『仲間』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
愛のすれ違いがあるならそれはもうきっとその人とは上手くいかないサインかも
『あなたは、友達が欲しいですか?仲間が欲しいですか?』
と聞かれたら、仲間が欲しいです。という自分は、
きっと、一緒にいて楽しい人間では、ないだろうと
思う。
遊ぶのも、休むのも下手だ。
いつも、何かしなくてはと考えている。
そんな、自分に、安らぎを与えてくれる仲間が欲しいと切に思う。
《仲間》
そばにいなくたって大丈夫。
淋しくないよ。頑張れる。
離れていても「繋がれる」
心の中ではいつも一緒。
仲間
いつ死ぬかも分からないこの世界で
あなたに出会うことが出来たのは
生きてきたなかでの幸せで
ずっと、この先も
その幸せを噛みしめていくものだと思ってた
僕は戦場で戦うことが決まった。
その日の夜、あなたは僕を呼び出した。
「…別れよう。これからは、仲間でいてね」
そういう君の手は震えていた。
僕は何もいうことが出来ずに、
ただ立ちすくんでしまった。
きっと、僕が戦場に行くから。
別れたくなくても、別れることしか出来なかったんだ。
僕が帰ってくるか分からないのに、待つ必要なんて
無いって君は思ってるんだね
……でも、僕はそういって欲しかったんじゃない。
いつ死ぬか分からないこの世界で。
僕は、君が死んでも、君を待つつもりだった。
君は、きっと違ったんだね。
…ただ、待ってると、
「…少しでも引き留めて欲しかったな、」
仲間を想い、夜明けと共に戦場へ。
いらない
どうせうわべだけに決まってる
寂しいなんて言わない
でも
少しだけ
何故か
ギュッと締め付けられる事がある
いらないはずなのに・・・
必要ないっ!て言い聞かせたはずなのに
絆されて
悪くない・・・、そう思う自分がいる
本当は・・・どうしたい??
強がって、悪ぶってみても
ズカズカッ
踏み込んでくる
扉を閉めて、鍵をかけたはずなのに
バァァァんと扉を開けて
お構いなしに、踏み込んでくる
都合?
性格?
そんなの一才関係ないねっ
だから、不思議と笑っちゃう
もう、仕方ない・・こうなっちゃうと
認めるしかない
私が嫌いなアタシが
あったかいって思っちゃったから
※BL描写
「ね、俺たち仲間じゃないすか」
にかっと屈託のない笑顔を見せる彼の言葉に、胸の奥が苦しくなった。自分を慕ってくれていることへの喜びと、それから飢えである。
「ん、そやな」
目を見ていられず視線をそらした。さっさときがえを終わらせてしまおうとする自分に、彼の視線が向けられたままである気配がする。
普段ならばこちらから尋ねてやるが、今はあまり彼と話したい気分ではなく、放っておくことにした。
荷物の片付けも終わって、鞄を手に取る。彼の目は見れないまま扉の方へと向かおうとした。
「じゃ、また明日も」
頑張ろうな、と言う前に、彼に腕を掴まれた。
「なに?」
「なに、じゃないっすよ。さっきから俺のこと無視して」
新人の頃にかわいいかわいいと甘やかしたせいなのか、少しの間構わなかっただけであるのに彼は不満げに口を尖らせている。
「無視なんて」
「してますよね」
畳み掛けるように詰られ、二の句がつげない。
「俺のこと、仲間だと思ってくれてないんすか」
言葉尻にほんの少しだけ傷ついたような色が見えて、思わず声色を強めて反論した。
「そんなわけあらへんよ」
そこでようやく彼の顔を見上げた。幼げな顔立ちに不安が浮かんでいる。
「じゃあ、なんで」
態度がおかしいのは分かっている。でも言えるわけがない。お前と、仲間同士、先輩と後輩、それ以上に親密になりたいだなんて。
「……仲間だけなん、足りないんやもん」
え? と戸惑う彼の手からするりと逃げ出し駐車場へと足早に向かう。しかし、後ろから慌てた足音がどんどん近づいていた。
この気持ちを話したくない。それなのに、彼に捕まって、詰問されて、心を暴かれてしまいたい。
その感情を見つめているうちに、腹のあたりにがしりと太い腕が回って、背中から体温に包まれた。
「仲間の他に、何がほしいんです」
荒い呼吸の間に耳元で囁かれて、もう形ばかりの抵抗をやめた。
【135,お題:仲間】
仲間って言うのは、他人以上友人未満みたいな関係を指すもので
俺とアンタの関係も、どんなものかと聞かれたら「仲間だ」と言うに等しいと
そう思っていたんだ
アンタはいっつも呑気でだらしなくて楽観的な奴だったな、原稿の提出期限だってちゃんと守る方が少なかった
俺が原稿書いてるときだって、横から後ろから「ゲームしよう」だとか「ねぇ暇なんだけどー」とか...
うるさい、と怒鳴って席を立つと、きゃあきゃあ言いながら走って逃げて
まるで同い年じゃなくて、5歳児か、話の通じないペットと生活しているような気分だったよ
うるさいし、邪魔ばっかりするし、いたずらやドッキリ...
金遣いは荒いし、酒癖も悪い。後先考えずに突っ走るし、それに俺を巻き込むし
だから急に居なくなった時も、いつもの浮浪癖だと思ったんだ
コーン...コーン...コーン...
「この度はご愁傷様でございます。謹んでお悔やみ申し上げます。」
そう挨拶した時、アイツの母親は泣きながらも
「あの子と仲良くしてくれてありがとう」と繰り返し言っていた
「...俺を呼んで良かったんですか?特に接点もない、他人ですよ?」
「いいのよ...あの子と一番仲が良かったのは、貴方だもの」
「そう...ですか、」
大量の花と共に棺に収まったアイツの姿を見た、その姿はとても"らしくなくて"
もしかしたら全てドッキリで、いまにも起き上がって「騙されたーw」と愉快に笑うのではないか
そう思ったが、手に少し触れたとき、もうすでに人の温度ではなくて漠然とした虚無感があった
「なんで、コイツ死んだんすかね」
誰に聞かせるつもりもなく、小さく呟く
「アンタ、なんで死んだ?」
別に死んだのが悲しいとか寂しいとか、死んでほしくなかったという執着があったわけじゃない
死ぬときは死ぬんだし、訃報を聞いた時も「そうなのか」くらいにしか思わなかった、だが
「変な感じだ」
少なくとも、俺よりは生きるだろうと思っていた。こんなに早く死ぬとは思わなかった
アイツの母親は、「あの子と一番仲が良かったのは貴方だ」と言っていた
そうだっただろうか、本当に俺とアイツは仲が良かったのか
でもまあ、そうか
「仲間」なら、はいそうですか。で終わるもんな
こうして葬儀にも来て、俺はちゃんと悲しくなっている
「死ぬ時くらい連絡しろよ」
ようやく俺達は、対等な友人になれたのかもしれない
近くでふたつの群れが縄張り争いをし出した。
一触即発と身構えていたが事態は想定していたより先に動いていた。開始から一時間とかからず決着がついたことにも驚いている。
それより被害である。
場合によっては二次災害を警戒せねばならない。
慎重に偵察に向かうもこちらも小規模だった。
小さな怪我はあれど致命傷になるものはいないらしい。
しかしどうしても。そう観察していれば縄張り争いをしていた二つの群れとは別の群れ。
そこがいやに盛んであった。
どうやら仲間として受け入れたらしい。
仲間
怖いもの。
信用すればするほど、
裏切られることが、失うことが怖くなる。
どうか今のままでいて。
お題:仲間
#仲間
貴方は私を仲間だと言うけれど
私はあなたを微塵も仲間と思ってない。
これは
貴方が嫌いだからじゃない。
私が嫌いだからよ。
overtheRainbow』
赤、黄、緑、青 藍色、紫色。私は、夏音ちゃんに、チグハグの地位のツインテールにしてもらい、黄色のリボンを結んでもらった。
苺さんには、苺さんの赤い口紅で、赤い丸を描いてもらった。『あんず先生、練習してきたわね〜。さぁ~、頑張っておいで!!』と、イスまで、座らせくれて、ガンバと合図してくれた。
さぁ~、頑張りま〜す^_^V
真っ暗な中、ドロシーは、目を醒ました。そこには愛犬のトトも1だった。心、細くてきゅ〜とトトを抱きしめた。
そうだ、私は、耐風に、家ごと飛ばされたんだわ。
そこは、花〃が美しく咲いていた。北の国の魔女は、『お情痴、東の悪い魔女を倒してくれてありがとう〜(*^^*)』と、言った。私は、おじさんやおばあさんがいるカンザスに返して下さい🙏と、切実に頼んだ。私は、それは、出來ないけれどもオズの大魔法使いなら願いを叶えてくれるかもね。と、北の魔女は言った。その前に東の魔女の靴を履いておいき、きっと、役に立つよ。と、北の魔女は言ってほうきて、空に飛んで言った。『長い旅になるよぉ~(^^)/~~~』と、空から手を振っていた。それから、北の魔女が教えてくれた黄色のレンがの道に沿って歩いて行くのね、行くよ、トト。ワンワン。と、トトの元気な返事がした。
旅の途中で、とうもろこし畑で、頭がわらで出来ているからかしこくなりたい陽気なカカシとブリキにも、出会い、ブリキは、悪い魔女にとられたから心がほしい、言った。森では、弱虫ペダルなライオンに出会った。臆病な自分が嫌いです。と、泣いていた。ぴえんと。みんな、一緒に、オズのた魔法使いに願いを、叶えてもらおうや〜と、一致団結をした。夏音ちゃん、陽葵ちゃん、木田太一君、高橋悟君、声だけ参加で『えいえいおう〜❣』と、言ってくれた。ありがとうね、みんな。🙏
でも、オズの大魔法使いは、悪い西の魔女を倒したらという条件だった。
それでも、みんな想いは変わらなかった。
途中で、橋がありカカシをわらで出来ている犠牲にして、私たちは、逃げましょうと、ブリキは言った。そりゃあ、ないよー(T_T)と、カカシは言った。カカシは、いいことを思いついた。ブリキ君の斧で橋を切ったらいいんだよ👍と言った。
それかららオオカミが、出てきたが、カカシ君が、『助けてくれよぉ〜、ライオン君。強くなりたいんだろう、ライオン君!!』と、カカシ君は言った。
ライオン君は、震えながら『ガオォー!!』と、頑張って吠えた。ドロシーもカカシもブリキも、ライオンに感謝した。
すると、恐ろしい西の魔女が現れたんだ。『よくも、やってくれたねぇ〜。』と、恐ろしい顔をしていた。
ハチが、40匹、ドロシーたちを追いかけた。ドロシーたちは、逃げたが、ハチは、どこまでも追いかけた。陽葵ちゃんがキャーと言う悲鳴を上げてくれた。(^_^;)🙏ありがとうね。🙏
西の魔女は、高笑いをしたら。『いいきみだな〜、ヒヒヒ)と。
すると、銀色の靴が突然喋りだした。『西の魔女は、水が苦手だ』と、また陽葵ちゃんがカワイイ声で『ありがとう〜』と、銀色の靴にお礼を言った。
ドロシー達が、西の魔女に、水をかけたら西の魔女は、『ギャー!』という、悲鳴ともに消えた。
そして、オズの大魔法使いに会いに行ったら、オズの大魔法使いは、只の気球から落ちた、人間だった。ライオンは、大ウソつきと怒った。
そこへ、南の女神が現れて、『みんなは、知恵や勇気や心は、もうちゃんとあります✨』と、言った。みんな、力を合わせて魔女を倒した。それが、論より、証拠ね。
はじめから、魔法なんてなかったんだ。
南の女神は、言った、ドロシー、銀色の靴の踵を3つつ合わせて、3歩歩いたら、カンザスに帰れるわよ~⭐✨と、言った。
私は、カカシさん、ブリキさん、ライオンさんに、大きく手を振って、『みんなありがとう〜、元気でね~(^^)/~~~』と、言った。(陽葵ちゃん。)
向こうから、私の名前を呼ぶ、おじさんとおばさんがいた。『トト、行くよ~』。終わり
あんずのオズの魔法使いは、やりきったε-(´∀`*)ホッみんなありがとう〜(´;ω;`)私たちのにじなんだね。終わり
仲間
久しぶりに、同級生からメールが届いた…メールや電話のやり取りをしているけれど、もう二十年くらい会って無い…
クラスでも浮いていたから、余り仲の良い友達も少ない…マンモス校と言われる学校に通い、同じ学年は、七百人余りなのに、会話をするのは、片手で余るくらい…そんな中のクラスメイトの何気ないメールに、少しだけ…
百人の薄っぺらい仲間より、たった一人寄り添ってくれる親友がいればいい。
増えない「いいね」の数を見ながら、そんな風に強がってみる。
END
「仲間」
思えばあの頃の関係は、共通の目的を持った『仲間』だと言って良いだろう。
そうだ、いつも3人でいた。⬛︎⬛︎と⬛︎⬛︎⬛︎も、最初は互いに警戒し合ってたけれどすぐに打ち解けて仲良くなった。それが嬉しかった。友達と友達の仲が良いのはとても喜ばしいことだ。
任務の外でもよく3人でつるんでいた。天真爛漫にはしゃぐ⬛︎⬛︎を、俺と⬛︎⬛︎⬛︎で止めるのが毎日のやりとりだった。
楽しい日々だった。本当に、あれは正に『仲間』と呼べる関係だったのかもしれない。
「――?」
名前を呼ばれてふっと意識が浮上した。どうやら長い間考え事をしていたらしい。理性的でない自分は自分らしくない。
気を引き締めて、いつもの顔で⬛︎⬛︎の方へ顔を向ける。
「どうしたの? すごく怖い顔してるよ?」
車椅子に座ったまま、心配そうにして⬛︎⬛︎が顔を覗き込んできた。だめだ、心配させるのはだめだ、失格だ。いつもの無表情のはずなのに、今日の自分はやはりどこかおかしいらしい。
気まずくなって目を逸らす。「なんでもない」と言ったつもりだが、⬛︎⬛︎に届いていたかは分からない。
「……明日のことで悩んでるの? 大丈夫だよ、僕もついて行くから。僕らは仲間でしょ? ひとりじゃないよ」
ふんわり笑う⬛︎⬛︎の顔を見て耳鳴りがした。真っ暗な部屋を照らす、柔らかなオレンジ色の間接照明がこの時ばかりは恨めしく思った。オレンジ色はあいつの――
そう。明日、明日は⬛︎⬛︎⬛︎の命日だ。
お題:仲間
-2023/12/10
お題「仲間」
仲間ってなんだろう。
クラスメイト?
同僚?
部活?
仲間だと思えば仲間になる。
けれどそれは自分だけが思っていることかもしれない。
私に幼い頃私含めて四人の仲間がいた。
放課後になると毎日同じように面白おかしく遊ぶ仲間。
ただある日それが一瞬にして壊れた。
仲間の一人が私たちを捨てた。
それから私たち四人は一切会話をせず顔も
合わせなくなった。
人の関係はとても脆く儚いとその時初めて
身を通して感じた。
私だけが三人を仲間だと大切な人達だと思っていたの
かもしれない。
私がみんなを縛っていたのかもしれない。
私が三人を信じたから傷ついた。
仲間だなんて大切だなんて思わなければよかった...。
仲間が居た。
かけがえのない。
生涯を懸けて、仲間だと言える奴らが。
でも、少しずつ、少しずつ。
命が擦り切れて行く。
止めることは出来ない。
止められることも出来ない。
『みんな、平等に、一日と言う時間が与えられている。
けれど、長さは人それぞれで。
与えられたその長さを、どう活かすか。
それが、自分の人生に出された課題なのである。』
と、
昔の友が言った。
ソイツは気に食わないやつで。
人の食べ物は取るし、サボるし、力はあるけど加減を間違えたらものを壊すし。
けど、それ以上に、仲間想いで、優しくて、頼れて、気遣いが出来て、自分の使い方をよく分かってるやつだったから、「適度に休めよ。」と、
誰よりも重みのある言葉を発するやつだった。
なぁ友よ。 仲間よ。
かけがえのない仲間の中で、お前が1番最初に逝くぞ。
おかしいと思わないか。
君は昔、
『お前らが死んだ後に俺は死ぬ。俺は泣き虫だからお前らに見送られたら未練が残って成仏できねぇ自信がある。そりゃ困るだろ。 俺も、お前らも。』
そう言ったね。
誰よりも先に、成仏しない道を選んだのは君だ。
サヨウナラも言えずに、言わせずに。
「周りがどれだけ号泣してても。1人満足そうな顔してくたばるんだろーな。」
そんなことを昔君に言ったら、君は満更でも無い顔をして、
『そりゃそうだろ。俺だぞ?』って。
そうだね、君だもんね。
じゃあね。 俺らはもう少しここに残るよ。
ちょっと遅れてから行くね。
またね。
日曜の夜
明日の仕事を控えてる前夜はいつも外で
サイレンが鳴り響く。
僕の気持ちを不安定にさせる心の振り子の音が外側と内側に鳴り響く夜泣きのような師走の夜
仲間
私だけだったらごめんね。だけど、そんなことも構わず飛んでいきたいよ。困ったら躊躇なく言って欲しいな。結局自分1人でできちゃったってなっても、構わないからさ。苦しさも共有してみる?おすすめはしないけど、手を伸ばすなら握って一緒に進めるよ。歩幅の合わない私に、何気なく揃えてくれることにどうやって答えたらいいだろう。つまづいたって大丈夫だよ。1人じゃないから。空は君と見たらもっと綺麗だ。仲間っていう言葉よりも大切な人へ。
#二次創作 #呪術廻戦
五条が呪霊にやられたらしい。
その一報が硝子から入ってきたのが5分前。
あの悟が?確か今日の任務はなんて事ない1級呪霊って言ってたよな…。
携帯に写し出されたメールの文字に違和感を抱きながら、チラリと横目で目標を見据えると、それは肥大したり萎縮したりしながら、モゾモゾと分裂を繰り返していた。
夏油もまた任務に当たっている最中だった。
悟がやられる訳ないだろ。悟は格上の特級だ。何かの間違いじゃないのか?
そう自分に言い聞かせるも、どこか落ち着かなくて胸の奥がゾワゾワする。
『ギィ…アアアア…』
『あー…もう、うるさいな。悪いけど今お前に構っている暇はないんだ。消えてくれ。』
苛立ちと共にその塊を一瞬にしてぐるりと手中に収める。ドス黒くて不気味な光を纏うその玉をゴクリと飲み込むと、傑は補助監督を待たずにその場を後にした。
──────
「硝子!」
勢いよく医務室のドアを開けるとそこにはベッドに横たわり眠る悟と、その横でタバコを咥え、くくく、と笑いながらこちらを見やる硝子がいた。
「すごい早いじゃん。ウケる。」
「悟の容態は?」
「あぁ、なんか任務中に無下限解いて、一発喰らったんだって。」
「は…?」
「あーでも大丈夫。体はそんな大した怪我じゃなかったよ。治しといた。」
そう言って咥えていたタバコに火を付ける。
問題はそんな事じゃない。なぜ任務中に無下限を解いたのか。いつもなら悟はそんなヘマはする筈はない。呪霊の術式か…?そんな強い相手だったのか?
そんな事をぐるぐると考えていると、それが全部顔に出ていたようだ。
硝子は白い煙をふぅ、と吐き出すとぼすっと椅子に腰を落とし呆れ顔で頬杖をついた。
「ただの風邪だよ。高熱が出るタイプのやつ。薬飲んで寝りゃ直るよ。」
「風邪…?」
その瞬間、安堵から体の緊張がすーっと引いていくのがわかった。
風邪か…。そうか…。
「集中力切れてたんじゃない?まぁ、五条がヘマするのは珍しいけど。…あのさぁ、五条部屋に連れて帰ってくれないかな。私、風邪うつりたくないし。」
そう言うと薬の袋をガサッと傑の胸元に突きつけ、ひらひらと手を振った。
──────
「…頭痛ぇ…」
ぼんやりとした意識の中、薄目を開けると天井がゆらゆらして悟に近付いてきた。
なんだこれ。寒い。気持ち悪い。喉渇いた…。
水分を求めて起きあがろうとするもズキズキと頭が痛み身体が言う事を聞かない。力を入れたせいか痛む頭が更にズキズキと脈を打った。
「悟。起きたのか。」
「ん…。傑…なんでいんの…?」
「具合悪いなら、任務私が引き継いだのに何で無理したんだ。」
「全然問題ねぇよ。あんな雑魚。瞬殺で祓ってやったわ。」
そう言って真っ赤な顔で力無く笑っている。
本当に強がりでプライドが高い。素直に具合悪いって言えばいいのに。
傑はそれ以上責め立てる事は諦め、悟の身体を少しだけ起こし、背中を支えながら薬を飲ませた。
「君でも風邪なんてひくんだな。ちゃんと人の子で安心したよ。」
傑もまたふふ、と笑い、悟をゆっくりとベッドへ下ろした。
硝子の配合した薬の効きが早いのか、身体の痛みは徐々に和らいでいく。風邪特有のふわふわとした感覚の中、悟はまた静かに眠りに落ちた。
続く
わたしに仲間なんていないと思っていた。
うちに仲間と呼べるものはいなかった。
うちはわがままなところがあるから、感情が爆発して、つい感情的に動いてしまうことがあるんだ。最近では制御できるようにはなったけど、完全ではない。
だから、仲の良い人もうちから離れていった。何も言わずに離れていく人が多かったけど、言わずとも行動でわかる。うちを見る視線でなんとなくはわかる。最初から仲間も居場所も無かったのだ。
孤独に生きていく。それがうちの人生だと思った。
でも、仲間はいた。うちを受け入れてくれる人もいた。まだ本当の自分は見せきれていないけれど、うちを受け入れてくれた。
嬉しかった。きっとこんなことは起こることは無いと思っていたから。仲間を作ることも、仲間にいれてもらえることも諦めていたから。
みんな優しくて、今では良い仲間に恵まれたと思っている。
いつか離れる日が来る。でも、まだ離れたくない。
出来ることなら、一生この仲間といたい。
ああ、時間が止まってくれればいいのに―。