『光と闇の狭間で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
小学校でスライド投映があったとき、黒いカーテンを閉めて照明を落とした瞬間、暗闇の中で子どもたちのわあっという声が響いたのを思い出す。
スライドが終わって照明がついたときの眩しさとざわめきも。
今でも映画館で本編上映前に一瞬だけ真っ暗になると、期待も込みで少しだけ緊張する。
明るさにゆっくり馴れてもらうためか、最近の劇場のライトは控えめだ。だから上映後は余韻を静かに味わいながらスクリーンを後にする。
柔らかな光は目に優しいけれど、かつて体感したことのある、強い光を浴びて暗闇の世界が一変する瞬間を懐かしく感じる。
『光と闇の狭間で』
光と闇と狭間で
青い空に光り輝く太陽。
暗い闇に切なく輝く星。
地面に小さく光る一輪の花。
木陰に出来る小さな闇。
いつも人気者で光のように笑うあの子。
いつも一人でいる闇のような私。
私たちは光と闇の狭間で息をしている。
人間は光と闇の狭間にいる。
時にはポジティブに生き、時にはネガティブに生きることがある。
明るい人間も心の中では闇を持っていたり、
くらい人間も心の中では光を持っていたりする。
人間は様々な感情を出すことによってコミュニケーションを成立させるのだ。
『光と闇の狭間』#4
いつの間にか空いた 貴方との隙間は、広がったり狭くなったりしていた。
隙間なんて無くなればいいのに。
無くなれば…こんなに…
縁側で
日向ぼっこの
母在りし
姿映りて
残像にあり
光と闇の狭間で
夕暮れの夕焼けから、蒼くなる刹那…数分毎に変わりゆく空の色…蒼から少しづつ夜の帳が拡がって来ると、家々の灯りが優しく光り始める…そんなひと時が、少し切なくて何処となく愛おしい…一人、街灯が点々と並ぶこの道を歩き乍ら、冷たい夜風に背中を押されるように、家路を急いだ…
すがりつく手を押しのけて
通し続けたその自我はどうなりましたか
ああ
すがりつくほどに切羽詰まった
この悲しみに
気づこうともしなかったのか
光と闇の狭間で
揉まれることもなく
じわじわと窒息する
ただただ飲み込まれていく
「光と闇の狭間で」
光と闇の狭間。
光と闇の狭間。
まあは眩しいくらいの
光。
ゆうはどこにいるか
わからなくなるくらいの
闇。
この間で
ゆらゆらと動く私は
ずっと幸せ。
多分他の人に
ばれないように
闇の方へ。
「sunset」
用事を終えて外へ出ると突き刺すような冷たい風が頬を撫でる。厳しい残暑も終わり、すっかり冬になってしまった。まだ11月だというのに、駅前に並ぶおしゃれな店々はすっかりクリスマス商戦真っ只中だ。
思ったよりも早く用事を済ませることができたので、昼過ぎには家に帰ってこられた。凍える手足をこすりながらリビングのこたつにダイブする。こたつの上のお菓子をつまみながら、お昼のワイドショーを眺めて一息ついた。
最近のテレビはコンプライアンスの厳しさからか、いつ見ても当たり障りのない食レポやクイズが繰り返されていて退屈だ。
「んっ!美味しい〜!外はサクサク、中はふわふわで〜…」
「ほんとに美味しいですね〜!この味の秘訣はなんなんですか?」
「実はですね、生地にとあるものを練り込んでいて…」
なんの目新しさもない、量産型の番組という感じだ。日曜だというのに、寒い朝から用事を済ませて疲れてしまった。こたつも温まってきて…
はっ、どうやら眠ってしまっていたようだ。つけっぱなしのテレビが何やら騒がしい。
「…繰り返します。NASAの発表によると、地球の自転と公転が止まってしまった、ということです。この後日本政府は緊急会見を開く模様です。首相官邸に中継をつなげます。」
「えー、NASAの発表があった通り、地球は自転及び公転運動を止めてしまったのは事実であるようです。原因はわかっておらず、我々日本政府もJAXAの協力のもと、対応を図っております。混乱が予想されますが、国民の皆様は自分の安全を最優先に……」
なにがおこってるんだろうか。まだ夢の中にいるのかもしれないとも思って頬を強くつねってみるがとても痛い。どうやら現実のようだ。日本はちょうど日没の時間で、おそらくこのまま太陽は動かないのだろう。これからどうなってしまうのだろうか。
地球の静止から数日が経った。地球の静止の原因は未だわからないようで、報道を見る限りではこのまま地球は動かないままだそうだ。
地球の静止によって、地球と太陽の距離を保っていた遠心力はなくなり、地球は太陽へ近づいている。また、どうやら月も地球に近づいてきているようで、確かに前よりも大きくなっている。日本は日没直前の状態で、なんとか保っているが、太陽が沈み切った地域では気温が低下し、極寒の中人々が過ごしている。
地球上は大混乱だ。月は日に日に大きくなり、地球に激突しようとしている。月の重力によって海はうねり、海岸地域は破壊され尽くしてしまった。人々は突然突きつけられた世界の終わりを前に、ただ黙って待つことしかできないのである。
私はこの黄昏の空のもと、地球の最後を見守ることになるのだろう。私は、この光と闇の狭間で、世界の終わりに何を見るのだろうか。
どんなに強い光だって、僕の中の闇を照らすことはできない
鈍感なふりをして曖昧に笑って見せて、誰にも本当の僕は見せないよ
君になんかわかるはずがない
#二次創作 #夏五(距離の続き)
どうしよう、怒らせてしまった。どうしよう…
悟はとてつもない後悔と焦りを感じていた。
追いかけなければ、と頭ではわかっているのに身体は言うことを聞かず、お尻に根っこが生えたみたいにベッドから立ち上がることも声を上げることもできなかった。
傑…傷付いた顔してた。
あんな顔初めて見た。
そう頭でグルグルと思考が巡ると、叫びたくなるような、暴れたくなるような気持ちが渦のように溢れてきて、泣きそうになる。
自分のしてしまったことが憎くてしょうがない。
『うぅっ…ふぅっ…』
とうとう悟はポロポロと泣き始めた。
傑、ごめんなさい
傑の事嫌いなんて思った事ない
そううわ言のように呟くと頭をポンと叩かれる。
『…?』
ゆっくり顔を上げるとそこにはさっき部屋を出て行ったはずの傑がいた。
『すぐ…るっ…!』
『なんて顔してるんだ、そんなに泣いたら目腫れちゃうよ』
『ごめんなさいぃごめんなさい…!嫌いじゃないから…!俺…!』
そう言って首に手を回し傑をギュッと抱きしめた。
『うん、わかってるよ。ちょっと傷付いたけどね。』
『もう絶対言わない。絶対。約束する。』
傑が話してくれた。許してくれた。悟は安堵感から益々涙が溢れてくる。
ずっと泣いていたのだろう、目も鼻も真っ赤にして。私のこと大好きじゃん。
傑はふっと笑いながら頭を撫で、優しく抱きしめた。
目の前の怒られた子猫のように小さくなって泣きじゃくっている恋人が可愛くて愛おしくて、傑は傷付いたことも忘れていた。
光と闇の狭間で
光の世界から闇の世界に
いきなり飛び込んだら
何も見えないし
闇から光へ
それもまた目がなれるまでは
何も見えないでしょう
だから
狭間が必要なのかもしれません
そこで生きることで
どちらの世界でも適応できるように
先生の隠れ家である準備室に駆け込んでもう10分が経つ。
この時間の先生は小テストの採点をしているか私との雑談に花を咲かせているかなのに今日は読書か。
自分事を特別可愛い、だなんておこがましいことは一度も思ったことは無いけれど、可愛い生徒をほっといて読書なんて流石に酷いと思いません?
そんな先生が面白くなくて、少しでも先生の気を自分に向けたくて、先生が読んでいる本の中の一節を読み上げた。
「貴方、天国ってあると思う?」
「…君もこれ読んだことあるんだ。こういうの読まなそうなのに」
私の一言で先生に言いたいことは伝わったようで綺麗な顔でクシャッと笑って私をからかう。
あぁ、そんな仕草まで好きだ。さっきまでのモヤモヤは嘘のように晴れる。
「そうだねぇ、天国があるなら地獄もあるだろうし…逆に言うなら天国がないなら地獄もないんじゃない?俺個人としてはない方が面白そうだけど」
読みかけの本の表紙を撫でながらそう呟く。
「…じゃあ天国と地獄の狭間は?あると思いますか?」
「…君は随分変なことを考えるんだねぇ」
そうだなぁ、と少し考える素振りを見せた先生はすぐに何かいい考えでも思いついたのか口元をゆるりと緩ませた
「俺もあると思うよ。例えば光と闇。じゃあその間の色は?灰色かな。光でも闇でもどっちでもない色。だから天国と地獄その間もあるんじゃない?……ちょっと無茶苦茶かな、?」
ふふ、と笑った先生はまた口をひらく。
「じゃあ今度は君に質問。天国と地獄の狭間、そこには何があるのかな。君は知ってる?」
「…行ってみないことには分かりませんから、一緒に行きますか?」
「君はやっぱり面白いなぁ。でも心中相手はよく考えた方がいいと思うよ」
2023.12.2『光と闇の狭間で』
光と闇の狭間で
こう見えても 幸せのコインを 手に入れて
まず手始めに 町をたてたいと 思ったの。
それでもどうしたら 作れるかを 考えて、
コインを町のつくれる人に 渡しておいて、
町をつくってくださいと お願いしてみる。
素人っぽく 初心にかえって、
基礎知識を一旦忘れて、コインを元手に
大きな町をつくってくださいと
おねがいしました。
長者さんは、まずは仲間が大事と、いろいろな
お店や会社にアライランスを組みませんか?
と、なかのいい友達に掛け合って、契約書をかきました。
どうして、こんなに会社が必要か聞くと、コインを払い込んでできた利益で、いろいろな町をたてるときに必要な会社にサービスを行わせ、
町に住む人がたくさん面白くなる町をつくるためだと長者さんが云うので、
ためしに洋服屋さんはお金をたくさん入金するとどうなるか聞きました。
すると、入金したコインで、儲けができたので、せっかくですから、そのお金で今時の型紙と生地をたくさん買えるお金をこの国よりやすく服をつくれる国で今時の洋服をつくり、この国よりも安い値段で服を売ると、たくさん安い洋服をみんなが買っていき、かごいっぱいに服を買うと、案外模様も綺麗なので、いっぱいクローゼットに洋服がかけておけるので、安く売っているといいですね。
コインは役立っていますといいました。
次に飲み物屋さんにコインを投入すると、コインで儲かりましたから、すこしコーヒーを一杯が500円だったので200円にして、おかわりをたくさん飲めるようにしました。
それにお酒も好きな方もいますので、お酒を安くするといいかもしれませんが、もらったコインで、
お酒にはお肉がよくあうと普段からお酒やさんはお肉屋さんとなかがいいので、ステーキやバーベキューの食べ放題を作ります。
といいました。
次にうさちゃんもお歌が好きなので、お歌を歌う日にはコンサートを開くのです。
というと、コンサートホールをつくる会社でいろいろな都市にコンサートホールを作りますので、それを映画館で流しましょう。
コンサートを遠くから見に来る人でも今までオーロラビジョンで見ていた方々も多いですから 、いっそう映画館で流しましょう。
それに映画館にはお店やさんがつきものですので、
コインでできた儲けで映画館にたくさんレストランや喫茶店などやコンビニなどをつくりましょう。
といいました。
それでもテレビでその模様が流れるといいので、
コインをたくさんのテレビ局へあげる代わりに、
いろいろなうさちゃんのともだちのタレントさんが出るテレビを流れるようにできるか聞くと、
コインがあればできますと云うのでおねがいしました。
それにレストランがせっかくですので、すこしでも安くなればと思ってコインをあげる代わりに、クーポンマガジンを作ってお客さんに割引サービスを受けられるようにしてくださいといいました。
すると長者さんはそれも快く応じて、わかりましたといいました。
それでも昔良く読んだアニメの漫画を懐かしいと思ったので、コインをあげる代わりに漫画を飽きるほどよみたいとせがむと、
長者さんがではコインをくれましたから、アプリでじゃんけんに勝ったり、時間がたつと漫画を読めるようにいたしましょうといい、携帯に漫画のアプリをつくることを約束されました。
それだけではまだ町がたたない気がしたので、安い靴などはどうやったら買えますか?
と聞くと、では靴の妖精にコインを分けてきますので、それで今まで三万円していた高級なブーツやスニーカーを妖精の工場にコインをあげてもうけさせ
靴を安く売ってくれるようにしましょう。
といいました。
それでももっと町が綺麗になるためにはたくさんのコインをあげて、もっといろいろなところを儲けさせて、儲かった分でいろいろなサービスを行うといいのかと思い。
遠くまでいける電車を頼んだり、
今まで目立たなかった町でも、デパートはできないか頼んだり、
携帯の会社を集めて、ウェブや通販、アプリなどを増やすために、それぞれにコインをあげるので、スマホを遠い外国で売っているので、それを作って、サービスを行ってくださいと頼んだのもあります。
それにゲームも好きだったので、コインをあげる代わりにおうちで綺麗な画面のゲームをつくってくださいと頼んで、
綺麗な画像をつくる会社と家庭用ゲーム機をつくる会社にまるでアミューズメントパークにあるような迫力のあるゲームはできるか聞くと、星のコインがあればできますと云うので、星のコインをあげました。
大好きな車のエンジンをバイクにも積んで遠くへいきたいと頼んだらコインをとうにゅうしたらで来ますよというので、
コインをこれからもたくさん投入すればお店や会社がサービスを行えると思ったので、
これからは造幣局でもたてて、たくさん星のコインをつくり、長者やさんにこれまでよりもいっそう町でできているサービスは今あげたものだけでないですが、できているのでもう少しできるといいので、頑張って見ます。
と会釈して、光と闇の狭間で、もう少し星のコインを作って町をたてたいのです
コインを投げて落ちる瞬間、
その寸前まで表か裏かを選べるとしたら。
表なら
なにをする?
裏なら
このまま堕ちて行け
バケツをひっくり返した様に泣き
泥の様に眠り
落ち着いた頃、落ちたコインを拾い表にすればいい。
さぁ。
表ならなにをする。
散歩か菓子かパンかみかんにこたつにチョコレート。
さぁ。
コインが落ちる3秒前。
どっちに賭ける。
#光と闇の狭間
私は闇と光の間を彷徨っている。
この「間」の空間は特に何かが起きるわけでもなく、
ただ単に灰色の空間が続いてあるだけだ。
私は何故ここに来たのだろうか。
考えていても分からないものは仕方がない。
けれど何かをしようと思ってもここには何も無いのでとても暇だ。
だから私は訳の分からない考え事をしている。
例えば、なぜゴキブリはこの世にいるのだろうか?とか
もし人間が武器も何も持たずにライオンに喧嘩を売ったら人間とライオンどちらが勝つのだろうか?とかだ。
だがこのような考え事には決定的な答えはなく、
かといって自分の考えを他人に広めようとしてもここには誰も居ないので、出来ないのだ。
あーーーーーーーーーーーー暇だ、何も出来ない。
ここに来て私はもう何時間経っているのだろうか。
もう私は気が狂いそうになって来たので、ちょっとこの当たりを探索してみる事にする。
とゆうのも言うのを忘れていたが私は頭の中に
ここの空間のどこかにはふたつの扉があってそのどちらかが光一方は闇という考えがあるのだ。
なぜそんな考えがあるのかは分からない。
だから自分が身をもってそれを証明しようと思う。
________________________
あれから何時間が経っただろう。
まぁもうそんなことはどうだっていい。
ついに私は見つけたのだ、
ふたつの扉を。
さてどちらを開けようか。
まぁここはあまり深く考えず右を開けようと思う。
さて
ここで私の頭の記録は終わりだ。
まぁ50パーセントの確率で光に行けるのだし
光に行けたらまた記録する。
それではさよなら。
_________________________
助けて。
ここは、どこなの?
ママ、パパ、どこいったの?
真っ暗で、怖いよぉ…ママ…どこ?
〜〜よかった、本当によかった
あれ?明るい、ママもいる…怖かった、真っ暗で
〜〜、もう大丈夫だからね。目覚めてくれてありがとう
あとから聞いた話によると、私は、生死をさまよっていたらしい。
その理由は、まだわかっていない。
でもあの場所は、怖いくらいに真っ暗だったんだ。
光と闇は正反対の世界
光と闇の狭間なら
その空間は答えがない世界
迷って悩む 彷徨う世界
後悔や過ちに手遅れやり直しが
出来ないことに涙したり
光と闇の真逆さとか
矛盾に不公平さとか悩んだり
誰かを求めては余計に
独りぼっち 淋しさとか
見方を変えたりしよう
光に闇 抱えながら
この身体 鼓動 息が耐えだえに
なるまで 未来は未知数 今を
生きてくだけだ
『光と闇の狭間で』
人生を見失った人間。
先を見れば光。後を見れば闇。
どこを見るかによって、考え方生き方は変わる。
先を見失えば後悔、闇そして脱力になる。
後を見失えば先を見た時、失敗の継続全て失う人生となる。
単に、
「後先だけを見ていると人生はどん底に落ちる。」
ということだ。
前を見ても後を振り返ってみても、最悪の人生である。
今、自分が狭間にいることが光り輝く自分。そして人生の選択ができる場所。その光輝いて、自分の道を切り開き、選択肢がある人間たちが失敗成功を繰り返し自分の道を作ることができる。自分が歳をとり、選択ができるということを死ぬまでに感謝するべきだ。
なぜなら光と闇の両方を見ていれば、全て成功に繋がるのだから。
【光と闇の狭間で】
「これで…よしっ」
ポチッと投稿のボタンを押して、後ろ側に大きく伸びをした。
ボキボキと鳴る体に何時間作業をしたのか気になって時計を見ると、午前3時で驚く。閉め切っていたカーテンを少し開くと、案の定真っ暗であった。
外の暗さに、時間見ずに投稿しちゃったな…と少し後悔をする。
どうせなら多くの人に自分の作品を聞いてもらいたいのがクリエイターというものだろう。
だが自分の知名度もまあまあ上がってきたのか、ちらりと今投稿した曲の再生数を見ると、3桁に届いていた。
まだ出して数分、しかも3時。世の中には3時に起きている人間が沢山居るもんだなと何だか感心してしまう。
確認の為に何回も聞いた自分の曲を、最後にともう一度再生する。
希望、光、そんなものをテーマにした曲だ。
何か元気がつくような、勇気が出るような、そんな曲になるように作詞作曲をした。
ここがこだわりポイントなんだよな、とか、ここの歌詞悩みまくったな、とか振り返りながら聞いていると、あっという間に聞き終わってしまった。
私の作り上げた数分は人に何かを感じさせることが出来るだろうか。
そんなことを思ったって、自分は作り上げた立場なので分かりはしない。
「あ~〜…めんどくさいけど仕事するか…曲だけ作る人生送りたいもんだ」
今日までに終わらせておかないといけない仕事の予定が書かれたスマホのメモを眺める。運がいいことに今日は2件だけ。しかも簡単なやつ。
早めに終わらせて、その頃には沢山ついているだろう曲の感想コメントを見よう。
そうと決めて、仕事をするために真っ黒な服に着替える。
ぴちっと体にフィットする服はあまり好みではないが、動きやすい方が仕事も早く終わるので我慢だ。
関節の動きとかで行動を予測されないようにフード付きのポンチョを着て、手袋を付けて、体中に刃物を隠して、仕事用のバックを腰に付けたら準備完了だ。
曲作りが3時に終わって良かったかもしれない。多分皆んな寝てると思うし。
今私の曲を聞いてくれた人以外は、だけど。
「目標6時までかなぁ、それ以降は明るくなってきついし」
そう決めると、夜に持ち越しにならないように、私は直ぐに仕事に飛び出した。
今日の暗殺相手は希望なんか持ってくれてないと良いな、と頭の隅で考えながら。
ーー ーー
希望と光を与える曲の作曲者が、闇にどっぷり嵌っている奴だとしたら。
その曲は光なのか、闇なのか。それともその狭間でゆらゆらと揺れているのか。
多分、受け取り側の気持ちが全てなんだろう。