『君の目を見つめると』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『君の目を見つめると』
君の瞳の中にはいろんなものが映っている。
未来への希望、喜び、青い空、期待。そういうキラキラと輝いて直視できないほど眩しいものたち。
そして、焦りと恥ずかしさで変な顔をしている僕。
お互いの瞳の中の自分を覗き見て、僕たちはその可笑しさにクスクスと笑いあう。
さぁ、今度は目を閉じて。
愛しい君の期待に応えるべく僕は覚悟を決めて、唇を寄せた。
見つめると言うことは、『気にしている』こと。
気に過ぎていては、目を見つめる事が、できない。
見つめ合えれば、『信頼しあえている』こと。
目を逸らすと、『嘘、隠し事している』かな。
目は、よく気持ちを喋る。
#君の目を見つめると
いつだったか君は、目で語る人が好きだと言った。
言葉で伝えることも大切だけど、その奥に感情が見える目が好きだとも。
言葉で語るのが苦手な僕は、それを聞いて安心したような怖いような、よくわからない気持ちになった。
伝えなければ、伝わらない。そんな当たり前のことが出来なくていつも悩んでいる僕の気持ちを、君は拾ってくれるのだろうか。
それともそんな当たり前のことすら出来ない僕の目では、結局君に何も伝えられずにいるのだろうか。
自分の目のことなんて、自分と向き合う鏡でしか見たことがないからわからない。
君に伝えたいことはいつだってたくさんある。
空が綺麗だとか、レシートの合計金額がゾロ目だったとか、どうってことない些細なことも。
君の温かさも、真剣な横顔もおどけた笑顔も愛おしいだとか、僕にとって本当に大切なことも。
伝えたくて、たどたどしく話す僕を、君はいつも微笑みながら待っていてくれる。
君の目を見つめると、気恥ずかしくてすぐに逸らしてしまうけど。
僕の目を見つめて微笑んでくれる君こそ、その目で雄弁に語るから。
君に応えたくて、僕は今日も想いを紡ぐ。
真っ直ぐに
レンズの向こうから
私を見据えてた
あの写真
じっと
君の目を見つめると
先の無い未来を憂い
悲しみを帯びた
力無いその瞳から
それでも と
偽りの無い
心の声が聞こえた
「心から愛しています」
そんな君も
今は
通り過ぎた
道端の花
「君の目を見つめると」
君の目を見つめると、君は恥ずかしそうに目を逸らす。それでも構わず視線を送り続けると、様子を見るように、少しずつ視線が戻ってくる。
「ねえ、何でそんなにじっと見るの?」
頬を少し膨らませ、君はイヤそうな顔をする。
「そんなにイヤだった」
クスッと笑って返せば
「だって、すぐ顔が赤くなるから、見られたくないし」
赤くなった頬を隠すように手を当て、君は横を向いてしまう。
「ごめんって。君の目を見つめると、癒やされるんだ」
「え?」
俺の言葉が意外だったのか、君は頬に手を当てたまま顔をこちらに向ける。
「目が合って恥ずかしがったり、微笑んでくれたり、いろんな可愛いが見られて、好きって気持ちで心が満たされて癒されるんだ」
こちらを見た君の目をもう一度見つめて想いを伝えれば、今度は恥ずかしがらずに目を合わせ微笑んでくれる。
「ありがとう。恥ずかしいけど、これからも私をずっと見ていてね」
君が俺の方に手を差し出したので
「もちろんだよ」
俺はその手をギュッと握ると、二人で微笑み合ったのだった。
『君の目を見つめると』
その真っ黒でありながらも煌めく瞳に吸い込まれそうになる。
まるで、宇宙に点々と存在しているブラックホールのように。
僕は、君の目が持つ魅力的な重力から逃れられない。
―君の目を見つめると―
「今日は見るだけ、見るだけ」と自分に言い聞かせ書店へ入った。
目当ての雑誌を手に取り開いた。
推しさんのインタビューが載っているページにたどり着いた時、その真っ直ぐで優しい目が飛び込んでくる。
結局買っちゃうのよね。
まるでそんなことは予想してなかった。
全てを見透かすような君の目が苦手だった。
真っ直ぐに、凛として、それでいて無邪気で、非の打ち所がない。そんな目をした君も嫌いだった。
だけどいま、僕は初めて、君の目を直視できている。
今の君の目は酷く澱んでいて、黄ばんで、どんよりとどこかも分からぬ空を見つめている。
「…そんな顔をしてたんだね」
ようやく君をひとつ、知ることができた気がする。
夜空みたいに真っ黒で、見つめても形を変えない。そんな君の目がぼくは大好きだ。
両手でそっとほっぺたに触れれば、君は嬉しそうにくすくす笑う。
「ふわふわさん。くすぐったいよ」
君がぼくを呼ぶ時の柔らかくて甘い響きも、とても、とても大好き。君がそばにいてくれるだけで、ぼくはとっても嬉しくなるんだ。
暗い森の奥に住む、毛むくじゃらで大きな身体をした化け物。町の人はぼくをそう呼んでいる。悲しいけれど仕方のないこと。だってそれは本当のことなんだもの。頭のてっぺんから足の先までふわふわの毛皮に覆われていて、身体だって森の中ではいちばん大きい。町のみんなとはぜんぜん違う姿。だから、みんながぼくを怖がるのは当然のことなのだ。
本当はみんなと仲良くなりたい。けれど、それはむつかしいって分かってる。ぼくが町に行くと、みんなが怖い顔をして石を投げるから。迷った人に話しかけると、目を大きく開いて怯えたり、泣いてしまったりするから。おひさまとおつきさまに何度挨拶をしてもそれは変わらなかったから、もうずっと昔に諦めていたんだ。
それが変わったのは君が来てから。くらいくらい森の奥、君はひとりで眠ってた。ふしぎに思って声をかけたら、目覚めた君はきょろきょろ頭を動かしてた。それで、僕のほうによたよた歩いてきて、そしてぶつかった。ぼくのふわふわの毛皮に、君の頭がくっついた。「こんにちは」と ぼくが君に挨拶すれば、君はぼくの毛皮に向かってにっこり笑った。
「こんにちは、ふわふわさん。ぶつかってしまってごめんなさい。わたし、なんにも見えないの」
驚いて君の目をじっと見つめてみるけど、いつまでたっても動かないまま。みんなみたいに怖がらないまま。それが何だか嬉しくて、つぶさないようにゆっくりと君を抱きしめた。僕の身体にすっぽり包まれて笑う君と絶対にお友達になるんだと思った。
帰り道が分からないと君が言ったから、ぼくのお家にお招きした。むかしむかしのその昔、どこかの人間さんが森に建てた小さなおうち。ぼくにはちょっと狭いけど、君が暮らすにはじゅうぶんなおうちに。その日から一緒に暮らすようになった。ぼくと君は大事な大事なお友達同士になった。
君が森で寝てたわけ、本当は知ってる。けれどそれは君には秘密。悲しい話は嫌いなんだ。
くらいくらい森の中、ぼくと君とのふたりきり。大事な友達とずっと一緒。それだけあれば十分だから。
【君の目を見つめると】
『君の目を見ると』
私は相手の目を見つめるのが苦手。
でも君の目は違う。そんな気がする…
君の目は私を不思議な気持ちにさせる。どこか遠くに行ってしまっているかのように。瞳から伝わるもどかしさ。自信もってと見つめる私。
『君の瞳を見つめると』
吸い込まれそうな瞳とは、きっとこのことを言うのだろう。君と出会って最初に抱いた感情はそれだった。東北の生まれだという君の瞳は薄青をしていて、それでも曾祖父母の代まで遡っても日本人だという。見た目は完全に日本人なのに、瞳だけが透き通るように青いのだ。そのアンバランスさが不思議な魅力を伴って、僕をまっすぐに見つめてくる。その虜になることは、さして難しいことでもなかった。
君はその少し異質なアイデンティティを体現したように、シャイで謙虚で丁寧で、でも時々驚くほど大胆で。
…
君の目を見つめるといつも
君の嘘がわかるようになる。
分かりやすいその目。
大丈夫だよって言いながら
大丈夫じゃないように見える
光のない目。
僕はいつも、見破ってしまう。
真昼の水中
港に野良猫のびる 灼けるコンクリートの匂い
心地よい風に 身体を預ける
みなもにうつる真昼の 空と釣り糸
君の目を見つめると自然に心臓が暴れ出す
暴れだしてしまう
その瞳の奥に黒くも明るい未知の世界が広がっている。
僕は君のことが好きだ
君の目を見つめると
心が軽くなるような
安心感に包まれるようで
とても落ち着く
あぁ いつまでも
君の目を見つめていたい
君と目を合わせて喋ると、
全て見透かされそうで怖い。
ちょっと嘘ついただけでも、
ちょっとしんどい時でも、
君に目をやると見透かされそう。
だから、ちょっとだけ、
ちょっとだけ、
目を逸らさせて。
地方に転勤になった友人が、クール便でホタテを送ってきた。
掌よりも大きな、特大サイズのホタテ貝。
どうやって調理すればいいのか、皆目見当も付かず、とりあえず友人にお礼のメールを自撮り画像付きで送った。
隙間にナイフを刺して、クイッとすると良いようだ。
検索して得た知識を元に、そのとおりにすれば、カパリと殻が開く。
思わず「おおっ」と声が漏れた。
殻パンパンに詰まった身を眺めていると、ふと検索して出てきた雑学を思い出す。
カイヒモの黒い点は、全部、ホタテの目。
……何だか気味が悪くなったので、フライにしてタルタルソースをたっぷりとかけて食べた。
テーマ「君の目を見つめると」
魚を釣る
美味しく食べるために
持って帰る分、その場で
締めるのだが
君の目を見つめると
かわいそうに思ってしまう事もある
だからこそ
『いただきます』という言葉は
感謝の言葉だって事を
毎回、釣りは学ばせてくれる
ーでも、僕は、完璧な人間ではない
先日、夜の防波堤で釣りをしていると
偶然、サバの大群に当たった。
糸を垂らせば簡単に
サバが、釣れる釣れる!
しかも30センチを超える大型も混じってくる!
楽しい!!!
釣ったサバの首を次々と、
ポキッ、ポキッ、ポキッ!
割って締めていく
あまりに釣れる楽しさに
夢中になってしまい
ふと
気がつくと
バケツ一杯に入ったサバと
血の池地獄…………。
……………、
…………
……。
『ごちそうさまでした』
今日の僕は
サバでできている。
ありがとう。
君の目を見つめると。接客業をしてるから他人の顔を見ることは多いけど目は見ないようにしてる。客の目を見ちゃだめと教わったような記憶があるから。
なんか目を見るんじゃなくて鼻とかそのへんを見て接客するのがいいという記憶があるけどいつ誰に教わったのかは忘れたし、なんだったら本当に教わったことなのかも怪しい。
昔の記憶ってあやふやだし人間って記憶を捏造する生き物だからな。自分の都合のいいように記憶を改変する。
だから俺のこの記憶も相手の目を見るのはなんとなく嫌だから誰かに教わったから目を見ないようにしてる、そういう可能性もある。
今のところで働いて長いからな。記憶の一つ二つ捏造しててもおかしくない。接客業なんてくそだからね。
多くの客を相手にしていれば目を見てたらなにガンつけてんだこら、と絡むごみがいてもおかしくないからね。自衛のために相手の目は見ない。この記憶が嘘であれ真であれそうするのが無難だからそうして接客している。