世界の終わりに君と』の作文集

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世界の終わりに君と』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/8/2024, 4:47:15 AM

世界の終わりに君と


注意喚起ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・題名とはかけ離れた内容となっております。
・誤字脱字が多いです。
・日本語がおかしい部分があります。
これでも良い方は最後まで読んでくれると嬉しいです。
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よく通話で言ってたよね
「最期は一緒だよ。天国でもずっとね?」

こんなのは全部冗談だと思っていた
いや冗談なんだ。

ただコンビニ行く道を歩いてるだけで
車に轢かれて死ぬかもしれない。

ただベットでゴロゴロしてるだけで
大地震が起きて死ぬかもしれない。

自分がいつ死ぬかなんて知ったこっちゃない。

私にはひいおばあちゃんがいた。
おばあちゃんは102歳だった。

とっても長生きで笑顔が可愛い大切な人だった

認知症も少なく、迷惑をかけたくないからって
ヘルパーも頼らず、1人でお風呂に入ったり、ご飯を作ったり
毎日ばーばに電話をかけて話したり
とても優しくてかわいいひいおばあちゃんだった。

でもある日突然体調が悪くなったって

でもお医者さんからは「すぐ治ると思います」と言われ
ひいおばあちゃんの事だし長く生きると思って
あまり気にしてなかった。

だって生きてるのが当たり前だと思っていたから。

だけどその日の夜
容態が悪化して 臓器が動いてない と報告を受けた

そして1人部屋で息を引き取った。

私はそれを聞いた瞬間信じられなかった。

もちろん母親も。おばあちゃんも。

だっていつも生きてると思ってた人が
もうこの世のどこを探してもいないんだから。

ここから私は一日一日を大切にするようになった。

ひいおばあちゃんが言ってくれた気がした。

いつも生きてる人が必ず明日も生きてるなんて保証は無い。

天国があるのかも分からない。
もしかしたら今いる所が天国かもしれない。

最期は一緒 と言っても
突然死んだ時 「じゃあ俺も死のう」なんて考え方にはならない

お互いが天国に行けるかの保証もない。
どちらかが地獄かもしれない。


前々から考えていた。 「受験に合格しなかったら死のう。」

だけどひいおばあちゃんが亡くなってから 死 について
考えるようになった。

きっと今死んだらひいおばあちゃんは怒るだろうな。
きっとに引き返される。
ひいおばあちゃんが優しく受け入れてくれるわけない

死んでから気づくと思う。
どのくらいの人が私が死んで悲しむのか。

親も彼氏も友達も親戚も
皆悲しむと思う。

だから私は一日一日を大切に生きる事にした。

喧嘩してもその日のうちに仲直りをする。

必ず毎日 「大好き」 「好き」 を言うようにした。

いつ死ぬかも分からないから。

会った時は必ず手も繋ぐし抱きしめる。

たかが3日間会えないだけで 別れのような会話をする

重いかもしれないけど こうでもしなきゃ離れていく気がする。

これを読んでる皆にも気づいて欲しい

あっという間に時は過ぎる。
そしてあっという間居なくなってしまう。

重い行動でも理解して貰えるまでやろう。

6/8/2024, 4:43:23 AM

「……何してんのこんなとこで」
「見ての通り終末待ち」
サクサク頬張られたお菓子に半分程のペットボトル。
息を潜めた様な暗い住宅街で、そこだけ妙に平和だった。
「最後なのに家帰らないの」
「ちょっと前まで居たよ。皆寝たから抜けてきた」
「ははぁ成程、さては恋人とラストカウントしようと?」
「生まれてこの方居た事ないわそんなの」
くるり丸められた包装紙。地面に転がるゴミと裏腹に、こんな時まで白い袋に片付けられていく。
「それじゃあなんでまた」
「質問ばっかじゃモテないよ」
「……兄姉皆恋人連れてきて酒池肉林」
「わぁおご愁傷様……」
かろと回された蓋、喉が動く一呼吸。
「流れ星を見に」
「はぁ?」
「どうせ最後なら目を閉じるんじゃなく、
 最期まで全部見ていたいなって」
「……そっか」

‹世界の終わりに君と›

6/8/2024, 4:39:05 AM

「世界の終わりに君と」フィクション
世界は別に終わってもいい。
君との思い出があるから。
でも、世界の終わる時には、
君との思い出だけではなく、君のすぐ隣にいたい。
そして、世界の終わりに君と
永遠の愛を伝え合いたい。

6/8/2024, 4:28:41 AM

『世界の終わりに君と』


「「はじめまして」」

──初めて会ったその時から、僕は君のことが好きだったんだ。

──────────

「今日でこの世界が終わるらしいよ」

頬杖をつきながら君が言う。
心底つまらなそうな表情で、最近黒く染めた髪の毛を指でクルクルといじる君。
ぼーっとスマホを見るばかりで、視線をこちらに向ける気力もないようだ。

──よくある都市伝説の話題だろうか?
それにしたって楽しくなさそうだ。
少し考えを巡らせる。

「何か嫌なことでもあったかな?」

「別に……なんでもない。
ただ仮にこれが本当の話だったら、私とあなたは今日、いったい何をするのかなって。
……ほんの少し気になっただけ」

「そっか……そうだね、少し考えてみようか」

「そこまで真剣にならなくてもいいよ。
何となく思っただけなんだから」

君は少し躊躇いがちに僕を見る。
ようやく視線が重なって、それだけでじんわりと心が暖かくなった。
いつまで経っても僕は君が好きらしい。

「僕は君と話すのも好きだからね。
せっかくだから一緒に考えてみようよ。
それとも……あまり気分じゃないかな?」

「そんなことはない……けど」

「けど?」

「言い出しておいてなんだけど、やっぱり少し怖いかな。
私はあなたと過ごす今が幸せだから……それが終わっちゃうなんて嫌だよ」

そうしてまた目を伏せる君を見て、僕は愛おしさが込み上げる。

「……初めて僕達が出会った日のことを覚えてる?
お互いの挨拶が被ってしまって、気まずい空気が流れたよね」

「もちろん覚えてるよ。
あの時は緊張して……でも、私にとっては大切な思い出だから」

「僕も同じだよ。
あの日は僕"達"にとって大切な日なんだ」

──だから。

「仮に今日世界が終わったとしても、また次の世界であの日を繰り返せばいいんじゃないかな?
その後に今日の続きを過ごそうよ。
僕が生まれ変わったら、必ずまた君を見つけるから」

「……ありがちな台詞だね。
でもそっか……そう、ありがとう。
そういうことなら安心だね」

そう言って照れ臭そうに、君はにこりと微笑んだ。

──────────

『『はじめまして』』

──初めて会ったその時から、僕達はお互いのことが好きだったんだ。

6/8/2024, 4:25:36 AM

世界の終わりに君と/

僕は告げなかった。
君に最後まで笑っていてほしかったから。

なんて。

君の笑った顔を僕が見ていたかったんだ。

恐怖で歪んだ顔なんて見たくなかった。
それが最後だなんて、、

僕は逃げるように君を恐怖から遠ざけた。
君は子供のように僕のあとをついてきたね。

必死だったんだ。
君の笑顔を守るために。

君の望むことは何でもやったよ。

射的がやりたいとはしゃぐ君に
僕は何度でも付き合った。
どうしても倒したいという駄菓子を
無我夢中で狙う君を僕は眺めていたんだよ。

歌うのが苦手な僕だけど何時間でも付き合えた。
君と居ると時間が泡のように消えるんだ。

リズムを取りながら踊る君を
楽しそうに歌う君を
僕は気付かれないよう横目で見ていたんだ。

電車に揺られながらうとうと眠る君を
僕の手を繋いで眠る君を
抱きしめて壊したいと思った。

壊したいけど壊したくない。
そんな矛盾を抱えながら僕は
一睡もせずに君の横顔に見とれていた。

気付かれないように
細心の注意を払いながらチラチラと
目に焼きつけていたんだ。

君の仕草に、言動に、表情に、
全て、なにもかもに、夢中だった。

電車に揺られてどのくらい来ただろう。
窓の外にはどこまでも海が広がっていて
君はここで降りる!と突然言って。

君の気まぐれさには困ってしまうよ。

僕は行く先々、すみません、と頭を下げているのだけれど、君は全くそんなことお構いなしに踊り続けて行ってしまうんだ。ひらひらと。

今日だって今だって。

走り出す寸前のバスを君は
すみませーん!と小さな体と比例しないほどの大声で、
乗ります乗りますー!と両手をあげ
全身で訴えかけている。
そして閉まったドアをもう一度開けさせるという
荒技をいとも簡単にやってのけてしまった。
君は魔法使いか何かなんだろうか。
こんな場面を僕はもう何度も目にしてきた。
そこに厚かましさが無いというのがなんとも不思議で。

僕は普通の人間なので
すみません、と顔を隠したくなるのだけれど
隣に座る当の本人は
ふぅー。乗れてよかったね!
なんてとびきりの笑顔で
呑気なことを言うもんだから参ってしまう。

そして君はしばらく窓の外をうっとりと眺めてたかと思うと、はたと突然、
降ります!ここで降ります!
なんて言うもんだから僕の心臓は飛び上がりドクドクと鼓動を速める。
そしてまた僕はすみません、と顔を隠しながら足早にバスを降りるのだった。

ふたりで海沿いをとぼとぼと歩いていく。
どこまで続いてるのかなー?
なんて君は無邪気に言いながらくるくると回る。

潮の匂いや鳥の鳴き声
心地よい風の音、そして君のぬくもりを
繋いだ左手から静かに感じていた。

僕はこの幸せが永遠に続くような気がしたのだけれど
世界は君みたいに忙しないみたいだ。

それは突然のことだった。

もやもやと怪しい雲が立ち込め
ぽつりぽつりといよいよ雨が降り出した。

そのうち豪雨となりけたたましく
雷の音がごろごろと鳴りだした。

君は驚いていたけれど、
旅にハプニングは付き物だよね、と
笑顔でびしょ濡れになった前髪をかきあげ
お化粧が取れちゃう、なんて顔についた
大粒の水滴を払うのであった。

僕はね、気付かなかったんだよ。

君は無邪気に見えて、何も考えてなさそうに見えて
何でも知っていたんだね。
やっぱり君には敵わない。
底しれない君の魅力は何なんだろうと
思っていたけれど、それは弱いところを誰にも見せない強さだったんだ。

最後の最後まで君は笑っていた。

木々が次々なぎ倒されても、
耳をつんざく様な音に苛まれても、
吹き飛ばされそうな豪雨に見舞われても、

君は自分よりも他の人の為に笑っていたんだ。
それが君の生き様だったんだ。

最後の最後にわかったんだよ。
遅かった。遅かったね。

君の肩が震えるからさ。
僕はこれまで以上に強く願った。
君から恐怖が無くなりますように、と。
強く抱きしめたんだ。壊れるくらいに。

君を抱きしめながら感じていた。
君は笑いながら泣いていたんだ、と。

顔は見れなくとも、最後に君の心を
抱きしめてあげられたのかな。

なんて。

そんなのは僕のうぬぼれかな。

だけど確かに君の心を感じた。

世界の終わりに、君を理解したんだ。

君の肩の震えが止まりふぅと魂が抜けたような
安堵の息を漏らした時、
僕の心も安らいで、笑みがこぼれた。

僕たちは泣きながら笑っていた。

最後の瞬間に安らぐなんてさ、笑ってしまう。

世界が終わった瞬間、
僕たちは最も美しかったんだ。

6/8/2024, 4:25:24 AM

世界の終わりに君と:

書くという行為は自分との対話だと思う。

私は私を知りたかったし、私は私に理解してもらいたかったし、受け入れてほしかったし、私は私に伝えたかった。

気分が落ち込まないと書けないと入力したにも拘わらず、気分が落ち込みすぎて書けなくなっていた。

自分と対話する、自分と向き合うことをやめた。それもまた自分との対話だったのかもしれない。無言という名の返事だ。

去年書いた「世界の終わりに君と」は随分ロマンチックで可愛らしいものだった。こんなに可愛らしい感性を持って、さらにそれを文字に起こせている。そんな君が素敵だ。一年前の君は夢見る可愛い人だったんだよ、ああなんて魅力的なものか!

自画自賛だ。だって私は私の感性が好きだ。時折投げ捨ててしまいたくなるほど好きだ。踏んづけてグチョグチョにして啜ってみたいほど好きだ。

他人にそれをされるのは嫌いだ。私の感性は私だけが自由に触れる私だけのものなのだから。

勿論優しく撫でるのも私だし、絆創膏を貼るのも、補強するのも私だ。そんなこと自分はしないが、過去か未来の自分がやってくれるからそれに任せておけばいい。

家族や友人や恋人が撫でてくれる、絆創膏を貼ってくれる、お互いに触れ合ったりする、なんて人はいるだろう。

私ではない。

私の言う「君」とは結局のところ自分のことだ。私は私の中にある、あらゆる言葉の欠片を「君」と呼んで、キャラクターを作り上げて、その自分と対話している。

次第に勝手に返事をし続けて収拾がつかなくなることも多々ある。頭の中が常に言葉で溢れかえってごちゃごちゃしてばかりだ。

混沌を整えようとする自分、ずっと喋り続ける自分、全く別のことを言い出す自分、離れた場所から意見を出す自分、常に切り捨てるようなことばかり言う自分、それに混乱している自分、というのがすべて頭の中にいる。いろんな立場の自分が頭の中から自分に声をかけてくるのだ。言葉の欠片からキャラクターを作りすぎている。これは今のところ静かにならないしどうしようもないし仕方がない。諦めることが大事だと思う。

二つ対処法があった。何か音を聞くことだ。音楽を聞くとか、「ノイズ」と検索して流すとか。それでも治まらない場合は自分の頭を叩くこと。

多重人格だとか何かの弊害だとかではなく、そこそこの人の頭の中はこんな感じだと思う。まとまらなくて、ごちゃついていて、いろんな自分が頭の中で喋っている。

その中の一人をピックアップして、その自分の思考をして、書いてみる。そして自分に向けて「君」と呼びかける。もしくはピックアップしたその自分を「君」にしてしまう。すると後で読み返したときに自分と対話することができる。これが中々役に立つのだ。それから単純に楽しい。新しい思考を知れるのは楽しい。

やっぱり書くことは楽しい!

思考を保存できるなんて凄く便利だ。これでまた困ったときに役に立つ。

書けない〜〜なんて思ってもそのうちいつかの自分が何か素敵なものを書いてくれるから焦る必要なんてない。こうやって対話し続ければ次第に何か出てくる。

世界の終わりが来るならそれまで君と対話し続ける。
私は私と話し続ける。だってそれってすごく楽しい。



世界の終わりかぁ、隕石が落ちて地球滅亡とかしないかなぁ。なんて思ったけど、自分の望みだけで関係のない人まで巻き込んで死なせてしまうのは申し訳ないし、あまりにも自分勝手すぎる気がしたから「私のところにだけ隕石が落ちてきてほしいなぁ」という方が良いかもしれない。

6/8/2024, 4:25:19 AM

この世は、創作されたマトリックスの世界なのだろうか。
私たちはゲームの中の登場人物の一人一人みたいなものなのだろか。
だれがマトリックスを作ったの。
マトリックスは、1つなのか、2つなのか、3つなのか。終わりはあるのか。
わからないことだらけ。

6/8/2024, 4:19:22 AM

世界の終わりに君と
一緒に居られればいいのに
何百年何千年経っても
変わらずに寄り添い合っていたいのに
「愛してる」が「愛してた」になる日が
ずっと来なければいいのに
いつか世界が終焉を迎える時でも
ただ君と共に過ごして
最期まで愛を伝えられればいいのに

6/8/2024, 4:18:48 AM

世界の終わりを君と

見えるかい?■■■さん。
あんはにも蒼く眩しいほど輝いていた空が今や紅や黄金色に染まっている。
……しかし残念だ、オレとしてはアンタと話しながら眠りたかったんだがね、まぁ間に合わなかったのはしょうがない生の終わりだ後悔しないほうがマシだろう?






   やっとオレもそっちに…

     happy end?〈終〉

6/8/2024, 4:12:28 AM

この瞬間を
切り取り永久に
出来たなら
待ちに待ちたる
三千世界



【世界の終わりに君と】

6/8/2024, 4:09:53 AM

世界の終わりは いつと知れない
いまこの時を 
胸いっぱいに吸い込んで

目に映るもの
心打つものを
絶えず分かち合うのだ


「世界の終わりに君と」

#438

6/8/2024, 4:05:36 AM

崩れたビル。折れた電柱。どこからともなく風で飛ばされてきたゴミ。
かつての面影が残る…と言っても文明が滅んだのはもう50年も前の事らしい。50年も前となってしまえば面影もクソもないと思うんだがなぁ…
僕たちはなくなってしまった文明を探す旅をしている。僕はお酒が好きだし、あいつは本が好き。色んなところで色んなものを探す。毎日違うものを探して。そうして一日が終わって行く。
今日も旅に出よう。2人終末旅行に出かけよう。

6/8/2024, 3:59:37 AM

「『明日世界が終わるなら』みたいなお題なら、先月書いたな。『明日終わる店』の話ってことで」
今回は何終わらせようか。某所在住物書きは過去投稿分の物語をスワイプで探しながら、ため息をつき、物語の組み立てに苦労している。
6月3日頃の「失恋」のお題では、旧デザイン紙幣の終わりに関する物語を書いた。
さすがに短期間での二番煎じは避けたい。

「……ソシャゲの世界の終わり、サ終に、誰かと?」
そういえば某レコードが世界終了発表してたな。
物書きは考えるに事欠き、別の話題に逃げた。

――――――

インストして、アンストして、時が経って恋しくなって再インストールしようとアプリ名を検索したら、ピンポイントで配信停止になってたこと、ありませんか、そうですか、云々。
という物書きのアプリ世界終了事情は置いといて、今回はこんなおはなしをご用意しました。

最近最近のおはなしです。都内某所のおはなしです。某稲荷神社近くの茶っ葉屋さん、「稲荷の茶葉屋さん」のお得意様専用飲食スペースで、
今にも泣きそうな化け子狸が、個室のテーブルにメモ帳を一冊広げ、ボールペンくっつけた手を悲哀に震わせておりました。
まさしく、お題どおり「世界の終わり」に立ち会っているような悲壮っぷり。
この化け子狸、茶っ葉屋のご近所の和菓子屋さんで、最近初めて、売り物として自分の練り切りをショーケースに入れてもらったのです。
この化け狸、修行中のお菓子屋さんなのです。

で、お客さんからのフィードバックが欲しいので、
お友達の狐の茶っ葉屋さんで、お得意様に食べてもらってご意見頂きたいと突撃取材をしたところ、
丁度そこのお客さん、「昨日、ウチの上司が買ってきて、私と上司とあと1人で食った」と。
お得意様は、名前を藤森といいました。
なんだか前回投稿分で見たような名前と展開ですが、気にしない、気にしない。

で、そのお得意様が子狸に伝えた「練り切りを食った上司の感想」が、子狸の悲壮の理由でした。

「批判しているんじゃない。期待しているんだ」
自分のメモ帳に「つまり おいしくなかった」と記す子狸を、藤森、懸命になだめます。
「私は美味しいと思ったし、ウチの緒天戸も『見習いが作ったにしては大したもんだ』と言っていた。最終的に高評価だった。自信を持ってほしい」
子狸と一緒に個室に入ってきた子狐は、お得意様が子狸をいじめていると勘違い。ぎゃぁん、ギャァン!
寄るな触るなこれ以上いじめるなと、牙むき出しで本気になって、藤森を威嚇しました。

少し塩気が多い、生地の口当たりがまだまだ、でも一生懸命丁寧に作ったのがよく分かる。
今後の成長が楽しみだから、これからも買う。
お得意様が伝えた上司の感想は、つまり上記のコレでした。要するに、子狸のお菓子は好評でした。
だけど一生懸命、これ以上無いほど自分の全部を注ぎ込んで作った和菓子に、欠点が2個もあったことが、子狸、ショック過ぎたのです。

師匠たる父狸の仕事は、全部メモしました。
アズキの蒸し方も、その時の室温と湿度と蒸す時間も、塩の量も、全部、ぜんぶ、勉強しました。
ポンポコ子狸、メモに従いキッチリと、正確に量と時間と温度とを計測して、初めて商品用の練り切りを作り、満を持してケースに並べたのでした。
その練り切りに、欠点があったのです。
ポンポコ子狸、それが悲しくて悲しくて、世界の終わりみたいな顔をしておるのです。

「子狸、」
ダメ!おとくいさん、触らないで!いじめないで!
ギャギャギャッ、ギャンギャン!
「聞いてくれ、こだぬき、」
ダメったらダメ!おとくいさん、キツネの大事なともだちに近づかないで! ギャァアン!
「あの……」
ギャン!ギャン!ぎゃぁん!!

子狸の世界の終わりに、子狐が寄り添います。
子狸の世界の終わりに、藤森が弁明します。
「私は、塩気が鹿児島のゆたかみどり品種の新茶によく合うから、あれで完璧だと思ったんだ……」
カンペキ?よく合う?
ポンポコ子狸、藤森の弁明に即座に反応。
ちょっと元気が出た様子。
涙を拭き、ボールペンを持ち直し、耳をピンと立てて、練り切りの感想インタビューに戻りました。

世界の終わり規模に落ち込んじゃう菓子職人見習いに、友達と友達のお得意様とが寄り添うおはなし。
後日見習い子狸は気を取り直し、更に腕を上げて、リベンジ2作品目を出しまして、
感想を勿論聞いたのですが、以下略。
おしまい、おしまい。

6/8/2024, 3:55:26 AM

もしも今日世界が終わるなら―
 また貴方と過ごしたい
かけがえのない毎日を取り戻したい
最後くらい幸せな1日でありたい
世界があっというような美しい日々を

今日もまた溜息を。
そして偽りの笑いを

 
いつまでも君の隣で笑っていたかった

6/8/2024, 3:47:34 AM

世界の終わりに君と(命の還る場所)


―――世界滅亡までのカウントダウン。

巨大彗星が衝突するという眉唾な噂話が確実な定説へと変貌を遂げ、世界中を駆け巡った騒動から早数年。
“その時”はもうすぐそこまで迫っていた。

騒動が広まった当初はまだ人々に余裕があり、信憑性にも疑問があったため特に目立った混乱は起こらなかった。
―――良くも悪くも変わらない明日を信じてやまない人の性が、同調圧力をさらに強化させていたといえる。

だが、それも暫くすると一変する。
いよいよ彗星が地球に到達すると報じられると、人々は一斉に自我を剥き出しにして凶暴さを現した。

店を襲撃して欲しいものを片っ端から奪い合う。
食料は元より、欲望の糧となるあらゆるものが標的にされた。
この時既に働くという概念は人々から消え去り、店員はおろか警察官もいなければ自衛隊も居ない。
法治外国家を極めつくし、世界は崩壊の一途を辿っていった。

そして。
“その日”が来る。


「………。誰もいねーな」

―――都会のど真ん中でおーい、と呼んでみるも、人っ子一人見当たらず彼は天を仰いだ。

………本当に誰もいない。やはりどうやら皆ここを離れたらしい。
多少はそうなるだろうと薄々予測は立てていたが、これほどまでとは想定外だった。
誰かしらいるだろうと踏んでいたのだが。

いや………こうも簡単に築いたものを捨て去るとはな。

俺は溜息をつき、適当に日陰になれる場所を選んで腰を下ろす。
「………結局みんな、最後に考えることは同じってことか」
ぽつりと呟いてみるも返事はない。
―――寂しい? まさか。
ただ人々の似たりよったりな思考に、感心の念が湧くだけだ。

『もし世界が終わるなら、最期の瞬間まで綺麗な夜景を見ていたいわ』

―――生前彼女がよく話していた。

ああ。俺も一緒だよ。
でも人はどうしてか、自然を求めてしまう生き物らしい。
みんな最期の瞬間は文明の利器など見向きもしない。
海へ山へ草原へ、還れると信じて足を向ける。

―――けどきっと君は、ここにいるよな。
ほんの数日前までネオンで溢れていたこの街に。

「………世界の終わりを、二人で目に焼きつけたかったけどな」

人が去った街で、夜景など見れはしなかったのだけど。
それでも君ならここを離れなかったろう。

―――空が朱く染まり、やけに大きな太陽が沈んでいく。

ああ、時代が築き上げた大いなる廃墟と共に。

俺はやっと、君に還る。


END.

6/8/2024, 3:45:40 AM

#28『世界の終わりに君と』

温かいスープを飲んで

隣に並んで手を握って

今日も楽しかったね、なんて言って

笑っていられたなら

他に何もいらない

6/8/2024, 3:33:08 AM

なんだか今日はなにも思い浮かばない。
あなたのどこが好きだったのか、わからない。
あなたが何者なのか、わからない。
鼻も目も声も別人みたいね。
 /『世界の終わりに君と』

6/8/2024, 3:29:29 AM

きっと話したいことは
まとまらないし
言いたいことすべてを
伝えられないから

あの日見た映画を一緒に見よう。
一緒に空を見上げよう。
隣を歩いて
急な坂を上って
高台から街を眺めよう。

同じ景色を見ていられたら
それだけでいい。


「世界の終わりに君と」

6/8/2024, 3:29:17 AM

私の世界にはあなたがいないと成り立たないの。
だからね私の世界はそろそろダメだと思うの。
最後にあなたに伝えたくて……
いつでも一緒だよ。

6/8/2024, 3:26:24 AM

「世界の終わりに君と…」

Z級映画のクライマックス。今は地球が隕石の落下と同時にエイリアンに襲撃され、未曾有の死に至る感染症が拡大し、異常気象によって全海面水位の急上昇と全火山の大噴火と大陸レベルの台風が発生し、AIを搭載したロボットが暴走し、各国が核戦争を始め、神が君臨して地球を滅ぼそうとしているところだ。

世界が終わり過ぎてる。もうなんかむしろ始まってる。ヒロインを抱きしめながら叫ぶ主人公の演技が頭に入ってこない。もうこれ以上情報量を増やさないでくれ。心の中で嘆いていると、中盤に出てきたゾンビとサメと恐竜と悪霊が台風で打ち上げれているのがチラチラと背後に映り込んで私は逆にこの映画を愛することにした。

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