一筋の光』の作文集

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一筋の光』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/6/2023, 7:50:03 AM

「一筋の光が見えた」という言葉をいつか言ってみたい。
なんかかっこいい。
絶望の中、様々な思考を巡らせ、アクションを起こした先に見つかる突破口。
漫画や映画なら、絶対に描きたいシーン。
そのシーンのために考えられる事もある。

失敗したり、何としても成功させないといけないと追い込まれたりした時に見える。
なら、挑戦や失敗は、この一言を言うための布石である。
どんどん挑もう!失敗は多ければ多いほど良い!

そして、僕は言うんだ。
顔を挙げ、ちょっと口角があがり、ドヤ顔になりながら、この一言を。

「一筋の光が見えた」

11/6/2023, 7:44:05 AM

【礼】
1️⃣
開会三分前になりました。
恐れ入りますが、携帯電話の電源をお切りいただくか、マナーモードに設定をお願いいたします。
また、お手元の資料をご確認ください。
白い用紙が□枚 、ピンク色と水色の用紙が□枚ずつございます。
足りない方はいらっしゃいませんか?
(間)
何かありましたら、お近くのスタッフまでお声かけください。
それでは、開会まで(あと2分ほど)もう少々お待ち下さい。
【礼】

2️⃣
【礼】
皆様、おはようございます。

(例1)おだやかな小春日和の中、少しずつ木々の葉が色づく季節となりました。
(例2)爽やかな秋空が美しい季節となりました。
(例3)高く澄みきった青空と、穏やかな陽気に、心も晴れ晴れとする今日この頃です。

本日は、ご多用の中(お足元の悪い中)ご出席いただき、ありがとうございます。
【礼】

ただ今より、スコーレ家庭教育講座を開会いたします。
私は、本日の司会の須藤美也子です。
どうぞよろしくお願いいたします。
【礼】

3️⃣
今日、私たちの生活には、たくさんの情報があふれています。
子育てにおいても、時代の流れにのみこまれることなく、子どもの心をみる目が、必要とされているように感じます。
未来を生きていく子供たちが、のびのびと自信をもって、幸せな人生を歩んでいくためには、親として、どのように関わっていけばよいのでしょうか。

本日は、公益社団法人、スコーレ家庭教育振興協会、伊勢真由美講師に、「のびる子どもに育てたい。関わり方で子どもは変わる」
というテーマで、お話をいただきます。

4️⃣
まず始めに、講師のプロフィールをご紹介いたします。

伊勢講師は、宮崎県ご出身で、一男一女のお母様でいらっしゃいます。
塾講師として6年間働いたご経験をお持ちです。

お子さんが小さかったころは、引っ込み思案で自己主張ができない息子さんを心配し、ご自身の子育てにも自信がなかったそうです。より良い子育てをしたいと、スコーレに入会し、子育てや夫婦のあり方を学習していく中で、息子さんはたくましく、行動力のある青年に成長されました。

2021年、日本家庭教育学会、第36回大会で、研究論文「こどもの自己肯定感を育てる共感の言葉」を、発表されました。
同学会認定の家庭教育士です。

5️⃣
お話の後に、皆様からの質問の時間を設けております。
ぜひお気軽にご質問ください。
なお、主催者以外の方が本講座を、録音、撮影することは、ご遠慮いただきますようお願いいたします。
終了は、11時30分を予定しております。
それでは、伊勢講師、よろしくお願いいたします。
【礼】

6️⃣
伊勢講師、ありがとうございました。
【礼】
皆様、いかがでしたでしょうか。
(⭐️私は□□□という言葉が印象に残りました。)
今日のお話の中で、気づいたこと感じたことを一つでも、ご家庭の中で活かしていただけたら幸いです。

それではこれより、質問の時間とさせていただきます。
日頃の子育てでの疑問や困っていること、また、今日のお話の感想など、何でも構いません。
どなたかいらっしゃいませんか?

(お名前からお願いいたします。)

(⭐️一言でも、ご感想をいただけたらとても嬉しいです。)
どなたかいらっしゃいませんか?

7️⃣
それでは時間がまいりましたので、質問の時間を終了させていただきます。
(⭐️ご質問していただいた方、ありがとうございました。)
(他にも手を挙げていただいた方がいらっしゃいましたが、申し訳ございません。)
この場での質問が難しかった方も、終了後も、ご相談を受け付けておりますので、是非、お気軽にお声かけ下さい。

ここで、講師は退場されます。
伊勢講師、本日は、ありがとうございました。
【礼】

8️⃣
長時間、お疲れ様でした。
いかがでしたでしょうか?
ご感想も含め、アンケート用紙のご記入をお願いしたいと思います。
お手元にアンケート用紙はございますか?
(間)
アンケートは裏面もございます。
今後の参考にさせていただきますので、ご協力、よろしくお願いいたします。
ご記入後も、ご案内がございますので、そのままのお席でお待ち下さい。

9️⃣
ご記入いただけましたでしょうか。
まだ途中の方は、終了後もお時間がございますので、ゆっくりご記入いただければと思います。
ご記入いただいたアンケートは、おかえりの際、会場スタッフにお渡しいただくか、アンケート回収ボックスにお入れください。

🔟
それでは、次回セミナーのお知らせをさせていただきます。
お手元の□色のチラシをご覧ください 。
11月11日、20日、30日 、12月9日、11日、13日に、それぞれのテーマでセミナーがございます。
(⭐️本日よりも、小規模での開催となっております。)
皆様のご参加を、お待ちしております。

また、左下の方に、QR コードがございます。
こちらは、スコーレ武蔵野地区の、公式LINEアカウントになっております。
12月以降のお知らせも随時載せていきますので、ぜひ、ご登録ください。

↓必要❓️
また、本日、個別相談を予約されている方、他にご質問等ある方は、終了後、スタッフまでお声かけ下さい。

なお、保育をご利用の方は、保育室までお迎えをお願いいたします。


それでは、これをもちまして、スコーレ家庭教育講座を閉会いたします。
どうもありがとうございました。
【礼】

11/6/2023, 7:42:46 AM

そのとき、暗闇の中に一筋の光が差した。

「誰かいるのか!!」

タカオの力強い声が聞こえる。

「ここだ!ここにいるぞ!!」

真斗は、声を振り絞って、力の限り叫んだ。

「おう……う……。」

郁弥も、言葉にならないうめき声を発している。

「郁弥、お前も分かるのか?助けが来たんだ!」

【一筋の光】

11/6/2023, 7:18:25 AM

おや珍しい、君の無防備な姿を見つけて、思わず口から漏れた。

静かなリビングに降り注ぐ燦々たる午後の陽。

ソファで転寝している君、読書でもしていたのだろう。

だらんと床に垂れ下がった左手に、文庫本が引っかかっているのが見える。

何時もは凛とした君のあどけない寝顔に心癒されながら、起こさないように、そおっとブランケットを掛けた。

テーマ「一筋の光」

11/6/2023, 7:10:46 AM

芥川龍之介の小説に出てくる『蜘蛛の糸』のように現実にも、一筋の糸が降りてくれば、俺の人生は変わっていたかもしれない……。

今日も未払い分の金を取りに、借金取りが自宅の玄関のチャイムを鳴らしまくる。
三年前に妻に逃げられてから小さなアパートに男一人。寂しく暮らしている。仕事も上手くいかず、生活できる金が底をつきそうになった時、闇金へ手を出してしまったのが全ての終わりだった。

「いるんでしょ? 開けてくださいよー!」
柔らかい声で言ってはいるが、戸を叩く音は凄まじい。近所迷惑だからやめてくれ、と心の中で唱えるもチャイムの音と戸を叩く音は止まなかった。
耳を塞いで時間が過ぎていくのだけ待った。
「開けてくださいー! 居留守するのはやめてくださいー」


もう、限界だ。


俺は台所から刺身包丁を手に持つ。妻がいた頃はよく生の魚を捌いてあげていたものだ。
刺身包丁を手に玄関へ向かう。
「早く出て来いよ!」
闇金の声が悪くなるのを無視し、玄関の鍵を開けた。
「ん? なんだ?」
闇金の視線が玄関から逸れた。俺は刺身包丁を闇金へ突きつけた時、「パパ」と子供の声が耳に入った。
闇金の隣に男の子がいた。妻の顔立ちにそっくりの男の子だ。そして、俺の息子だ。
「あ、あぁ……」
俺は刺身包丁を床に落とした。闇金は床に落ちた刺身包丁を見て顔を真っ青にさせた。
「お、おまっ……!」
「命拾いしましたね」
俺の正気のない声に闇金は、そそくさと逃げて行った。

「パパ」
息子が俺に近寄って来た。俺は両手を広げて抱きしめる体制になる。しかし、現実は惨いものだ。
「アキト!」
妻がやって来た。どうやら息子のアキトは、勝手に俺の家に来たみたいだった。
妻は俺からアキトを奪うように、アキトを抱っこした。
「ミユキ……」
「アキト、ここに来たらダメよ。いいね」
「なんで?」
「なんでもよ」
ミユキは俺の顔を見ずにアパートの階段を降りて行った。
俺は力無く刺身包丁を眺めた。

カンカン、と階段を駆け上がる音が聞こえた。
とうとう俺も豚箱行きか……。さっきの闇金が警察に連絡でもしたのだろう。
「最後に抱っこしたかったなぁ」
しかし、そこに現れたのは警察ではなかった。
「パパ!」
アキトだった。アキトが走ってきて、俺の体も自然と走ってくるアキトへ向かっていた。
「パパ! だっこしてー!」
アキトが小さくジャンプして俺は受け止めた。
「パパ、あのね、はやくおうちにかえってきてね!」
アキトはそれだけ言うと、妻の元へ戻って行った。
俺は年甲斐もなく泣きじゃくった。
日が暮れるまで泣きじゃくったのだ。


芥川龍之介の小説に『蜘蛛の糸』という話しがある。
一筋の糸を垂らし、罪人を引き上げるという話しだ。
蜘蛛の糸の結末は最悪だったけど、俺の結末はまだまだ先のようだ。
俺にも蜘蛛の糸ではない。一筋の光が差し出されたのだ。息子のために生きるという、わずかな光が差し込んだのだ。

11/6/2023, 6:48:55 AM

真っ暗の闇の中差し込む希望

【一筋の光】
ーーー- ̗̀⚠︎ ̖́-ーーー✂

お父さんが嫌いでした。

ある日父さんと話しました。
国語のテストの話でした。
父さんは自分は自己中だから嫌われてしまう。
だから、俺みたいに人の気持ちは分からない。
と突き放してはダメだと言われた

何故か罪悪感が芽生えた

11/6/2023, 6:17:39 AM

一筋の光
私は、今まで、散々間違った道ばかり進んで来た…そう、貴方と出会うまでは…今まで散々間違った道ばかり歩んで来て、もう自分なんか生きてる意味など無いと思っていた…だけど、貴方と言う一筋の光に出会ってしまった…本来なら、結ばれないはずの交わらないはずの光と影…それなのに、私達は、奇跡を紡いで、結ばれた…今まで散々間違った恋愛ばかりしていた私を、貴方は、救い出してくれた…「同棲」「結婚」と言う高い理想に惑わされていた私に、貴方は、「近い将来の同棲」と、「近い将来の結婚」と言う素敵な、そして、私がずっと求めていた目標を叶えてくれようと、一筋の光をくれた…そう、それは、ずっと、私が、求めていた物…それらを貴方は、愛する私の為にとなるべく早く叶えようと一筋の光を差し伸べてくれたんだ…貴方のその温かい眩しい一筋の光に溺れて行く私…そして、遂に、私が求め続けていた、愛する貴方との同棲生活が、間もなくスタートを迎えようとしている…!そう、私達が同棲するまで、残り6日!これから毎日幸せ過ぎる日々が私達を、待ち受けている…ようやく同棲までのカウントダウンが身近に感じ、荷造りまでも、楽しく、幸せに感じてしまう…何だか照れるなぁ…彼も、最近、「同棲」が近付くに連れて、今までより更に、「同棲」を意識し始めたようで、彼は、今までならしなかったはずの行為や、言葉を私に投げかける様になって来て、私は、尚幸せだ。

11/6/2023, 5:54:27 AM

小さい頃に小学校の体育館で映画が観られるという
地元のイベントがよくあった。
初めて観た映画の内容は全く記憶にない。
映写機から出る光の線がキラッキラとあまりにきれいで
後ろばっかり見ていたから。
家に帰ってその話をすると兄に
お前はわざわざホコリを観に行ったのか!
と大笑いされたのを思い出す。

11/6/2023, 5:19:04 AM

『一筋の光』

――それはこの危機的状況を切り抜ける一筋の光だった。


…………あーあ、出たよ。このパターン。
ここまで絶望的に追い詰められ八方ふさがりの中、突如現れた救世主や突発的なひらめきで危機を脱するこのパターン。

せっかく面白い題材でよくできた構成だったのに。たかが〝一筋の光〟だなんて言葉でまとめてしまうのは浅はかすぎる。
そんな首の皮一枚繋がってるだけの状態なんてそうありはしないし、大逆転を起こせる奇跡なんてまずない。なのに、お手軽ハッピーエンドへの舞台装置を簡単に起動させてしまう人の多いことと言ったら。実に勿体ない。

作者に失望した私は本を閉じた。そして次に読む本を探す。

……しかし改めて図書館はいいものだと思う。時間の制限はあるが、好みの本を好きなように探せる。好みの作家に出会えることもある。素晴らしい場所だ。

とは言え、私は好みの作家どころか好みの作品にすら出会ったことがない。

……おそらく、私好みの作品は存在しないのだろう。
誰もがフィクションに希望を抱いており、理想を描いている。非現実な世界くらいは奇跡が起こる優しい世界であって欲しいと願っている。だから、この世の作品は〝一筋の光〟や〝大逆転〟とか〝唯一の希望〟で溢れているのだろう。


私はため息をついた。
好みが見つからない図書館で、今日も一筋の光を探し続けている。


2023/11/05――創作

11/6/2023, 5:17:25 AM

スポットライトを浴びて、前を向いて
振り返らなければ、影は見えない

11/6/2023, 5:06:09 AM

【 一筋の光 】

その日は、いつも通りの1日だった。
強いて言うなら、家族は揃って旅行中というくらい。
ひとり飯が淋しいなんて、実家暮らしのワガママだが、
家族のありがたみを痛感した。

ベッドに入って、意識を手放しかけた時。
激しい揺れに襲われて、起き上がるのもままならない。

木造の年季の入った我が家はあっけなく崩れて、
挟まれている体は痛みを訴えている。
命の終わりは呆気ないものだと、他人事のように思う。

そんな瞼の裏に、明かりを感じた。
微かに、呼ぶ声も聞こえる。

待って!そっちに行きたい!

それだけが、今の自分の拠り所だ。
他には何も考えられない。

たとえ、空へ続く道筋だったとしても…。

11/6/2023, 4:46:23 AM

【一筋の光】
過去投稿だけどこっちの方がテーマに合ってそうなので再投稿

________________________



ただ盲目に
在ると疑わなかった
目の前に広がる世界
たった一点が
歪んで見えた
ただそれだけで
全てがどろけて跡形もなくなった

今の僕には
在るはずのものも何も見えない
物体を反射し眼に届ける
大事なものが存在しない
前かも後ろかも分からぬままただただ進む
なんて大層な言葉で表すのも笑えるくらい
愚かに彷徨い放浪する

ふと
風を感じた
目には見えぬ
素敵な気が
すうっと首を包み
あまりに小さなその肩に
少しずつ
僕の身を纏う気流を移し替える
それは僕じゃなくて
でも僕の足が連れてきた場所

生かす
ただそこに在る影を信じて

11/6/2023, 4:43:15 AM

一筋の光

🤠ヤホー、٩(๑❛ᴗ❛๑)۶〇〇ちゃんは、今、何?してるかにゃ~。ガチョーン
 🥰オジサンは、イケメンで、トレンディで、ナウくて、(・∀・)カワカッコイイスケベなので、あれを🤔していますよぉーん(笑)。🤩(・_・)
 〇〇ちゃんも、今度一緒に、あれをしませんか?ウシシ🤓😀🤣
 σ(^_^) 😎🤤🙂😗🥱自転車に乗るのがスキー、♡♡😕前は、釣りがスキー、♡♡🤑海がスキー、♡♡🤫🙃ウヒョー♡♡♡
🤒その次に、キャワイイJKが大好きダヨーン🤗ウヒョヒョ♡♡♡(๑'ᴗ'๑)
(*_*)(-_-)zzz😴😛 ホンじゃバイビー

51作品
〈オヤジ構文製作アプリ不使用作品〉
ワ・タ・シ・ハ・ニ・ン・ゲ・ン・
デース 徳博🤨🤨🤨🤨🤨🤨
P.S
一部作品の都合上オバサン構文を使用しました。ご了承お願いいたします。

11/6/2023, 4:20:32 AM

2023/11/06 一筋の光

 過敏がちになってしまったのか、足元を照らすような光すら眩しく見える時がある。日光しかり、夜陰の道標である街灯しかり、部屋の電灯しかり、携帯機器の光しかり。酷使を続けてきたからか私の目は些か疲労が溜まりやすく、また解消され辛くなってきたのかもしれない。
 大それた経験もないので、これが私にとっての光だった、という劇的な話もない。どうしようもないことが人生を塞げてきたこともあったが、ただただそうなるであろうという結末に落ち着いてきた。私にとっては光とは現代を生きるに必要なものだが、人生で導かれるように差し込まれたことはない。
 ただ、雨上がりのぼやけた光は好きだ。濡れた地面の香り、濡れた木々の緑の上にある晴れ間を映す水粒、ほのぼのと明けていく空。雲間から漏れる、小さな一瞬にある景色。
 案外、そういう光でいいのかもしれない。そういうのでいいのかもしれない。爆弾低気圧で曇天となってきている空を見てふとそう思った。今日は天気が悪くなる前に早く帰りたいです。

11/6/2023, 4:11:29 AM

一筋の光
ずっと暗闇の中にいた僕にとって、

救いの手を差し伸べてくれた君が、

一筋の光に見えたんだ。

11/6/2023, 4:05:55 AM

「希望って字には望と希って2つのノゾミって字が入ってんだよ。強いだろ?どんだけ望んでんだよって思ったんだけど、それ知ってから希望って字を見るを、あ〜これめちゃくちゃデカい想いが込められてんだなぁって思うようになったんだ」

佐久間先生はたまにこうしてウンチクと感想文が混ざったようなことを言う。特に面白くもつまらなくも無いから、みんな反応したり反応しなかったりするんだけど、今回だけは違った。

「へー、じゃあ俺と望にはクソデカ感情詰まってんだな」

死ね。と斜め後ろに座る希に心の中で吐き捨てた。お前と一緒なんて反吐が出る。

「いい字だよな、希も望も」

今度は皆が同意した。すげー、そうなんだー、お揃いじゃんとニヤつくやつもいる。私はただただ、早く6限終われと、時計を睨んだ。

11/6/2023, 3:55:03 AM

#28『一筋の光』

 澄み渡った空の下、心地よい風が青々とした草原に吹く。彼の動きには一切の無駄が無い。剣は川の如く宙を流れ、そのまま一気に皮を切り肉を割き、勢いよく飛ぶそれは地面を赤黒く染める。
 互いに命のためといっても酷いに違いないはずのこの光景に、なぜ心奪われているのだろう。なんて美しい後ろ姿なのかしら。何があろうとも彼は絶対に守ってくれる。私は無力だけど、ただ1人、安全な場所から見守っていればいい。
 いつも導いてくれるその手で何人殺した?本当はどこへ連れて行くつもりなの?
__なんて、気にならない。戻ってきた彼は私の身を案じて声をかける。怪我なんてするわけないのに。
 父上を裏切ることになっても、母上を悲しませようとも、彼がいればそれでいい。いつか、もっと遠く、私の知らないところまで連れていって…………
 馬の歩くリズムが心地よくて、いつの間にか彼の腕の中で眠ってしまっていたみたい。
 次に目を覚ますと日は既に沈んでいて、1本だけ傾いだ街頭が怪しく明滅していた。

11/6/2023, 3:45:53 AM

一筋の光


あなたのひっそりとした優しさは、
深い穴の底へ届く一筋の光のようだった。
その光を両の手のひらで掬い上げれば、
手のひらは光で満たされて、暖かさが手から全身に伝わっていく。
強い光だけを見つめていれば、気づかなかっただろう。
でも確かに光はここにあって。



#79

11/6/2023, 3:24:57 AM

後部座席のシートの真ん中を贅沢にひとりきりで占領して、前に座る両親の影越しに広い道と夕暮れ空を見るのが好きだった。

 几帳面な母らしく一見きちんと片付けられた部屋にも、意外に多くのものが埃を被って眠っていた。いるもの、いらないもの、と勝手に仕分けて車へ積み込んでいたら、あっという間に午前中が終わった。母の部屋は、残すところローズウッドの重そうなチェストだけである。中身を出さないことには動かなさそうな、がんとした佇まいには、思わずため息が出た。
 手始めに一番下の大きな引き出しをひっぱり出すと、一体いつの間に、というほどの量の紙束とガラクタが丁寧に収納されていた。私の日記帳や絵、図工で作ったらしき謎の粘土の塊、しわくちゃな線のついた折り紙、下手くそに書かれた『希望』の習字。私が上京してから、もう10年は経った。黒歴史になりえそうなものは、ずいぶん前にすべて処分した気でいたのだが。
 そういえば小学生の頃、思いつきでこの引き出しを開けたら、私がサンタクロースへ宛てたはずの手紙が一番上に重ねられているのを見つけた。つい手に取ってしまった後で、隣の家のゆりかちゃんが「サンタさんは、お父さんとお母さんなんだって」「正体に気づいたら、もうプレゼントはもらえなくなるんだよ」と言っていたのを思い出して、慌てて元通りにしまった。私が見た事がバレないだろうか、と数日ドキドキして、そうしていつの間にか忘れてしまった。あの頃から母は、私の思い出をここに溜め込んでいたんだろう。
 なかでも、一際クシャクシャな皺の寄った紙が目に付いた。何度も丸めて、それを丁寧にアイロンをかけて伸ばしたような焼き跡と変な皺のある紙。半分に折り畳まれていたそれを手に取って広げてみると、3枚の作文の原稿用紙だった。
 『ちいさなちいさなわたしのきょうだい』とタイトルのついた作文。すぐ、思い出した。ああ、妹が生まれた時の。
 赤ちゃんがうちに生まれるとわかったのは、私が小学1年生の時だった。この冬に生まれる予定の、母のお腹の中のきょうだいを待ち望む気持ちを描いたこの文は、夏の作文コンクールで初めて奨励賞を取った。待望の姉妹の誕生が、嬉しくて嬉しくて、生まれた日の次の日は、学校の先生にも、隣のクラスにも、その隣のクラスにも、とにかく思いつく人全てに喜びを伝えに行った。両親と、出てきたばかりの妹の顔を見ながら名前を考えた。まだ目がぱっちりとは開かないのを見て、まだこの世が眩しいのかもしれないねと私が言った。両親は、妹を「ひかり」と名付けた。
 いざ一緒に暮らしてみると、ひかりは私が持っていたものを勝手に半分こにしてしまった。いつも飲んでる瓶のオレンジジュースや、朝ご飯のキウイも、お風呂に入る時間、自動車の後部座席も、両親からの眼差しだって。「お姉ちゃん」はあまり楽しくなかった。妹ができたら、一番お気に入りの金平糖のヘアゴムで三つ編みを結ってあげようと思っていたのに、ひかりは私が髪を触ると怒って泣いた。それが許せなくて、悲しくて、自室の額に飾ってあった作文をクシャクシャに丸めて、ゴミ箱に捨てた。そうして1人でお布団の中で泣いた。お姉ちゃんなんて、やめてしまいたかった。ひかりなんて、いなければ良かった。
 用紙をもとの半分に畳んで、引き出しの元の場所に戻す。母はいつこれをゴミ箱から拾って、どんな思いでアイロンを当て、ここへ仕舞ったのだろう。当時のすねた私が、すねたまま、この引き出しの中で大切に保管されている。作文を丸めたあの日の私が、居心地の悪そうな顔でこちらを見ているようだった。

 残された4段の引き出しを全て出し切ったところで、窓の外に第一陣の家具を貸しコンテナへ運びに行っていたひかりが帰ってきたのが見えた。
「もう身体バキバキだよー。あとこれ、運べば良い?」
 入ってくるなり、足元の引き出しをひょいひょいと持ち上げては、次から次へと車へ積んでいく。最後に引き出しのなくなったチェストを積み込んで、ようやく母の部屋はがらんどうになった。もう来週には、リフォームが始まる。歳をとってきた両親のために、断熱材をいれて、扉と段差を極力減らす工事をする。
「パパもママも喜んでたよ。」
空になった部屋を見つめていると、後ろからひかりが声をかけてきた。はい、とチューペットを半分に折って、片方をくれた。
「それなら良かった。」
 ひかりは、母の部屋のローテーブルがあった位置に座りこんだ。正面のまどから西陽が差して、ひかりの目が眩しそうに細くなる。
「私、ここからの景色、好きだったんだよね」
ここでお母さんと私がお絵描きしてて、窓の外でお姉ちゃんがお父さんとがなわとびとかして遊んでる、と空中を指さした。
「ここ、私の特等席。」
 思い返せば、確かにひかりは小さい頃からそこにいることが多かった。私が学校から帰ってきたら、決まってここから手を振ってくれたのを思い出した。
「いい席だね。」
ひかりはにこっと恥ずかしそうにはにかんで、黙って窓の外へ目をやった。幼いあの子のあの目の先に、私もいたことに、じんわり胸に暖かいものが灯る。
「ひかり」
 そう呼ぶと、んー?とこちらを見向きもしないゆるい返事。急にこの時間を閉じ込めたいような気分になって、少しだけ母の気持ちが分かったような気がした。

11/6/2023, 3:17:54 AM

夜空に浮かぶ一筋の光
流れた星は微かに瞬き、流線型を描いて落ちていく。
でも本当は私たちの想像を超える速度で自らを燃やし、当てのない先へと流れているのだ。

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