ブランコ
───薄寒い夕方
ブランコに揺られながら
君が笑ってる顔を思い出すんだ。
僕にとって君は特別で
どうしようもないくらい好きだったんだ。
でも君は友達としか思ってないよね。
分かってるけどこのままは
嫌なんだって思って覚悟を決めた。
帰り道で電車を待ちながら
TikTokを見てる君の肩を叩いて
僕と目が合った時に
「好きだ、付き合ってくれ」
勇気を出して言った。
タイミングが悪かったのか
電車が通って僕の言葉は届かなくて。
もう一度、もう一度言おう。
そう思った時
君のスマホの通知が鳴った。
僕の知らない男と親しそうな内容で
話しているのを見えてしまった。
誰?と聞いても友達だよと君は言う。
僕はとてもそうには思えない、
友達には「愛してる」なんて
言わないはずなんだから。
僕の気持ちが届く前に
失恋したなんて信じたくない。
でも君が幸せそうで苦しい。
好きな人の幸せは僕も嬉しいのに、
嬉しいはずなのに。
2/1/2024, 12:01:08 PM