NoName

Open App

ずっと、見知らぬ素振りをし続けた。
長きにわたる葛藤の末、選んでしまった“先送り”。
その長きに渡る成果と代償が、今の据わりが悪い空間だ。

あの時どうすれば良かったのか?
何度考えてみようとも、分からない。

いつしか期待も後悔も凍りつき、密やかに飲み込んだ痛みは、とうの昔に消え去っている。
もう己の心へ対してですら、偽ることに慣れきって居た。

波風立たない関係で受け流せるのなら、それでいい、と。

【何気ないふり】

3/30/2024, 2:55:45 PM