『声が聞こえる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
騒がしいな。
どこからか声が聞こえる。夜一人だったから、僕は少し怖くなった。早く帰ろうと足早に歩くも騒ぎが治まることはない。いい加減静かにして欲しいと思い僕は振り返って注意しようとした。そうして振り返った時、僕は思わず息をのんだ。
そこには誰もいなかったのだ。ただ、声はずっと聞こえている。耳を澄ますと
「今日も疲れたな」
「晩飯何だろうな」
「今日はいつも以上に仕事が捗ったな」
「明日も頑張ろう」
って声が聞こえる。
ああそうか。今まで聞こえていた声は、全部僕の声だったんだ。
僕は安心したが、同時に早く寝ようとも思った。
テーマ「声が聞こえる」
笑っている声、
泣いている声、
怒っている声。
世界は音で溢れている。
そんな世界で、ずっと聞こえる声がある。
弱々しく、「助けて」って
僕に助けを求める声。
君はどこにいるの?
今、君を助けに行くよ。
『声が聞こえる』
【海星と花奏の幻想入り物語】1
今日もいつも通りの日常が繰り広げられる。誰もがそう思っているだろう。僕だってそうだ。いつも通りの生活。結局、世界なんて知らずに、この狭い空間で過ごすだけで僕は幸せというのに。まだ、このときの僕には知るよしがなかった。これから起きることは、誰もが経験することのない物語。アニメのような漫画のような。夢にしか体験することのできない、紡がれる経験。
小鳥のさえずりが聞こえる。なんて良い朝だ。昨日は雨だったのに、今日は気分がいいなぁ。まぁ、昨日は学校で今日は休日経ったからというのもあるけれど(笑)。それに、今日は花奏と遊びに行く予定だし。準備しないとね⁽⁽ଘ( ˊᵕˋ )ଓ⁾⁾。だか、今日は一体どこへ行くのだろうか。でも、今回もきっと楽しいのだろう、なんせ花奏が誘ったのだから。僕は陰キャでコミュ障であるがゆえに、人との関わりが少ない。唯一友達と言えるのは花奏ぐらいじゃないかな(-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩___-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩)。なんか悲しくなってきた。いやね。高校生なったら陽キャになろうと思ってたんだけどね、ならない自分に急になるのむずいんよ。そんで徐々になって行こうと『思う』。うん、思うだけ。実際現状維持のほうが楽。花奏なら「どうでもいいことに時間を使うな。」とでも言うのだな。バカで悪かったですねぇ。でも、青春が僕を待っているので悩まざるおえないのですよ。わかる?この気持ち。とまぁ、急いで支度しないと、
海星「このままだったら時間間に合わねぇ。あいつ、人誘う時間早すぎなんだよ。朝の10時に集合だって。僕が起きたの9時だぜ?大変じゃね?…え?もっと早くに起きればって?あぁ、そういえば「遊びに行く」「花奏に誘われた」とは言った。しかしだな。今回はただの遊びじゃない。ふっふーん。聞いて驚くなよ。『旅行』さ。しかも2人で。珍しいよね。いつもは僕のことをおもちゃのように遊ぶ花奏が僕を旅行にだなんて。誘われた時はΣ(゚Д゚)の顔がでてたんよ。ほんまびっくり。随分と長話したね。僕もちょうど準備できたから言ってくるよ。僕の、大事な御守りさん。」そう言って、僕は家を出た。
とある駅についた。この街は随分と都会で人が多い。しかし、僕なら人身がもつこの力で花奏の居場所を見つけることができる(かも)。そう、それは誰もがもつ『直感』だ。僕の直感は80%の確率で当たる(推定)。この前、部屋の温度を聞かれたとき、適当に答えたらなんか当たっていたし、スポーツなどで点が入るか入らないかみたいなのを当てたりできた。つまり。これは才能だ(どや)。僕は幸運の持ち主なのだーワーッハッハッハー。
花奏「何やってんだお前。変な顔をしてw。」
海星「Σ(゚Д゚)、か、花奏!?どどどどうして僕の居場所が…。」
花奏「ん?偶然だよ。ただのw。」
海星「そ、そうか、、、。」
なんか恥ずかしい(。>﹏<。)。僕って、そんなおもしろい顔してた?今現状維花奏に笑われてるんですけどー。どういう返事をしたらえぇかね?わからん。
花奏「さぁ、行くぞ。あいにく、今日はスケジュールがハードなんで。」
海星「わかったよ。」
僕らは乗る電車の切符を買い、ゆっくり車内を満喫した。
電車を降りた。青い空、白い雲。美しい草原と山々。田舎。
海星「空気が美味しいなぁ。」
花奏「そうだな。」
海星「そうか、花奏は人が少なくてゆったりできる場所が好きだったよな。」
花奏「まぁ、周りの目線や音があまり好きじゃないからな。」
『目線』?あぁ、そっか。こいつ一応美人だからな。モテるんだよなぁ。うらやま┐(´д`)┌。青春をすぐに手に入れれる花奏はもったいないよな。
花奏「まずはだな………………………………。」
このあとはいろいろ行く場所を説明され、最初の場所へ向かうことにした。
海星「ふぅ、今日は楽しかったね。」
花奏「そうだな。」
海星「どうした?何か物足りないことでもあったか?」
花奏「いや、今地図をみてるんだけど…どうみても地形が違うんだ。」
海星「え?」
僕は急いでスマホを取り出す。
海星「んーわかんない。」
花奏「わからんのなら見るな。」
海星「すまんすまん。」
とある秋の日の事である。
収穫の秋と言うことで、額に汗しながら農作業に勤しんでいた。
「これが嫌いで村を出たんだけどなあ」
誰にも聞こえないように愚痴る。
この村には何も無い
あるのは無駄に広い畑ばかり……
俺はそれが嫌になって、数年前この村を出て冒険者になった。
大きな街に出て、順調にランクを上げ名も知られ始めた時、
だがそんな時、信じた仲間にパーティを追放された。
当時恋人だったクレアの勧めもあって、故郷に戻ることにした。
そこで冒険者の経験を活かし、村の警備をしていたのだが……
まさか、再び嫌いな農作業をする羽目になるとは……
なんとかして逃げようとしたが、『収穫の時期で人手が足りない』と断れずやってきた。
新婚だから見逃してもらえると思ったのだが、村の奴らは甘くはなかった。
人生上手くいかないものである。
「バン様ー!」
離れたところで俺を呼ぶ声がする。
手を止めて顔を上げると、視線の先には満面の笑みを浮かべている妻のクレアがいた。
「見てください、バン様!
大物ですよ」
戦利品を掲げて俺に見せつけるクレア。
大物と言うだけあって、俺が収穫したどのサツマイモよりも大きかった。
「すげえな、おい。
俺も負けてられないな」
「では勝負しましょう!」
こうした収穫は初めてなのか、クレアはずっと楽しそうだ。
気持ちはわかる。
何事も、初めては楽しいものだ。
鬱々としていた俺も、クレアに引っ張られて少しだけ楽しくなる。
なんだかんだ嫌いな農作業をしているのは、きっとクレアがいるからだろう。
もしいなければ、『村の外の様子が変だから見てくる』と、この場から逃げ出したに違いない。
クレアがいれば、大抵の事は楽しいのだ。
「そろそろやるか」
俺は止まっていた手を再び動かし、再び収穫の作業に戻る。
勝負を持ちかけられたのだ。
罰ゲームは決めていないが、負けるわけにはいかない。
俺はクレアに勝つべく、どんどんサツマイモを掘り出していく。
日が暮れるころには、畑んぽサツマイモすべてを掘り出された
「ふふふ、私の勝ちですね」
勝負の結果はクレアの勝ち。
クレアは大きなサツマイモをを持って勝ち誇る。
「罰ゲームは?」
「焼き芋を焼いてください」
「いいぜ、焼き芋マスターの俺の腕を披露してやろう」
俺は適当なサツマイモを数個より分ける。
もともと分け前をくれるという話だったのだ。
今貰っても問題あるまい。
俺は起こした火の中に、サツマイモを入れる。
これであとは待つだけ。
『待っている間、雑談でもしようか』
そう思ってクレアの方を見ると、彼女は真剣な眼差しで焚き火を見つめていた。
その眼差しは、まるで恋する乙女のよう。
俺はその顔を見て、『食欲の秋』という言葉が頭に浮かぶ。
そのことを指摘しようとして――
『楽しそうにしているところを、邪魔する理由はない、か……』
俺はクレアの隣に座り、並んで一緒に焚き火を見つめることにしたのであった。
(少し前の、『誰よりも、ずっと』のその後として書いています。)
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他の男の隣で幸せそうに笑う琶厦を見て、
何で俺たちには血が繋がっているんだろう、なんて思ってしまった。
“双子”に戻ろうと言った八年前の18歳の頃。
好きだった。心の底から愛していた。
別れを告げた後も、ずっと、生まれてから琶厦しか愛していない。
そんなことをぼんやりと考えながら、控え室でウエディングドレスを見に纏う琶厦を見つめた。
「琶厦ちゃん」
そう呼びかければいつも優しく微笑んでくれた琶厦。
そんな彼女も、今日で結婚する。
俺と別れた後、何かを断ち切るように俺と住んでいた家を出て、他県に引っ越した琶厦。四年前、やっと帰ってきたと思ったら婚約者を連れてきていた。
そろそろ式が始まる直前、という時に結婚相手に控室から出ていってもらい琶厦と2人にしてもらった。
『琶朱兄ちゃん、ついに私も結婚するんだね。』
そう言って俺に微笑む琶厦。式上手くいくかな?と少し恥ずかしそうにしながら尋ねてくる琶厦は、本当に幸せそうだった。
心の底から幸せそうで、今まで見てきた中で1番と言っていいほど喜んでいるのが分かった。
その琶厦の幸せを作っているのが、一緒にその幸せを分かち合うのが自分でないことがたまらなく悲しくて、悔しくて、
「琶厦」
と呼びかけながら可愛らしく化粧が施された顔に手をやった。椅子に座る彼女に近づき、小さい頃から変わらないその顔を見つめた。
「俺は、琶厦のことが本当に、」
俺の空気を感じとったのか、俺が言おうとしたことを察したのか、琶厦は悲しいような、少しだけ泣きそうな顔で笑って俺の口を手で塞いだ。
(言わないで。)
彼女の目が、そう言っていた。
そうした後、何かを考えて思い直したように、彼女は俺を少しだけ、触れるか触れないかの距離感で抱きしめた。
「一度でいいから、昔みたいに、あの頃みたいに呼んでよ。一度でいいから。お願い。」
そう言えば、彼女は少しだけ狼狽えて、それを発しようとして開きかけた口を、また少しして閉じた。
『琶朱兄ちゃん。』
それが、答えだった。
抱きしめていた腕を離して目を見れば、少し揺れた瞳で俺を兄として見つめていた。
『今まで、ありがとう。大好きだったよ。』
そう言った彼女のことを泣きながら見れば、
『---君。』
どこからか昔の呼び名で俺を呼ぶ琶厦ちゃんの声が聞こえた。もう、十分だ。ごめんね、愛してたよ。
幸せに、なってね。可愛い妹。
#声が、聞こえる。
第8 声が聞こえる
# め ぅ . / 🦭
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
親友が死んだ。
突然の事だった
幼馴染で優しくて皆から好かれてた
👧🏻『優莉ち ゃ ん ! 一緒に行こッ ! 』
👵🏼『 優莉ちゃんいつもありがとね 』
近所のおばあさんからも、
学年の違う学校の友達からも、
優しくて面白い優莉は、男の子からもモテモテで毎日のように告白されていたのをいつも私は眺めてた。
今日も、
『今は勉強に集中したくて』
またいつもの返事をする。
授業が終わると
部活があるから体育館に行く。
優莉は鞄を持って走って帰っていた。
毎日、毎日、
何処に行くのか気になった私は部活を休んで優莉を追いかける。
運動神経も良い優莉は足が早く
全速力で追いかけた。。
優莉が走ってある建物に入っていった
それは、病院だった。
話しかけようと思ったが、
関わらない方が良い事なら迷惑だと思い私はその場を離れた。
次の日の学校
優莉が持ってた本に1枚の紙が挟まっていた。
内容を見ると、余命宣告が書かれた病院の紙が入っていた。
その時優莉が帰ってきて
『なんでもないよ、』っと呟いた
自分『なんでもなくないでしょ』
👧🏻 『本当になんでもないから』
自分『私には全て話してよ、』
すると優莉が言った。
👧🏻『9月25日いつもの図書室の
2号車の棚の右上を見に行って欲しい
できるだけ早く。貴方にできるのはこれだけしかないから』
優莉は真剣な表情で私に訴えた。
『私に出来るなら、』
私が思うよりも早くその日になった
優莉から1本の動画
『 私はね。肺にがんを持ってて
余命宣告されたんだ。でも貴方を心配させたくなかった。変に気遣いされるよりも最後の日までは笑って過ごしたかったんだ』
すぐにいつもの図書室に走った。
その時の速さは優莉よりも早くなった感じがした。
言われた棚を確認すると、
1枚の手紙
『もしも声が届くならば言ってあげたい。』
――ありがとう。―
薄ら聞こえたんだ。絶対
優莉の声
声が聞こえる。。
優莉お願い行かないで置いてかないで
1人にしないで。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
(この内容はフィクションです)
深海のような街。
滲んで揺れる街灯の明かりは形ない。
今にも色彩を失って、
そのまま永い眠りについてしまいそう。
空に浮かぶ鯨が、そろそろ僕を迎えに来る。
.
泡になったきみと、やっと同じところへいける。
耳の奥で、安心をくれるおと。
最後に言ってたさよならを、
僕は塗り替えにいくね。
#2 声が聞こえる
ただ一人。
部屋と呼ぶのが正しいのかもわからない、
真っ白な壁が四方八方にあることだけわかっている。
こちらから外へ声をかけても何の返答もない。
こちらを監視している様子もない。
本当に何もない箱に気が滅入りそうになる。
そういえば、お腹も減らないし喉も渇かない。
随分と長い時間ここにいる気がしているけど、
退屈すぎて時の流れを遅く感じているのかもしれない。
とはいえ、トイレに行きたいとか暑い寒いとかもないのはちょっと違和感を覚える。
あれ、いつからここにいるんだっけ。
なんで一人なんだっけ。
目の奥がチカっと痛み、とある1シーンが頭をよぎる。
通常の何倍も早いスピードで蛇行する大型車が
歩道へ突っ込んでくる。
私は前にいた知らない人を突き飛ばした。
気がついたら暴走した大型車は私の目の前にあり全身に痛みが走った。
知らない人を助けようとしたわけではない。
自分が助かるために道を作ろうとしただけ。
だけど自分は助からなくて、実質知らない人を守ったことになったみたいだ。
そうか、ここは。
どこかわかった気がした途端に、聞き覚えのある泣き声が耳を劈いた。
【声が聞こえる】2024/09/23
「声が聞こえる」
名残り香る雨
髪をもて遊ぶ風
雲間から陽が覗く頃
少し切ない匂いがした
そろそろ秋の声がする
お姉ちゃんは友達が多い。私には友達がいない。
お姉ちゃんはおしゃべりが大好き。私はじいっと本を読みたい。
ふたりで遊ぶことはあんまりない。となり同士の私たちのおへや。
お姉ちゃんはともだちとおしゃべり。私はじいっと本を読む。
壁越しに聞こえる、お姉ちゃんのからからと笑う声。
聞きながら本を読む。私のいちばん好きな時間。
声が聞こえる
眠っていると、私を呼ぶ声が聞こえる
お願い。辞めないでって。
転職を決めたあの日から、半年。そして退職まで半年。
私は何も悔いがない。そう思ってたけど
また来年も一緒に働きたいですって言われて
固まっていた気持ちが揺れた。
彼女のまっすぐな目線に私は逸らすことしか出来なかった。
そうなるといいね。嘘ついてごめん。
その日の夢は、彼女に退職を打ちあけるところ
泣きじゃくる彼女を私は黙って抱きしめることしか出来なかった。
嫌です。私はまだ1人前じゃありません。泣きながら訴える彼女。
お願いします…辞めないで!!!
その瞬間朝の日差しで目を覚める。
声がまだ私の耳で響いていた。
声が聞こえる
あなたの素敵な声が聞こえる。
だから、水曜日が好き
「 声が聞こえる 」
“ … ま 、 ”
“ …… 様 、 ”
“ … 行様 ”
“ 時行様 、 ! ”
「 … 誰かの 声が聞こえる 、 」
“ 起きてくだされ 、 時行様 。 ”
「 … " ! 」
「 ッ けほ … ,, … , ? 」
“ … 何か 良くない 夢を見ていた気がする 、 ”
「 … やっと お目覚めに なりましたか 、 うなされて 居りましたよ 。 」
「 …… そうでしたか 、 ありがとうございます 、 頼重殿 、 」
「 … 時行様 、 貴方様 が 眠りに付けるまで 、 この 頼重 添い寝して差しあげましょう 。 」
「 ぇ " !? 否 いい で … ,, …… やっぱり お願いします … 。 」
“ 何故 分かってしまうんだ 、 あの人は ,, 私 が 毎夜 悪夢で 眠れて 居ないと 、 ”
「 勝つまで逃げよ __ 」
「声が聞こえる」
誰、私を呼ぶ声。どこから聞こえる?そこ?なぜ?
愛の言葉?それとも、暴言?どうしても聞こえる。
タ・ス・ケ・テ。タ・ス・ケ・テ。
私を呼ぶ声。
声が、聞こえる。
悲痛に叫ぶ弱者の声が。
声が、聞こえる。
憤怒に塗れた強者の声が。
声が、声なんか聞こえなければいいのに。
そうしたら、弱者も強者も何も聞こえない。
静かで、少しの間、静かな場所に行きたいだけ。
声が聞こえる
独りの夜、部屋にいると、あなたの声が聞こえる…様な気がする…もう、何年も会っていないはずなのに…付き合っていた訳でも無く、特別親しい訳でも無かったけれど…
何時も独りぼっちの私にも優しく話し掛けてくれた…誰にでも優しいあなたに、秘かに想いを寄せていた私は、其れでも嬉しくて…
あれから何年も会っていないけれど、久しぶりに届いたクラス会の案内状…ひょっとしたら、また、会えるかも知れない…そう想うと四六時中あなたの事しか、考えられなくて…だから…
冷蔵庫の下で鳴いてるコオロギに
投降を促す「干からびちゃうぞー」
#声が聞こえる
映画『バグダッド・カフェ』主題歌【Calling You】冒頭のBm7、Cadd9、Em7、A7sus4 ... このアルペジオが突如頭の中に降りて来てこの雰囲気で曲を作ってみようと3,4時間部屋に篭ってギターを爪弾いた次の日 ... たまたま聴いてたラジオのFM局から【Calling You】が流れた時が自分は天才かもと勘違いした一番最初の時だった。18,9歳だった気がする。俺は兎に角実兄を筆頭に関わり合いになる人という人すべてから見下されて低く低く見られて生きて来てたんでね ... 人を憎まないようにする為に神仏を馬鹿にしてたんだよ。〝へぇ〜、これが神の仕切りってこったね。あーこりゃこりゃ。〟みたいな感じに。幼い頃から先天的なゲラだったから笑い方というか笑顔も無邪気過ぎたのかきったなかったみたいでね ... 笑うと特に女子に〝なにこのカオ ... へんなカオぉ〜、キモチワルゥ〜〟小2くらいの頃だしね ... それに俺自身が好意でなくとも好感を持った地味なフツーの女子達が心底悪気無く呟いたみたいに見受けられたのでね ... 俺は迷惑かけないように極力笑わないように務めたりしたんよ。生まれたばかりの赤ん坊だった時、俺は母親の腹ん中にいた時に牛乳🥛を烈しく欲しがり過ぎて肥えに肥えまくって4,000グラム超で生まれたきったない赤ん坊だった影響というか名残りもあったのかも知れないけど赤ん坊の時に外見がきったなくて殆ど可愛がられなかった子供は将来大出世するなんて言われるけど宇多田ヒカルなんかはやはり赤ん坊の頃、目も当てられないきったない赤ん坊だったらしい。まんまと言い伝え通りになってるね。俺はしがないタクシー運転手で終わりそうだな。ははは。
あークソ、まただ
またカットインしてきやがる
最初は雑音程度だったけど、確実に音量が増してきている
唐揚げ3人前頂きました、とか
イカ天追加でーす、とか
掻き揚げソバとミニカツ丼セットぉ、とか
お昼時は特に威勢の良い声が割り込んでくる
週末の夜なんか、あまりのオーダーに混線しているようだ
きっかけはよくわからないけど、
どうやら僕の脳は無線のアンテナみたく
近所の飲食店で揚げ物のオーダーが入ったら
その声をキャッチして僕だけに聞かせる、という謎の能力を手に入れてしまった
刺し身とか〆の雑炊とか、かぼす酎ハイとか
そういうのはキャッチしない
タコの唐揚げとか白身魚のフライとかカリカリ揚げチーズとか
揚げ物のオーダーだけが聞こえる
焼き餃子は入らないが
揚げ餃子は入る
焼きチャンポンは入らないが
パリパリ長崎チャンポンは入る
最近、きつねうどんが聞こえた時は戦慄した
あれは別にその場では揚げてないやろ、ゴボウ天うどんならまだわかるけど
もう耐えられない、そんな最中
近所に王将ができるらしい
僕は生まれた街を捨て
揚げ物のない世界へ
旅立つ決心をした
『声が聞こえる』
神様
わたしは神の声が聞こえる。
憩える声。
優しく、穏やかな、心の底から「平和」を望んでいるのだろう。
どうすればよいのか、どちらの道に進めばいいのか
迷った時に
木の葉が掠れるほどの小さな声で。
その時にはゆっくりと息を吸い、全神経を耳に
そうしたら教えてくれるよ。
あなたの神様。
声が聞こえる