『今日の心模様』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日はなんだかヤル気に満ちている。
でも、なにをしていいのかわからないのだ。
なんでもいい、なにかしたい。真面目に、誠実に、謙虚に、地味なことをしたい。
うーん、思い付かないな。
とりあえず掃除とか?
水溜まりがどんどん広がって
世界が濡れて
私が沈んで何も見えなくなって
息どんどん苦しくなって
溺れて時が経って1人骨になる妄想
今日の心模様
★今日の心模様
今日の空模様は曇
眩しくもないし
歩いていても濡れない
風がなければもう少し過ごしやすいかな
少し外に出てみてもいいかもしれないね
#今日の心模様
時間は有限だ。
やらないと回らない事、
やらなければならない事、
やりたい事。
いつもこの順番で物事を回してしまうため、
やりたい事まで時間が回ってこない····
あちらを立てればこちらが立たず、
こちらを立てればあちらが立たず。
自分で立ってくれ。
やりたい事をするために朝活を始めてみた!!
今度はやりたい事が多すぎて、
仕事までの時間を計算すると三時起きになる。
パン屋かな?
やりたい事にも順序を付けねばならないと気づいた。
今日またひとつ賢くなれた。
やるか。そんな心模様。
「これは何に見えますか?」
白衣を纏うひとが、わたしにタブレットの画面を向ける。
「…ロールシャッハ・テストか何かですか」
即座に返ってきた「いいえ」は、部屋なのかすら曖昧なこの空間と同じくらい、無機質だった。
「これは、あなたの心の模様です」
冷静な頭の片隅が荒唐無稽と判断したのをよそに、わたしの本能が、その表現をそのまま呑み込んだ。
「つまり、わたしは今、わたし自身の心を見ているということですか」
「厳密には、そのうちの一つです。あなたの心が持つ一つの姿を、ご覧いただいています」
タブレット画面は腕によって物理的にスクロールされ、元より捉えられない顔が、とうとう隠れる位置まで到達する。
「“これ”を見て、あなたはどう感じますか」
再質問の一筆が、ブラックインクのような闇を空間からはみ出させ、白衣へと広げた。
どうやらあなたの存在すら、私の心の模様であるらしい。
わたしの心模様はあなた次第で
晴れわたったり
どしゃぶりだったり
天気図みたいに予測ができればいいのに
だけど
あなたがくれるそのひと言で
すべての雲が消えてしまうのだ
#今日の心模様
薔薇の花弁の裏に潜んだ蜥蜴が、目に付いた生白い物体を敵視し喰らいつく。痛みに指を跳ね上げた少年は、柔らかい肌着から肩をはだけさせ、眉を顰め少し怖気付いた様子で蜥蜴を睨み付けている。
「良い絵だろう?」
その絵を矯めつ眇めつするアルフレッドに対して、フランシスは得意気に言った。
「カラヴァッジョ、だよね。レプリカかい?」
「ああ。ミラノ生まれの偉大な画家の、ね」
フランシスはそのキャンバスを躊躇なく3本の指先でなぞった。とうの昔に乾いた絵具は、フランシスの指になんの跡も残さない。
「どうしてこの絵を飾ろうと?」
「さあ。強いて言うなら、彼の表現する「愛」に、惚れたんだろうな」
「どういう意味かな」
アルフレッドは眼鏡の奥を僅かに光らせ、フランシスをひっそりと睨みつけた。
「アルフレッド、愛の寓意が何か知っているか」
「さあ」
「そうか、お前にはまだ早い問いだったかな」
フランシスは緩く笑みを浮かべて、再びキャンバスをなぞった。撫でられた薔薇の花は、やはり一片も表情を変えることなく、ただ冷たく佇んだままだった。
「フランシス、俺からもひとつ聞いていいかい」
「いいぜ、なんでもお兄さんに聞いてみなよ」
フランシスは両手を広げ、歓迎の意を示す。アルフレッドは両腕を組み、それじゃあ聞くけど、そう前置きして、今度はしっかりとフランシスを睨んで言った。
「どうしてこの少年を、金髪に変えてしまったんだい?」
「スー」
「ハー」
寝る前の瞑想は、私の日課だ。
普段は、呼吸に集中出来るのだが
今日は、彼女の事が頭から離れない
苦しい
でも、俺は諦めたくない
彼女の事を思うとどちらが良いか
わからない
苦しい
【今日の心模様】
悲しい気持ちを抱え続けた君の
泪が心から溢れ 雨
今日の心模様は雨
今日の心模様
年休取ってのんびり過ごしてます
ダブルワークなんですけど
早朝3時間のバイト終えて
いつも行く公園で1時間ほど
ウオーキングとジョギング
本業はお休み
今から昼寝します
今回のアルバイト採用は見送ると連絡があった。
これで4つだ。
体を痛めてるのもあり、合格できたであろうものも受からなかった。加えて、もう50を越えてしまった。
映画を作り浪費してしまったのもあり、貯金が底をつきそうだ。入選もできず、面白くないと思われてしまった。
1人でいると万策尽きたと感じてしまう…自主映画を編集しながら、これからどうするべきか考えたが今日も具体的な道筋は見つからなかった。
外が明るくなってきた。
今日の心模様は沈んでいる。どうにも最近メンタルの調子がよろしくない。
生きているだけで丸儲け、なんて言葉があるけどあんなのは恵まれている人間の戯れ言でしかない。くそみたいな言葉だ。
生きることは苦痛だ。苦しみしかない。この先に希望はなくただ同じような毎日を過ごしてただ死ぬのだろう。
死にたいと毎日思う。でも死ぬほどの覚悟はないしまだ楽しみにしていることが僅かにある。
もう心から楽しめることもなくなってきてるけど、それでもまだ生きることに執着がある。だからまだ生きている。
本日はあいにくの朝からどんよりとした曇り空。鬱々とした灰色の厚い雲が、僕らの頭上を覆っていた。
そうして僕はとなりを歩く彼女を見遣る。
何だか雨が降りそうだねと、軽い調子で語り掛けてきた彼女の控えめな笑顔に向けて問い掛ける。
「昨日、何かあった?」
彼女の口端がぴくりと、一瞬だけ引き攣る。
僕はそれに敢えて気付かないふりをして空を見上げる。
「別に言いたくなければいいんだけど、もし誰かに話して楽になるなら、僕で良ければ聞くよ」
そう言った途端、となりから「うん……」と小さな返事が返され、すぐ後に鼻を啜るような音が聞こえる。
ぽつり、ぽつり、と。僕の鼻先に水滴が当たった。となりに視線を戻すと彼女の目から大粒の涙がこぼれ落ちていて、僕は急いで小脇に抱えていた傘を開いて、彼女と僕の頭上に翳す。
「何でわかったの?」
「ん?」
「何で私が今日落ち込んでるってわかったの?」
彼女は泣きながら僕に問い掛ける。
「だって君は分かりやすいから」
僕がそう答えると。
「そんなこと言うの君だけだよ」
と彼女はまた鼻を啜る。
私隠すの上手いはずなのに、どうして君には通じないのかな。
そんな独り言を呟いた彼女のとなりで、僕は今日の天気を予測する。
たぶん大粒の雨が降った後、それが嘘だったみたいにからりと晴れるだろう。
彼女の心模様と天気が連動していると気付いたのは、彼女と付き合うようになってしばらく経ってからのこと。本人すらも知らないこの秘密を僕は今のところ誰にも明かさずに楽しんでいる。
いや、僕以外の誰かになんて、絶対に教える気なんかないけどね。
【今日の心模様】
「今日はまだ起きてらっしゃいませんね」って、きみを担当する看護師さんが言ったの。珍しいなぁって思ったけれど、どうやら最近はそういうことが多いみたい。
最近、きみは夜が遅いって。
ぼくが帰ってから、お夕食、消灯時間が過ぎても。早く寝なかったツケが今日表れたみたいで、朝ごはんもまだって。
この個室には随分とお世話になっているはずなのに、きみの私物は少ない。
ここに来たての頃は、きみは「どうせきっと忘れてしまうのですから」ってほとんどをぼくの家に置いてった。おかげでぼくは毎日、鮮明に思い出す。
白い清潔なシーツの上で寝息をたてるきみは穏やかで、どんなときも変わらない表情。たまに眉間にしわができるけれど、くいくいって指で伸ばしてやる。睡眠が深いきみは起きないから、やりたい放題……なんて。
……ずっと気になってた。ベッドテーブル。寝るときは片しておくのに。そのまま。上には手帳が。
いままではなかったそれに、疑問とこころがざわざわってする心地。
人の手帳って勝手に見るのだめ。
分かってる。だから、ぎゅって目を瞑って。
カタンッってパイプ椅子が鳴ったのにだって、きゅってこころの模様が真ん中に寄るの。
****
薄い意識がようやく浮上して、シナプスがぴくっと瞼を動かした気配がした。暗闇を感じる前にもう、白い天井と遠くからは神経をチクチクと刺激するにおい。
知らない。
分からない。
そういう感情。
事実、何も思い出せない。不思議と恐怖とか焦りはなくて、どうしてそれに安心するのかも分からないけれど。
上体を起こして。
ぼーっと。
ふと視線を落とせばベッドの上にテーブルがあり、その上に手帳が。
表紙には「あなたへ」と。
あなた、とは誰を指すのか。しかし、この一室には自分ひとり。表紙の文字は天地が正しくこちらを向いていた。
だからこのあなた、というのを手帳の目の前にいる自分と仮定してしまおう。
ぺらり、とめくる。
箇条書きのそれは、情報だった。
自分が何者でここがどこでなぜここにいる必要があるのか、割と詳細に。
同じ内容が、何ページも。日付は違うから、きっと毎日驚きながら綴ったのでしょうね。カレンダーのバツ印と日付を照らし合わせれば、このページが昨日のものだと分かった。
同じようにわたくしについて。
それから――――重要、と何度も強調された箇条。そこにはわたくしではない、別の人物の存在が記されて。それがもう、詳細に詳らかに。
最後の行には『手の甲に、出来事を会話を忘れないうちに手帳に書き記しなさいと書いておくこと』と。昨日のわたくから今日のわたくしへ、そう指示されていた。
不思議な気分。
点々と色を置かれてそれをマーブル状に混ぜられているような。
自分のものじゃない文字たち。
知らないのに憶えているような、デジャヴとも言えばいいのでしょうか。夢を見たときのようでそうでないような、不思議な感覚。
この一室もそう。
ベッドの横にあるチェストの上の花瓶だとか、知らないキャラクターのぬいぐるみだとか、ベッド横のパイプ椅子とか。
わたくしの知らない存在が確かに肩を並べて、手を握っていてくれる。それを訴えかけて証明してくれるものたち。
「お早う」
「……はい」
入室の許可を求める声に返事を。
スー……と引き戸が開いて、その姿を見て、本当にシナプスがつながるような。ハッと。こころがぐるぐると、どんどん流れ込んでくる。
寂しそうにスマイルを浮かべるあなたに、あなたの名前を呼んでみた。驚くほど口馴染みがいい。すると、あなたはベッド横で膝をぶつけて。パイプ椅子を蹴飛ばす勢いで、床に膝を立てた。
ふふ、と笑みがこぼれてしまう。
思い出したわけではないんです、と告げれば、やっぱり悲しそうに。けれど、わたくしが広げていた手帳と手の甲を見て、目を見開いた。
ころころと顔の模様が変わってゆく。
晴れだったり雨が降ったり。
「う、……ぐすっ、…きみってばそういうところ、ほんと、そういうところ……っ!」
「あらぁ」
「あら、じゃあないよぉ! 知らない人に抱きつかれちゃうよ!!」
「どうぞ。あなたはわたくしのだいじなひと、もう分かっていますから」
「ゔぁあっ」
腕を回したあなたの背は少し冷えていた。
けれど、今日はあたたかい一日になるのだろうと、天気予報などなくても分かってしまった。
分かってしまったのです。
#今日の心模様
ざぁざぁ、とバケツを反したような雨が降る。制服を濡らす筈だった水滴は私を避けるように弧を描いては地に落ちる。
帰路につく足は止めずに、暗い空を見上げてここまで気持ちが晴れやかなのはいつぶりだろうか、等とらしくない事を心の中で紡いでみる。
途端、なんだか恥ずかしくなってきてごまかすように異様に傾いた傘を押し戻した。
「今日の心模様」
蓮の花を描いたよ。
花を描いた指先をふっと吹いて、絵師はまた万年床に潜ってしまった。怠け者の貧乏絵師め。蓮の花咲く胸中で毒づいたことを知ってか知らずか、仕事に出かけようとする背中を声が追ってきた。
「今日は早く帰っておいでね」
「あら兄さん、今日はいいのを咲かせておいでだ」
蓮の花に最初に気付いたのは、取引先の宿の女将だった。
「いいねえ、あたしも久し振りにこんなの咲かせてみたくなっちゃったよ。どこの絵師さんだい」
問われて、返事に窮する。何だかぽうっと胸が熱い。ふと女将が頬を赤らめた。
「あらやだよ、聞いちゃいけないやつだったかね」
やだやだと、年齢不詳の女将は少女のように袖で顔を覆う。覗いた目元が婀娜っぽかった。
「あの、もうし」
何とか注文を取って宿を後にしたところが、後ろから声をかけられた。振り返ってみれば宿の小間使いの娘だ。確か女将のお気に入りの、大人しいけれどよく目端のきく娘。
「兄さん、花びらを落とされましたよ」
おずおずと両手を差し出してくる。
「おや。君はまだ若いのに、こいつが見えるのかい」
からかうつもりはなく、ただ珍しいと思っただけなのだが、娘は火のついたように赤くなってしまった。ああ、そういうことか。
「娘さん、こいつは女将に渡してくれないか」
「あら、いいんですか」
「ああ、いつもお世話になってますからって」
娘はぺこりと頭を下げた。女将の喜び顔を思ってか、帰っていく足取りは弾むようだ。その足の下に赤い睡蓮の花が浮かんでは消えていることに本人は気付いていまい。
花びらを人にあげたと伝えると、絵師は眉根を寄せて、もじゃもじゃの頭を掻いた。
「何かまずかったか」
「まずい……と言うか……ねえ」
珍しく歯切れが悪い。
「何だ、はっきり言え」
「うーん……今頃、お熱い夜を過ごしてることだろうね、と」
「は?何を言って……っ」
突然、こみ上げた衝動の強烈さに膝がくずおれた。目の前の相手をがむしゃらに掻き抱きたい。邪魔な着物など引き剥がして肌に手を這わせて、それから……。胸の花が熱い。こういうことか。
「お前、何てことを」
「今日はお布団干してあるよ」
明後日の方向を向いてすっとぼけたことを言う。この野郎。
「……だって寂しかった」
急にしおらしく頭を垂れて、その目元が赤く染まっていたりするのだからたちが悪い。
取引先にヤバイものを持ち込んでしまったことは、とりあえず考えないことにしよう。他人の恋路を思い煩うのも後回しだ。
今は心模様のままに。
「今日の心模様は〜っ、うーん、テスト面倒臭い!」
「んな事言ってないで、さっさと支度しろー」
何でこの世にテストなんてものが存在するんだろうね〜など色々愚痴を漏らしながら居候は制服を着ていく。
「てゆーか、私、君よりも年上だよね!?敬語は!?」
「あんたのことを年上だと思ったこと1度もねぇよ…」
「そっかぁそれは残念」
ニコニコ笑顔で彼女は支度を済ませる。ふと、棚の上にある薬に気がついた。あれは確か、
「…これ、忘れてる」
しっかりと昼分のカプセルを渡した。終始彼女は困ったように笑うので、ほんの少し自分まで胸がチクリと傷んだ。
「…テスト、頑張れるといいなぁ」
「出来るだろ、あんた頭良いんだから」
「…そうだねぇ」
俺たちは2人並んで通学路を進む。
彼女に猶予がないことを知りながら。
_残り少ない居候
今日の心模様は晴れだ。
たまに訪れる心が軽い一日。
そんは日はなにか良い事があるのかもしれない。
いつか良い事があると信じてる。
ただ心が重い日の方が多い。
それを再確認させられる日でもある。
[今日の私の心象風景]
天井を眺めただけの日。それでも、浮いたり沈んだり。
たまに出てくる『今日の心模様』というテーマ
どうゆう法則で出てくるのでしょうか?
バグではないかと、不安になっております。
自分の言葉に違和感を覚える私は、
キャラを使い、小説(と呼べるのか謎)を
書かせて頂いております。
文才がないであろう私の文が、
皆様の高品質な美文の中に紛れ、
異物感を、放っていることに、
申し訳なく思ってはおります。
♡を推してくれた方、
この場を借りて、お礼を言わせて下さい
こんな風にしか書けない私の文に、
心を寄せて頂き、本当に本当に
ありがとう御座います!
宜しければ、これからも、
ネイさん、テイちゃん、マーくん(←末っ子)を
どうぞ宜しくお願い申し上げます*