『優しくしないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『優しくしないで』
優しさを知ったら
今まで受けた蔑みに気付いてしまいそうだった
温もりを知ったら
孤独や寂しさに気付いてしまいそうだった
「偽善でもいいから誰か助けて」と泣いた
ちっぽけで視野の狭い子供は
己の弱さも視野の狭さも知って
酸いも甘いも味わって
一人でも歩ける様になってしまったの
だから 優しくしないで今まで通り他人でいて
全部が今更なんだ
くじけたら僕は立てなくなってしまう
きっと憎んでしまうから
もしも 解ってくれるなら
お願いヒーロー助けないで
優しくしないで
最初に思い浮かんだのは、一人前の膳だった。
一汁三菜の並んだ鮮やかな膳。仄かな食と畳の香りが入り混じり、安寧という静かな時に身を置く。厳重に警護された居城。足元に立ち並ぶ家々を思い、その食卓の様とを比べない日はなかった。
俺は、恵みなど要らない。
幼い頃から幾度となく考えた。柔らかな衣、恵まれた食、安全な寝床。何もかもを与えられてきた俺は、その一切を切り捨てたいと願った。だがそれは決して許されなかった。
俺は領主の息子として、この国を継ぐために生まれた。民衆が、家臣が、俺を崇敬し、俺を守ってきたのは、俺に未来を懸けていたからだ。その恵みを拒絶することは、己の存在全てを否定することだ。だから俺は享受した。領主としての責務を果たすことと引き換えに、俺は恵みの全てを受け取ってきた。
目を開ける。見慣れた天守閣が俺の決意を待っていた。
「あとは頼んだぞ」
「なりません! 我々は大国相手に十分な戦果を__」
「だからこそだ。お前らの力は知れた。従えば殺されはしない」
「し、しかし!」
「もういい。これが時の流れというものだ」
悔恨に染まった家臣たちを見ると、一層心は鎮まった。
「俺に情けは要らない。大事なのは民の命だ。一人でも多く、なんとしてでも生き延びろ」
刀を構え、己の腹を貫いた。
薄れる意識の中、体から何かが溢れていくのを感じた。民から授かった祈りに違いないと思った。
それはとても温かかった。
ねぇ、どうして僕に優しくするの。
僕は君にとっても酷いことをしようとしてるのに。どうして受け入れようとするの?ねぇなんで?怒ってよ。優しくしないでよ。わかんないよ。なんで?普通嫌がるんじゃないの?怒って、もっと抵抗してよ。でないと、僕がおかしくなっちゃう。
ねぇ、なんで君はそうな風に嬉しそうに笑ってるの?
テーマ:優しくしないで
君にだけ ケーキのいちごを あげるけど
喜ばないで 好きが溢れちゃうから
─優しくしないで
五月に入ったというのに凍えるような風に吹かれながら温かい我が家の玄関を潜れば、何かを叩きつけるような音がリビングの方から聞こえてきた。
ダンッ ダンッ ダンッ
断続的に響き渡るその音に、私はお気に入りの革靴を雑に脱ぎ捨てると、リビングのドアノブに手を添えた。
音を立てないように静かに開けると、ドアの隙間から片目だけ覗かせて、リビングを見渡す。
また、ドンッと音がした。
いきなり響いた大きな音に驚いて思わず声を上げれば、キッチンの方から「おかえりー」という、君の呑気そうな声。
何食わぬ顔で「ただいま、何作ってるの?」とキッチンカウンターから流しにいる君の手元を覗く。
「みんな大好きなアレだよ、アレ」
黄色っぽいパン生地を打粉をしたまな板に叩きつけながら、君が朗らかに笑った。
テーマ「優しくしないで」
優しくしないでよ、、中途半端な優しさが一番辛いの、、
私のこと好きなのかなって勘違いしちゃうじゃん、、
独白 2024/5/3
理解できないことは理解できないと諦めますが、
理解できないということは何故なのか。
考え続けたいのです。
高級住宅街のとある一軒家に
訪問販売に訪れたA
「この間買った浄水器、
もうすっごく良くて愛用してるわよ」
「ありがとうございます」
この家に暮らす奥様はいつも
ニコニコとしている優しいご婦人だ。
この仕事は行く先々で嫌がられる事も多いのだが、
奥様は親切に迎え入れてくれて、
商品を購入してくれた。
今はこうしてお茶とお菓子までいただいている。
ふと、ベランダの方へ視線を向けると、
ボサボサの髪にヨレヨレの服、肌は薄汚れており、
何日も風呂に入っていないであろう
子どもがいて、こちらをじっと見つめていた。
「あ、あの」
「ん?どうしたの?」
「ベランダに子どもがいます」
「あーあれね、気にしなくていいのよ!」
パンフレットに視線を向けたまま
明るい口調でそう話す奥様。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「すみません、御手洗を借りてもいいですか?」
「どうぞー、そこ奥入って右にあるからね」
暗い廊下を進むと先程の子どもが蹲っていた。
「ひっ」
こちらを見上げる真っ黒な瞳。
よく見ると顔や体に細かい傷跡が
たくさんできている。
「きみ、大丈夫…」
手を伸ばそうとすれば、
ガシッ!と何者かに腕を掴まれた。
横に視線を向けると奥様が真顔で立っている。
「優しくしないで」
「え」
「それに優しくしないでね」
そう言うと奥様はいつものように笑ってみせた。
お題「優しくしないで」
『優しくしないで』
あたしの名前はモブ崎モブ子!
私立ヘンテコリン学園に通う高校一年生。
あたしは現在、学園西側に位置する
「秘密の花園」と呼ばれる場所に来ています。
ここは生徒達も滅多に立ち寄らない
絶好の穴場スポット!
一人で考え事したい時なんかによく訪れるのだ。
風に揺られてざわざわと音を鳴らす木々や
馨しい花の香り、涼やかなそよ風に癒されていると、
誰かの気配を感じた。
振り向けばそこにいたのは入学当初から
気になっていた銀髪の不良青年。
精悍な顔立ちと、制服の上からでもわかる
野生の獣のようなしなやかで引き締まった
体つきに目を奪われる。
「おい、あんた」
不意に声をかけられて辺りをきょろきょろと
見回す。ここにはモブ子と不良以外誰もいない。
え、あたしのこと?
不良イケメンがどんどん距離を詰めるので、
あたしはどんどん後ずさった。
ほどなくして背中がレンガの壁にぶつかる。
ひええええええええ
これが噂の壁ドンって奴?
金色の瞳に見下ろされると、まるで肉食獣に
狙われる小動物みたいな気分になってしまう。
不良イケメンはあたしを壁際まで追い詰めると、
こちらへ手を伸ばしてきた。
反射的にぎゅっと目を瞑る。
びくびくと震えながら身を縮こませていると、
髪に優しく触れられる感触がした。
恐る恐る瞼を開くと、
彼は指に黄金色の細長い物体を摘んでいる。
「芋けんぴ、髪に付いてた」
カリッ
そう言って不良イケメンは手にした芋けんぴを齧った。
ちらりと見えた鋭い犬歯がワイルドで
不覚にもドキッとしてしまう。
う…わ──────!!!!!
今朝食べてきた芋けんぴじゃん。
超恥ずかしい!!!
湧き上がる羞恥心に悶える中、
あたしは次の言葉を必死に紡いだ。
「あ、あの!ありがと──」
「セバスチャン!」
お礼を言おうとした瞬間、
誰かが名前を呼ぶ声がした。
「!主」
彼はその声を聞いた途端、飼い主に名前を
呼ばれた忠犬のように背筋をピン!と伸ばして、
声のした方向へ一目散に向かった。
その場に一人取り残されるあたし。
視線の先では、不良イケメンと高飛車お嬢様が
何やら親しげに話している。
……。
…………。
「優しくしないで」
小さく小さく虫の鳴き声よりも弱くそう呟いた。
それは一体どちらに向けて放った言葉だろう。
モブ子は自分の中に芽生えた感情の名前を
まだ知らなかった。
「優しくしないで」
今日は元気がないね、なんて
らしくないよ
元気がないのはどっちよ
優しくしたくないから
優しくしないで
優しくしないで
ーおねがいだ
嫌よ。
あいしている
ーその言葉を、使わないで。
ーそばにいてほしい
貴方が、私に、
そばにいてほしいんでしょう?
貴方が、自分の、孤独に気づきたくは、
ないんでしょう?
泣いてしまう。
何も言えずに只、泣いてしまう。
演奏者くんが、最近なんだか優しい⋯⋯気がする。
前は怒ってた軽いからかいで、怒らなくなってしまった。
前に1回死ぬほど怒ってた『グランドピアノを触る』ということをした時に「やめて、くれるかい」と言われたきりだった。
なんだか、調子が狂う。
そもそも優しくされることに慣れてない。
元の世界のことは全く覚えてないけど、この世界に『迷い子』として来たってことは、多分死ぬほど辛かったのだろう。
この世界に来てからは、催眠が生まれるまでは殴る蹴るなんかの暴力による支配が主で、そこに優しさなんてなかった。
権力者になってからも、下っ端だから頑張って仕事しなきゃいけなくて、優しくしてくれる人なんていなかった。
演奏者くんだって、最初はボクのことを『邪魔者』って呼んで、目の敵にしてたはずなんだ。
なのに、なのに、いつの間にか『邪魔者』から『権力者』に変わって、最近ではたまに『メゾ』って呼んできて。
ボクの名前をなんで知ってるのかも分からないし、そうやって呼んできたり、ピアノを触っても怒らなかったりするのか皆目検討もつかなくて。
でも、前に来た『迷い子』が言っていた言葉が脳裏を過ぎる。
「怒ってくれたりするのはまだ自分に『興味がある証拠』。何かしても怒らなくなったら『興味がなくなった』ってこと」
あの子の言葉の通りなのかもしれない。
ボクが弱いってことがバレて、ボクに向かって怒りを露わにしても例えば倒しても、何の意味もないってことに気づかれたのかもしれない。だから『興味がなくなって』優しくしてくるのかもしれない。
そんなのは嫌だ。そんなのは嫌なんだ。
ボクは、演奏者くんに興味を失われたくなんかないから。そんなことをされるくらいなら『嫌い』な方がいいから。
どうか、どうか、優しくしないで。
「優しくしないで」
今はそんなにないが、子供の頃はまだ感情の整理がつかないからか、親に誉められたりすると、逆に煩わしく感じて「優しくしないで」なんて言っていたと思う。
僕は、天の邪鬼だったのだろう。
優しくされると、その人を怒らせたいと思ったし、怒られると、褒められようと頑張っていた。
なんともめんどくさい子供である。
今は感情の整理もついてか、ただただ皆に優しくされたいと思うばかりである。
でもたまに、優しくされるのが辛い時がある。
不甲斐ない自分を怒って欲しい時がある。
優しさだけでは何ともならないことはあるから、僕は、色んな自分を見せられたら良いなと思う。
優しくしないで、
か、
優しくして欲しいけど、優しい人ほどすぐに去るから
優しくされればされるほど寂しくなるよね
離れるってわかってるのに、
「優しくしないで、」
この言葉を聞いた時、皆さんはどんな感情を想像しましたか?
私は、「脅し」という感情が浮かびました。
世間のニュースで、新人社員が1ヶ月後に会社を辞める人が続出されています。
人間関係によって脅しであえて優しくされたり、女性の場合、セクハラで自分の体を許してしまうケースが多いので、私はそのニュースを見て、「将来、そんな人とは関わりたくないな」と思いました。
【あとがき】
Annaです!
久しぶりに執筆しました!
最近はメンタルにも限界が近づいて、しばらく休んでました。
今後は、自分が書きたくなったタイミングで書いていきます。
優しくしないで 2日
優しくしないで!
彼女は、そう言った。
私は、それが分かんなかった。
そして数年後、私はまた別の人に同じ事を言われている。
【優しくしないで】
飼い主はいつも僕じゃなくてあいつを撫でる。
僕より賢いし、飼い主の言うことを聞く。
反対に僕は気まぐれな性格で、
やる時とやらない時の差が激しいのかもしれないけど、
そこは僕の可愛い所…でしょ??
僕だって寂しい。
遊んで欲しい時だってある。
だから、今日は振り向かせる為に
お気に入りの猫じゃらしを持ってった。
でも…
飼い主は見向きもしない。
「ニャー…」
声を掛けても、振り向いてくれない。
時間経ってから
僕に優しく接してきた。
僕は嫉妬した。
猫の僕より、犬のあいつが良いんだろ!
「シャー!!」
僕は、猫パンチを繰り出した。
飼い主は、びっくりして悲しい表情をしたが僕は知らない。
窓が少し空いていたので、いきよいよく飛び出した。
何日経ったか分からない。
目が掠れている。
よく見えない…。
聞いた事のある声が聞こえる。
耳をそっちに傾ける。
どんどん近くに来ているように聞こえる。
「……ニャー……」
優しく何かで包まれる。
暖かい手で頭を撫でられる。
優しくしないで。
僕は、悪い子だよ?
なんで、優しくするの?
優しくしないで…
優しくされたらまた好きになっちゃうじゃん。
なぁに平成ボケした女みたいなこと言ってんのよ
そういうのは理不尽に八方美人な殿方に言いなさいよ
と、おでこを小突かれた。
そうだ、ここんとこの三寒四温の寒暖差で見事に大風邪をひいてしまって親友のレナに泣きごと言って来てもらっていたのだった。
さっきのは微睡んでいた私の寝言へのツッコミらしい。
何を言ったか覚えていないもんで、突然の軽い衝撃にびっくりしてすっかり目が覚めてしまった。
渋い顔して唸る私にレナは悪戯な笑顔を投げてからワンルームの狭いキッチンに立った。
消化のいい食べ物を数日分作り置きしてくれているのだ。
とても手際のいいリズミカルな調理の音が心地よかった。
"レナ、絶対いいお嫁さんになるよ"
いつだったか言ったことがある。
お世辞みたいな決まり文句だけど本心からそう思った。
けれどその時は、結婚する気はないと興味なさげだった。
レナは猫毛で柔らかなブラウンの髪をした読モみたいに可愛い子で、メイクもしてないのに透きとおるようなきれいな肌をしていた。
私はそんなレナにひと目惚れして高2の春に同じクラスになってすぐに声をかけて打ち解けた。
それからずっと社会人になった今でも仲良くしてもらっている。お互い20代も折り返し地点に来てしまった。
レナの薬指にある品の良い小ぶりなダイヤが窓から差し込む光を反射して眩しい。婚約相手は同じ会社の同期だそうだ。
何ヶ月か前に恥ずかしそうに小声で教えてくれた。
その時の表情が本当に幸せそうで、それと同時にレナの中の私はもうレナの特等席には居ないことを知ってしまった。
なのに、こういう時に頼れるのはレナだけだって本当に私の人生は情けない。
選ばなかった選択肢をたどって、ありもしない今を空想するのも最近は虚しくて、手当たり次第マッチングアプリで知り合った男の人と1日デートしてはその日の夜に連絡先をブロックするということを繰り返していた。
もちろん身体は許していない。というか、私は男の人とそういうことをすることにあまり関心が持てないのだ。
かと言って女の子と性的な繋がりを持ちたいのかと問われたらよくわからない。
もうこのごろ本当に、私という人間がわからなくなってしまった。もしかしたら人間ですら無いのかもしれない。
そんなことを熱に浮かされながらぼんやりと考えていたら、レナがまたベッド脇に来て私を覗き込んでいることに気づいた。
病人にすべきことをひと通り済ませたからそろそろ帰るらしい。名残惜しい気持ちをなんとか飲み込んで、小さくありがとうと言って瞼をとじた。
レナが玄関のドアを開閉する気配を感じながら、私はまた深い眠りの中に意識を逃がしてやることにする。
余計なことを考えないで済むように。
#優しくしないで
「優しくしないで」/小説
いつも僕をいじめるやつがいた。同じクラスの高橋というやつだ。高橋のいじめにはいつも苦しめられていた。自殺をも考える日が続いた。
しかし、ある日をさかいに高橋は僕をいじめなくなった。それどころか、僕に優しさすら見せるようになった。高橋の変貌は、最初なにかの罠ではないかと思われたが、次第に疑いは晴れていった。高橋の優しさは徹底していたし、罠をかけるにしてはあまりにも長い月日が罠なしで経過していたからだ。
疑いが晴れると、学校がそれほど苦痛でなくなった。むしろ楽しくさえ思えてきた。授業中に起こる笑い声を、以前は憎んでいたが、今は一緒になって笑うことができた。
それにしても高橋の変貌は凄まじかった。僕はおそらく教師が高橋に注意してそれでいじめなくなっなのだろうと思っていたが、それにしては優しさの度が過ぎるように思える。
こんなことがあった。体育の授業でペアを組むとき、友達のいない僕が一人でいると、高橋は「また一人かよ、俺が組んでやるよ」とにこやかに話しかけてきて僕とペアを組んだ。それもその笑いにはいっさいの嘲笑が含まれていなかった。
再び疑いが芽生えてきた。いや、今度は疑いというより気味の悪さだった。何か得体の知れないものに触れたときに感じる気味の悪さだった。
それはいじめよりもなお悪いものだった。いじめを受けるのはつらい経験だが、いじめを行う人間の感情は理解できる。しかし、この優しさは理解できない。
僕は理解できないものに苦しめられた。高橋の内部世界は全く、その一端さえ知ることのできぬ、闇に閉ざされた薄気味悪いものに思われた。以前はそうではなかった。いじめをする人間の内部世界など手に取るようにわかる。以前、僕はいじめを受ける弱者でありながら、相手の内部世界を把握している強者でもあったわけだ。
しかし今はどうだ? 僕はいじめを受けているわけではないが、未知のものに怯えている点では弱者のままだった。しかも、今は相手の内部世界の把握という強者の特権さえない弱者であった。
完全な弱者。優位な点を何ひとつ持たぬ弱者。
それからの日々はまた地獄だった。以前よりもなおひどい地獄だった。彼の優しさに触れるたびに、人間でも動物でもないものに愛撫されるような気味悪さを味わった。
いじめを受けていた日々が懐かしく思い出された。あの頃僕は、苦しかったとはいえ、理解可能なものに囲まれて暮らしていた。それがどれほど耐えしのぎやすいかをあの頃は知らなかった。今は得体の知れないものに脅かされていた。我慢の限界だった。
ある日、僕が係の仕事で牛乳のバケツを洗いに行くとき、手伝いに来た高橋に、こう言った。
「もうやめてくれ。優しくしないでくれ。僕を以前のようにいじめてくれ」
高橋は、奇妙に顔を歪ませながらも、口角だけは激しく吊り上げて、こう言った。
「俺はその言葉をずっと待っていたんだよ。これで堂々とお前をいじめることができる。なにしろお前がいじめてくれと頼んできたんだからなあ」
僕は身内に豊かな安らぎが湧いてくるのを感じた。
優しくしないで
その気がないのに優しくしないで
勘違いしちゃうから
貴方から離れられないから
そう思っているのに
優しくされてどこか嬉しい私がいる
今日もまた、貴方に優しくされるのを待っている