言の葉 音の羽

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わたしに仲間なんていないと思っていた。

うちに仲間と呼べるものはいなかった。
うちはわがままなところがあるから、感情が爆発して、つい感情的に動いてしまうことがあるんだ。最近では制御できるようにはなったけど、完全ではない。
だから、仲の良い人もうちから離れていった。何も言わずに離れていく人が多かったけど、言わずとも行動でわかる。うちを見る視線でなんとなくはわかる。最初から仲間も居場所も無かったのだ。

孤独に生きていく。それがうちの人生だと思った。

でも、仲間はいた。うちを受け入れてくれる人もいた。まだ本当の自分は見せきれていないけれど、うちを受け入れてくれた。
嬉しかった。きっとこんなことは起こることは無いと思っていたから。仲間を作ることも、仲間にいれてもらえることも諦めていたから。
みんな優しくて、今では良い仲間に恵まれたと思っている。

いつか離れる日が来る。でも、まだ離れたくない。
出来ることなら、一生この仲間といたい。

ああ、時間が止まってくれればいいのに―。

12/10/2023, 1:57:34 PM