世界に一つだけ』の作文集

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世界に一つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

9/10/2023, 9:47:27 AM

世界に一つだけ

大事なものがあるとしたら
何だと思いますか?

9/10/2023, 9:46:20 AM

世界に1人だけの私の運命の人。
貴方はどこにいるの?
なんて、夢見がちな日々はもう終わる。
私は確信しているの。
貴方なんでしょ?私の運命の人。
でも、こんなに早く会うと思ってなかったなぁ…
まだ、結婚できない歳だけど、貴方と私は結ばれる運命なの。だから、ほかの女となんか付き合わないでよ。
世界に1人だけの私の運命の人…♡

9/10/2023, 9:44:03 AM

三十二年前にこの世に生まれ、この人生の節々で多くのことを経験し学びを得てきた私にはひとつの考えがある。それは私自身を構成する要素の中で主軸となる最たるものだ。幼い頃から沢山のひとたちとの縁に恵まれてきた。その中には寂しい別れも、辛い別れもあった。だが、いつもどんなときも誰かが私の周りにいて親切にしてくれたし、時には頼ってくれることもあった。常に私という人間を必要としてくれていた。酷くからかわれたりもした事も、友人が虐められているのを見過ごすことが出来ず庇った時には同じように酷い扱いを受けたこともあった。しかし、いまこうして生きている私を、私自身はとても誇りに思う。強く褒めたたえてやりたいとさえ思っている。悩んだ時、挫けた時も違う視点で物事を考えられてきた。そこで新たな道筋を立てて歩みを続けてきたのだ。これを褒めずしてどうしようか。

大切な人を失ったことを理解できず、大人になった今でも実感がわかない。実はまだどこかで笑顔を見せているのではないだろうかと思ってしまうことがあるが、それは私が現実から目を背けているのか、あの日あの時のまま心の時間が止まってしまっているからだろうか。しかし、それでも私は前を向いて踏ん張って胸を張って生きてきた。どんな艱難辛苦のなかにあろうとも、目まぐるしい環境変化があろうとも、人間関係を幾度となくリセットしようとも私は私を変わらず支えてきたのだ。


こうして自分自身を支えられてきたのも、愛してこられたのも私が私を尊く想っているからだろう。

私という人間は、世界に一つだけの存在だからだろう。

今まさに道に迷っている私だが、歩が止まることはない。生きていればどうにでもなる。どうとでもなるのだ。どこに転げようと、落ちようと、起き上がることも這い上がることも大義ではあれど不可能では無いのだから。

9/10/2023, 9:31:31 AM

世界に一つだけ ※追記しました。


 この階段を転がり落ちたら死ぬだろうな。このところ、毎日会社の帰りに思っている。
 最寄りの駅の改札は、ビル四階分くらいの高さにあって、改札を抜けるとすぐに大きな階段があった。
 家と仕事を往復するだけの毎日に疲れていた。世界に一つだけの特別になりたくて、何者にもなれない自分が嫌いだった。どうにもならない思いがぐるぐると頭の中を渦巻き、もう終わりにしたかったけれど、父や母や妹、家族が悲しむ顔が浮かんで堪えていた。
 同じ電車から降りた人の群れをやり過ごして、大階段から下を見下ろす。高くて身が竦む。
 それでも階段から足を半分出した。
(このまま踏み外したら……)
 その時、耳元で女性の声がした。
「危ないって」
(えっ!)
 息を呑む。慌てて振り返っても誰もいない。
気のせい? でもあんなにはっきり……
 体から力が抜けて深く息を吐いた。張り詰めた気持ちが削がれてしまい、私は家までの夜道をとぼとぼと歩いて帰るしかなかった。

「ただいま」
 家に帰り居間のドアを開けると、家族は果物を食べながらテレビを見ている。変わらない、いつもの風景。
「お帰り、遅かったね。ご飯は台所のテーブルの上ね」
「わかった。ありがとう」
 居間と台所は分かれている。母は夕飯のハンバーグをレンジで温めてくれて、少し話をすると居間に戻った。私は食べ終えて、時計を見ると22時半をを過ぎている。これもいつもの事だ。
 これ以上誰とも話す気にはなれない。後片付けを済ませると、空いていたお風呂に入った。湯船に浸かって深呼吸をする。温かく湿った空気を肺いっぱい吸い込むと、ようやく体が緩んでいく。
(何だったんだろう、あの声は……)
 気のせいじゃないと思う。あんなにはっきり聞こえた。それとも私がおかしくなった?
 目を閉じて頭を振った。やめよう、気のせいだ。無理やりさっきの出来事を頭から追い出す。
 その日は早く眠った。もう何も考えたくなかった。



 今日も遅くなった。会社帰りの疲れた体を引きずるようにして、最寄りの駅の改札を出た。
 朝は会社に行かなくてはと、あまり考えずに済んだけれど夜はそうはいかなかった。また階段のてっぺんで立ち止まり、下を見下ろして大きく息をする。
(やめてよ)
 声が聞こえた。弾かれたように周りを見渡すけど、誰もいない。
(何なの、一体……)
 そう思った途端、
(私はあんたよ、あんたの中にいるのよ)
 ぎょっとして、もう一度周りを見てもやっぱり誰もいない。私は昔に読んだ小説にあった言葉を思い出した。
(これ、多重人格とかそういう……?)
 少し間が空いてから、そんな感じ、と声は答えた。
(あんたはそれほど壊れてないから、今まで機会はなかったんだけどね。とうとう勝手なことをやらかしそうだったからね)
(勝手って……)
(勝手よ、私は生きていたいの)

 声と少し話した。話すというのが正確な表現かわからないけど。本当に私の一部なんだろうか。言うことは容赦ないし、そして私しか知らないようなことを知っている。繕わなくてもいいのが楽だった。気のせいでもいい、もっと話したい。でも傍から見れば、私は一人で突っ立ってるようにしか見えないだろう。
(このまま家に帰れないよ。でも夜の公園とかじゃ危ないし)
(へえ、死のうとしたのにそんな事を気にするの)
(うるさいな、変質者とかに会いたくないでしょ)
(まあね。でもこの辺なんにもないよ)
 確かにそうだった。ここは住宅街で、駅前には、おじさんたちが行くような古い飲み屋は少しあるけど、馴染みでもないそんな店に入る気分にはなれない。
 そうだ、駅のホームに戻ろう。ベンチに座って話そう。まだ終電まで時間がある。
 定期券を使ってまた改札を通り、駅のホームのベンチに座った。向かいのホームを眺めて、しばらく待つけど声はしない。
(何か言ってよ……)
(私は別に話すことはないけど。死なないでくれればそれでいいし)
(疲れたの。約束できないよ)
(嫌よ、許さない)
(あんたは私なんでしょ、だったらわかってくれてもいいじゃない)
(しんどいのは知ってる。でも他のやり方があると思う)
(何よ、そっちこそ文句だけ言ってこっちに全部押し付けてるだけじゃない)

 アナウンスが流れ、ホームに電車が入ってきた。また乗客が降りてきて、私たちの会話が聞こえるはずはないけれど、私は黙った。
 降りてきた学生っぽいカップルがホームで立ち止まり、楽しそうに話し込み始める。
 なぜかちらちらと視線を感じる。一人でいる私を馬鹿にしたような嫌な笑い方。腹が立つより悲しくなった。
(もう嫌だ。何であんな知らない人にまで、馬鹿にされなきゃいけないの)
(あんなのほっときゃいいでしょうが)
(絶対馬鹿にしてた。そんなに私、変なのかな)
(あのさあ、いちいちどーでもいい人を気にしすぎ。余計なこと考えてるひまがあったら本当にしたいことをしなよ。あるでしょ? したいこと)
 痛いところを衝かれて、私は黙り込む。
(……そっちも私ならわかってるんじゃないの?)
(知ってる。でもあんたから聞きたいの)
 言うまでは引かない、というような声の気配がした。私は渋々誰にも言えなかったことを言葉にした。
(私、イラストとかデザインとか、勉強してみたくなった)
(昔、絵を描くの好きだったもんね。いいね、他には?)
(……彼氏欲しい。結婚して、子供も欲しい)
(したらいいじゃん)
(相手いないもん)
(必死で探すの! 仕事を言い訳にしないで!
一番欲しいものために、もっと真剣になってよ! 死ぬのはその後でしょ!)
 目の前がぼやけてくる。怒られてるのに励まされてるような気がする。堪えたけど目尻から涙が溢れた。
(ねえ、私を殺さないで)
 少し優しい声がして、それきり声は聞こえなくなった。
(ねえ、どうしたの……?)
 呼びかけても、もう何も応えてくれない。
 大事な友達に置いていかれたようで、私はもう一度泣いた。


 涙でぐしゃぐしゃになった顔を駅のトイレで洗った。化粧は既に落ちてるんだし、夜だし構うもんか。鏡を見ると目も鼻も赤くて不細工で笑える。
(ひどい顔……)
 でもこれが私。私たちと言うべきだろうか。私の中の生きたい私は、殺さないでと頼んで消えた。
 生ききってから死ぬ。
 考えよう。世界に一つだけどころじゃない。過去にも未来にもない、今にしか私は存在しない。何がやりたいのか。やりたいことをするためにどうしたらいいのか。仕事は嫌いじゃないんだから、やめずに済むのならその方がいい。

 改札を通って階段に近づいた。降りる前に耳を澄ませてみたけど、何も聞こえなかった。踏み外さないようにゆっくりと階段を降りる。ごめんね、ありがとう。もう心配はかけないようにする、約束する。心のなかで呼びかける。
 夜道を家に向かって歩く。夜空を見上げた。久しぶりに空を見た気がする。今夜は星が綺麗だった。
 家に着いたらご飯を食べて、気になっていたデザインスクールの資料請求をしてみよう。取りあえずそこから始めよう。




途中の投稿になってすみませんでした。思ったより長文になってしまって……
いつも読んでくださってありがとうございます。とっても嬉しいです。

ラグビーW杯、初戦勝ちましたね!良かった!
2019年も2015年も素晴らしかったですが、今回も良い試合を期待しています。


#22

9/10/2023, 9:28:49 AM

世界に一つだけ

たった一つだから価値があるのか

一つしかないから貴重なのか

人はたくさん存在するが

一人一人違う

同じ人はいない

自分は自分だけ

世界に一つだけの

ワタシを動かせるのは

ワタシだけ

9/10/2023, 9:26:51 AM

あなたと笑って優しい一日が終わる。日常に溶け込み過ぎて当たり前になっているけどそんな日々が世界に一つだけの宝物。

9/10/2023, 9:01:58 AM

我が家の新入りのこの黒い毛玉、たまにあまりにも長い時間同じ姿で眠っているから、生きているのか心配になって必要以上に触ってしまう。
触ると、ンニャ!と短く鳴きながらシッポでピシャリと床をひと叩きして、"かまってくれるな"と意思表示してくる。毎回申し訳ないなと思うけど、確認せずにはいられない。
これじゃまるでアレだ。赤ちゃんが息しているか確認してしまう親と一緒だ。先日会った友人夫婦が言ってたことが大袈裟ではないと、まさかネコで思い知らされるとは夢にも思わなかった。

コイツが我が家に転がり込んで来て半月が経った。最初はネコを飼うつもりはなく里親を探そうかと思ったが、まるでずっとここにいたかのような落ち着きっぷりに、無駄な抵抗はやめた。大家に確認したらありがたいことに「ネコくらいなら良いわよぉ」とユルい許可をもらったので、この黒い毛玉は我が家の一員、オレの相棒となった。
名前をつけなきゃな、と思いアレコレ考えた結果、風の強い日に転がり込んで来たことにちなんで、ハヤテとした。
「おーい、ハヤテ。お前の名前だぞ、ハヤテ。良い名前だろ?」と眠っているネコに声をかけると、またシッポでピシャリとされるかと思いきや、頭を上げこちらを見てきた。そして、黄色い目でこちらを見据えてニャンとひと鳴きした。
あ、理解したんだな、と悟った。


―――よるのゆめこそ [名付け]


          #65【胸の鼓動】【世界に一つだけ】

9/10/2023, 8:53:18 AM

世界に一つだけ

時間も空間も何もない世界
そこに風が吹く
弱く、強く。

意識、ひとつの意識
ひとつのエネルギー
ひとつの愛

世界をつくる、一つだけのもの

9/10/2023, 8:49:48 AM

貴方が愛してくれる私という存在

//世界に一つだけ

9/10/2023, 8:41:48 AM

世界に一つだけ


何も無い。
趣味も、特技も、特徴も。
だから「友達」は多いけど、「よくいる友達」はほぼいない。

そんな自分に一つだけ。
たった一つでも眩さがあった。
一緒に帰り、一緒に話し、愚痴を言い合った。
互いの恋愛相談にも乗ったし、2人で悔いたりもした。
よくいる友達、仲のいい友達として良好な関係を築いていた。

長期休み、学校に行くことはあれど、
会うことがなくなり話す話題もなくなった。
連絡も辞めてしまった。

そこから休みが開けても話すことは無かった。

本当に何も無い。もう、何も​───。

自分の味方は、自分の世界に一つだけ。
何も無いことを知っている自分だけだった。

9/10/2023, 8:33:49 AM

世界に一つだけの、心臓を持っている君がとても羨ましいと思った。


君の心臓は、ダイヤモンドで出来ている。だから、長生きは出来ないと笑っていた。
それでも、私は君がとても羨ましかった。

中途半端な悲劇では、大層な悲劇には叶わない。
それを私は君で学んだ。私がどれだけ苦しんでいても、ダイヤモンドを抱えた長生きの出来ない、まるで高価な可哀想とさえ言われた君は、常に周りから優しくされていた。
私が例え、大熱を出して寝込んでいたとしても、周りの皆は君の方へ心配を持って行くから、次第に苦しくても目を瞑り耐えるようになった。

私から、周囲の心配を奪ったのは君だった。
だけど、唯一私に心配を与えたのも、また君だった。


君は、優しく美しくとても静かな少女だった。ほんの数十年生きただけの少女だった。
世界に一つだけのダイヤモンドの心臓を持っていただけの、私と何ら変わらぬ少女だった。
悲劇の舞台の主人公に選ばれただけの、可哀想で可愛い少女。
羨ましく、妬ましい。嗚呼、本当にその役が羨ましい。

そんな私を知らぬのか、君は綺麗に笑っていつも言う。


「私がもし、死んでしまったら。君にこの心臓を上げるよ。」


その言葉を聞く度に、私の心臓が、まるでダイヤモンドになって。そしてひび割れたように、ピシリと痛む。




終わりの近くなったあの夏。
殆どがダイヤモンドで埋め尽くされた君の心臓が、そろそろ本格的に宝石になろうとしていたあの夏。君がまた、同じ言葉を吐いた。なんだか、本当に最後の言葉のように聞こえたから、私も最後の返答のように、

「ダイヤモンドの心臓なら、他にもっと、欲しい人がいるんじゃない?世界一の大富豪とかもきっと、大金叩いてでも欲しがるよ」

なんて、ちょっと嫌味を含んだような言い方で返してしまった。少し間違えた、と思ったけれど、言ってしまったことは仕方がない、と言い聞かせ君を見た。そしたら君は少し、目を見開いてそれから、また何時ものように綺麗に笑った。
だから、少しだけ驚いたし、嫌な予感もした。


「あのね。私貴方が、私を羨ましがってること知ってるよ。」

少しの沈黙の後に、君がぽつり零したその言葉に私は全身の血の気が引いていくのが分かった。口が乾き、唾ばかり飲む。手足は冷たくなっていくのに、体は心臓そのものになったかのような熱くなっていくばかりだった。
私の醜い思いが、君に知られていた。その事実は、私には受け入れ難いものだった。確かに、羨んでいた。妬んでいた。けれど、その思いを君には知られたくなかったから。


「貴方は、本当に優しいね。」


床を見続け、黙り込んだ私に何も言わずそのまま君は話し続けた。優しいなんて、1つも当てはまらないような言葉を私に向かって吐き出すから、泣きそうになった。
裏では君を羨み、妬み、可哀想だなんて言う、
「こんな私の、どこが優しいっていうの。」って押し出した声が少し震えていて、それがまた情けなくて泣きそうになった。




「私の心臓は、ダイヤモンド。そして、周りの人達からの私への価値は、きっとそのダイヤモンドでしかなかった。あの人達が心配するのは、私の心臓だけ。私本体になんてちっとも興味無い。きっと、私を宝石を入れる宝石箱か何かだと勘違いしてるのよ。」

馬鹿にしたような顔で笑い、綺麗な黒髪に指を絡ませる君は確かにいつもと変わらぬ少女だったけれど、どこが私の知らない女性でもあった。
私の羨み、妬んだ少女は、私の知らぬ所で必死に戦い自分を受け入れていたのだと、その時初めて知った。


「でもね、貴方は違ったでしょう?私自身を羨み、妬んでいた。私自身を羨ましがった。けれど、決してその事を私には分からせないようにした。」

そう。それが醜い私のしてきたこと。
友達だと何度も思ったこの頭で、思った醜い言葉たち。
未だ口が乾き、唾ばかり飲み込む私に何を言うでもなくただ話し続ける君に対して、積もった数々の悪意。

「私、それが本当に嬉しかったの。心臓を通してだとしても、私自身をちゃんと見てくれたから。宝石箱なんかの、私を。羨み、妬んで、でも、その事を隠し通した!だから、私本当に嬉しかったの。貴方よりも早く死ぬのに、私の気持ちを考えて隠し通した。」

違う、違うよ。
「私は、そんな優しい人じゃない。心の中では、君をもっと、酷く思っていた。醜い私を優しいと思うのは、君の心が優しいからだ。」

ぽろぽろと涙を流しながら、出した言葉は汚く醜い形をしていたと思う。それでも君は、嬉しそうに笑うから、私はますます涙を流した。


「私だって醜いのよ?この位置を欲しがる貴方に気付いてから、周りの心配を独り占めし始めたのもの。あのね、貴方みたいな人は沢山居たわ。でも、隠そうとしたのは貴方だけ。口にしなかったのは貴方だけなの。」
「私だけ、?」
「そう。みーんな、「羨ましい」だとか、「ダイヤモンド売れば金儲けできるし良いね」だなんて、軽々しく口にする。私も生きているってこと忘れたみたいに。
でも、貴方はただ友達のように居てくれた。だから、貴方は優しいのよ。」

電気のつかない部屋の中で、ただ夕日の暖かさのみで照らされた君は、美しかった。綺麗な宝石を入れる宝石箱は、宝石に劣らない美しさを持っていなければならないんだよ、と心の中で思ってしまう位に、とても美しかった。
君が多分とっても綺麗だから、だから世界で一つだけの心臓は君を選んだのだろう。

「君は、綺麗だよ。多分、そのダイヤモンドが無くたって。」

私は君を羨み妬んでいたけれど、それと同時に愛していた。
唯一を持つ、唯一の人だからっていうのも、あるけれどそのダイヤモンドを持っていても決して劣らない美しさがあったから。



「あら、ならただの宝石箱の私を綺麗だと思うのは、貴方の心が綺麗だから、ね?」
なんて、意地悪な顔をして言うから、何故かとても面白くなってしまって2人してくすくすと笑い合った。


その2週間後に、君は眠るように死んでしまった。
残念そうに話す大人達を見て後から知ったのだけれど、どうやら、君が死んだ後に宝石は全て粉々になってしまったらしい。
宝石箱のない宝石は、ただ、行き場をなくし崩れるしか無かったと理解した人は私だけだったから、優越感で満たされてしまった。醜い私、だけれどきっとこんな私でも君は優しい人、と言うのだろう。

世界に一つだけの心臓に選ばれた君。皆にはそう思われてるかもしれないけれど、きっと本当は、世界に一人だけの君に、選ばれた心臓だったのだと思う。







────────
迷走です。
愛というのは、多分人を狂わせるのです。きっと、この物語の2人も狂っていたんだと思います。共依存、とでも言うのでしょうか。だけれど、愛というのは人の数だけ形を成すので。きっとこれはハッピーエンドなのですよ。



心の中は、自由でいていい。けれど、口に出してしまった言葉は二度と戻せない。だからこそ、口に出すか出さないかっていうのは、結構な違いがあるんです。
裏で何を言っていても、私の前の相手だけを信じる。きっと、目の前の相手も全て嘘って訳じゃないと思うので。

心の中までは、他人ではどうにも出来ないんですよ。自分じゃなければ変えられない。だから、放っとくんですよ。他人の心の中まで、関与しない。
だって、しょうがないから。
同じ人間な訳じゃない。全く同じなんてものは存在しない。だから、目の前の相手だけを愛してみるんです。

私も、相手によって見せる自分を変えています。それは、嘘や演技って訳じゃなくて相手と付き合いやすい自分を、自分の中から見せる部分を選んで見せているだけなんです。
どれも全て自分だから。


物語で、「私の心臓を貴方にあげる」なんて言ったのに、最後に粉々になったのは、私側が宝石箱だと自称する彼女を丸ごと愛していたと彼女に伝えたからです。だから、私側が愛した自分のまま、ということです。

9/10/2023, 8:30:15 AM

お題 世界に一つだけ

数えきれないほどの命が共存する中で
その中で今日も私は
どこかの誰かの人生の小さな幸せの一部を
大量生産している
この書類が次へ渡って、渡って
少しずつ大きくなりながら現実味を帯びて
いずれ誰かの小さな幸せになる
そういう私も
どこかの誰かに少しずつ支えてもらっているから
今日も生きていられる

「ただいまー」
「おかえり、今日は少し遅かったね」
「帰りに信号全部引っかかっちゃって」

だけれど、そのどこかのだれか支えだけじゃ
もうどうにも生きていけそうにない自分がいる
これは不特定多数への大量生産のものではなくて
私から貴方へ、日頃から絶え間なく送る
世界にたった一つだけの
“気持ちのこもったプレゼント”

9/10/2023, 8:17:53 AM

世界に一つだけ

私にとって、世界に一つだけのもの。
それは自分の手で描いた絵、自分の思いを綴った文字、自分の口から紡いだ言葉…そんなものだ。
でも、それすらも誰かからの借り物にしかすぎない。
自分で生み出したもの、私にはそう思えない。
いつか、自分で生み出したものが、きっと、私の中での唯一の、世界に一つだけになるのかもしれない。
…そんな日が来るとも思えないけれど。

9/10/2023, 8:17:32 AM

僕らは世界に一つだけだと歌った歌がある。
本当だろうか?
例えば僕が今いなくなったとする。
数日、数週間、長ければ数ヶ月。
そのくらいならば、家族や親しい友人は悲しんでくれるだろう。
思い出してくれるだろう。
でも数年、それ以上の年月が経てば、僕の居た場所はきっと別のもので埋まってる。
僕の代わりができる。
それは仕方のないことだ。
人は、永遠に悲しみ続けられるほど強くない。
でも、代用品で埋められる存在の僕は、本当に世界にたった一つだけの、かけがえのない存在だなんて言えるんだろうか。

9/10/2023, 8:15:55 AM

唯一って嫌いじゃない
でも、好きでもない

特別かもしれない
腫れ物のように扱えば、人はそれをバケモノと呼ぶ

希少かもしれない
原石を磨き続ければ、人はそれを賞賛する

唯一は嫌いじゃない
でも、”唯一”は自身を1人にする




#世界に一つだけ

9/10/2023, 8:15:12 AM

がちゃん、と音がしたので玄関の方へ行くと彼女が帰ってきたところだった。でも、様子がおかしい。
「おかえり、どうしたの。ずぶ濡れじゃん」
「ただいま」
「傘、持ってかなかったの?」
「うん」
彼女の素敵なスーツは頭から足の先まで雨でずぶ濡れだった。僕は急いで洗面所からタオルを取りにいく。ついでに浴室のお湯はりボタンも押した。
「そのままだと風邪引くよ。お風呂湧くまで待つようだから着替えな」
「うん」
ヒールの高い靴を脱いで、彼女は狭い廊下を足取り重く歩いて行った。僅かに見えた彼女の横顔には濡れた髪が張り付いていた。でも果たしてそれは雨なのか。
寝室に消えてゆく彼女の背を見送ると僕はキッチンに行きお湯を沸かした。戸棚からココアを探してそれを作る。甘い香りがふわりと広がる。そこへ着替えた彼女が戻ってきた。頭にタオルを被っているから表情はよく分からない。けれど、浮かない顔をしているのが想像できる。とりあえず、部屋にこもらないでくれて良かったと思う。
「どーぞ」
座る彼女の前にココアを置いた。電気を点けて、雨戸を閉める。外はだいぶ暗くなっていた。夏が終わるとあっという間に日の入り時間が早くなる。
「前、座っても良い?」
「うん」
一応許可を取って、彼女の前の椅子に座る。ようやく見えた顔はやはり泣き腫らした目をしていた。落ち着くから飲みなと促すと、彼女は静かにカップに口をつけた。
「今日ミスしちゃった」
「仕事?」
「うん」
彼女はとてもストイックで、仕事に対する気持ちは常に真っ直ぐだ。それくらい彼女の請け負う仕事はやり甲斐があって、本人も思い入れが強いのだろう。僕の知らない世界で他の仲間にも負けずに活躍する彼女はいつも凄い人だと思っていた。でもその仕事に関して何かミスをしてしまったらしい。成程その涙の正体は悔し涙だったのかと分かった。
「お疲れ様。頑張ってるね、いつも」
僕はただただ、彼女の努力を認めることしか言わなかった。ミスなんて誰でもするよ、とか、そういう日もあるよ、みたいな慰めは彼女にとって逆効果だから。それに出来もしない僕が、そんなことよくあるよみたいな軽口叩くのは違う。彼女の仕事の内容も重圧も僕は知らない。でも、毎日一生懸命頑張ってる姿は誰よりも見てる。極端な話、彼女が居なくても代わりはいるだろうけど、こんなに真剣に思い悩んで涙する彼女は僕が知っている人間の中ではたった1人だけだ。そしてそれはとても格好良いことだとも思った。
「キミの一生懸命なところが僕は好きだよ」
雨で濡れて冷たくなった彼女の頭を撫でた。滅多に弱音を吐かないキミが、唯一自分らしくいられるように。この空間だけはいつでも優しく暖かい場所にしておきたい。世界に1つだけ、キミがキミらしくいられるのがここだよ。
その時、浴室からメロディーが聞こえた。お風呂が沸いたことを知らせる音。
「お風呂沸いたって」
「うん」
「あったまっておいで」
「うん」
「一緒に入る?」
「ううん」
「……そこはさぁ」
流されずにうんとは言わないところがキミらしい。断られたのは悲しいけど、キミらしくいられてるのが確認できたから良しとするか。きっと明日は大丈夫だよ。

9/10/2023, 8:12:55 AM

世界に一つだけ


「世界に一つだけのものって、なんだろう」
 帰り道、隣を歩く親友に問いかける。
 彼は詩を作るのが好きで、美しい言葉でも文学でも、たくさんの引き出しを持っている。そんな彼が知っている言葉を聞きたくて、引っ張り出した問いだった。
「世界に一つだけ…?なんだろう…」
 顎に手を当てて、彼は深く考え込む。
「…世界、とか」
 数分かけて、彼の答えを教えてくれた。
「世界?」
「そう。今僕らがいるこの世界って、これだけなんじゃないかな」
「並行世界の話とか、よく聞くけど」
「でも、それはこことは何かしら違うんだろう?同じじゃない」
 そもそも存在しているのかすら知らないしね。と、彼は付け加えた。
 世界に一つだけしかないものは、世界。確かに、面白い答えだ。
「なにか、不満そうじゃないか?」
 彼がにやりと笑って僕を見る。
「いや…。もっとこう、命とか、人生とかって言われるかと思った」
 むしろそれを僕に説明する彼の言葉の方に、興味があったのに。
「大きな目でみれば、生き物の命も人生も、どれも似たようなものだろう」
 彼は、はは、と笑いながら一蹴してしまった。
「…それこそ、世界からみれば?」
 僕がそう聞き返すと、彼はまた笑った。
「そうだな」
 僕もつられて笑った。

9/10/2023, 8:06:59 AM

世界にひとつだけ
それは 私

世界にひとつだけ
それは あなた

人はみんな
世界にひとつだけ
それぞれの人生を
歩んでいる

その道が
あたたかく
幸せでありますように

9/10/2023, 7:51:36 AM

「世界に一つだけ」

世界に一つだけなのに
ありふれている

同じものはないはずなのに
埋もれてしまう

有り過ぎると
無いも同然になってしまう

9/10/2023, 7:49:14 AM

Theme:世界にひとつだけ

「これ、よかったら貰って」
友人が手作りのストラップを贈ってくれた。
デザインから製作まですべて友人のお手製だ。
世界に同じものは2つとない、私のためだけに創ってくれたもの。

ストラップの飾りには、二人で共有した世界が詰まっていた。
他人から見たら普通のカラフルなマーブル模様だけど、ひとつひとつの色や流線形の模様達が私たちの思い出の象徴だ。


「それじゃあ、私からはこれ」
私は手作りの栞を渡した。
初めて子ども二人だけで遊びに行った、少し遠くの公園で拾った鮮やかな楓の葉。
拾ったときは鮮やかな朱色だったけど、押し葉にしたら鈍い蘇芳色になっていた。
紅葉が引き立つように、薄い青色の和紙を選んでラミネートする。
世界に同じものは2つとない、友人のために創ったもの。

読書が好きな友人のために、紐は平紐にした。
何色もの色を使って組んでいく。
他人から見たら普通の多色の紐だが、一色一色に私は友人と共有した時間を閉じ込めた。


二人の世界を表した贈り物を交換し合い、私たちは別々の道を歩いていく。
世界にひとつしかない、大切な思い出を胸に抱いて。

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