『初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『初恋の日』12/258
日付まで覚えてはないけど、それは幼稚園の頃だった。
年中さんのときに同じクラス⸺たしかりんご組だったかな?⸺になって、彼女と知り合ったんだ。
僕と同じくらい身長が低くって、活発そうな肌の色に、つやつやとした黒色のポニーテールがよく似合う、それはそれはかわいい子だった。
今と違ってまだ可愛げがあった僕はなんとか彼女と両思いになれたんだ。アプローチは覚えていないけど。
しかし今でも覚えているのがね、幼稚園のお泊まり会。
みんなでホールに布団を敷いて並んで寝るわけだ。
もちろん隣に布団を敷いたさ。
で、いざお休みという時、彼女、なんて言ったと思う?
「わたし、誰かに手を繋いでもらわないとねれないの」
はあ…
どうして引っ越しちまったのかねえ、僕は。
あの頃の甘い初恋の日々。
この時期になると思い出しちまうね。
初恋の日
中学生の頃、隣のクラスの女の子が何となく気になって…違う小学校の出身で、前年迄、知らなかった…のに…
図書委員で、偶々貸し出し作業で知り合って、何となく会話を交わす様になり、いつの間にか、好きになっていた…でも、その時には、まだ自分の気持ちが判らなくて、ただ、二人で交わす会話が心地よくて…あの曲の歌詞では無いけれど、彼女のクラスの前を通る時に、探していた…そらから、数ヶ月経って、数日掛けて書いた手紙を渡したけれど、あっけなく振られて…
初恋の文字を見る度、彼女の面影を浮かべてみる…
こんばんは…昨日迄、多田野一人で投稿してしました。スマホの故障で引き継ぎがうまくいかなくて、暫く、代替え機で投稿します。いつも、お読み下さり、ありがとうございます~
小学校の集団登校で同じ班だった彼に恋をしていたんだと気づいたのは彼が卒業してからだった。
初めて会った時のことはあまり覚えていない。
自分は小学一年生で彼は小学四年生だった。
彼と話すのは楽しくてあっという間に時間が経った。
私が小学三年生になった頃どうしても学校に行きたくなくて、泣きながら家で駄々をこねていた。
彼は六年生で班長ということもあり、家まで迎えに来てくれた。
泣きながら出てきた自分に戸惑いながらも側にいた彼の友達に「泣かせるなよ〜笑」など冗談を言って自分が笑顔になるまでたくさん話してくれた。
その年、彼が付き合い始めたという噂が流れた。モヤモヤして苦しくなった。
当時の自分はこれが嫉妬だなんて思いもしなかった。
そのまま彼は小学校を卒業した。
彼がいた日々はとても楽しくて幸せだった。
彼のいない学校生活は何か物足りなかった。
三つ年が離れている事もあり、中学生になっても会うことは無かった。
近所にある彼が住んでいたあのアパートはもう違う家族が住んでいる。
もう二度と出会うことはないでしょう。
ですが、自分はいつまでもこの初恋を大切にしたいのです。
「初恋の日」
小5の始業式
隣に座った彼は、運動も勉強もできるクラスの人気者タイプだった。
私には釣り合わないな。
と思いつつ、時折見せる少し憂いを帯びた表情が気になっていた。
みんなとワイワイ騒いでいる時はすごく楽しそうにしてるのに、次の瞬間寂しそうな顔をするのはなんでだろう?
毎日彼を目で追いながら観察していたが、直接聞く勇気は当然持ち合わせていなく。
知りたいこと、聞きたいことはたくさんあったのに、ろくに話せないまま、私たちは小学校を卒業した。
別々の中学校に進学した私たち。
何の接点もなく、彼の事もほぼ忘れてしまった頃
近所の本屋さんでバッタリ出会った。
「久しぶりだね、元気?」
声をかけてくれたことにびっくりした。優しい人なんだと、改めて思った。
ぎこちない会話を交わしたあと別れたが、その時も彼は少し寂しそうな顔をしていた。
思えば私は、ずっと彼が好きだった。
もう偶然会うチャンスはないけど
あの時の疑問を解決する術もないけど
今は寂しい顔してないかな?と思いを巡らせてみる。だいぶ昔の初恋の断片。
ありえもしない逢引を
寝台の上 浮かべては
いったい私の初恋は
いつだったろうと息をつく
あれがそうであったのか
そもそもあれは恋なのか
苺も檸檬も香らない
古い記憶に蓋をした
「恋愛譚を読む」
「早くこんな日終わればいいのに。」
屋上から幸せそうに歩く人々を眺めながら、本音を零す。俺は、クリスマスが好きではない。初恋と失恋の辛さを知った日だから。
「好きです。」
俺は2年前のクリスマスに、初めて出逢った彼女に恋をした。母に頼まれて、ケーキ屋へお使いをしていた時だった。街行く人々は、楽しそうに話しながら、飾られた店内に目を輝かせていた。そんな中、彼女が居た。街行く人々とは対照的で、何かを憎んでいるような表情をする彼女。俺は一瞬で、彼女の謎めいた雰囲気に飲まれた。気付いた時には、告白していた。彼女は知らない人に告白されて、戸惑っているようだったが、すぐに先程と同じ表情に戻った。案の定、告白は失敗した。初恋の終わりは早かった。放心状態の俺と居るのが気まずかったのか、彼女は今日は何をしに来たのか聞いてきた。
「ケーキのお使いだよ。君は?」
俺の質問を聞いて、彼女は暗い表情をしながら話した。
「今日は、妹の命日なんだ。だから、プレゼントでも持って行こうと思って。」
俺は焦った。今すぐ時を戻して、この質問を無効にしたい。俺の気持ちに気付いたのか、彼女は小さく笑った。
「気にしないで。話を振ったのは私だし。」
それから、2時間ほど話していた。彼女は妹さんの事を幸せそうに話した。その表情を見て確信した。俺はまだ、彼女が好きだと。辺りが暗くなり、俺達は帰る事にした。帰り際、彼女は震えた声で言った。
「じゃあね。最後に君に会えてよかった。」
最後の方は良く聞こえなかった。
次の日、彼女が自殺したとニュースで報道された。
あれから2年。俺はクリスマスの日は彼女の墓参りに来ている。どれだけ月日が経っても、彼女への未練は消えないままだ。それどころか、どんどん溢れていく。
「天国で俺のこと見てるかな?来世でも逢いたいね。」
俺はそう言って、墓を後にした。
次の日、俺は死体で発見された。
「初恋」
叶わない恋だと自分に言い聞かせて
あなたからのメール
何度読み返しただろう
これが「初恋」ならよかったのに
#初恋の日
【初恋の終わり】
一目惚れだった
初恋だった
本気で好きになって
愛してた
だから離れたくなった
離れたら会いたくなって
そんなのの繰り返し
もう疲れたよ
ねえ初恋のあなた
もう終わりにしよう?
『初恋の日』なんてあるのかしらとネットで
調べてみたらありました!
10月30日だそうです。島崎藤村が1896年10月30日
に「初恋の詩」を発表(=「文学会」46号)したこと
に由来。しかし、制定されたのは1999年10月30日
だそうです。
色々な記念日があるものですね。自分自身にとって
の初恋はいつなのか?勿論、人並みに好きな人や
気になる人はいましたが...。
初めて両想いになったのは夫なので、これを初恋
と言うべきか...悩ましいところです。
〜お題『初恋の日』〜
『初恋の日』
誰にでも愛想が良く老若男女に好かれる学校一の美少女は周囲の人間から「天使様」と呼ばれていた。
幸か不幸かその天使様と同じクラスになった、何処にでも居るようなモブの俺には全く関係の無い話で、浮き足立って居るクラスメイトを何処か1本引いた目線で見ていた俺はもしかしたら少し変わっているのかもしれない。
どこにでも居る様な普通の俺と誰にでも好かれる天使様。
天と地の差があり過ぎて話す事さえ叶わないと思っていたその矢先。まさかこんな事が起こるなんて思いもしなかった。
「……天使様がほんとに天使とは思わなかったぜ。」
「私も驚きです。まさか任務で人間界へと悪魔を消しに来て、漸く見付けたと思ったらその正体がクラスメイトだったんですから。」
お互いの背中に生えているのは種族の象徴である真っ白な天使の翼と真っ黒な悪魔の翼。武器を構えながらビルの最上階で対峙する俺達は酷く浮いていると思う。
何故って?今からコロシアイをするからだ。
「言っとくけど女だからって手は抜かねぇよ?俺。そー言うの嫌いだから。」
「ええ、私もそう言うのは嫌悪します。どちらかが消滅する迄この戦いは終わらない。それが任務ですから。」
シンと静まる一瞬の後、一気に踏み込み攻撃を開始しようとした瞬間。
「一目惚れしました!私と付き合ってください!」
ギュッと武器を握り顔を真っ赤にした天使は口元をモゴモゴさせながら翼を動かし縮こまる。
対して俺は振り上げた武器の行方を失い変な体勢でピタリと止まると、先程言われた言葉を頑張って理解し叙爵して……
「お断りします。」
出た言葉はこれだけだった。
この日を境に種族間の問題等露知らず猛烈アタックする天使が時折見せる小悪魔な顔に振り回される悪魔の俺。
「私が、貴方に恋をした……初恋の日の話をしましょうか。」
「は?おま、こんな時に何言って!!今はそんな事より、傷を回復させろ!」
数多の試練をクリアしていく2人の恋の行方はいかに?
『貴方を殺すのは私の役目。勝手に死なれては困ります!』
『悪いな、天使さんよぉ。俺は悪魔だぜ?死にはしねえよ。また生まれ変わるんだ。今度は普通にお前と……ーー。』
2人の過去が交差する。
何百何千と繰り返す愛しい者の死。
別れはいつだって、突然やってくる。
『初恋の日』
後継者順位が低く、実質幽閉扱いとなっていた私に人として接してくれた男の子がいた。
その子は頼まれたら断れないくせに、極度のビビリで、薄暗い館にてよくべそかいていた。
それによく話しかけてきて、うざかった。
執事見習いのはずなのに、執事らしくない振る舞いをずっとしていた。
監視目的なのか、使えないから押し付けられたのか、よくわからないが、こっそり抜け出したときも、必ず着いてきた。
薄暗いところを通るときはよく怖がって立ち止まっていた。置いていくにしても、呼び戻されたら面倒なので、あきらめて執事らしくない男の子にてを毎回差し出した。
しばらくして、腐った王家を再建するという名目の革命計画の密告が寄せられた。
人々は私に都合のいい道具として関心が向けられるようになった。
男の子は泣かなくなった。
執事らしく、急に他人のように突き放されて、余所余所しさをかんじられた
わたしはどこか寂しさを覚えた。ずっと一人だと思っていたが、実際は一人ではなかったということに今さら知った。
無意識に恋心に似た何かを抱いた。
男の子の演技は見事なことであった。王、貴族をだまし、着々と亡命の準備を続けていたのであった。
男の子が差し出す手を女の子は受け取った。
それ以降の記録は残されていない
「初恋の日」
とても美しい横顔と精悍な体躯。
その美しさに息を呑んだのを鮮明に覚えている。
その体躯で、私の体を受け止めてくれたあなた。
いつだって穏やかな表情で、黙って私を見つめていた黒曜の瞳。
唐突に訪れた私を無碍にするでもなく、特別扱いするでもなく、じっと見守ってくれていた。
日頃のお礼と大好きな気持ちをあなたに伝えたくて、あなたが好きそうなモノを持って行ったのだけれど。
まだ幼かった私は、ソレがあなたの身体には毒になるとは知らなくて…。
きちんとしたお礼も謝罪も出来ないまま、時間だけが過ぎて行ってしまった。
ひどく雷が鳴って嵐のような夜があった。
その日は、一向に眠れなくて胸騒ぎがした。
そして、雷鳴轟く嵐のその夜、あなたは独りで虹の橋のむこうへと旅立って行った。
大好きなあなたに、たくさんの感謝を。
あなたがきっと、私の初恋。
【22日目】初恋の日
彼女は一人だけ違っていた
リアルに王女様みたいな子は
初めてだった
何とか仲良くなりたくて
とりあえず毎回挨拶だけは
していた
やっとちゃんと話せたのは
発表会の合同練習
話してみたら中身も王女様だった
周りの奴は「無理だ あきらめろ」
言ってたけど俺は粘った
やっと今日 告白のOKをもらった
ずーっと大切にするからね
14歳の俺と君とのはじまりの物語
それは白昼夢。
あるいはプールの後の国語の時間。
そして、サイダーの煌めく泡みたいにしゅわしゅわと
私たちの肌を伝う遠くて近い記憶。
でももうきっとあの子とすれ違っても気がつかないでしょう
(初恋の日)
届かない言葉。
伝わらない想い。
なくした。
君に手向けた花。
「またね、」
温度のない手。
話さない唇。
「ありがとう、ありがとう」
お線香
百合の花
ドライアイス。
気付いた気持ちは、遅すぎて。
初恋の日。
息が詰まるような暗い日常に呑まれそうになる。そんなときは、彼女が落としたであろうお守りを握る。手放し難い暖かさが、僕を守る最後の砦。
穏やかな春の香りと、濡羽色の髪。心を溶かす柔らかな声。朧気な記憶の中で、今も鮮明に残っている。
君を主と呼ぶ日を夢見ながら、僕は望まぬ夜を凌ぐ。
Title「幻惑の桜」
Theme「初恋の日」
May.7
心の鍵を開くの。
他人に、心を許すの。
怖がらないで、きっと大丈夫。
見てくれている人は、少なからずいる。
みんながみんな見てくれて認めてくれるなんて
そんな無責任なことは言わない。
ある人は、君を認めてくれる。
ある人は、君を虐げる。
そんなものだよ。そんなものなんだよ。
そんなものだから、怖がらなくていい。
恋って幻なのかな。
自分の中で勝手に想像とか理想とか
創り上げてるだけなのかな。
でもなんかね
くすぐったいけどきゅうっとする
ほっそい糸みたいなので
引っ張られてるような
吸い付けられてるような感じがしてね
それを必死に気づかれないように
くるくるしてきゅっと結んだりして
ときには飲み込んだりして
ほどき方はもうわからないけど
たぶん小さくて大切な恋だったんだと思うんだ
初恋の日
「初恋の日」
初恋の日なんか嫌なほど覚えてる。
俺が同性愛者なばかりに、あいつにまで嫌な思いをさせたかも。
初恋なんかするもんじゃねぇ
恋なんかしたくない
もう辛くなりたくない…
お題『初恋の日』
主様が4歳だった、春のある日。
俺がロノから頼まれた買い物から帰宅して、部屋まで様子を見に行ったけれど、主様がいらっしゃらない。
いつもなら一緒に着いて行くと言って聞かない主様がめずらしく自分から留守番をするとおっしゃったから、これもまた成長の階段のひとつかと寂しく思った。
それでも主様が遠くに行っていないかが気になった俺は執事たちに聞いて回ることにした。
キッチンで夕食の準備に取り掛かっているロノとバスティンから始まり、ワインセラーや別邸でお茶を飲んでいたハナマルさんの燕尾まで捲ったけれど、どこにも姿が見えない。
あ、そうだ! 裏庭がまだだ。
自分のうっかり加減に、だから俺はダメなんだ……と凹みながら薔薇が香り立つ庭へと降りた。
そこには、アモンの上着を敷物にした主様が座っていて、アモンとムーと3人で何やら話し込んでいる。
詳しくは聞き取れなかったけれど、アモンが、
「この調子で頑張れば次はもっと上手くいくっすよ」
と言いながら主様の頭を撫でた。そう言われた主様は少しぐずったらしく、目を腕で擦っている。
「主様、どうしたのですか?」
近づいてしゃがみ、目線を主様に合わせたけれど、なぜか俺の方に向いてくださらない。
うぅーん、どうしよう?
俺の心の声はダダ漏れだったらしい。
「主様。フェネスさんにアレをプレゼントしたいんですよね? 今なら絶好のチャンスですよ」
そうムーから促されて、しばらくもじもじしていた主様はようやく顔を上げて俺に向き直った。
と、同時に頭に何か乗せられた。
「あ、主様? これは……?」
「えーと、えと、はなかんむり?」
主様の言葉の最後が疑問形だったのは、アモンに確認を取ったからだ。
「そうっす、花冠であってるっすよ。
フェネスさんに、いつもありがとうって伝えたかったらしいっすよ」
「でも、上手に作れなかったってしょげてしまって……」
これは、ムーの解説。
だけど俺は、主様が俺のことを思って花冠を編んでくださったことに感激していた。
「主様、俺なんかにこんなに素敵な贈り物、もったいないです! 俺も何か贈り物をさせてください。えーと、えーと……」
その白い花が目に入ったのは、本当に偶然だった。
俺はシロツメクサの茎で小さな輪っかを作り、主様の手を取った。
「今はこんなものしか贈れませんが、俺の気持ち、受け取ってください」
すると、なぜか顔を真っ赤にした主様がアモンの後ろに隠れてしまった。
アモンはアモンで、
「フェネスさんも隅に置けないっすねー」
などとニヤニヤ笑っている。
まさかそれが主様の初恋を盗んでいただなんて、そのときは知りもしなかった。
その花冠はドライフラワーにして主様が14歳になった今でも大事に取ってある。
「あれ? 主様……読書中に眠ってしまわれたのですね」
ブランケットをかけて差し上げて、それが目に入ったのは偶然だった。
主様の手元にあった栞には——