『ひなまつり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ひなまつり
「今のお雛様って、パステル調のものもあるんだ。かわいいな」
地元の大型スーパーを家族とぶらついていた私は、
子ども用品売り場に展示されている雛人形に目が止まった。
我が家の雛人形は、赤や橙など色鮮やかな色だったなと思いだす。
だが、ここ数年目に留まる雛人形はピンクやベージュ系などの柔らかなパステルカラーの着物を着たものが増えていた。
「見ているだけでも癒されるね」
「ねー、かわいい」
母とのんびりと語る。
ひなまつりは、いいものだ。
ひな祭りはとても素敵な日
もう春だ
卒業があったり、社会に出る人もいる。
時の流れは早い
私はそう思いながらつぎの一歩の準備をする。
「いいなぁ」
流れていく笹舟を見つめながら、無意識に呟いていた。
たくさんの願いを込めた形代が笹舟に乗って川を流れていく。
その一つに、懐かしい気配を感じた。大好きだった人と守りたかった人の血を継ぐ幼い子の無邪気な願い。吸い寄せられるようにふらふらと、笹舟を追って歩き出す。
幸せでいるのだろう。離れていても暖かな思いが伝わってくる。
「いいなぁ」
繰り返して、その言葉の響きの可笑しさに笑う。
まるで羨んでいるみたいだ。妹の側にいた時、いつも口にしていたことを思い出す。
お姉ちゃんなのだからと母に言われるたびに、何度も反発していた。妹ばかりずるいと駄々をこね、母を困らせていたのも今では大切な思い出だ。
そんなことを思いながら笹舟を追いかけていれば、いつの間にかその笹舟は他と離れてしまっていた。川の流れに乗り、時折逆らうようにふらふらと笹舟は揺れ、浅瀬に乗り上げて止まってしまう。
苦笑して、笹舟を拾い上げる。どこまでも自由な舟に、妹の姿が重なった。
「そういうところはお母さんじゃなくて、お父さんに似たらよかったのに」
妹ではなく先輩に似ていれば、しっかりとしてくれていただろうに。笹舟に対して思うことでもないが、つい考えてしまう。小さく溜息を吐いて、そっと笹舟を拾い上げた。
川の流れに戻してやらねば。形代に移した穢れが戻っていってしまう。
手のかかった妹の、手のかかる子。くすくす笑いながら川下へ移動し、身をかがめた。
「流しちゃうの?」
不意にかけられた言葉に、笹舟を流そうとした手を止め振り返る。どういう意味かと首を傾げれば同じように首を傾げて彼は笹舟を指差した。
「流す前に、読んであげればいいのに」
「読む?」
「だってお手紙だよ?君に宛てて言葉が書いてある」
目を瞬き、笹舟に視線を落とす。逡巡しながらも、そっと形代を取り出した。
雛人形の形をした形代を開き、書かれている文字に目を通す。
――みんなが笑ってくれますように。
まだ拙さが残る文字。
他と変わらない願い事だ。そう思ったが、続く願いに息を呑んだ。
――お母さんのお姉ちゃんが帰ってきますように。みんな待ってるよ。
どこまでも純粋な願い事に、泣きそうになるのを耐えて唇を噛んだ。
「酷いことを子供に書かせるなぁ」
「内緒で書き足したんじゃないかな?両親思いのいい子だね」
「いや、そうじゃなくて」
子供に親の願いを書かせることも気になるが、そうではないと首を振る。
少しだけ頬を膨らませ、不満を露わにして呟いた。
「体がないと帰ってきたと思われないのは、納得がいかない」
ここにいるのに、いないことになっている。気づかれることはないのだから仕方はないが、察するくらいはして欲しい。
ぶつぶつと文句を連ねていけば、彼は耐えきれなかったように吹き出した。
「ふふ。だったら夢枕にでも立てばいいのに。探さないでください。私はここにいますって」
くすくす楽しそうな彼に益々頬を膨らませた。
以前それを試して、全く気づかれずに落ち込んだのを慰めたのは彼だったろうに。
相変わらず彼は意地悪だ。それでいて優しいのだから、本当にたちが悪い。
形代を畳んで笹舟に戻しながら溜息を吐く。川の流れに戻そうとして、ふと思い立ち笹舟を持って立ち上がる。
「穢れを流さないの?」
「折角だから、持ち帰って引き受ける。ちゃんと元気でいてほしいし、厄を引き受けた方が確実だから」
「甘やかすねぇ。気づいてもらえないって怒るくせに」
笑う彼から目を逸らし、流れていく笹舟たちに視線を向けた。
次々と流れていく笹舟の数だけ子供の願いがあり、無病息災を願う親の思いがある。妹と二人で流した雛を思い出しながら、懐かしさに目を細めた。
あの日、妹は雛に何を書いたのだろうか。こっそりと書いた、妹が笑っていてくれますようにという願い事はちゃんと叶っているだろうか。
「そろそろ戻らない?彼岸にはまだ早いよ」
声をかけられ、確かにと頷いた。妹たちの様子は、彼岸の墓参りの時に眺めればいい。
「素直じゃないよね。お盆の時に戻ってあげればいいのに、墓参りにきた時に遠くから見ているだけなんてさ」
「――だって、母さんが泣くんだもの」
思い出して溜息を吐く。数年前に亡くなった母は、生きている時と変わらず盆に戻ってくると近所をうろうろと歩き回るのだ。
あの子は、お姉ちゃんはどこ。戻ってきていないか。どこかで動けなくなって泣いてはいないか。幽鬼のように泣きながら彷徨い歩く姿を見ているのが苦しくて、死んでもなお自分の姿が見えない母が寂しくて、一度戻ったきり盆には帰っていなかった。
「仕方ないよ。後悔に取り込まれて何も見えなくなっているんだから……あの人は君ではなく妹と手を繋ぐことを選んだ。その結果、君は帰れなくなった。その後悔と、長く探し歩いた記憶でいっぱいで、他が入らない状態だからね」
苦笑して彼は近づくと頭を撫でた。そして手を差し出し、笑う。
「ほら、戻ろう?引き受ける穢れの分、ゆっくりと休まないと」
「ん。分かってる」
ふい、と顔を逸らしながら、差し出される手を握る。離れないようにしっかりと繋ぎ、ゆっくりと歩き出す。
「そうだな。折角のひなまつりなんだから、軽くお祝いの真似事をしようか。ごちそうと白酒と……ちょうど梅が咲き誇っているし、花見をしながら楽しもう」
穏やかな声は、まるで慰めているかのように優しく響く。
気恥ずかしさはあるものの、甘やかされるのはとても心地がいい。姉として妹を守らなければと思っていたのがなくなって、ただの子供として優しくされるのが嬉しい。
そんなことを正直に口にする気はないけれど。
「雛壇のないひなまつりなんて、ひなまつりじゃないよ」
「我儘言わないの。今回は折り紙で作ったやつで我慢しなさい」
今回、ということは次回は用意するということだろう。
彼に気づかれないように、必死で浮かぶ笑みを隠す。ありがとうの言葉の代わりに、繋ぐ手に少しだけ力を込めた。
「ありがとうくらい、仕草じゃなくてちゃんと言葉にしてほしいんだけど。にやにやしてるのなんて、とっくに気づいているんだからさ」
溜息と共にぼやく言葉に、耐えきれず声を上げて笑う。
彼は意地悪だけれども、やっぱり優しい人だ。家が分からず彷徨っていた自分を帰してくれた時から知っていることではあるけれど、改めて思う。
「ありがとう」
笑いながら言葉にする。今回のことだけではなく、今までの全ての優しさに対する感謝を改めて口にする。
「どういたしまして」
素っ気なく、彼は言葉を返した。
けれども、その耳は僅かに赤い。それにまた笑いが込み上げる。
「ひなまつり、楽しみだな」
「さっきと言ってることが違うんだけど」
「それはそれ。これはこれ」
こちらを振り返り、呆れたような顔をする彼に笑ってみせる。
そうすれば溜息を吐きながら彼も笑う。
互いに笑いながら手を繋ぎ、歩いていく。
繋いだ手に温もりは感じられない。けれど離されることのない手に何より安心する。
手の中で、かさりと形代が音を立てた。
帰ってきて。そう書かれていたが、本当の意味で帰ることはないだろう。
母とは手を離した。妹のためになら、離してもいいと思った。
けれど彼と手を離すつもりは、この先もきっとないのだから。
20260303 『ひなまつり』
ひなまつり
「3月3日、デートしよ?」
彼に誘われ、待ち合わせ場所に着くと
「じゃ、行こう」
何も言われぬまま、彼に手を引かれる。
「ねえ、どこに行くの?」
どこに連れて行かれるのか、何も知らないのは不安で。けれど、返って来た答えは
「着いてからのお楽しみ」
という言葉と笑顔だけ。
聞いても教えてくれないか。と、おとなしくついていくと、着いた先はホテルだった。
「え?ここ?」
にこにこしながら彼は頷く。ここに何をしに来たのか。疑問が浮かぶ中ホテルの中に入ると、彼に言われるままに着替えをさせられ、連れて行かれたのはレストラン。
「ここ…」
「ここは、大人のひなまつりビュッフェ会場だよ」
「大人のひなまつり?」
「そう。お姫様の姿で、ひなまつりメニューを堪能できるんだ」
「お姫様って…」
ガラじゃないなと苦笑を漏らすと
「俺にとって、キミは大切なお姫様だからね」
ふふっと微笑まれ、顔が熱くなるのを感じるのだった。
仕事が終わり家に帰ると上機嫌で迎えられた。
「おかえり〜」
「ただいま」
それに反射で答えて上機嫌で鼻歌なんて口ずさみながら先に歩く恋人の後ろについて行く。
いつもは玄関先まで迎えに来ないのにどうしたんだろうと考える。
リビングに着くとテーブルの上にはちらし寿司やらお吸い物やら白酒やらひなあられまで美味しそうに並べられてた。
「わぁ…まるでひな祭りみたいだね」
「そうそう。今日はひな祭りだしね」
そう言いながら席に案内される。
豪華に並ぶその料理に驚きながら素直に席に着いた。
「でもあれだね。ひな祭りって女の子のお祭りじゃない?」
「そうだねー」
「俺もお前も関係ないよね?それともイベント事好きだったっけ?」
まだ席に座らず傍らに立つ恋人を見上げながら疑問を投げかける。
「関係あるよ。お前にもおれにも」
にっこりと笑い掛けられるが訳が分からなくてその顔を見つめ返したままでいると
「ひな祭りってさー女の子のお祭りだよね。女の子の」
がっつり後ろから両肩を掴まれて顔を覗き込まれる。
「うん?」
なぜか圧を感じて曖昧に返答してしまう。
「女の子のね。そして」
意味ありげに間を置いてにっこり笑って付け足された。
「厄払い」
その笑みが怖くて無言でいると
「ねぇねぇ。この前SNSでメッセージやり取りしてたオンナだれ?たまたま見えちゃったんだけどさー」
耳元で低く囁かれた。
心なしか肩に掛かる手にも力が込められた気がする。
「あれは会社の業務連絡で大した意味は…」
「コノマエノノミカイタノシカッタデスネー」
答えてる途中で抑揚もない声で遮られて言葉を失う。
「って書いてあったよね?確か」
「それも会社の付き合いで…」
「そう…」
ポツリと呟いて目の前を通過したその指がきれいに並べられたひなあられを一粒摘んで、それから俺の口元に運ばれる。
「ちゃぁんと食べてよね、厄払い」
そのまま口に入れられる。
「浮気は許さないからね」
怒ったように呟いて、そしてそのまま口付けされた。
それを咄嗟に引き寄せて深く口付ける。
こんな可愛い恋人が居るのによそ見なんて誰がするかよ。
でもせっかく用意してくれた事だし美味しくいただくことにしよう。料理も恋人も。
本当に、“今日は楽しいひな祭り”になりそうだ。
素敵なお祭りありがとう。
(ひなまつり)
ひなあられを肴に酒を煽る独身女性32歳
【お題:ひなまつり】
『ひなまつり』
いつもありがとうございます。
アプリを開けませんでした💦
スペースのみです😭
町中が、桃·淡緑·白の如何にもな春色に染まっている。
そこら中の店で流れるのは、三味線やらで演奏された、曲名も知らない和風の曲。
これらの要素により構成されていたのが、雛祭であった。
古そうな店の前に置かれた立派な七段雛は、誰も彼もが澄まし顔をして、凛とその場に佇んでいた。
桃の節句。女の子の健やかな成長を願う日。それが雛祭である。
けれど、僕は、男である僕は、それが妬ましくて妬ましくて、仕方なかった。
色とりどりと吊るし雛も、豪華絢爛とした雛人形達も、全部僕の頭に焼き付いて離れない。
端午の節句の兜より、やわらかい布を纏った雛人形が好きだった。
硬く無骨な柏の葉に包まれた柏餅よりも、可愛らしい色合いで飾られている菱餅の方が好きだった。
生まれる性別を間違えたような僕は、今日も中途半端なまま生きている。
家に帰ると、仏間に雛人形は飾られていなかった。
当然だ。家は男ばかりの家で、祖母や母といった外部の女性を除けば、生まれる子供は皆して男児だった。
憧れを見ることさえままならない現実が、嫌になってくる。だから、家を抜け出した。もう補導されるような時間だったけれど、それでもよかった。やっぱり、もう一目でいいから、あの可愛らしい人形達を見たかった。
真っ暗な中を静かに歩いて、昼間歩いたあの町へ下りる。町はしんと静まり返っていて、和風チックな曲の欠片一つさえ聞こえない。聞こえるのは、古めかしいデザインのネオンを光らせるスナックから漏れる、酔っぱらいが歌うふにゃふにゃのラブソングばかり。
町中にあったはずの雛人形は、誰一人として残される事なく仕舞われてしまっていた。
雛人形を仕舞い忘れると婚期を逃す、なんて言われているせいが大きいのだろうか。
その気持ちも理解できない僕は、根本的に女の子にはなれない。抜け出してきた町の中、すっかり終わった雛祭に取り残された僕は、胸の中に引っかかる黒く淀んだ澱に満たされて、あの可愛らしい春色とは正反対の色に自分が染まっていく、そんな幻覚を見た。
テーマ:ひなまつり
"ひなまつり"
役目終えふざけて影絵になる二人
誰も見てないさんかくしかく
ひな祭り
あー 個人情報だから あまり話せないけど
ひなあられ なのよね 名前 合わせると
そんな どうでもいい話でした
よく、物語で『花言葉』とか、
それが意味する内容が、
ストーリーに華を添えることがある。
『カクテル言葉』というのもある。
例えば、
ブルー・ムーン というカクテルは、
「出来ない相談」「奇跡の予感」
という意味がある。
酒場でしつこい求愛をする相手に、
そっとブルー・ムーンを差し出すとか、
とても大人な雰囲気である。
まあ、意味分かってない相手だと、
「あっ、おごり?ありがと~美味し〜。それでさ〜」
と、自分に気があるから「おごってくれた」と勘違いするかもしれない。
知的な人かどうか、そして、空気を読める人かどうか、知りたければ良い方法かもしれない。
先日、
夜景の見えるオシャレなBARで飲んでいる夢をみた。
青いドレスの美女が、
カウンターの一番奥の席に座っていた。
私はカクテル言葉で、
美女と会話していた。
美女からマスター経由で、
キールというカクテルが私に届く。
「最高のめぐり逢い」「陶酔」
という意味である。
私は美女に、
カシス・ソーダ を返す。
「貴方は魅力的」
そんな、キザッたい大人のやりとりをしばらくしていたのだが、
最後に美女から届いたモノに、
私は驚いた。
「あちらのお客様からです」
とマスターがカウンターから取り出したのは、なんと『とんこつラーメン』だった。
ラーメン言葉なんて知らない。
こどもが小さかったころは
あんなにいろいろと準備をして
笑っていたのに
いまでは
気がついたら
3月4日
それだけ成長したってことかな
時間が過ぎる。変わらないものを見つめている。振り返れば変わっている。そんなあなたを、あと少しだけ見つめていたい
ひなあられめっちゃ好きですね、
毎年本当楽しみにしてます。
なんなら年中売ってくれてもいいんですけど。
ああ、でも、一年に一回という特別感が
あるから美味しく感じるんですかね。
とりあえずめちゃくちゃ好き。
初恋だと言ってもいい。
恋したのは恐らく五歳の頃。
詩的に書くこと思いつかなかったので
ひなあられへのラブレターを。
テーマ:ひなまつり
昨日のひな祭り。
昨日はひな祭り。
お日様も機嫌が良くて暖かい光を送ってくれている。
集まった家族とお菓子を分けあい、お雛様を見ながら春の訪れを感じる。
今年も一緒に桜を見に行きたかったな。
ふと思う。温もりを感じる気候、子どもが元気に家を走り回る賑やかな空間。今日はお雛様だ。
全てが幸せな一日のはずだ。
だけど、横には君がいない。
それだけで、人生の半分を失った気がする。
来年は一緒にお雛様を飾ろうね。
私は咳き込みながら、縁側でぼやいた。
昭和のひなまつり…
緋毛氈の鮮やかな赤、白酒の独特の香り、ひなあられの優しい甘さ。
お雛様の穏やかな表情を見つめながら、家族と過ごす静かで平和な午後。
一つひとつ箱から取り出し、顔に触れないよう丁寧に飾る、あの少し背筋が伸びるような儀式。
今よりも少し家の中が暗くて、だからこそ雛壇の灯明や金の屏風がぼうっと浮き上がって見えた、あの静かな高揚感。
外はまだ少し肌寒いけれど、春の足音が聞こえてくるような、あの独特の平和な昼下がり……。
私だけの美しい記憶
ひな祭りは絶対に忘れない
夜中になった電話
泣きながら走った高速道路
まだ温かかった頬
伝えられなかった言葉
「ごめんね」
「ありがとう」
いつも3月3日は晴れてるよ
さすが晴れ男
娘2人の父が選んだ日
「わぁ、ぼくたちくらいのにんげんがいっぱいだ!」
この部屋に住んでいるこびとたちは、うれしそうに、雛人形のまわりをかけまわっています。
数ヶ月前、この部屋に住む人間たちに、赤ちゃんが産まれました。
名前は、ももちゃん。
今日は、ももちゃんの初めてのひなまつりの日です。
人間たちは、色とりどりのお料理を囲んで、ワイワイと賑やかです。主役のももちゃんは、いろんな人に抱っこされて疲れてしまったようで、今はママの腕の中で安心してすやすや眠っています。
「おひなさまは、うごかないのかなあ。」
こびとたちは、雛人形たちと遊びたくてたまりません。みんなでじ~っと人形の顔を見ていたら、キラキラと人形たちの瞳が輝き始めました。そして、一番上の人形が何かごにょごにょ言っています。それに気づいたこびとのひとりが、その人形の側に駆け寄りました。
刀を脇に携えたその人形は、
「よる…よる…」
と、人間たちに気づかれないように言っています。
どうやら、雛人形たちもこびとたちと遊びたくなってきたようですね!
今夜、人間たちが眠りについた頃、雛人形とこびとたちもひなまつりのパーティーをするのでしょうか🌸
ひなまつり
三人官女の左側の人が好きで、人形遊びの様に遊んで怒られていました。
雛人形をいつから出さなくなっただろうか。ミュージアムや店先で飾ってあるのを見るくらいになった。今は、精巧にできた人形や、調度品の細かい細工を楽しむことができるけれど、小さいころはどのくらい分かっていただろうか。
それよりも、ちらし寿司や、お菓子のほうに心を奪われていただろう。この頃になると、お店に桜の香りが漂う桜餅や、お団子が並ぶ。その香りと優しい色合いに、思わず心がおどる。3月3日は、春の訪れが感じられる桜餅を買って帰った。
「ひなまつり」