『ブランコ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ブランコ」
友達と勢いよくこいで、どっちが遠くに飛べるか?
どっちがブランコを高い位置までこげるか?
靴飛ばし、誰が遠くに飛ばせるか?
そんな事やってみんなで競ってたな。
2人で一つのブランコに乗って遊んだこと。
ブランコに乗りながら、おしゃべりしたこと。
友達と遊んだ思い出ばかり。
「ブランコ」、子供の頃の楽しい思い出が蘇ったお題でした。
〝ブランコ〟
童心にかられ、
何故かブランコに乗りたくなってしまった。
自宅より少し遠くに出かけているから、
知り合いも居ないはず。
そう思っていても、なかなか踏み出せない。
深呼吸し、そっとブランコに近づく。
しかし、子供の声が聞こえてきた。
名残惜しいが、なかったことにしよう。
夜の公園で私は一人ブランコを漕いでいた。
錆び付いたブランコがキーキーと音をたてる。
なんでこんな場所にいるんだろう。
あ、思い出した。
友だちにゴロゴロコミックを貸してもらうんだった。
まだかな…ずっと待っている気がする。
ぼーっとしていると、
知らない大人がこちらへ近づいてきた。
その姿にびくっと体がこわばった。
なんでこんなに怯えているんだろう。
その人は私にこう言った。
「もうここにいなくていいんだよ。
あるべきところへおかえり」
…ああ、そうだった。
わたしは大切なことを忘れていた。
それから誰もいない夜の公園で
ブランコがひとりでに動くことはなくなった。
お題「ブランコ」
今日のお題は可愛いね、こういう可愛いお題もあるんだ。
2024/02/01㈭
家のあたり一帯が水道工事中。
東北訛りの警備員さんに
右に行くか左に行くかと尋ねられ
「右に」
と答えると
「工事中だから気をつけてね」って。
「どうもご親切に、ありがとう」と答えた。
「工事しているのは見ればわかる」と心の中で悪態つくより
親切な人だな、と思う方が
心は平穏。
そして警備員さんは東北出身だから、寒いのは平気?
冬の間の出稼ぎの人かな?
家族思いの優しいお父さん。
とか想像したりして。
今日はお昼ご飯を
食べ損ねたけれど
元気に2月を乗り切ろう。
みんなもね。
おやすみ。
ブランコ楽しい
大体みんな小さい頃に乗ってる
楽しいけどその場にたくさん人がいたらすぐ交代しなきゃいけない
もっと遊びたかったのにって思って滑り台に行く
ゆらゆらり
月に腰掛け
夢を見てる
星が降る夜
君を見てる
近くになり
遠くになり
届きそうで
届かなくて
子供のまま
夢を見てた
さようなら
いつかまた
大好きな君
『ブランコ』
私はブランコ。
公園遊具の人気もの。
日差しも麗らかな午前中。
今日も私のもとへ子供がやってきた。
小さな子ね。
幼稚園生くらいかしら。
貴方、私には乗ったことある?
まず、座板に腰をかけて。
そう。上手。
チェーンはしっかり握って頂戴。
でも、繋ぎ目には気を付けて。
貴方の指細いから挟まっちゃいそう。
怪我をされたら私、困ってしまうの。
繋ぎ目じゃないところを持つとよろしくてよ。
ここから先は、貴方の親がいればいいのだけど。
あら、走ってきたわ。
ふふふ、大人を振り切ってやってきてくれたのね。
お母さん、お疲れ様。
この子準備万端よ。
だから、やさしく押してあげてね。
ぶーらん。ぶーらん。
小さな子を乗せて私は揺れる。
小さな子はキャーキャー、
可愛い声を上げて楽しそう。
お空の散歩をしているようでしょう?
後ろに行く時、足を後ろに下げて、前に行く時、足を伸ばすともっと、勢いをつけることができるけど、
それはもっと大きくなってから試してちょうだいね。
たっぷりと楽しんだ子供は上機嫌。
ずっと押し続けていたお母さん、お疲れ様。
また、遊びに来てちょうだいね。
小さな子がお母さんと手を取り合って帰ってしまうと
今度はランドセルを背負った子供がやってきた。
このくらいの年齢の子たちはハラハラしちゃうのよね。
ガッタン漕ぎやら、高いところから飛び降りるとか、思ってもみない遊びをするの。
スリルを求めるお年頃なのかしら。
怪我しないでちょうだいね。
でも、今日の子は何だかいつもの子たちと違う。
俯いて元気がなさそう。
どうしたの?何かあったの?
あぁ。ため息なんてついちゃって。
ちょっと私を漕いでご覧なさいよ。
貴方の抱える問題を解決する事はできないけれど、
もしかしたら少しは気が晴れるかもしれないわよ。
あら?私の思い、伝わったのかしら。
勢いをつけると、グンッと力を込めて漕ぎ始めてくれた。
お上手、お上手。
もっと力を入れて漕いでごらんなさい。
貴方のモヤモヤを晴らしちゃいましょう。
ほら上を見て、今日は青空よ。
清々しい青が貴方を見守っているわ。
大丈夫。貴方は一人じゃない。
一人じゃないのよ。
ランドセルを背負った子は、来たときよりも軽い足取りで私の元を去った。
また、いらっしゃい。
私はここで待っているから。
日が傾き夜がやってきた。
コンビニの袋を片手に
スーツ姿の大人がやってきた。
座板に着くなり、コンビニの袋から缶ビールを取り出す。プシュリと音が鳴った。
ビールを一口飲むなり深いため息。
お仕事お疲れ様。
お疲れのようね。
お酒、零さないようにしてちょうだいね。
私、小さい子も乗せるから。
貴方もお悩みがありそうね。
人って不思議。
小さい時は無邪気なのに、年を取れば取るほど何事かに悩まされて、深いため息ばかりついている。
人生ってそんなに大変なの?
私にはわからないわ。
わからないけれど、
わからないものをわからないなりに受け入れれば
見えてくるものがある。
それこそが大切じゃない。
初めから拒否してしまっては何もわからないまま。
だから、私はどんな人も受け入れたい。
知りたがりなのかしら?
でも、それが私なの。
ねぇ、腰をおろしてばかりでなく
少しは私を漕いでみない?
懐かしい記憶を思い出させてあげる。
それは、小さくとも愛おしい記憶。
今の貴方が忘れてしまった大切な記憶。
貴方が貴方らしくあれるように
貴方に還る手助けをしてあげる。
さあ、私を漕いで?
────────────────────────
私はブランコ。
沢山の時を知る
公園遊具の人気もの。
どんな人も受け入れ、見守るわ。
だって、それが私なのだから。
ブランコ 2/1 (木).
「お隣、いいですか」
素朴というか、飾り気のないというか、暖かいというか。
そんな声で、ふと聞かれた質問に、適当に僕は答える。
「はい。」
はい、うん、わかった、おっけー。これは僕の口癖の数々であり、悪い癖である。
人になにかを聞かれるだとか、お願い、頼み事だとか。そんなことには大抵
こんな言葉を返すのが僕の癖で、大事を任されて徹夜をするのもしばしば。
その事を思い出し、はっとする。ふと隣を見やる。そこには、黒髪ミディアムの少女が
ブランコにゆらりと座っていた。
…なんだ、ただブランコの隣に座っていいか聞いただけか。
僕はほっとして、手の力をふわ、と抜く。そして、彼女の横顔にすこし見惚れた。
特別美人だとか可愛らしい顔立ちというわけではない。…失礼だが。小説などで
よくいる美しい女性はストレートな髪型だったりするが、この少女は毛先や前髪が
若干カールしていて、ふわふわ、と揺れている。恐らく先天的なくせ毛。
僕はその髪にも、きれいな瞳にも、不思議と惹きつけられる。
その少女は、僕に視線を合わせ、こう言った。
「ブランコって、素敵な魅力がありますよねえ」
「…そうですね」
そんな、適当な会話。それが、僕の心が穏やかに、緩やかに癒やされる。
僕は疲れているのかもしれない。僕は彼女と、にこにこと話をし続けていた。
……………
…よし。僕はペンを机に置き、小説を書き上げた。題名は、「ブランコ」である。
前後にゆらゆら
それだけなのに
なんだかちょっと
幸せになれる
公園の人気者は
やっぱりすごいね
#ブランコ
『ブランコ』
「ブランコで大車輪ってできるモンなのかね」
「無理だろ」
「できるぞ」
「は?」
「俺ならできるぞ」
「何言って」
「1、2の、3っ!」
ピロン♪
「ん、LINEきたな。何これ動画?」
『ヤバヤバヤバヤバめっちゃ回ってる!!!』
『回ハッハッハッwwwwwファーwww』
『真顔やめダハハハハハwwww』
『いき………いきできなイッヒッヒッヒwwww』
「いやなんだこれ(困惑)」
ブランコ
ゆら、ゆら、ゆら
世界が揺れる
ゆっくりと繰り返される
ゆら、ゆら、ゆら
空が近くなり
遠くなる
ゆら、ゆら、ゆら
繰り返しているうちに
世界が霞んでいく
忘れたくて揺れていたのに
規則正しい揺れが、音が
悲しさを際立たせていく
揺れるブランコの下
ぽつりと水滴が跡を残した
ブランコ
風を正面に受けながら、自転車のペダルを踏み込む。この道を通るのはあと1回だけだ。私の青春は青かったのだろうか。中学の時より馬鹿をした気がするが、最後の3年間なのだから見逃してほしい。
通学路から少し外れた所に小さめの公園がある。公園といってもブランコと滑り台しかないので、子供たちが遊びにきたりすることもない。存在はなんとなく覚えてはいたが行ったことはない。せっかく思い出したので、自転車からおりて公園に向かって歩き始めた。
やはり老朽化が進んでいるが、まだ乗れないほどではない。ブランコに座りこぎ始める。空が恐ろしいほどに青く、思わず目を逸らしてしまった。
目を逸らした先に、春を知らせるように菜の花が咲いていた。
また、ここに来たいと強く思った。
ブランコ
───薄寒い夕方
ブランコに揺られながら
君が笑ってる顔を思い出すんだ。
僕にとって君は特別で
どうしようもないくらい好きだったんだ。
でも君は友達としか思ってないよね。
分かってるけどこのままは
嫌なんだって思って覚悟を決めた。
帰り道で電車を待ちながら
TikTokを見てる君の肩を叩いて
僕と目が合った時に
「好きだ、付き合ってくれ」
勇気を出して言った。
タイミングが悪かったのか
電車が通って僕の言葉は届かなくて。
もう一度、もう一度言おう。
そう思った時
君のスマホの通知が鳴った。
僕の知らない男と親しそうな内容で
話しているのを見えてしまった。
誰?と聞いても友達だよと君は言う。
僕はとてもそうには思えない、
友達には「愛してる」なんて
言わないはずなんだから。
僕の気持ちが届く前に
失恋したなんて信じたくない。
でも君が幸せそうで苦しい。
好きな人の幸せは僕も嬉しいのに、
嬉しいはずなのに。
いつも君は、子供のような雰囲気を醸し出しているけど、ブランコに乗るとどこか儚い雰囲気を醸し出す。
そのまま消えたりしないでね。
ブランコ
公園の前を通ると、どうしてブランコに乗りたくなるのだろう。もう成人したというのに、小学生が乗っているのを見ると私も一緒に乗りたくなる。近所に、昼はあまり人がいない、いやほとんどいない公園がある。別に悪いことをするわけでもないのに周りを気にして乗ろうか乗らないかひたすら迷う。結局、こんな大人が、と思い乗らないのだが。
私の夢の一つは、ブランコを思い切りこぐことです!笑
中学時代からの友達と公園で語ることがある時に、こげばいいか。笑
案外すぐ叶いそうだ。
300字小説
三日月ブランコ
軽い気持ちで行った心霊スポットで俺は若い母親の幽霊に憑かれた。同じく幽霊になっている娘を見つければ成仏してくれるという。
『あの子はいつも私の帰りを公園のブランコに乗って待っていたの』
今時、どこの公園も危険だとブランコは撤去している。それでも俺は彼女の朧気な記憶を頼りに娘を探した。
ようやく見つけた母娘の住んでいたアパート。が、近くの公園のブランコは数年前に撤去されて無くなっていた。
もう一度、夜に母親と向かう。暗い中、無いはずのブランコを漕ぐ音が響き
『お母さん!』
黄色いブランコから娘が飛び降りて駆けてくる。
『おかえりなさい』
『ただいま』
二人が消える。その向こう西の空に三日月がひっそりと光っていた。
お題「ブランコ」
仕事の帰り道、何を考えたのか、いつもより遠回りして帰った。
道の途中には、小さな公園がある。
ベンチが三つ並んでいて、花壇が公園を囲んでる。今は寒くて何も咲いてないけど、春になると何かの花が咲く。
公園の中心には一台のブランコ。
あれを二人で漕いでいた。あの子に恋をしていた。
二人並んで、きぃきぃと鳴くブランコを、青空に飛び出していきそうなくらいに漕いだ。
久しぶりに腰をかける。ギィ…と鳴くブランコ。私たちが歳をとるように、ブランコも、歳をとるみたいだ。
空を見上げると、藍色の空に、白く瞬く星が散らばっている。
あの時とは違う空。あの時とは違うブランコ。あの時とは違う私。
あいつ、元気かな。まぁ、どこにいっても元気だろ。
そんなふうに昔の記憶を思い出して、空を見上げながら穏やかに笑う。
一つため息。ゆっくり立ち上がる。キリキリ…と、チェーンが擦れる音がする。
このブランコは、来週で取り壊されるそうだ。あいつとの思い出も、これでなくなる。
空から見ていて。ブランコに乗りながら。あの頃のように、笑顔でさ。私も、あとちょっとで、そっちに行くから、その時は、あの頃のように、10年前のように、ブランコに並んで座ろう。
約束だ。そう言って、ブランコの前に立つ。一瞬だけ、笑うあいつがブランコに座っているのが見えたのは、気のせいだと思う。
ブランコ
久しぶりに乗ってみた
子供の頃よく乗っていた時のことを思い出した
あの時に戻れたらな なんてことを考えてみたりしたけど、なんでもないこの瞬間が大切なのかもしれない
「ブランコ」
行くあてもなく歩いて
たどり着いた公園
とりあえず
ブランコをこいでみる
オレンジ色の空が
遠くなったり
近くなったり
″気持ちいいなぁ…″
さっきまで悩んでた事が
どうでも良くなってくる
さぁ、帰ろう!!
夕飯の支度しないとね
もう長いことブランコには乗っていないけど、子供の頃はよく乗っていたな
立ちこぎもしたよ
空に届きそうなくらい思いっきりこいだ
鎖がたわんでガッチャンガッチャンいうくらい
「今手をは離したら死ぬかも」って思いながらガッチャンガッチャンって