『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
なおりそうもない、わたしの悪癖
何度も言われるから知りたい
何気なしに傷つけないために
何者になればいいのかを
何気ないフリして善人になる
悪人のわたし
でも、
わたしはやるべき事をやった
みんなに見てほしいと主張する
評価されるのは
そんなとき
過去にたくさん『平気なふり』をしてきた
特に転んで怪我という怪我をしていないとき
「大丈夫、痛くないから」
や
「平気平気!」
という言葉が自然と出てくる
ただ、そんな一面とは裏腹に
心の中で静かに泣いていた
「12月11日が『何でもないフリ』だった」
出たな。前々回投稿分でも紹介した「過去のお題に似たお題の再配信」の具体例。
過去配信分のお題の履歴を辿り、物書きは無駄に勝ち誇ったように唇の片端を吊り上げた。
年中行事と季節ネタ、それから空&星ネタにエモが豊富なこのアプリは、明日の「エイプリルフール」を筆頭に、4月もなかなか手ごわいお題が目白押し。
去年は「沈む夕日」のお題に関連して色々調べていたら「沈む夕陽」なる曲がヒット。
聴いて1秒で物書きは崩れ落ちた――本棚の立花書房を参考に、その手のバーローでも書けというのか。
「おっといけねぇ。あんまり『去年の4月』のお題をベラベラ喋っちまったら、お題配信の楽しみが」
楽しみが減っちまうわな。お題回収的に、物書きは何気ないふりして、去年の4月投稿分を確認しようと、
スワイプして、スワイプして、面倒になってやめた。
――――――
東京の春は、夏になりました。
スマホを確認すると、午前11時現在で25℃。
最高気温なんて真夏日3歩手前の27℃。
猛暑酷暑の去年でさえ、今頃はもう少し涼しかった。
行き交う大勢は薄手、半袖、サマーコート。
厚手のコートを左手、シェークを右手に持つ男女は確実に観光客だ。
大多数が、一応なんともないフリはしてるけど、内心では暑さに参っちゃってることだろう。
ふと、お花が好きな雪国出身の先輩を、
長年一緒に仕事してきて、だけど今月最初の異動で離れ離れになって、以降、どこに居るとも分かんない先輩のことを、思い出す。
春の暖かさに不慣れな頃の20℃で少し弱って、真夏の30℃でぐでんぐでんになって、去年の8月なんか熱中症の熱失神で倒れちゃった先輩だ。
デスクで溶ける先輩は春の終わりと夏の始まり、それから猛暑の風物詩だった。
季節外れの夏日な今日は、部屋のエアコン使ってアイスなんか食べて、何気ないふり、最高27℃なんて知らないふりをしてると思う。
今日の暖かさでだいぶ桜が咲いたのにもったいない。
まぁ私も暑いから花見は明日にするけど。
「去年の今頃は、もう桜、散り始めてたんだ……」
グルチャで所在地不明の先輩にメッセ投げて、暑さしのぎに色々おしゃべりしてたら、
話題は、去年の今頃のハナシに飛んだ。
最速開花の去年は桜が散って、私のその日の占いのラッキーアイテムがペールパープルの花の画像で、
丁度たまたま、先輩の故郷の雪国では、薄紫色した「春の妖精」キクザキイチゲが花盛りだった。
先輩から画像を貰おうと画策して、「あざとい行動は逆効果」って占いのコメントに四苦八苦してた。
その後、妖精のラッキーのおかげか、自業自得案件で左遷させられる係長から、オセワニナリマシタで1箱6000円のチョコ貰ったけっけ。
『今年の先輩の故郷、例のお花の開花状況どう?』
今年も雪国のラッキーにあやかりたくて、それとなくメッセージを送ったら、
『去年に比べれば1週間程度、開花が遅れている』
ピロン、少し間があって、返信が来た。
『やっと第一陣が咲き始めた頃だと実家から』
『だいいちじん?』
『立地条件や日当たり等々が良い場所に陣取っているグループだ。全体としての見頃は来週だと思う』
『去年見せてくれたペールパープルは第一陣?』
『そうだ。薄紫が咲いてから、遅れて白が。
少し席を外す。郵便か何かがき』
『あれ、先輩?』
『せんぱーい?』
郵便か、何かが、……多分「きた」んだと思う。
その申告を最後に、先輩からの返信がパッタリ。
既読はついてるから、グルチャにログインだけはしてる状態なんだと思う。
でも返信が、5分経っても、10分経っても、15分待っても来ない。
どうしたんだろう。
心配になって電話をかけてみたら、少ししてから、でろんでろんに弱った先輩の声が返ってきた。
『すまない、そとのあつさが、よそういじょうで』
アッ(察し) はい(すべて理解)
私は何気ないふり、何も心配してないふりして、そのまま少しだけ声のやり取りをして、オダイジニで一旦おしゃべりは終了。
雪国出身、雪の人たる先輩を、春の夏日・真夏日に外に出すと秒で溶ける。 今日はそれを再認識した。
過去に散々平気なふりをしてきた
特に、転んだりブランコから落ちたとき
「大丈夫、痛くないから」
と言ってしまうことが、当たり前になってしまった
とある1日。
「………………」
「………………」
何気ないふりをする2人。
会話すら出てこない。
なんだかぎこちないなあ、と焦るが、気づく。
20年間と少し。
いつも通りだった。
「これからこの2人はどちらを選ぶのだろうか。いつも通りだと安心するのか、それとも、これではいけないと改めて焦るのか」
キューピットは興味深そうに2人を見ていた。
「選択肢によっては、特別に、この矢を君たちに使ってもいいんだけどな」
春の風は、彼の長くて、しなやかな髪をなびかせ、桃色の花びらをつけて行った。
キューピットは、ふふふっと笑った。
「何気ないふり」
高次元存在から教わったこと 2
この世界は地球のような3次元世界だけでは
ないということ。
水で例えると3次元世界は氷、4次元世界は
水、5次元世界は水蒸気というようにイメージ
するとわかりやすいかもしれない。
地球は物質世界であるが、それがすべてでは
ないということ。地球以外にも生命はいる。
テクノロジーは進んでいるが、精神レベルの
低い星もある。
逆に、豊かな自然を守り、テクノロジーは
あまり使わない必要最低限の星もあるが、
今の地球より愛で満ちた人たちのため、
当然争い、勝負、貨幣経済、格差など、
地球人を不幸にしてきたものは存在しない。
同じ物質的世界であっても、愛に基づき、
宇宙への意識がつながっている世界で
5次元以上の世界である。
当然のこと、戦争、環境破壊などない。
自己中心な人間も存在しない。
波動が高いため、地球を支配しようと
するような支配力のある種族も入り込む
余地は全くない。
次は5次元世界についてお伝えしたいと思う。
『彼女できた』
とても幸せそうにお前は言う。
知らなかった、知りたくなかった。
「よかったな、今度紹介しろよ」
何気ないふりをしてそう返した。
それしか言えなかった、言いたくなかった。
何気ないふり
例えば、
過去に共同活動してた仲間。
若かりし頃の仲間達。
そして数十年も経つた今。
時々、
街中で偶然見かけるが声をかけるかかけまいか 何気ないふりをしてしまう。
「なんでもない」
君がよく口にする言葉。
本当は、何かある癖に君は嘘をつく。
今だってそうだ、その体がかすかに震えている。
「…君は嘘つきにはなれないな」
俯いた君は、拳をぎゅっと握る。
それ以上、かける言葉は見つけられなかった。
僕に、告白をしようとしていた君。
でも、僕はさっき、そんな君の前で別の子から告白された。
君は、告白のタイミングを失って、なんでもないと誤魔化す。
別の子からの告白は、断った。
けど、君はそこまで見てなかった。
ごめんを言う事もできず、君は走り去っていった。
誰かのための親切を何気なくできる人は素敵だと思う。
本当に心から当たり前のこととして動ける人もいるだろう。でも緊張や不安を隠して何気ないふりをして行動する人もいるはずだ。
それがふりでもふりでなくても、親切に加えて相手を気遣った態度も取れるのはすごいことだ。
そういう人に私もなりたい。
珈琲が好きなのでカフェで何時間も過ごしてしまう。
私は気を使う性質なので、珈琲1杯で何時間も粘ったりはしない。
一定の時間でお代りをしたり、食べ物を頼むから良い常連のはずだ。
クレームも言った記憶は無い、
多少迷惑な他の客がいても、事を荒立てず我慢してやり過ごす。
その店は広く、流行っているのでいろいろな客が来た。
サークル活動らしきかしましいグループ、
初老の女性同士が込み入った人間関係の話をしていたり、
そんなのはありふれた風景で、多少うるさくとも勉強や読書をしてればノイズとして聞き流して過ごせる。
だが、そんな私が驚くぐらい、物凄いスピードで喋る人を見た。
年齢は50代後半の男で、聞き役は対面に座っている60代後半の男性だった。
とにかく早口で、全盛期の古舘伊知郎、ツービートよりも早くて、うるさい。
それでも私は、何気ないふりを続けるしかなかった。声もでかかったので丸聞こえだ。
話題は宇宙開発について、UFO、宗教、国防、政治、芸能界と次々と目まぐるしく変わった。喋っているのは50代の方だけで、相手はただふむふむと頷いているだけであった。
早口で、落着き無く、油っ紙に火がついたように喋りに喋って、40分くらいで2人とも帰ってしまった。
全部耳に入ったけれども、印象に残る話は1つも無かった。
あれは何者か検討もつかないけれども、
もしかすると、あれが躁病の人ではないだろうかと、勝手に思って、府に落ちる事にした。
モチロン、私は医師ではないので本当の事は分からない。
私自身は、躁でも鬱でもないと思う。1度医師の友達が、テストをやってみないかと言うのでやってみたが、その結果は軽い鬱だと言うことだった。
でも私は鬱の傾向があったとしてもぜんぜん気にしていない、
人間誰しも気分が上がったり、落ち込む事はあって当然だ、
そもそも世の中には沢山のシリアスな問題がゴロゴロ転がってるのだから、マトモな人なら鬱気味になるのが正常な証拠だろうと思っているくらいた。
しかし、そんな私も「躁」状態になってしまう事はある。
そんな時の方が却って危ないのである。
雀聖 阿佐田哲也風に表現するなら、好調過ぎて自分のフォームを崩し、大失敗してしまうのである。
例えば10億円の宝くじに当たった人が、経済感覚が狂って、気が付いたら借金生活送っていたなんて例があるように、
躁状態はふわふわして危険なのである。
事実、私は商売をして大失敗した経験を持つが、
商売を始めた頃は、思い返すと躁状態が続いていたような記憶がある。
こんな事書いてるのは、今、私が好調過ぎて自分のフォームを崩しそうになっているからなのである。
何気ない、
何気ないふりをして、
じっとやり過ごさなくては……
◆何気ないふり◆
絶対に目を合わせないようにしながら
見守って
気のないふりをして、こちらから近寄ったりしない
いつもの生活を淡々と
でも細心の注意は怠らない
そうしたらいつか
あっちから来てくれるはず
部屋の隅から
こちらへ
おどおどしながら
いらっしゃい、ここは安心して暮らせる所だよ
いらっしゃい、君の名前を考えたよ
おいで、遊ぼう
……にゃん…!
何気ないふり
何気ないふりで、見守ってほしい。
誰でも望むことではないだろうか?
自分のやりたいことを、やりたいようにする。
こんな幸せはないが、不安もある。
その方向性、進捗具合、達成の見込み。
それでも、強い気持ちで目標に邁進する。
何気ないふりで、見守ってくれているのだから。
何気ないふり。知ってるけど意味が合ってるか不安になったので調べた。なんでもないように振る舞うってことだな。合ってた。
時々体調が悪くても何気ないふりをしながら働かなきゃいけないよな。大人だもん。これが美しい国日本なのさ。
今の季節だと花粉症だけどなんでもないように働いて客がいなくなったら裏で鼻をかむってのが時々ある。
ただ花粉症の薬がかなり効果あるから本当に時々だけど。ちゃんとした点鼻薬と目薬はめちゃくちゃ効果あるわ。
以前にもドラッグストアで花粉症用の点鼻薬を買ったことあったけど全然だめでそれ以降点鼻薬は買う気がしなかった。
でも花粉症が酷すぎて色々調べて効果があると言われている点鼻薬を買って使ったら花粉症の症状を体感九割押さえてくれてる。めっちゃすごい。
目薬も花粉症用のやつを買ったら目のかゆみがほぼなくなった。ありたいものだ。
『閉店時間』
チリン、チリチリリン。
鈴のついた定食屋の古いドアを開けたように、賑やかな音を響かせてあなたは出てゆこうとする。
後悔という、お釣りも受け取らず、たくさんの管を付けたまま酸素マスクは曇ってる。
私を泣かせないためか、いつもの優しい顔で、穏やかな顔で、何気ないふりで、密やかにあなたは死にました。
何気ないふりで、しばらく呆然としていた私は、看護師さんに揺さぶられ、生まれて初めて声を出して泣きました。
「おかあさん!!!」
目元が腫れている。
ほんの少しだけだけれども。
本人すらも気が付いていないのかもしれない。
身だしなみを気にするにはまだ少し早いだろうか。
妻と目が合う。
その柔らかな表情で、同じような事を考えているのはすぐに分かった。
可愛い我が子。
昨日はよく頑張った。
君は一生懸命、自分がするべき事をした。できる限りの事をした。
表立った結果は確かに敗北という形ではあるかもしれないけれど、
君がそれを糧にできる事は誰よりも自分達が知っている。
さあ、今日もいつも通りに過ごそう。
ただし、晩御飯は少し豪勢にしようか。
いや、そんな事をしたらこの何気ないふりもバレてしまうだろうか。
ああ、バレてもみんなで笑い飛ばせばいいか。
“何気ないふり”
#111 何気ないふり
好きなものを最後に
食べる習慣は、
いつしか嫌いなものを
先に始末する習慣へと
変わっていきました。
何気ないフリ
嫌なこと
ムカつくこと
悲しいこと
色んなことがあっても何気ないフリをする、
いや、してしまう
子供の時から男というのは弱音を吐いてはいけないものだと考えていた
だから大抵のことは堪えてきた
しかし、、堪えた先に一体何があるのか思考を巡らせてみた
特にメリットなんてないことに気づく
逆にちょっとしたことでも大袈裟に周囲に話して笑いを取ったり会話を弾ませる人の方が何倍も人生は得できるようになっているのだ
軽い心の中のわだかまりは誰かに吐露することが大事なのだ
これ、結構大事なことであまりにも弱音を吐かない習慣が続くと自己コミュニケーションが上手くいかなくなる
お題『何気ないふり』
「あぁー、あたしフラれちゃったぁぁぁぁぁ」
大学のサークルの飲み会で、カナミが机に突っ伏しておいおい泣いている。大所帯のサークルで、騒がしく、自分が飲むことと話すことに夢中だから、幸いなことにこちらに視線が集まることはない。カナミのとなりでマヤが背中をさすっている。
「大丈夫、あんな男のことなんか忘れな?」
「うん、今日はとことん飲む!」
そう言って、カナミはカシスオレンジをくびっと飲む。だが、すでに飲みきっていたそれは氷だけになっていて、カラッと音をたてるだけだった。
だが、カナミは飲みきった風にグラスを置いた。思ったよりも強く置いたようだが幸いグラスが割れないことに安堵する。
「なんで別れたの? あいつ、あんなにカナミにぐいぐい迫ってたのに」
「ちょっと、ハヤト! 今、それ聞く?」
「彼、釣った魚にエサやらないタイプだったみたい」
マヤが静止したのを聞かず、カナミが鼻をすすりながら答える。これ以上は聞かずにいようと思ったが、カナミが自分からいろいろと話してくれた。
最初は頻繁にラインしてきたから自分もその気になって、それからが手が早くて一緒に寝た後、急に彼がそっけなくなったとのこと。
正直、俺はカナミのことが好きだ。好きな女の子のそういう話を聞かされるのは複雑な気分だ。
その間、マヤはカナミを抱き寄せて頭を撫でている。俺はふと、口を開いてしまう。それは多分、酒の力によるものだろう。
「なんかあったら、俺に相談してよ」
それにカナミが大きなアーモンドみたいな目をぱちくりさせ、マヤが「ハァ!?」と野太い声を上げ般若みたいな顔をして俺を睨んできた。
「あんた、さり気なくカナミくどいてんじゃないわよ!」
「いや、違う! 誤解だって! 俺は純粋に心配だから!」
「ふぅん……」
マヤがジト目を向けてくる。俺の背筋が震える。そんななか、カナミが「えへへ」と鈴を転がすような声で笑った。
「ハヤトくん、ありがとう。カナミ、嬉しい」
その愛くるしい笑顔に俺の心は撃ち抜かれた。たしかにマヤが言う通り、俺には下心しかない。だが、カナミの笑顔だけで俺は胸がいっぱいになった。
俺は、自然と口角が上がって変態みたいな顔になるのを、ビールジョッキを傾けて隠した。
ボクはねこっそり聞いてしまったんだ
キミのボクに対する思いを
でも直接は言われてないから
何も知らないふりをして
キミと接する
それにボクはキミに何も伝えていない
だから例え結末を知っていても
ボクはキミと話す
今、このときが
楽しいから