『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
本心を隠して
何でもないふりが上手になった。
これが大人になるということか。
「何気ないふり」
何気ないふり
君の舞台を見て号泣したのを隠して、何気ないふりをして用意していた花束を差し出した。
君はきれいだった。
同時に、私には何もないことを自覚させられたような心地がして、居た堪れなかった。
君は遠い。いつものように話せなくて、無言で帰ってしまった。
君といると自分の才能のなさや、無力さを思い知らされる時がある。でも、それでも、私はまた君に何気ないふりをして話しかけるだろう。
私はなんだかんだいって君が大好きなんだ。
だから、いつまでも良き友でいてくれ。
♪~(´ε` )ルンルン
意味が違うわ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
お題は👉️何気ないふり👈️
じゃあ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
才能があればな…なんて
心にずっとこびりついてる
【何気ないふり】
(ああ)
察して、手を繋ぐ。思った以上に、冷たい指先を、暖めるように両手で包む。
「繋ぐと、歩きにくくない?」
そう言って見下ろしてくる、その視線が、口より雄弁に、この人を物語るから。
「繋ぎたいからー」
そんな、アホの子みたいな口調でおどけてみせる。
(これ以上、冷えないように)
体も、心も。
このヤローいい加減にしろよ、と思いながらじっと待っている。今までもこうして待たされることはあったが、こちらが痺れを切らすまえにきっと応えてくれた。今回だってそうに決まっているのだ。だから、腕を組み替えるたびにそちらを向きそうになるけれど、ぐっと眉根を寄せて視線を前に固定した。この高さから臨む空は、ずっと万古の昔から同じように澄んでいるのだろう。空色にふさわしい軽やかな風が服の裾と絡んでは離れ、洞窟内に微かな音を生んだ。
こうして立ち続けてどれくらい経っただろうか。
待ち人は、重い鋼鉄の扉を超えた向こうに行ってしまって戻らない。待ち侘びる彼女はいつまでも前を向き続けている。たとえ風が彼女の足元に綿毛を運んでこようとも、たとえ暴雨が革靴をずぶ濡れの黒色に変えようとも、たとえ流れずに残った種子が根づこうとも、鋼鉄の扉が内側から軋むまで、彼女は前を向き続けなければならない。だって一度でもそちらを向いてしまったら、なにげない振り向きなんてもう二度とできないから。
「何気ないふり(2024/03/31)」
貴方は何を思ってるのかな
『かわいい』って言ってくれたじゃん
その時も貴方に大切な人はいたけど
私 その時にはもう貴方のこと好きだったの
でも私に彼氏できても
嫉妬なんてしないんだって
幸せになってくれればいいんだって
’’幸せにしてくれればいいのに’’
って思ったのは秘密
貴方は私の好意に気づいてるの
それでも優しく思わせぶりな態度なの
あーあ。叶わない片思いって辛いのね
#何気ないふり
意図せずに手が触れたり、二人きりで車に乗ったりするとき。
何気ないふりをしてるけど、実はいまだにドキドキしてる。
もう四半世紀も一緒にいるのにね。
何気ないふりをして
自分の心を落ち着かせる。
今からのステージが、
私の未来を決める。
今までの3年間
毎日毎日歌とダンスの練習を重ねてきた。
使えるだけの時間を全て
練習にそそいで来た。
、、、緊張して吐きそうだ、
でも、あとは楽しもう
そうだ、楽しめばいいんだ
そう言い聞かせて、
私は
マイクを握った。
「堂々と母親だと名乗れないなら生まないでよ」
ぽかん、とした顔で僕を見つめる顔が滑稽だ。あれだけうるさく「私の子だ」「私は育ててない」だの喚いてたくせに今更なんなんだ。
僕がそんなことを言うとは思っていなかった、まさに青天の霹靂だったみたいな反応。初めて親に殴られた子どものように、信じていたものが突然知らない何かに変わって裏切られたみたいに。ひたすらにぽかんとしている。
少々特殊な家庭環境だったとはいえ、別に複雑なことなど一つもない。偏愛が当たり前の家庭で育った親がそのまま自分の子どもたちにも同じことをしただけのこと。
弟妹は可愛がることには全力で、上の子には理想と夢を詰め込んで、それぞれを着せ替え人形かのように動かすことを教育だと言い張る。そしてそれを主導している者こそが『親』であり、たまにしかその役割を任せてもらえなかった目の前の母親は『親』にはなれなかったと思い込んでいる。
まあ、この例えも僕からみたらそう感じたというだけで間違っているのかもしれない。だとしても僕にとっての祖父母がお人形遊びをしているようにしか思えないのだから仕方のないことだ。
最近はのらりくらりと躱すだけ。祖父母のことも両親のこともまともに相手していたら、いつの間にか自分が壊れてしまったから。何気ない日常の中で押しつけられる役割をぐしゃぐしゃに踏みつけて壊した。
シナリオ通りの『理想的な子ども』という人形であることをやめた。そうしたらこのざまだ。
「前に言ってたよね、デキ婚だったって」
「あんな人だと知ってたら結婚しなかったって」
「それってさ、僕を生まなければよかったってこと?」
―――母親ってなんなんだろうね
青ざめた顔でブルブルと震えるだけのお人形。理想と夢を詰め込まれて生きてきたはずなのに、いつからかシナリオから外れて狂ってしまったお人形。
僕は今もこれからもずっと壊れて壊していく。何事もなかったかのようにずっと、ずっと。ずっとね。
【題:何気ないふり】
昔から何気ないふりをするのが得意
陰口いわれたって
比べられたって
痛いことされたって
今まで耐えてきたんだから
まぁ、別に
気づいて欲しいわけじゃないんだけど、
自分は誰かに何かを褒められた時、いつも何気ないふりをしていた。謙遜するとか、大して喜んでいない風を装っていた。もちろん内心ではこの上なく喜んでいたが、何気ないふりをしていた方がクールで格好いいと思っていたし、それに加え、人前で自分を誇るのが何か怖かった。だから頑張って本心を抑えつけていた。でも今思い返してみれば、褒められたのなら素直に喜んだ方が良かったのかなとも思う。あんまり驕り高ぶり過ぎるのはあれだけど、ちょっと冗談を交えて自分を誇るぐらいが一番いい気がする。
何気ないふり
ナッジ理論
細かい理屈や考え方は知らないが
例えば買い物で順番待ちするときに
足下に貼られているステッカーだ
誰に言われるわけではないが
自然とステッカーに合わせて待ってしまう
何気ないふりしてあちこちで
日常生活は誘導されている
何気ないふり
(本稿を下書きとして保管)
2024.3.30 藍
何気ないふり
少し見上げないと確認できない彼の顔。
私の歩幅に合わせて長い脚を弄びながら歩いてくれる所。
何時もお洒落な洋服。
太陽を反射してキラキラ輝く川の水面を背景に、彼の歩幅に合わせてふわふわ動く黒い髪。
丁寧な話し言葉の中に、偶にある乱暴な口調。
紳士的な態度。
ピンと伸びた背筋に、綺麗な所作。
私より年下のくせに、生意気に私を揶揄ってくるところも、そのくせ私の勇気を出した素直な気持ちにちゃんと照れてくれるところも、寝顔も、大きな手も、包帯だらけの身体も……。
挙げればキリがない程好きなところが溢れてくる。
彼にバレないように半歩後ろから眺めていたのが気づかれたのか、微笑みながら振り返る君。
「ふふ、見すぎ。」
赤くなった頬を斜陽のせいにして、何気ないふうを装って云う。
「君の髪の寝癖を見てただけだよ。」
シーツ洗って干してしまった。
2024/03/30㈯
ちゃんとニュースを見ないから。
なんか悔しいな。
ポケモンの1番くじを3回引いてきた。
J賞2つとL賞1つだった。
自分の為ではなく、親戚の子供たちの為だから当たるかなと思ったのに、
運というものは、残酷だね。
運がないのは、変わらないんだな。
とりあえず、帰ることにした。
まだA賞は出てないみたいだし。
今日のノラさんは、SASUKE猫さんに再会した。
元気そうでした。
今日はちょこんと座って可愛いの。
僕の住む町はまだ桜は咲いていない。
木が全体的に薄墨色になってるから、開花は近いだろうな。
おやすみ。
ずっと、見知らぬ素振りをし続けた。
長きにわたる葛藤の末、選んでしまった“先送り”。
その長きに渡る成果と代償が、今の据わりが悪い空間だ。
あの時どうすれば良かったのか?
何度考えてみようとも、分からない。
いつしか期待も後悔も凍りつき、密やかに飲み込んだ痛みは、とうの昔に消え去っている。
もう己の心へ対してですら、偽ることに慣れきって居た。
波風立たない関係で受け流せるのなら、それでいい、と。
【何気ないふり】
何気ないふりのように踊りたい。
実は踊りが好きだ。断っておくがプロではない。
そして上手くない。センスとか、ない。
スーパーの中で延々とかかっているあの軽快な謎のメロディ、伝わるだろうか。J-POPのアレンジだったり、オリジナルの販促ソングだったりバリエーションは豊富だが聴くと確実にここがスーパーマーケットだとわかるもの。私はあれを聴くとつい、爪先でリズムを刻んでしまう。昔はバレエのおけいこが終わって迎えに来た母親と、そのままスーパーに行くのがルーティーン。館内のBGMに合わせてその日の振りをさらいながら親の後をついていく幼い私を思い出す。大人になって普段は自分の買い物に手一杯の日々を過ごしているのだが、先日たまたま、人の付き添いという形でディスカウントスーパーに入った。安いお茶のパックを探す相手を尻目に買い物かごもメモもない、必要なものもない身軽な私。頭の中をからっぽにして、スーパーの売場が作る道順に沿って素直に歩く。店内奥の生鮮食品売場にたどり着くと、冷気の漂う空間に流れるのはあの独特なキーボードっぽい音。最近は買い物の思考にかき消されていたのか、めっきり意識してなかったそのBGMに思わず懐かしさを感じた。するとどうだろう、私の足はあの頃のようにステップを刻み出してしまったのだ。バレエ特有の爪先をぴんと伸ばした形で床をトントンと叩き、そのまま足元で小さな弧を描くように動かす。軽快な4拍子に合わせて身体も揺れる。極めて小規模な動きであったが、私は完全にその場で踊ってしまっていた。
はじめの爪先は、無意識の行動。そこからの足先はもう、私の意思の外側にあった。これでも一端の成人女性であるので普段は常識の力を使って押さえつけていたのだが、その日その時は究極的に何も考えていない状態にあったため解放されてしまったのだ。これをきっかけに私は認めた。自分が、音楽を聴くと踊り出してしまう種類の人間であることを。
リズムに乗ったり、ステップを刻むことは私にとって何気ないことなのだ。幼い頃からアンパンマン体操に親しみ、NHK教育の提案する様々な幼児体操を完璧に覚え、地域の盆踊りが人手不足で無くなった時には悲しみのあまり親の膝で号泣する子どもだった。残念ながら従来の運動神経の無さを発揮して、習い事としての踊りはどれも中途半端に終わってしまったがそれでも私は踊りが好きで仕方がない。帰りの坂道でツーステップくらい、本音では気軽にやらせてほしいのだ。例えその様子がどんなに不格好でも…。振り付けを考えるのも好きだし、振り付けを覚えるのも未だに得意だ。ラジオ体操は大人が合法的にリズムに乗れるので大好きだ。
身振り手振り、何気ないふり。
何気ないふりの中に、信号待ちのピルエットを含んでくれないだろうか。
周りの人も是非、何気ないふりを装って、一回転もできない私の側から避けてくれ。
君と別れてからの私は空元気みたいに生きてた
君に何気ないふりしてあいさつとかしちゃってね
いつもより元気に振る舞う、私の得意分野だった
「相変わらず朝から元気だね」
みんなが私のことをそう言う
でも、本当は君のことで頭がいっぱいなんだ
君の方を見てみると
君は机に突っ伏してたから心配になっちゃったよ
君から別れを告げられたのに
もしかして振ったこと後悔してるんじゃないか
明日、心が苦しくなって自殺を選んで話せなくなってしまうかもしれない
考えすぎてるかもしれないけど
君と話さないとと思った
「やっほー!放課後スタバ行こうよ!ちょっと話したいことあるからさ」
君が私のことをきっぱり忘れられるように
ざあざあと止む気配がない鬱陶しい雨の中、私は傘を差して通学していた。
雨は嫌いだ。靴や服が濡れちゃうから。
嫌いな先生の授業があるのに、朝から憂鬱な気持ちで学校に登校しないと行けないなんて、今日はツイてない。親友に会えることが唯一の救いだ。
住宅街の十字路を曲がろうとしようしとたとき、前から走って来る“彼”の姿が見えた。
「咲月ー、傘入れてくれー」
「颯太……どうしたの、その格好。」
傘も差さずに、びしょ濡れ状態の颯太が私の傘の中に入って来た。思わず距離が近くなったけど、何気ないふりをして颯太を傘に入れた。
幼馴染である颯太は、私の片想いの人だ。野球が得意で勉強が苦手で、子供っぽくて天然だが、誰よりも友達を大切にしている。私はそんな彼に惹かれたのだ。
「いやー、昨日俊介と傘で戦っていたら傘が壊れて……。で、かーちゃんにブチギレされて、今日は傘なしで登校しろと……」
「完全に自業自得……。」
えー、と言っている彼を横目でちらっと見る。不満そうに唇をとがらせて、少し拗ねているみたい。そんなところも、愛おしく思えるのはだめなのだろうか。
「咲月、顔赤いぞ。熱あるのか?」
いつの間にか私を覗き込んでいた颯太が心配そうに話しかけた。顔が近い。
「だ、大丈夫。全然しんどくないから……!」
ばっと顔を背ける。顔に熱が集中しているのが分かる。心臓がさっきから、颯太に聞こえるのではないかというくらい音を立ててる。
「そう?しんどくなったら保健室行くんだぞ。」
「だから、しんどくないってば。」
もう、駄目だ。颯太に合うたびに好きになる。何気ないふりなんてもうできない。
でも、彼は私のこと何にも想ってないんだろうな。
それでも、彼と一緒に居ることが出来るのがとても嬉しい。
嫌いな雨。でも、ちょっぴり好きになれそう。
隣にいる彼が私に微笑みかけてきた。