『ミッドナイト』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
12時になったら魔法が解けてしまう。
今日はあなたに逢えたから、それだけで特別だった。
シンデレラはガラスの靴を落としたけれど、私のヒールはベルト付きで脱げなかった。代わりにかかとの靴擦れが残って、私の足に証拠があっても意味ないじゃないとひとりごちながら、大事に痛みを抱えている。
あと10分。
日付が変われば魔法が解けて、楽しかった今日は終わる。
既読に回数表示がなくて良かった。また会おうねなんてありふれた挨拶で終えたSNSを開いては閉じて、閉じては開いて。それからふと思い立つ。
やっぱり特別ルールにしよう。
太陽の仕掛けた魔法なんて時代遅れよ、令和のシンデレラはゆとり世代なの。
私の今日は私のもの、私が終わりと決めるまで今日は終わらない。
無意味に今日を引き伸ばしながら、また針は明日へと進む。
『ミッドナイト』
ミッドナイトって聞いた時は
本当になんのことかわからなかった……
夜の0時のことなんだね……
知らない単語ってやっぱり沢山あるな…
そんなことを思っていると彼は笑って言った
(まぁ、ミッドナイトってあんまり使わないしな)
うん……
私も使わないな……
足の鎖を外され
自由となった鳥は
愛し方を忘れていた
【Free】
ーーーーーーー✂
「先生またヒール上げましたね、?」
「貴方はまた身長伸びたのね」
「先生、お久しぶりです、」
「...」
「どうしたんですか、そんな小さくなって..」
【いつかまた】
夜泣きする
7000gの怪獣
見透かすような
把握反射
「ミッドナイト」
ミッドナイト
今日は空が澄んでいる。
川沿いを歩くとしんと静まりかえって、乾いた空気が胸を刺す。
都心でも川の上空は星が綺麗に見えるのに気づいた。鳥や虫たちも田舎より多く出会えるように思えるくらいだ。
真夜中に目が覚めて
あるいは眠れなくて
ふとそこにあなたがいるのを
認識した
それは当たり前のようでいて
当たり前じゃなかった
あなたがいなくなってよく分かったというより
あなたがいないことにもう随分なれてしまったから
実感したことだ
頭の中に浮かんだ言葉が消えてゆく
そばにいないからその時に伝えられないですね
でもあのとき過ごした時間や満天の星をみたことは
私の中から消えないです
「ミッドナイト」
「ミッドナイト」
目が覚めた私は、ふと思い浮かんだ言葉を口に出していた。
真夜中の0時を指す言葉。
恐らく誰もが知っている言葉だと推測されるが、この言葉に思い入れがあるのは、その「誰もが」の一部の人達だけではないだろうか。
ぼんやりとした頭の中、空気の乾燥を感じるほど、唇が乾いている。
水を飲もう、と一枚ずつ布団をめくりながら起き上がった。
遠くで救急車のサイレンが聞こえ、次第に小さくなり聞こえなくなっていった。
戸棚からコップを取り、ペットボトルの水をそそぐ。
それを口に運んだ後、ごくり、と私の喉が鳴った。
私の母も、あの夜水を飲みたかっただろうか。
あの日、仕事帰りの電車を待つ中で、母と連絡が取れなくなった、と一通のラインが入った。
母は胆嚢癌を患い、コロナ禍の病院の満床に伴って、比較的健康、と判断され、誰もいない家へ一時退院を余儀なくされていた。
癌を患い、ステージ4で1人で歩くこともままならない、細くなった身体で、テレビで見ていた命の選別にまさか自分の家族が巻き込まれるとは思っていなかった。
母は岩手、私は神奈川と離れて住んでおり、すぐに向かえる距離ではなかった。
幸い、母が最後に心を開いた相手がおり、その人が私に変わって世話をしてくれていた。
毎日来ていた母からのラインも簡単な文章やスタンプ1個、もしくは帰ってこない日も増えてきていた。
私が上京してから、ほぼ毎日連絡をかかすことがなかった母のことを思い出すとそこまで体力も奪われていたのだろう。
母をお世話して
ミッドナイトまで起きてたら明日遅刻しちゃうよ。
もっと時間にルーズな世の中になってよ。
心が時間でがんじがらめだよ。
時よ、止まっちまえ。
今日はやけに目が冴えていた。
きっと昼間に寝過ぎたせいだろう。
少し気分転換のために散歩に行くことにした。雪が数センチ積もった道路を見て、もう冬かと心の中で呟いた。
絵になりそうだ。月と雪いい題材だ。
油絵用の道具を持ってきてよかった。もう少し行った先にある公園にでも寄って絵を描こう。
近所にあるコンビニに差し掛かった辺だろうか、男女の激しく争うような声が聞こえた。
関わりたくないと思った俺は、あえて別の道を行こうと進路を変えようとした。だから俺は足を‥
その時だった。
女の甲高い悲鳴と苦しそうに叫ぶ男の声が辺りに響き渡る。
月下に照らされ、赤黒い液体が男の喉元から噴水の如く散らされていた。
男の周りにあった雪は、赤く綺麗に輝いていた。
女は、気絶したのか声が聞こえなくなっていた。
そして、俺は走っていた。
分からなかった。
俺はなんで走っている?
息が荒くなってきた。風が冷たい。
手がやけに悴む。
口から声が漏れてくる。
一刻も早く現場から立ち去りたかった?
なぜ?
俺は、関係ないだろ。
逃げるように走る意味は無い。
あれ、そういえば。
アノ男。
見たことある。
昔、俺の絵をバカにしたやつだ。
ガンバッテ描いたのにあいつが台無しにシタんだ。
ズタズタに切られて可哀想な俺の傑作。
あいつの仲間も俺のコト。
ハ‥ハハ、アハハハ。
いい絵が描けそうな気がする。
俺は急いでキャンパスを出した。
次の日、とある公園で一枚の油絵が雪の上に置いてあったらしい。
その油絵は、恐ろしいほどに赤黒い。
だけど、とても芸術的で美しい油絵だ。
それは、殴られたように描かれた赤い月だった。
タイトル:ミッドナイト
真夜中の月を見上げる狼の心を持つか冷たい鼻先
#短歌 #書く習慣 #ミッドナイト
今晩は冷えますね。
月に寄り添って、
一杯いかがですか。
星くずの氷も瞬いて、
ミッドナイトに埋もれてみては。
暗い。
辺りはもう人の顔も見えないほど暗かった。
闇に染まった空を見上げる。
「…今から晴れてしまうのが嫌だ。」
また頑張れと強制されるような気がして。
心がちりちりと痛む。
また朝が来る、ということは鮮やかな青いあの大きな空をもう一度、見なければならないことを指していた。
あの顔を見なければならないのと一緒だ。
ならばこのまま、認めずに済むように。
「…………。」
ミッドナイトで祈るように目を閉じた。
_2024.1.26.「ミッドナイト」
あの顔を見たくない。
pkmn。知らなくても読めます。
ミッドナイト、といえばラウンド・アバウト・ミッドナイトでしょうかね。モンク作曲でマイルスがミュートのトランペットで忍び込んでくるやつ。
夜中に聴くと、そこだけ静寂な都会の夜になる。
真夜中ならさらけ出しても良いかい極彩色の爪ま黒い言の葉
〈ミッドナイト〉
アンダーグラウンド
僕はおよそ千人の地底の調査団と共に、地中深くに眠る神秘の石を求めてエレベーターを降りていた。
ガイドもいて、僕はただ早く石を見たくてほとんどガイドの話を聞いていなかったが、注意だけはきちんと聞いた。というのも、エレベーターは地底のとある休憩所のエリアまで降りると次の後続隊のために自動で地上に昇り、再び地上へ戻るには別の通路を歩かなければならないというのだ。しかも、石を盗むような輩の罠として、いくつか分岐点があり、標識は全て嘘で、全て左の通路を通過するということ。それだけは忘れないように、と念をおされた。
エレベーターは到着し、僕らは広い空間に出た。まだここは休憩所のエリアで、そのさらに下へ降りていかなければ、石は見れないのだという。僕はそこで千人の団員たちと衣食住を共にし、次の出発を待っていたときだった。
先に出発した隊が引き返すよう指示を出したのである。どうも水や食糧が石がある場所まで到達するのにもたないらしい。僕は心底がっかりしたが、諦めて次の指示を待つ。すでに、百人くらいの団体が地上へ戻るためエレベーターとは別の通路へと歩みを進めていた。僕もそれに続こうとしたが、ガイドが「あなたはまだ残ってください」と言って、止められた。仕方なく、僕はこの広い空間の中で懐中電灯の灯りをぼんやりと見ていた。
いつの間にか僕は眠っていた。慌てて起きると、千人近くいた団員は僕を含めて十名ほどになっていた。恐らくこれがいちばん最後の隊だろう。僕は慌てて準備していると、懐中電灯のバッテリーを置いてきたことに気付き、仲間に待っていてくれるよう頼むと急いで戻った。
戻ってきてみると、誰もいない。
嫌な汗をかいた。僕はすぐに走って通路に入ったが、中は物音一つしない。誰かいないかと叫んだが、何も応答がなかった。僕はすごく嫌な予感がした。ひたすら走り、例の分岐点まで来た。もちろん、左側へと迷わず進んだが、通路はどんどん狭くなっている気がした。あれ? 間違っていないよな? 僕の心臓はあり得ないくらい激しく震えていた。
やっぱりおかしい。
僕は通路の行き止まりに着いていた。そこには穴が空いており、ロープが垂れ下がっていたのだ。だが、僕はそのロープを降りると、二度と戻って来れないんじゃないかという不安に駆られ、先ほどの分岐点へと引き返そうとした時だった。
チカッ。チカッ。チカッ。
満タンに充電して一週間はもつはずの懐中電灯が点滅し始めたのである。わけが分からず走ろうとすると、僕は思い切り転んだ。その衝撃で水と食糧が入った荷物を穴の中へ落とし、さらに懐中電灯もバッテリーが切れた。
辺りは漆黒の闇。僕はうつ伏せになった状態で痛む右足を引きずりながら、匍匐前進をする形で来た道を戻ろうとした。心臓は苦しいくらい暴れ、冷や汗が全身から流れ、今にも発狂しそうだった。
怖い。
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい。
死にたくない。
このまま僕は死ぬ?
この暗い地中でたった一人で?
人間って水を飲まないと何日もつんだっけ?
確か五日間。
じゃあ五日間死ぬまでこのまま?
そうだ、気が狂えば、楽になるんじゃないか?
でも、恐ろしいほど、僕は冷静だった。
じわりじわりと、死の気配が近づくのを感じる。
僕は、未だに転んだまま顔を地面に伏せていた。
顔を上げれば、もう本当に気が狂うんじゃないかと思ったんだ。
耐えられない。
あと少ししたら、舌を噛み切ろうかと思う。
飲みすぎた。足元がふわふわしている。
「吐かないでくださいね」
私と一緒に飲んでいたはずの先輩は、平然とした顔で肩を貸してくれている。
「はかないれすよー」
右耳に先輩の溜め息が侵入する。常にニコニコしている先輩が溜め息。もしや、失望させてしまっただろうか。
ちょっとだけ顔を先輩の方に向ければ、先輩も私を見ていた。
「仕事の愚痴に付き合うのは構いませんが、あまり無理をしないでくださいよ。こんなに酔っ払うまで飲んで……倒れられても困ります」
「はぁい」
「本当に分かってるんですか」
だって先輩。
ふわふわ。クラクラ。どんどん視界が歪んでいく。返事も上手くできているか分からない。そんな中、カッ、コッ、と何かが外れる音がする。体がバランスを崩して、思わずその場にしゃがみこむ。
「はれ?」
「おっと……ああ、そのまま動かないでください。ヒールが片方脱げています」
先輩が私から離れて、ヒールを片手に戻ってくる。片方の足が持ち上げられるのを認識する前に、私の足にヒールがハマる。
「なんか…………シンデレラみたい」
先輩は顔を上げて、困った顔で笑った。
「靴の持ち主を探す手間が省けて助かります」
さ、行きますよ。私に手を差し伸べた先輩の腕時計が、十二時を指していた。
「まほう、とけなくへよはったれす」
「そうですね。十二時を過ぎてもあなたが一人で帰ったりしませんからね」
ただ、本当に飲みすぎだけはやめてください。冷静に言い放つ先輩に、私は良い子の返事をして笑った。
夜中の11時。
深夜徘徊という名の散歩に出かけた。
ここら辺は町外れの地域で、人はほとんど居ない。
たまに、仕事帰りのスーツを着た人を見るくらい。
どこかへ行く宛てもなく彷徨っていると、
小さな公園に、1人の少女がいるのが薄っすらと見えた。
一瞬、無視しようとしたが、街灯の灯りを頼りに彼女を見ると、服がボロボロなことに気がついた。
それと同時に、服の隙間から見える無数の痣。
普通の人であったら、きっと気味が悪いと思うほど酷い姿だった。
でも僕は、何故かそんな彼女に吸い寄せられるかのように、
気がついたら声をかけていた。
「…どうしたの?」
声をかけてから、急に話しかけたらやばいかも。そんな不安が襲ったが、彼女はこう言った。
「家出してきたの。虐待もいじめも、もう嫌になって。全部投げ出して死んでやろうって思って歩いてたらここに着いたから…」
僕は一瞬、次になんて言っていいか分からなくなった。
そうなんだ。だと軽すぎるだろうし、、、
なんて考えてると、
「…ごめんなさい。こんな話して、忘れてください…。」
僕より2回りほど小さい彼女は、きっと僕よりもたくさん辛い経験をして、助けて欲しかったのだろう。
そう考えたらたまらず、
「…うちに来ませんか?」
そう口にした、君と僕が出会った日。
〖初作品〗
【ミッドナイト】
今日が終わり
明日へと渡る
その一瞬の架け橋
この瞬間は
なぜこんなに寂しいのだろう
真夜中の静けさと共に
過ぎ去る日と
やって来る日
橋の真ん中で
思う
失った
笑顔
匂い
肌の温度
24時間毎にやって来る
寂しさのループ
今夜もまた
深夜の架け橋の真ん中で
ミッドナイト
真夜中
眠りが訪れず、静かに歩いてゆく
木々が風に揺れる音
虫の静かな音色
花々の芳しい香り
全てが私を包み込んでいる
静かなようで騒がしい
騒がしいようで心地いい
そんな時間。
ミッドナイト、街の灯りが穏やかに揺れる。
人々はカフェで会話し、街は静かながらも息づいている。
洗練された店舗の明かりが道を照らし、夜の散歩はシックな雰囲気に包まれる。
街角の音楽が心地よく響き、ミッドナイトは都会のオシャレな息吹を感じさせる。