『ジャングルジム』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ジャングルジム
空が青い
白い雲がゆっくり流れてる
「だいちゃん待ってー!!」
か細い声で呼ぶ
タクミは身体をよたよたさせて俺の後ろを付いてくる
「タクミは弱っちぃな~ ほら!」と手を握ってまた歩き出す
はにかみながら「ごめんね」と謝るタクミに
「謝るな!今からあれに登るぞ!」
指差した方向を見て
タクミは目をまん丸にして
「ぼ、僕、あんなの登れないよ~」
なんて言ったけど聞こえないふりして走った
目の前のジャングルジムは凄く大きくてちょっと足がブルッと震えたけど誤魔化した
「登るぞ!下見るなよ」そう言って登り始める
怖いと言いながら登るタクミに
もう少し、大丈夫と声を掛け
やっと
てっぺんまで登ると遠くまで見渡せた
隣に居るタクミは広がる景色に
目を輝かせている
風が急に強くなって額に吹き付けた
自慢げな顔で
「ちょっと偉くなった気分になるんだよな( ¯꒳¯ )」
俺が言うと
「うん!」嬉しそうに笑った
タクミは
それからすぐ何も言わずに転校した…
「だいちゃん、ごめんね何も言わずに居なくなって…」
僕は今、ジャングルジムのてっぺんであの時の事を思い出しながら
また謝った…
【ジャングルジム】
子どもの頃の僕は公園行きたい!と暇さえあれば親にたのんで公園へ行っていた。
公園の遊具はどれも好きだったけど1番は?って聞かれると決まってジャングルジムを指差していた。
理由は確か高い所が好きだからとか子どもらしい理由だった。
ある日ジャングルジムに登っていた時足を滑らせて骨折をした事がある。
幸いな事に全治1週間という軽い骨折だった。
でもそれからはしばらく怖くてジャングルジムにはのぼらなかった。
大人になった今久しぶりに友達とジャングルジムに登ってみたら子どもの頃に見た景色とほぼ変わっていなかった。
SF(すこしふしぎ)
300字小説
トンネルの向う側
幼い頃、私のお気に入りの遊び場は、近所の小さな公園のジャングルジムだった。
赤や青、黄色に塗られた鉄の棒の中に短いトンネルがあって、夕刻まで遊んで帰った後、母に
『トンネルをくぐったら、草原で、ライオンがいたの!』
『シロクマさんが泳いでた!』
『大きなお船とペンギンさんがいた!』
得意げに話していたという。
「そういう空想をして遊んでいたってことよね」
狭い場所を通る、日頃とは少し違う体験に、そんな景色を当てはめていたのだろうか。
「お母さ~ん」
実家に里帰り中、あのジャングルジムで遊んだ息子が駆けてくる。
「このジャングルジムすごいよ! トンネルをくぐったら向こうから宇宙人が『こんにちは』って!」
「……えっ?」
お題「ジャングルジム」
『ジャングルジム』
白状します。
休み時間、ジャングルジムで一番下の穴くぐって遊んでました。
もちろん、服とかが汚れないよう、リンボーダンスみたいにくぐってました。
なぜかというと、高い所は魅力的ですが、私は高所恐怖症だからです。
あの『一歩でもずれたら落ちる!』って感じが苦手です。
落ちた後を想像すると余計に怖くなります。
共感できる人、いると思います。
え、居るよね?
懐かしい響きのする
あの角を曲がれば 見えてくる
あなたと追いかけた 雲は流れて
あなたと会った場所へと
長い坂を下ればもうすぐだ
そこにあなたはいるかな?
会えない時間に 遮られた 二人が見上げた
都会の雲 吸い込まれる 夏の風に ふわふわり
さぁここへ 二人であった場所へ
さぁ息を吸い込んで そっと腕を広げて
風の声が響く
音がどこまでも流れて
さらさらと風が靡く
ジャングルジムに君が待ってた
あいつと一緒に見る頂上からの景色が、凄く好きだった。
元々高い所が苦手だったから、一人ではあまり登ることは無かったけれど
あいつが手を握ってくれた時は
一緒登ることが出来たし、
登ったあとの達成感とか...なにより、二人で見る高いところからの景色が凄く好きだった。
その景色を背景に、二人でその日あった事を話したり、笑いあったり...そんな何気ない時間も...
俺は好きだったんだ。
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あれから...数年の月日が流れた。
今では苦手を克服することが出来て、一人で簡単に登ることが出来るようにもなった。
「...だからって...さ...お前がここより高いところに逝く必要なんて...なかったじゃねぇかよ...」
今も昔も..変わらず、そこから見る夕焼けの空は...凄く綺麗だった。
#ジャングルジム
67作目
あの頃は怖くなかった。
高い所も、細い足場も。
でも成長して、
危険を回避できるようになった。
だからもう、登らなくなった。
それは良いことなのか?
/ジャングルジム
遠く、空を行くひこうき雲ひとつ。
ジャングルジムから見上げた、二人の視界は同じだった。
夕暮れ、銭湯、暮れなずむ町々の明かり。
迫ってくる茜空は、カレーの匂いを振りまいて。
ぴーぷー。
豆腐屋のラッパの音は、まだ僕らが郷愁を感じるには若すぎて。
ただ、その音に無性に家に帰りたくなるのを我慢しながら、僕たちは駄菓子のおでんを食べた。
何を隠そう僕は、彼女の幼なじみであり、淡い期待を抱いていた。
彼女は、僕の事をどう思っているのだろうか。
恋、と名付けるにはまだ若すぎる僕たちの恋。
物心もついてない頃。
ただ、彼女の冠をつけたら似合いそうな頭が好きだった。
それを撫でていく大人たちに混じって、僕はその頭を触りたかった。
僕の成長と共にそれは、清潔感のないものになってしまった。
僕の手、汚れっちまったかなしみに。
それが、大人であると同時に、彼女との接点のなくなっていく過程であると、また僕は知っていた。
#3 ジャングルジム
登って、落ちて
挑戦して、失敗して
時に不安で振り返り
高さにひるんで、尚すすむ
今貴方は迷っている
みえない恐怖に怯えている
でも貴方はここまで生きてきた
止まっていい
振り返っていい
空を仰いで
地を叩き
そうして君を突き進め
2023/9/24
ジャングルジムのてっぺんまで登っては
そこへ腰掛けると、風が全身にあたって気持ちいい。
一緒に登った友達は「実は高所恐怖症で…」と途中までだったが、それでも登ってきたことが素直にすごいと思った。
ある程度の高さまでなら大丈夫だよ、とも笑っていたが、もし自分が高所恐怖症であったなら、途中まで登ろう!とチャレンジすらしなかっただろう。
そんなことを思い出した、子どもの頃の話。
何年ぶりかに田舎に帰った
ふと懐かしい公園に向かう
ちょっぴり怖かったけど
ドキドキワクワクして登ったジャングルジム
危ないからと無くなっていた
昔と同じ位置にあったブランコに座ってみる
昔のブランコとは変わっていたが
そこから見る景色は懐かしさもある
時代と共に変わるもの 変わらないもの
流行り 廃り
内心 戸惑いながら
適応しようとする自分
平気そうにみせようとする自分
本当は少し息苦しい
子供の頃の僕なら 今の僕に何て言うだろう
あの頃の幼い僕に 今の僕は何と言えるだろう
~ジャングルジム~
公園で1人
ジャングルジムに乗って
夜空を見る
あぁ、綺麗だな
また明日も見れるかな
ジャングルに1人夜空見る
"ジャングルジム"
夜が明けたばかりの、朝の爽やかな空気を全身に浴びながら散歩をしていると、公園のジャングルジムに目が留まった。子どもの頃よく遊んでいた公園のジャングルジムに似ていて、ふと思い出す。
子どもの頃は、高い所が怖かった。そのジャングルジムは、この公園のジャングルジムよりも高くて、小学校6年生まで登れて半分くらいで頂上なんて、怖くて登れなかった。
中学に上がったばかりの頃だろうか、勇気を出して頂上まで登った。勿論怖かったし、登りきるのに時間もかかってしまったけど、あの時見た頂上の景色は、一生忘れないだろうと思った。実際今でもはっきりと覚えている。日が落ちかけた夕方で、地平線に吸い込まれ始めた夕日の光が綺麗で、今まで見ていた景色よりも高くて目の前が開けた様に輝いていて、とても綺麗で。何より勇気を出して、それまで登れなかった頂上に登れた時の達成感と、この景色を見ているのは自分だけだという優越感もあって、より綺麗に輝いて見えた。
あれ以来怖いと遠ざけていたものも、ちょっとの勇気であの時のような素晴らしい景色が広がると思える様になり、恐怖より好奇心が勝るようになっていった。あの時、怖いと思いながらも勇気を出して登った自分がいたからこそ、今の俺がいる。あの時のような景色をもう一度見る為に、これからも貪欲に進み続ける。
…まぁ今でも恐怖の方が勝つものもあるけど。勇気を出したって無理なものもあるけど。
笑いたきゃ笑え…。
ジャングルジム
それは檻だった。幾人も仲間が囚われ、助けを求めて外へと手を伸ばしている。サツ共は周囲を警戒し、定期的に巡回している。
がサリと後ろの植え込みが鳴った。
「三谷」
「莉乃がやられた」
「くそ、これで何人だ?」
「4人だ。見張りは2人」
「俺が囮になる。その間にお前は莉乃たちを」
「……わかった」
島崎が走り出し、"警察"が動いた。
その隙にすばやく檻へ向かい、"泥棒"に次々とタッチする。
これでゲームは振り出しだ。
声が聞こえる
歌だ。
かすかに聞こえるメロディーに耳を澄ませる。窓の外、上方から聞こえてくるようだった。
聞いたことのない歌だった。明るい調子なのに、どこか切なくなるような。歌詞は異国の言葉のようだった。
窓から身を乗り出しても歌声の主は見つからなかった。扉から外へと回り、建物の上へ上へと視線を巡らす。
一際高い時計台の窓に人影が見えた。長い髪が風に嬲られている。
声が一段と高くなり、やがて空に吸い込まれ消えた。
枠登り
手掛け足掛け
天辺に
天道虫なら
羽ばたけるのに
/お題「ジャングルジム」より
【ジャングルジム】
幼女の相手は疲れる
この初対面の幼女は強引に私をジャングルジムに誘う
幼女は、とうかと名乗った
「お姉ちゃん早く!あはははは!」
とうかは子供らしく大笑いしていて微笑ましくなった
ジャングルジム、懐かしいな
昔はよく妹と遊んだ
あ、とうか早いなぁ 追い付いてやるぞ
私はいつの間にか、とうかと夢中で遊んでいた
子供の頃のように…
「お姉ちゃん、ありがとう!また遊んでくれて」
とうかはそう言うとスキップしながら帰って行った
また?前にとうかと会ったこと、あったかな?
私は記憶を思い返した。
思い当たるとしたら…彼女は透花なのか?
あの無邪気な笑い声、私のお下がりのワンピース
有り得ないが、思い返せば返す程、彼女は透花だ
12年前、ジャングルジムから落ちて亡くなった妹だ
透花は、ただ私と遊びたくて戻ってきたのだ
でも、透花は知ってたのかな
「私が透花を落としたって知ったら殺されてたかな」
知らなかったんだろうな
キーーーッ
「そこのあんた!危ない!!」
___あ、
子供のころ、みんなで高鬼して登ったときの記憶が蘇ってきた。
1番年下でまだチビだったし足も遅かったから、高い所まで登りきれなくてすぐ諦めてばっかりの私を見て先に上に登ってた皆が、
またすぐ諦める〜!なんですぐ諦めるん?!
って言われた。
多分、自分の人生を表してるなって何となくだけどずっと頭の片隅に残ってた言葉。
今もそう。
好きな人が出来ても、コレ面白そうだなって思って始めることも、上手く行かないとすぐ諦めたくなる。
それをどうにかしたいって考えも、今はなくなってきてる。
いつか全てを諦めたとき、
そのとき自分は何を思い浮かべるんだろうって今はよくそれを思う。
― ジャングルジム ―
薄暗くて蒸し暑い
誰もいない公園でジャングルジムに登る
小さく見えていたけど意外と高い
涼しい風が吹いて
ふと空を見ると
醜い私を
肯定するかのように
三日月が光っている
【ジャングルジム】
右側から登る
左側から登る
手前側から登る
向こう側から登る
好きなところから登る
そして天辺で
笑い合おう
〜ジャングルジム〜
小さい頃は、憧れだった。
てっぺんまで上るのが、一種のステータスで。
何度も危ない目にもあった。
怪我をしたことだって、一度や二度じゃなかった。
でも、どうしてか止められなかった。
”ジャングルジム”は、きっと大人への憧れと、厳しさだったんだろうな。
ジャングルジム