ざぁざぁ、とバケツを反したような雨が降る。制服を濡らす筈だった水滴は私を避けるように弧を描いては地に落ちる。 帰路につく足は止めずに、暗い空を見上げてここまで気持ちが晴れやかなのはいつぶりだろうか、等とらしくない事を心の中で紡いでみる。 途端、なんだか恥ずかしくなってきてごまかすように異様に傾いた傘を押し戻した。 「今日の心模様」
4/24/2023, 4:20:03 AM