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 小学校でスライド投映があったとき、黒いカーテンを閉めて照明を落とした瞬間、暗闇の中で子どもたちのわあっという声が響いたのを思い出す。
 スライドが終わって照明がついたときの眩しさとざわめきも。

 今でも映画館で本編上映前に一瞬だけ真っ暗になると、期待も込みで少しだけ緊張する。
 明るさにゆっくり馴れてもらうためか、最近の劇場のライトは控えめだ。だから上映後は余韻を静かに味わいながらスクリーンを後にする。

 柔らかな光は目に優しいけれど、かつて体感したことのある、強い光を浴びて暗闇の世界が一変する瞬間を懐かしく感じる。
 

『光と闇の狭間で』

12/2/2023, 2:27:35 PM