明け前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜明け前
家に一人
空腹だし暗闇は怖くて寝られない
鳥のさえずりが聞こえてくると
やっと眠りにつけた
夜明けが近づくと
呑んだくれの父親が帰ってくる時間
お決まりの不登校
変えられない日常
歳を重ねてきて
なんだかトイレの回数が増えたような
そんな気さえする
夜明け前の
微妙な時間帯に
目が覚める
起きたくないけれど
そうもいかない
しかもうちのトイレが遠い
なかなか寝付けず
そのうち起床時間
もう寝る前に何も飲めやしない
惨敗
起きていたかったわけじゃない
まさか
受け入れられないなんて
受け入れられると思っていたなんて
一通のメール
一通の告白
一通のメール
行き止まりの返信
薄暗い中部屋を飛び出す
走る
受け止める事ができる様になるまで
※夜明け前
「夜明け前」
「なんで起きてるの?まだ夜だよ?」
「タバコ」
ベランダでタバコの煙に巻かれながら彼はそういう。
「ベランダで吸ってほしいって言ったの守ってくれてたんだ」
「約束は守る」
「そう?そのわりには、まだプロポーズはされてないけど?」
いつかのときに口に出した。そろそろ結婚しよう。毎回有耶無耶になって終わってしまう。
どうせ、夜が明けたら彼は忘れてしまうのだろう。ならば、これくらいイジワルしても許されるはずだ。
「忘れてた」
彼は、タバコの火を消した。
「夜が明けたらプロポーズしてやるから待ってろ」
そういうと、彼はベットに潜り込み、寝息をたてはじめた。
「はぁ、惚れ直しちゃうな」
夜明け前がこんなに美しく思えたのは、いつぶりだろうか。
深く美しい宵闇から、月のない晩を経て、また空に光が差しこみ始める前、夜の最後の抗いのあたりで、僕はようやく眠ることを許される。
それまでのつまらない思索の小路はいつだって、何についてだって、胸が潰されそうになる。心臓を掴まれるように。胸部を帯でゆるゆると、しかし冷酷に締めつけを増してゆくように。大昔の失敗や敗北、不見識。そしてもう避けられない未来の困窮と、手を変え品を変え、僕の心をを捕らえる。自身を罰するために、この世に出てきたのではないかと思わせるほどに。
そのくせ僕はそこから離れることはできそうになかった。薬のように、酒のように、毒親のように、僕はそれを捨てられずにいたのだ。この果てしない自罰的な時間から、僕は離れられそうにない。青年時代からの癖になってしまっている。だから昼間に集中力など残っていない。発揮できる機知もない。仕事でもプライベートでもへまってばかりだ。
自己愛と自己否定の間をさまよいながら、僕はまた宵を迎える。僕の上に覆いかぶさり、それは僕の心を掴み、この世のものとは思えぬぞわぞわした声で、深い深い小路へと僕を連れ去るのだ。
僕はもう自力ではこの沼から這いあがれそうにない。だから、誰か。僕を、僕を、こいつを裏切らせてくれ。縛って、殴って、首を絞めて、切り刻んで、燃やして、僕をあちらへ引きずりこんでくれ。頼む。頼む。頼む。
もう、僕は――ソレなしには。
「――ってあらすじなんだけど、どう?」
「うん、没。よっぽどうまく書かないといけないし、書けても売れないよ。君、そこまでの技量ないし」
「そっかぁ。そうだなぁ」
「ま、また面白い話を考えついたら呼んでよ。そしたら一緒に考えよう。コーヒー代くらいならなんとかなるから」
『泡沫焦燥後に儚く(うたかたしょうそうのちにはかなく)』
砂浜を走り回るあの日の君。
太陽に透き通る肌が鮮明なその笑顔を引き立てている。
向日葵を持って走る君は、今にも転びそうだ。
僕が手を繋いだら「一人でも大丈夫だもん」ってぷんすこしちゃったなぁ。
その瞬間に一枚散った向日葵の花弁が君の鼻に付いて、
思わず声をあげて笑ったら、向日葵を盾にして30分ぐらい顔を見せてくれなかった。
僕がお手上げだよと言って、向日葵から顔を覗かせた君は完全に僕を弄んでたよね笑
でも、その笑顔でさえも尊かった。
ざざーんと朝日に巣食う静かな波は、あの日の君を思わせる。
いつも通りのその日、僕は君を置いてあの砂浜に行った。
本当だったら君を連れていくはずだった。
でも、信じられなかったんだ。
君が死んでしまうなんて。
朝、起きたら横にいるはずの君がいなかった。
慌てて家中を探してみたらリビングの机にこんなものが。
「どうやら私はもうすぐ亡くなるみたいです。でも、心配しないでください。もし、心配してくれるのならここへ。○○病院 電話番号×××××」
急いでその病院に電話を繋いで、君の声を確かめた。
とても、弱々しい声だった。いつもの君とは思えない。
まるで、幼子が風邪をひいた時のような。
それから僕は病院に行って、お医者さんに問い詰めた。
「あの子が死ぬってどういうことなんですか!!何か、何かして助けれないんですか!!」
「お、落ち着いて下さい……ま、まだ死ぬと決まったわけでは、」
「じゃあなんで、なんであの子は僕を覚えていないんですか!!!」
大切な人を覚えていない。これはこの場合ただの記憶喪失などではない。
「''死ぬ前兆''じゃないですか!!」
何をいってもおどおどした様子で話をはぐらかす医者を押し退け、君の病室に行った。
「由美!!!」
「……だれ、で、すか」
「僕だよ!!啓汰だよ!!」
「…け、いた…だれ?」
病室は間違っていない。
病室の扉の隣には彼女の名前「東山由美」とちゃんと印されていた。
「な、なんで覚えていないんだよ……なんで、なんで……」
僕は涙が溢れた。君は狼狽えて、でもその目からは生を感じれなかった。
「あ、ぁの、貴方はいったい……」
「っ!!」
僕はヤケになって、君の病室を飛び出した。
君が僕を忘れてしまう、君の肌にもう触れれないという現実は、僕には些か辛すぎた。
そして走り出してこのビーチに。
サンダルでも裸足でもなく最新のスニーカーで砂浜を走ったもんだから何度もよろけた。
ただ、走って走って君から遠ざかる度に、君の後ろ姿が蘇る。
白いワンピースで、麦わら帽子を被る君の透き通った後ろ姿が。
またその度に心がきゅっとして、僕のガソリン切れの足にエンジンをかけた。
「「ねぇ、啓汰」」
疲れて疲れて、そろそろ倒れそうだった体が一瞬にしてふわっと軽くなった。
君の声だった。
もしかして元気になって僕を迎えに来てくれたのかもしれない。
そんな淡い希望は泡沫に、僕の携帯がピリリと鳴いた。
嗚呼、いったいこれは死を伝える伝書鳩だろうか。
震える手で、僕は携帯の通知画面を見た。
そこには、思いもよらぬ知らせが。
「啓汰へ。貴方が生きている未来への動画です」
なんのことだと通知をタップしてみれば、一つの動画が始まった。
「啓汰へ。貴方が生きていることを願います…って、なんだか私が生きているのに変な感じだね笑でも、きっとこの動画を見てくれないと啓汰は死んでしまうから」
そんな君のメッセージから始まった一つの動画。
僕は呆気にとられた。この砂浜、いつものワンピースで笑っている君と僕。
僕が海水をぴゅってかけて怒る君。仕返しにって言って海水をじゃぱーんとかける君。
転ぶ君。助ける僕。泣いてる君。慰める僕。困惑する君。微笑む僕。
笑う君。笑う僕。
君との砂浜での思い出が全てつまっていた。泣く余裕もない程ぎゅうぎゅうに。
「えーっと、こんなものでいいのかな。動画とか作ったことないから分かんないや笑自分は文章とか書くの苦手だからこういう風な動画にしてみたよ。びっかりしたかな」
びっくりどころの話じゃない。もうハニワみたいな顔してしまったよ。
「じゃあ、最後に。これが私の遺書代わりかな」
''遺書''という言葉に思わず反応してしまい、体がビクッと跳ねる。
ドキンドキン
「私と出会った日のこと、啓汰は覚えているかな」
忘れるはずがない、このビーチの端で出会った。
「私が寝ていたら横に知らない人が居てびっくりしたよ」
だって、熱中症かと思ったから。
「女慣れしなさすぎて、最初は全然話せなかったよね」
それはごめんと思ってる。
「でも、どんどん慣れてきて一気に距離が近づいた時はドキッとしちゃったな」
初恋だったんだ。距離詰めすぎて逆効果かと後悔したよ。
「告白したのは私からだったけどね。言葉選び下手すぎ~」
国語は昔から苦手なんだって。
「でも、その後の「僕が一生幸せにします」には愛が詰まってたな~」
咄嗟にでた言葉だったんだ。きっと顔真っ赤だったよね。
「やっぱり、大好きだよ」
僕も、当たり前のように大好きだ。
「でも、ごめんね。私は一緒にいられないみたい」
いかないで。
「だから、最後この言葉を貴方に」
「また、会いに来るから、絶対ずっと待っててね」
_もちろん。約束はちゃんと守るよ。
その後、僕はその砂浜に朝日が完全に昇る時まで居続けた。
朝日が完全に昇ったら、君の名前を一度呼んで、返って来ないことを確認し家に帰った
そして、その日からもう十年の月日がたった。
あの後、僕は毎日この朝方のビーチに来ている。
君との思い出が残り続けるこの砂浜に、波の音しか聞こえぬこの海に。
嗚呼、いつまで待てば君がくるのだろう。
いや、何年でも何十年でも、何百年でも待ち続けよう。
君がまた蘇る砂浜にて。
お題『夜明け前』
※鮮明(せんめい)=あざやかではっきりしているさま。美しく分明なさま。
※弄ぶ(もてあそぶ)=相手を軽くみたり、思いのままに操ること。
※巣食う(すくう)=悪いものが溜まったり、住んでいる様子。
※狼狽える(うろたえる)=不意を打たれ、驚いたり慌てたりするさま。
※些か(いささか)=少し。わずか。尚、些かの後ろに「~ない」等の打ち消しがある場合は、「少しも」「まったく」という意味になる。本文では大分という意味で使われる。
※泡沫(うたかた・ほうまつ)=泡。儚いもの。本文では波の泡として使われる。
※呆気(あっけ)=思いがけないことに出会って驚き呆れる状態。ぼんやりしている状態。
※咄嗟(とっさ)=急に。ごくわずかな時間。
─夜明け前─
君との別れ際。
もう時刻は深夜三時。
いつもの夜明け前。
これで何回目かわからない、
愚痴や雑談だけで終わる、
二人だけの、秘密の飲み会。
仕事が辛いだの、繁忙期に入っただの、
上司がうざいだの、最近暑いだの。
何故夜明けまで語れるのか分からないほど、
どうでもいい話ばっかり。
それでも楽しい。
癒しであって、幸せである唯一の時間。
いつまで続くか分からない、至福の時間。
飲み潰れても、二日酔いが辛くても。
いつまでも続いてほしいと言う願いは、
二人が言えないたった一つの本音。
夜明け前。日付が変わる。
最前線に立っているというのに、僕はこうやってもう少しだけ起きていたいな、と思っている。
夜明け前
今日は元カレの誕生日だ。
私は彼のことをすごく愛していたし、別れてから半年近く経った今でも忘れられなかった。
彼と昔交わした約束。
「次の誕生日は必ず1番にお祝いするね」
きっと夜明け前の今、彼にLINEを送れば1番に祝えるのだろう。
彼は起きていないだろうけど。
彼は電話を切るのを嫌がって、よく夜明け前まで電話をしていた。
2人とも眠くて、だけど幸せで、2人っきりになったような誰も起きていない静かな空気が好きだった。
彼の優しくて少し低い声も、彼が語ってくれる日常も全てが好きだった。
バンドマンで歳下の彼とは、この夜の電話が唯一2人の時間だった。
彼はまだ、私に教えてくれたあの歌を好きでいるのだろうか。
今も誰かと電話しているのだろうか。
私はカーテンを開けて窓の外を見た。
光る街灯が眩しかった。
LINEを開くと、彼の名前を隠すようにたくさんの風船が飛んでいる。
久しぶりに見た彼のアイコンは、もう私が撮った後ろ姿ではなかった。
消せなかったトーク履歴を見て、彼と交わした言葉が蘇る。
「おはよう」
「おやすみ」
「ありがとう」
「好きだよ」
滲む視界の中、私は指を動かした。
これが彼に贈る最後の言葉だ。
「おめでとう」
小説とか漫画を読む時に、
海外の知らない国とか 個室のご飯屋とか
今の自分が知らない世界を覗いてワクワクすることがある。
白と黒のインクで描かれているそれじゃあ
到底現実には叶わないんだろうけど
もし自分がそこに__
天ぷらの美味しいご飯屋のカウンター席に
海外のアートが張り巡らせた地下道に
_行ったらどうだろうって考える
そんな紙の上の話だったものが、
大人になると現実になる
百聞は一見にしかずってこういうことかあ…
って心の中で納得する
ファンタジーとは違う楽しみ
今は当分お座敷のある居酒屋に行ってみたいなあ
うっすらとした、曖昧な世界。
その狭間の世界が、何故かとても好きだった。
どっちでもない、ギリギリの、でも、物悲しさと希望を見出だせるような気がして。
音も、気配も、色も、全部が塗り潰された世界に差し込むナニカ。
それをどう表現していいのか解らないけど。
”夜明け前”は、とても辛くて、とても幸せな世界で、時間だと思ってる。
夜明け前
くつくつと、鍋から聞こえる音。それだけで、ただただワクワクする。
今日は、突然気が狂ったのか豚を煮ている。煮た豚はタコスの肉になる予定だ。オレンジジュースとコーラのいい匂いがする。
深夜まで課題をやっていて、「あぁもう夜明けが来るだろうなぁ」という瞬間がなんとなく好きだ。課題だけじゃないけれど、課題だと達成感も相待ってより気持ちがいい。早朝は早朝特有の匂いがする。それをスパイスやらなんやらの匂いで上書きするのは、なんとなく罪深さがあってにやついた笑いが出る。
朝に鳴く鳥の声が聞こえる。カーテンから薄い青色が見えて、太陽が昇る気配を感じた。もうすぐタコスを食べられる。その前に、朝ごはんを食べてしっかりと体に力をつけよう。
肌寒い季節になってきた。
目が覚めても薄暗いと嬉しい。
この季節が来ると息子の生まれた時と、
この家に引っ越したきたこと、彼岸花を思い出す。
テーマ:夜明け前 #304
夜明け前の静かな時間が好き。
まだ誰も起きていないようなそんな雰囲気が。
そして
また今日が始まるのだという緊張感。
なんとも言い表せない
そんな空気感が好き。
題:夜明け前
夜明け前に目が覚めた時、
夜明け前まで寝れなかった時、
ふと思うと考え事ばかりしてる。
やっぱり変われてなかった。。
夜明け前
朝なんて、来なくていい。
君がそう言うから。
だから、僕は夜明け前を作ったんだ。夜と呼ぶには明るすぎて、朝と呼ぶにはふさわしくないくらいに暗くて静かすぎるその時間を。
朝なんて来なくていい、と泣きながら語る君が少しでも朝に慣れるように。いつか、君の笑顔が太陽よりも眩しくなることを祈って。
もう少しだけ、君と夜の時間を。
夜明け前
今日はいつもよりすごく早く起きてしまって、ぼーっと窓の外の夜明け前の空を眺めていた。
小さな星の光が力なく瞬く。空は黒が薄くなって、濃い藍色に近いので余計に星が小さく見える。
すっと東の空に白っぽいような、黄色っぽいような光が差し込む。太陽が昇ってきた。
それまで光っていた星々はすっかり小さな点になり、見えなくなっていく。
今から見えなくなるだけで、ずっと同じ場所にあるんだよなと、誰にするでもなく確認して。
もそもそとベッドから這い出した。
とある日の夜明け前から朝日が昇るまでの話。
夜明け前、私はふと目を覚ました。
君の声が聞こえた気がしたから。もしかしたら、それは夢の中で聞いた君の声だったのかもしれない。
けれど、どこか懐かしくて寂しくて、なぜだかムカムカしてしまったから一言怒鳴ってやろうと口を開いた。そしたら、間違えて目を開いてしまったみたいだ。起きなければ良かった。
ずっと寝ていたら、まだ君の声を聞けたかもしれないのに。
君が消えてから、私は後悔ばかりしている。
きっと、意味が無いのに君と再会できた日のことを考えて、涙ばかり流す練習をしている。
さよならの無い別れ方は確かに希望を持てるけれど、何度も新しい季節を受け入れる度に、絶望が降り積もる。馬鹿みたいだ。明確な別れがないと諦めがつかないような人間からすれば、生き地獄のようで。ただただ、また会えるかも、明日はきっと、明後日はきっと、そんな独り言をずっと心の中で呟いている。
私は、きっと君が好きだ。
恋とか、愛とかそんな言葉で片付けれる様な感じではなくて、もっと曖昧で矛盾を沢山含んでいて、台本もなく結末も決まっていないような1人芝居をしている間抜けな感じなのだ。
君は、人からの好意を受け取れないといった。逃げたくなると。だから、私から逃げたのだろうか。もし、私が好きと言葉にしなければ、君を生きる理由にしていると、言わなければまだ君はここに居たかもしれなのに。
そんな後悔ばかりを散り積もらせて、私は毎日布団へ潜る。
夢は好きだ。過去の君に会えるから。
私の夢は、視覚も聴覚も痛覚も現実と同じようで、見る景色も聞こえる音も、人に刺された時の痛みでさえも鮮明に明確に見せてくれる。
君が居なくなった日のことも、君が私の前にまた現れてくれるようなことも、何度も夢の中で見たけれど、やっぱり慣れることはなくてただただ苦しかった。
だから、今日聞いた君の声は、何処か過去で見たいつもの君のようだったから、懐かしくて仕方がなかった。
夢から覚めなければいい。何度も心に言い聞かせて眠っては見たが、望んでいない憂鬱な朝ばかりきてしまう。
神様は意地悪だ。そして、こんな時ばかり神様の存在を思い出す私も多分きっと意地悪だ。
君は、今も元気でしているだろうか。
ちゃんとご飯を食べているだろうか。あの綺麗な、桜の森の木の下で、三味線を弾き、長い髪の毛を纏め、目に移る全ての人の幸福を願っているのだろうか。
どうか、私のこの重い思いが、貴方を苦しめていませんように。それだけを祈って、私はまた目を閉じた。
─────────
おやすみなさい。きっと、貴方も良い夢を見てるよ。
急に怖くなったんだ。
外よりも暗いであろうこの部屋のカーテンに
月明かりは差した。
目は暗闇に慣れて
むしろ昼間ではないかと感じさせるまでだ。
ここまできて“怖い”とは何に対してだろう
と考えた。
しばらくして
太陽が見えないか見えるかのところで
握られた多量のチョコを諦めた。
【夜明け前】#44
家族で海に行くときは
暗い時間に
弟家族と待ち合わせをした
はしゃぐ子供達
夜明け前車の中
思い出持って
それぞれの場所で
生活する