6月の午後の昼下がり。
たらいに足を浸して涼んでいた。
ゆうびんやさんが走り去る音がした。
ポストを覗くと一枚の絵葉書。
だれからだろう?
胸をはずませながら差出人を見る。
もう会えないと思ったあの人からの手紙。
待ち合わせ場所が書いてある。
こんな嬉しい手紙がかつてあっただろうか。
絵葉書の絵の部分には、青い空、入道雲をバックに
おおきな向日葵も描かれている。
嬉しすぎて、向日葵がにっこり笑っているように見えた。
待ち合わせの7月まで、あとすこし。
なんとも言えない感情に、たらいに浸した足をパタパタさせた。
こどもみたいに。
6/29/2023, 1:19:33 PM