『喪失感』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
喪失感
祖父母は元気です。
私が生まれた家はまだあって両親と犬と猫とハムスターとインコが暮らしています。
私は若くて健康で毎朝の目覚めもスッキリです。
希望の職に就けたし順調にキャリアを積んでいます。
恋人とは来月結婚する予定です。
Theme:喪失感
すぐには信じられなかった。
俺たちの上司が敵側の人間だなんて。
倒れている仲間たち。無表情で銃口を向ける彼。
悪い夢だと思いたかった。
でも、これが現実だと理解してしまったとき、
俺の心に最初に浮かんだのは、騙されていた悲しみでも、仲間を撃たれた怒りでもなかった。
彼と同じ道を歩むことができないという喪失感。
こんな感情を抱くのが、自分でも酷く意外だった。
多少は秘密主義めいたところはあったけれど、いつでも冷静で頼りになる彼。
決して付き合いはよい方ではなかったけれど、仲間として過ごした日々は彼にとってはすべて偽りの姿に過ぎなかったのだろうか。
彼のことを少なからず信頼し、一緒に任務に臨んだ日々が酷く遠い過去のことに思える。
動揺を隠しきれない俺に対し、彼は銃を向ける。
その表情からは何も読み取れない。
やがて彼は銃を下ろすと、俺に背を向けて去っていった。
罵ることも、問い詰めることも、追い縋ることもできず、
俺はその背中を見送りながら、もう戻らない日々が頭のなかを巡るに任せていた。
誰かが死んだ喪失感。
自分の心が死んだ喪失感。
どちらの方が重いだろうか?
貴方の決意に、何と言えばいいのか分からなくて。
ただ二つ、言うことがあるとすれば。
貴方に、生きてほしかった。
大好きです。
「秋雨前線」
晴れの日は、ちょっとだけ苦手だ
燦々と降り注ぐ陽光に
外に出ろ出ろと急かされているようだから
曇りの日は、なんだか気が緩む
建物や街中の樹影がうすくなり
道ゆく人まで、柔らかい印象に変わるから
雨の日は、一番好きだ
動き出せない口実を雨に押し付けて
再び夢の世界へ
シトシトシトシト
しばらく雨が続くのだろうか
ウトウトウトウト
雨音に包まれて
今日も窓辺でまるくなる
いっその事、本当に非道になれたなら、悪人になれたなら、こんな喪失感、味合わないで済んだのだろう。
目の前で死んでいくみんなを見て、笑い飛ばせたら、悦ぶことが、できたなら、こんなにも苦しい気持ちにならなかったのだろう。
何度繰り返したのか分からない。
何度ゲームを始めたのかも、数えるのを辞めてしまった。
俺が忘れても、きっと勝手にカウントさら、れているのだろう。
何度人狼になって船員を殺し、追放されただろう。
何度仲間を信じ、裏切られ、殺されただろう。
何度執行官になって、人狼を葬っただろう。
何度狂人となって、悪に手を染めただろう。
喪失感
喪失感を、得た。
ああこんな感じか
これが噂の…
それがここに有る、と実感する時
それが無かったのはどんな感じか、
知ることになる
生まれた!
それと同時に死も生まれた!
同時に真逆のものを得る
そこに感情を添えるかどうか、
どんな感情を使うかは
必ず自分で選んでる
私が決める、決めていい
ただ、それだけ
『喪失感』
君を失って数日、未だに胸にはぽっかりと穴が空いたような喪失感を覚えている。
あの時、オレが躊躇わずに師の胸を貫いていれば、或いは師の攻撃をオレが避けなければ、君が死ぬことはなかったかもしれない。だが何度後悔しようと過去を変えることはできず、君が側にいない事実だけが突きつけられた。
独りでいると、オレの胸に空いた穴にじわじわと、黒い霧のようなものが染み込んでくるのが感じられた。
オレが倒した師が死の間際に遺した真実。それはオレの精神を苛み、暗い影を落とした。このオレの体に流れる血――いや、オレだけでなくあの屋敷にいた同世代の子供たち、実の弟も含むその全てに、忌まわしき悪魔の血が流れているということ。証拠はないが師の言葉には不思議な確信があり、オレはそれを荒唐無稽な出鱈目だと笑い飛ばすことはできなかった。
いつしかオレは、この世から悪魔の血を一掃することが己の使命だと思うようになった。最強の聖衣を手にしたオレにはそれをするだけの力がある。オレの手足となって働く者たちもいる。
やがてオレの胸の穴が黒く染まり切った日、オレは島を発った。この世の全てを憎悪し、この世から忌まわしき悪魔の血を一掃するために。それを成し遂げた時、オレもこの残酷な世界から消えて君に会いに行く。
それまで、少しの間だけ待っていてくれ。
突然にぽかっとあいたその場所は
どこからともなく風が吹いて、灯りもなく、
当然のように温度もないところになった
何となしに手持ちのガスライターで照らそうとこころみる
風がひゅうひゅうとふきつけるので 手で守りながらぱちんと点ける
遮断されたなかで点いたその灯りは、私のてのひらだけを照らし、てのひらだけを暖めた
喪失感
言いようのない喪失感に苛まれ、
がらんどうの心になる。
たびたび訪れるそれを、
何度も乗り越えようと試みたり、
自らが強くなろうと心を鼓舞してきた。
そして、
喪失感は埋めるものでも、
克服するものでもなく、
「受け容れる」ものだと、
今ではそう思うようになった。
消そうとしても消せず、
埋めようとしても埋められず、
克服しようとしても克服できぬなら、
静かに受け容れるしかないのだと。
自らが内に抱える、
喪失感と仲良くなるしかないのだろう。
「来たな、おいで…」と。
人の内に抱える喪失感は、
心の「印」のようなものなのかもしれない。
他の誰でもない、私が私であることの命の証。
時にそれは、
堪え難い痛みや苦しみで心が行き場を失くしてしまうけれど、
言いようのない喪失感すら、
ギュッと抱きしめられる、
そんな自分で在りたいんだ。
心の内に、
そっと降りていき、入ることのできる、
そんな心の扉、心の部屋と共に。
ソンへ
失ったものが大きすぎると、何をしたらいいのか分からなくなるものだ。
そう気づいたのは、ベスを看取った時だった。
ベスは、私が8歳の頃に飼い始めたゴールデンレトリバーだ。
家に来たときはまだ子犬だった。
イタズラ好きでかまって欲しいときは決まって洗濯物を漁って、母に怒られていた。
最初は、家族の関心を独り占めにしてしまうベスの存在は嫌だった。
関心を取り戻すために、物を隠したり、宿題をやらなかったりした。
ある日、私はイタズラで母にこっぴどく叱られて、布団の中で泣いていた。
そんな私の背中によりそってくれたぬくもりが、ベスだった。
私が顔を上げると、ベスは涙を舐めてくれた。
それでようやく、私にもベスを受け入れる気持ちができた。
子どもの私は単純なもので、自分に優しくしてくれるものは何でも好きになった。
そうしてベスと私は、まるで仲の良い姉弟のように常に一緒にいるようになった。
進学先を実家から通える距離の学校にしたのも、ベスと離れることが考えられなかったからだ。
そんなベスは、今私の前で静かに眠っている。
15年。長く生きたほうだ。
いや、短い。
もっともっと、私が生きている間はずっとそばにいてくれると、どこかで思っていた。
学校ではある日急に虐められる様になって
家では父が屑に成り始めた
兄妹は、父に好かれる為に僕を見捨てた
此の時気付いたんだ
此れが喪失感という物か...
# 119
苦しい 痛い 辛い。
何かを失った 喪失感は 計り知れない。
きっと その人にしか分からない。
例えば、大切な家族を失ったとき。
それは決して 永遠の別れとは限らない。
ある日 まるで別人の様になってしまった時も
喪失感は生まれてしまうだろう。
時間が解決してくれる
きっと 大丈夫
前に進めるよ
なんて 人は言うけれど
いつまでも、悲しみに
飲まれ続けてしまうことだってある。
この世の全ての苦しみは
いつか 報われるのだろうか。
大切なものを失った。
心に大きな穴が空いて、代わりに大きな喪失感がある。
どうしてなくなってしまったのか。誰の手にも触れられないように、大事にしまっておくべきだった。
そうすれば、こんなことにはならなかった。
きっとそれは火に包まれて、天へと消えてしまった。
私が生み出し、捨てられてしまった、人生で一番の最高傑作の絵。
あれ以来、命を削る程のものを生み出せてはいない。もっと天に向けて精進しなければいけないのに。
『喪失感』
君を失った喪失感で何も出来そうにないよ
君と一緒にご飯食べて
君と一緒に買い物に行って
君と一緒に寝ていたのに
いつも隣には君がいて
優しく僕を包んでくれていたのに
いつか立ち直れる日まで
もう居ない君を求めてしまうよ
─────『喪失感』
引退や解散
ふとした瞬間にもう活動していないんだと思い出してはさびしくなる
『大切なものほど失ってから気づく』とはよく言ったものだ
日常に当たり前にあった存在がひとつ失くなるだけでこんなにもつまらなくなるとは
『喪失感』2023,09,11
『喪失感』
死んだらそこでお終いだ。
死のうと思えば何時でも死ねる。
けれど一度死んでしまえば、二度と生きることはない。
何時か誰にでも訪れるそれには、恐怖というより虚しさを覚える。
宇宙が誕生してから137億年。
その中の一瞬にも満たない時間、まるでバグのように産まれてしまった私に、一体なんの意味があるというのか。
死んだらそこでお終いならば、如何して私は産まれてきたのか。
生きていることの方が不自然だと、そう考えるのは自然じゃないのか。
一寸にも満たない虫《バグ》がいて、それが生死について考える。
誰がそんな与太話を、信じて聴いてくれるというのか。
産まれてしまったが故に、死ななければならないならば。
産まれなければ死なずにすんだと、空虚なことを言うのであれば。
この世で命を獲得《喪失》した時、既に私は死んでいたのか。
既に私は死んでいて、終わった世界を生きているのか。
ならば私が感じるこの喪失感も、"夢中に夢を説く"ような、取り留めもないことなのだろう。
【喪失感】
目の前の写真をじっと眺める。焼香の煙臭さが、まだ鼻の奥に残っているような気がした。照れたように無邪気に笑う写真は、兄の友人が提供してくれたものだ。私の前ではあの人は、絶対にこんな表情を浮かべなかった。
厳格、真面目、口うるさい。それが私の中のあの人の印象だ。事故で亡くなった両親の代わりに私を育てるのが、自身の義務だと思い込んでいた馬鹿な人。
はっきり言って、あの人のことは苦手だった。もともと疎遠ぎみだった、半分しか血の繋がらない年の離れた兄にいきなり世話を焼かれたって、どう接して良いのかもわからない。だから病院から電話が来たときも、自分でも驚くくらいに冷静さを保てていたのに。
悲しいわけじゃない。涙も出てこない。だけどあの人の小言を聞くことはもうないのだと思うと、空洞が身体の中心に開いたかのような奇妙な空虚さを覚えた。
(……ああ、そうか。これで私は本当に、ひとりなんだ)
どうしようもない喪失感を抱えながら、私は兄の遺影の前でぼんやりと立ち尽くしていた。
それは14歳の春休みでした
もう戻れない
元上司の始の母ちゃんが遺してくれた言葉が宝物で…
あなたは生きて自分を叶えなさいと言ってくれましたね
大昔に横須賀辺で炊き出しをしていた
たまたま見掛けた…
あなたの後ろ姿を思い出します
あのさ…
ほんとはもっと良い御布団とかプレゼントしたかったけど…
使い慣れた御布団は御布団屋さんで打ち直すから良いのよ
そう言ってましたね
あなたは俺の財布の中まで気にして…🍀
楽な姿勢で寛ぐあなたの記憶がありません
保健師としてもボランティアスタッフとしても
いつも懸命な姿でしたね
あなたはどんな困難に有る人の真実を痛みを
真っ正面から受け入れて
優しく包む様に抱き締めてくれる人でしたね
あなたが骨になった時
言い知れようのない喪失感が…
今も困難な時に喪失感が見え隠れするけど…
今日も笑って笑い飛ばして闘ってる~から……
大丈夫だよ🍀
買ってあげたかった…
羽毛布団の代わりに柔な花びらの柔な色の花を
今日もあなたにそえて…ありがとう✨🍀
……
ミーチャン…
そば殻の枕も良いよね✨
低反発枕も…
ミーチャン…
実はキミのひざまくらが好きです🐱🍀(笑)
【喪失感】
早朝。
「こんなもん食えるか!」
がちゃーん。
ちゃぶ台に乗った美味しそうな料理はすべて台無しになった。
特に料理に不満があるわけではない。
料理を作るために他人が費やした時間を無駄にする感覚がたまらないのだ。
「やば、漏れそう」
私はしばらくのあいだ歓喜に打ち震えていたが部屋は静かなままだ。
それも当然。
この部屋には私しかいない。
自分で作った料理を自分でひっくり返しただけだ。
一段落すると私は無言で散らばった料理を片付け始めた。
そろそろ仕事の時間だ。
続きは会社でやろう。