『入道雲』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題「入道雲」
空に広がる入道雲。
明日は雨か、なんて思いつつも信号を渡りきる。
それから少し歩いた頃後ろに気配を感じた。
それは次第に近づいてきて、思わず「背負い投げ」と言いながら投げ飛ばしてしまった。
「い、っ」
「え」
なんとそこに居たのはまさかのI○koさん。
あ、本物に「背負い投げ〜」で投げてしまった。
「ごっごめんなさい!!」
「貴方、、ファスナー開いてるわよぉ」
「( ˙꒳˙ )ファ」
それからあの方は帰って行った。
いやはっず!!
※ご本人様は一切ご関係ありません
#入道雲
僕の日常は毎日が雨模様。
生きてて良かった、なんて思った事は生まれてこの方覚えてる限りでは1度もない。
友達が出来てもいつの間にか嫌われる。
親には捨てられて、顔すら覚えてない。
毎日毎日死にたくて、だけど死ぬ勇気なんかなくて、ただ無気力に生きる。
こんな事ばかり考えてたらまた死にたくなってきた。
あぁ、今日も心の中には入道雲が立ち込めてきた。
「入道雲」
僕は入道雲が苦手だ。
見るたびに恐怖と不安、嫌悪すらも感じるほどに。
いつからだったろうか。
初めからそうだったわけではなかった気がする。
まるで、雲の裏側に「なにか」がいるような気がするから。
プールの帰り道。
クタクタに疲れて見上げた青空の先に、大きな大きな入道雲がある時。
ああ、夏休み真っ只中だなあって感じがして、僕は、好きだ。
「入道雲」
夏の入道雲のあの眩しさは
どんな白よりも輝いている
真昼の太陽の光を反射しながら
心のままに成長を続けて
その雲の頂上がどんどん高くなる
夏空の青は入道雲をさらに美しくする
大きく大きくなった入道雲
やがて雷鳴と共に驟雨となる
すべては夏という季節がみせるドラマ
地上の水蒸気が雲になり成長し
分子の活動は電気を生み光を放つ
誰にも止められない水のエネルギー
心を研ぎ澄ませれば感じるだろう
わたしの傍にあなたの傍に
水の精霊の確かな息吹が
この世界の本当に大切なものは
目には見えない、けれど
手を伸ばせば、そこにいる
目の前に広がる、入道雲。
それはまた、
夏の主役を勝ち取ったかのような、
大きさでした。
そして、
それを背景に1人の少女が何か、
手元の手帳に書き込んでいました。
「筆走る ひとつの空に 爽やかな
風がうつした 夏の情景」
短歌でした。
それは、穏やかな彼女の心中が映し出されているかのような、短歌でした。
ちょうどその時、ひとつの風が吹きました。
まさにその、短歌に出てきたような爽やかな風でした。
その時の、
光景・時間は、
何かの物語の中ではないかと思わせる程、
鮮やかで、美しいものでした。
6月の午後の昼下がり。
たらいに足を浸して涼んでいた。
ゆうびんやさんが走り去る音がした。
ポストを覗くと一枚の絵葉書。
だれからだろう?
胸をはずませながら差出人を見る。
もう会えないと思ったあの人からの手紙。
待ち合わせ場所が書いてある。
こんな嬉しい手紙がかつてあっただろうか。
絵葉書の絵の部分には、青い空、入道雲をバックに
おおきな向日葵も描かれている。
嬉しすぎて、向日葵がにっこり笑っているように見えた。
待ち合わせの7月まで、あとすこし。
なんとも言えない感情に、たらいに浸した足をパタパタさせた。
こどもみたいに。
[入道雲]
じりじりと暑い夏が来る。
年々上がる気温は困りものだが、あの青々とした空の色や、下から立ち上がるように大きな雲の様子を木陰の下から眺めるのが好きだ。
暑ささえ除けば夏が1番好きかもしれない。
〖入道雲〗
ソフトクリームみたいで美味しそう
そう言うと姪っ子はかき氷を食べならがら空を見上げた
いや、食べとるやんかき氷(笑)
あの雲は雨を連れてくる
青空の向こう、荒い白線の雨の日を思い返す
あの音も、あの匂いも
真夏日の気温を含んだ雨粒も
あの雲は雨を連れてくる
花壇の土は穿たれ
梔子が匂い立つ
雲が高く積まれてゆく
「なあ、ちょっと聞いてくれ」
「なによ、どうしたのよ?」
私の隣で歩く彼が、空を見上げながら口を開く。
「入道雲って、美味そうだよな」
「は?食べ物じゃないことくらいその脳みそで分かってるでしょ」
「いやいや、俺は夢を見る男なんだ。俺は今世で絶対入道雲を食べる。」
絶対に食ってやる、みたいな目で彼は語る。
「そう、勝手に頑張れば」
「入道雲をつかめたら、まずはお前に一口差し上げる」
「なにその口調、てかいらないわよ、まずアンタが食べれば?毒味ってやつで」
「優しくないな、でも意外と甘いかもしれないぞ」
「そもそもつかめないけどね」
「でもなんか…アンタならできそうな気がするわ。」
私は優しく微笑んだ。
_2023.6.30「入道雲」
そういえば明日から7月ですね。入道雲が7月を運んで来るような気がします。
「どう?似合うかな?」
真っ白なワンピースが夏の青空に映える。
くるくると回る彼女と一緒にスカートもふわりと舞う。
『うん、よく似合ってるよ』
俺はそう言って自慢の一眼レフを構える。
どんな一瞬も撮り過ごさないように。
レンズ越しの彼女は夏の日差しにも負けず輝いている。
そんな彼女を無我夢中で撮った。
あれから数年、彼女はもう居ない。
俺はカメラに残る写真をずっと消せずにいた。
『…本当に、似合ってるよ』
線香の匂いに包まれながら、窓の外を見る。
あの夏の日も、大きな入道雲が背景にあった気がする。
入道雲
真っ白な画用紙に、爽やかな青を乗せる。
真ん中だけ、大きな綿菓子のような形を空けておく。ここは、入道雲にするのだ。
青で空を作り終わったら、パレットでその青を薄め、雲の影を染める。
視線を画用紙、パレット、空の3か所で回転させながら、一心不乱に筆を進めると、本物そっくりの空が画用紙に写し取られた。
でも…。
「なにか、違う…」
どうしても、この目の前に広がる、本物の空の方がいいなと思ってしまう。私は絵の中で、この空を美しくできていない。
なにがいけない?なにが変?なにがおかしい?
青に他の色を混ぜた方がよかった?入道雲はもっと大きい方がよかった?本物そっくりに描かずに、オリジナルの表現を加えた方がよかった?
分からない。どこをどうすればいいのか、なにも分からない。
それでも。いつか美術館で見た、あの空の絵のように。
私が描いた絵の方が素敵だって、誰かに思わせてやるんだから。
それまで絶対、描き続けてやる。
夏の空に見える入道雲
入道雲が通ってる時は雨
でも
通り過ぎたら晴れる
人生もそんなものじゃない?
悲しいことの後にはきっと明るい事が待ってるはず
頑張りすぎないでね
人は俺の姿を見るとこういう。
「夏の空だねぇ」
と。
そんな悠長なことを言っていていいのかな?
今からこの場に、俺は大嵐をもたらそう。
大人達は、しみじみと夏の空とは言うものの、俺の正体を知っているので、そそくさと洗濯物を取り込んだり、建物の中へと入っていく。
子ども達は、俺のことを知らないらしく、そのまま外遊びを続けていた。
今までからっと晴れていて、夏空が広がっていたと思いきや、突然辺りが薄暗くなる。
そして、大雨と雷を轟かせた。
子どもが泣きながら家へと散り散りとなる。
今の大人達は、子ども達に伝えていないのだろうか?
俺の姿を、入道雲を見つけたら、雷を伴った雨が降る、ということを。
【入道雲】
放課後、文化祭に向け実行委員が集まる。
向かい合わせに席に着いた私達は、目を合わすことさえもできず、しかし誰よりもお互いを意識しながら作業を進めることになった。
蒸し暑い教室に夏の風が吹き込み、開かれた窓に視線を移すと、窓ガラス全面にモクモクとした入道雲が映り、その窓ガラスを背に座る彼と目が合った。私達はすっかり恋に落ちた。
ビールグラスの中にモワモワと泡が立つ。
入道雲を抱えたグラスに私だけが映っている。
#入道雲
僕には好きな人がいる。その人は少し天然で可愛らしい人だった。そんな彼女と今日公園に行く事になった。朝…ニュースを見ていた僕 ニュースキャスター『今日の雲は入道雲のため急に雨が降ることがあります。』って言っていた。僕はそんなことを気にせずに彼女と待ち合わせしていたところに急いで向かった。そして、合流し公園に行った。そして、その公園は大きな公園だったため水遊びをしている子供たちと午前中僕らは遊んだ。そして、彼女が作ってくれた美味しいお弁当を食べた。すごく幸せだった。だが午後急に雨が降ってきた。そのときは少しだ雨が降っておりその雨に気づいた彼女は『あら、さっきまで晴れだったのに』 って言っている。彼女も言う通りさっきまで晴天だったため通り雨だと思って少し屋根の下で待機していた…しかし雨は強くなっていく一方で『今日はもう帰ろっか…』って少し悲しそうな声で彼女が言った。僕もせっかく彼女と遊べたのに…と少し悲しい気持ちになった。『ごめんね○○君今日は帰る。帰ったら連絡するから』と彼女は言い急いで帰って行った。僕はその後ろ姿を見ながら親に雨降ってきたから帰ると連絡をした… 帰宅後…すぐに彼女に連絡をした[ごめんね今日せっかく遊べたのに]と彼女に送った…[ううん、今日は急な雨だったし仕方ないよまた次遊ぼ?]と返信がかえってきた。僕は今日の事を振り返りもっと彼女と遊べたら良かったのにな…って思いながら寝た…
「入道雲」
夏の楽しみ入道雲
かき氷に見える
力士に見える
綿あめに見える
お空のあの子達に教えてもらった
夏の楽しみ
今でも笑って話しているんだろうな
入道雲が雨を連れて
涙も一緒に流してくれるから
今日は甘えて泣いてしまおう
まだ子供の時のことだ、入道雲を見た時に、無性にソフトクリームが食べたくなった「ママ!ソフトクリーム食べたい!」「もーう、しょうがないなー」
近くにあったソフトクリーム屋さんで買ったソフトクリームはとても美味しかった「んーー!おいしいー!」「ほらほら、口周りにソフトクリームついてる!」そう言いながら口周りを優しく拭いてもらった、ソフトクリームが少し頭にキーンと来るけど特別美味しかった、そんな懐かしい記憶
久しぶりに入道雲を見た、子供の時の事をふと思い返し、懐かしくなってまた同じアイス屋さんで同じソフトクリームを食べた
だけど可笑しいな「普通のソフトクリームの味だ…」子供の頃とは何も変わらない風景、何も変わらないお店、なのに、なぜか味だけは、あの時感じた事とは何かが決定的に違うんだ
「子供の頃に…戻りたいなぁ〜…」子供と大人じゃこんなにも違うんだな…、あわよくば、もう一度あの頃を味わいたい、入道雲を見ながらそう思った
入道雲
「もうすぐ雨が降るな」
隣でブランコに揺られながら湊が言った。空を飲み込んでしまいそうなほど大きな雲は意識しなくとも視界に入る。
「全然そんな感じしないけど」
「多分、一時間かそこらで大雨が降って、また何もなかったように晴れる」
湊は確信を持った口ぶりだった。今は晴れてるのに、と思うけど湊が言うならそうなのだろう。好きな人の言葉は手放しで信用できる。
「傘持ってきてないよ」
「俺もだ」
「どうする?」
湊はどうするのだろう。手段を問うというより、判断を彼に委ねたかった。うーんと湊が考え込む。大人しく家に帰ろう、なんて言いませんように。
「本屋に寄りたい」
「本屋?」
「おすすめの本を紹介しあって、明日までに読んで感想を言い合う」
わっと胸が踊るような提案だった。だから湊が好きなのだと改めて思い知る。
「うん……!すごくいい!やろう!」
本屋に向かう途中ぽつぽつと雨が降り始め、着くころには本降りになっていた。
「ちょうど降ってきたね」
「うん、本格的に濡れなくてよかった」
ざあざあと地を叩きつける雨音は室内にいても、はっきり聞こえてくる。
「これ、やむかなあ」
ぽつりと漏らすと
「雨が止むまでずっといたらいい」
と湊が言った。ああ、こういうところが好きなんだよなあ。