はなればなれ』の作文集

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はなればなれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/17/2024, 6:49:57 AM

いつの日かはなればなれになった時君の明日を願えますよう

11/17/2024, 6:41:36 AM

佐藤日々とさんが明日セブンイレブンの後ろのお家の後ろに来てください

11/17/2024, 6:32:55 AM

「はなればなれ」

人は皆、孤独である。生まれてくる時も一人、
死んでゆく時も一人。
はなればなれになっても君をわすれない。

11/17/2024, 6:11:42 AM

何十年かぶりの家族旅行だった。身体は疲れきっていたけどまったく嫌な感じはしなくて、心地よい疲れとはこのことかと納得する。こういう疲れならたまにはいいかもしれない。そう思いながら帰りの飛行機に揺られながら目を閉じた。


 たぶん、これは夢なのだろう。眠る直前まで小さな窓の外をみていたからこんなにもリアルな夢をみているのだ。
 飛行機の翼に何かがしがみついている。高速で雲の中を飛ぶのを楽しむように、鳥のような羽に覆われた手のようなものを広げて風を受け、そして流す。
気味の悪いそれをみていたら、黄色の目がギョロリと私の方を向いた。鳥のように大きくてまん丸な目が、人間の顔に無理やりはめ込まれている。なのに口や鼻は人間のまま。
あまりの光景に目も離せずにいると、それは勢いよく飛行機の翼から機体へと這ってきて小さい窓いっぱいに顔面を押しつけてきた。無感情だった顔が喜色いっぱいに笑う。とても嬉しそうで、幸せそうで、安堵しているように感じた。でも気持ち悪い、すごく気持ち悪い。得体のしれないものに喜ばれる自分の存在すら気持ち悪くなるような、そんな顔。
 これは夢だ、夢でなければいけない。なんで、どうして、こんな夢を。

 ガクン、と大きく機体が揺れた。驚いて目を瞬かせると同時にアナウンスが流れる。もうすぐ着陸するという内容だった。ハ、と短く息を吐き出して、横顔を照らす夕日に気づいた。どうやら雲を抜けたらしい。夕闇と眩しい黄色の光が混ざってとてもきれいだった。そう、夕日はきれいだった。きれいだったんだ。とても、きれいで、きれい。

「…あの子と同じ」

 そういえば、夢の中のあいつも同じ顔してたっけ。
 あの子はもういないのに、変なの。

 

             【題:はなればなれ】

11/17/2024, 6:07:40 AM

マフラーを巻いて、僕たちは、銀杏の葉がちらちらと降る街を歩く。

桃色のマフラーがきみに似合っていてかわいいと思う。

そんなきみは

「はなればなれにならないように。」

と、まるで子供扱いするようなことを言って僕の手を繋いだ。

人が混んでるわけでもなし、ただ手を繋ごうとしただけだと思う。

なんとなくうれしい。

空気が冷たいから、よけいにきみの手の温度がわかりやすく伝わる。
きっと僕の手の温度もきみに伝わっているだろう。

繋いでる手から温度が行き来してる。

ほんとうに僕たちは今、はなればなれじゃないね。




「はなればなれ」

11/17/2024, 5:38:03 AM

「絶対にお迎えに来るからね」

その一言を言った時の母の顔は脳面のようだった。

「本当のお迎えなんてないんだろう」

そのとき私は幼心にそう思った。

これからこの施設という学校のような場所で

どんな暮らしをするのか不安しかなかった。


母とはなればなれになって半年が経った。

今でも思う。

母はこれからもずっと迎えなんかに来ない。

今だから思う。

私はこれからもずっと新しい友達と遊べる。


母とはなればなれになったけど

同じ境遇を経てる友達だからこそ

分かり合えるものがあって

母の心はずっと想像もできないんだ。

11/17/2024, 5:19:01 AM

はなればなれになった。
それが誰とのことなのか、私は知らない。
あの日、遊んでいた幼馴染のことか 
それとも、小学生の時に出来た友だちのことか
中学生の時のそれか、高校の時のクラスメイトか、
部活仲間か、
はたまた、あの頃まで抱いていた理想の親の話しか、先生の話か
私は知らない
だけど、知らないながら、これだけ思い当たる事柄がこれだけあるのだ。
実感はしているのだろう。
あぁ、本当に面倒だ。

11/17/2024, 5:16:44 AM

愛しいお前様

今何処に在りまする

生まれ変わりを信じ

血の涙を流し

手を伸ばして繋いだ誓い

今生も忘れてはおりませぬ

お前様の御魂を探し

幾度と繰返した命

決して途切らせぬように

彷徨い続けて在りまする

どうか どうか どうか

私の目に映えますよう

その御姿 御目見得下さいませ







「はなればなれ」

11/17/2024, 5:15:01 AM

親の仕事の都合で兵庫県のい中の方に住むことになった。

仲の良くて信用出来る親友や、ふざけ合えることが出来る男友達、
思いを寄せていたあいつとも離れ離れ…

「違う学校で新しい友達を作ったらいいでしょ」と母は言う。

そう簡単にできるものじゃない。

でも、私は親の言うことを聞くしか無かった…

11/17/2024, 5:11:36 AM

小学生で転校をしたときは、
当時の友達と二度と会えないんじゃないかと思ったし
実際に数年に1度、親に連れて貰えないと会えなかった。

社会人になった今、
遠くにいる友人や同期には意外と会えることを知った。
それにより顕著になったのは、
距離ではなく気持ちの方が大きいこと。
気持ちがあれば距離は埋められるんだね。

(はなればなれ)

11/17/2024, 5:11:23 AM

アイスコーヒーの氷が鳴った。
氷はもう半分溶けかかっていた。

とある街角の寂れたカフェの喫煙席に、体格の良いふくよかな体に、場違いな高いスーツをピシリと着こなした男が、座っていた。
男は退屈そうに、アイスコーヒーのグラスを傾けて、ぼんやりと氷を覗き込んでいた。

男は、コーヒーに手をつけようとしなかった。
職業柄、依存物の恐ろしさとそれに取り捕まった人の愚かさを知っている男は、自身のプライベートな生活の中では、依存物の類を嫌悪し、遠ざけていた。
それは、ニコチンやアルコールのみならず、砂糖やカフェインといった悪名低い低依存物質も例外ではなかった。

依存物を避ける生活を送っている男の日常では、喫煙席に座ることはおろか、カフェに訪れると言うことも、非日常なイレギュラー的行動であった。

「あの痩せ狐、いったい何処で油を売ってるのでしょうかね」

男は、コーヒーの中の溶けた氷にも辟易して、グラスを置きながら、溜息混じりに毒吐いた。

彼は商売敵の狐顔の男を待っていた。
商売敵…といっても、彼とその男の個人的折り合いが悪いだけで、実際には、同じ穴の狢、ともすれば男の商売が彼の顧客の資金源にもなり得るという、謂わば共同他社のような関係性であった。


さる男は、約束への異常な執着と手段を選ばぬ卑劣さを除けば、欲望に忠実で楽しみを求める、一歩踏み違えれば勢いよく坂を転げ落ちてゆくような、ある種平凡な、人間らしい人間であり、そして、この界隈を寝ぐらとする大抵のステレオタイプの例に漏れず、喫煙者であった。

彼は狐顔の男と会話をするのはあまり好きではなかった。
しかし、かの男とこの男は、恐ろしく因縁が深いらしく、度々顔を合わせ、渋々協力し合うのが常であった。
彼と男は、謂わばはなればなれの関係性であった。
友人でも、完璧な敵でもなく、利害関係で親しくなったと思えば、すぐに別れる、そんなはなればなれの縁。
それが、彼らだった。

だから、親愛さはともかく、彼とかの男の付き合いは、長いものだった。
狐男は、組織の足であったために、この辺の近況情報はかなり握っていた。
その情報目当てに、彼はその男との付き合いを切らずに置いていた。

そして、今日のように、この界隈にちょっと気になる異変があった時には、暇な時間に、男の出そうなところで時間潰しをするのが、彼の習性だった。

いつもはこの時間帯のこの場所なら、すぐに出くわせるはずだった。
煙たいヤニの香りに鼻を顰めながら、男は狐男の身を怪しんだ。

「まさかサツにつけられたのではないでしょうね。あの低脳狐」

彼は、警察及び国家権力が苦手だった。
普通に持ち歩いているものでさえ、法に触れるからであった。
彼は、そういう煩わしい面倒事で騒ぎになるのが嫌いであった。

彼は、手元のグラスを覗いた。
氷はもう殆ど溶け切って、グラスの外側に結露が滴って、洒落たテーブルを濡らしていた。

溜息を一つ吐き、彼は立ち上がった。
「やはり、噂は本当だったのかもしれませんね」

噂というのは、二週間ほど前、この辺りをシマとしていた、取り立てやの細面の男の死体が見つかった、というものだった。
その男は、路地裏で背側の腹部に刃物を突き立てたまま、狐によく似た細い目を瞑り、冷たくなっていたらしい。

ともかく、彼はカフェを出た。
どうやら今度こそ本当にあの狐と私ははなればなれになれたらしい、と思いながら。

秋の風が、大通りを抜けて細い路地の方へ、吹き抜けていた。

11/17/2024, 4:23:04 AM

花やかな陽射しが差し込む、美しい景色。色とりどりの花々が咲き誇り、無邪気なあの子の笑顔がそこにあった。しかし、悲しいことに、あの子は消えてしまった。彼女は生まれ変わり、僕が知るあの子はもう居ない。心にぽっかりと空いた穴、悲しみと寂しさが押し寄せる。

それでも、僕もまた生まれ変わった。新しい命を得たのに、なぜか記憶だけは鮮明に残っている。本当は、あの子のことを忘れたかった。そうすれば、互いに悲しまずに済んだのに。悔しさが胸を締め付け、少々辛い思いを抱えながらも、人生の物語は続いていく。

記憶の中で、あの子の笑顔が輝き続ける。輪廻転生の中で、僕は新たな一歩を踏み出す。悲しみを抱えながらも、未来へと向かう力を見つける。あの子の存在は、決して消えない。彼女の笑顔を胸に、僕は新しい物語を紡いでいくのだ。






11月17日(日曜日)
【テーマ:はなればなれ/愛しかったあの子へ】

11/17/2024, 4:11:12 AM

はなればなれ🥺
またねって、日々誰もが使うあの言葉。その瞬間、「またね」と送り出したとき、言う側、見送る側として後をどこまでも振り返ります。
どんな気持ちで、どんな感じ方で、当たり前が、明日地震で元気だったあの人が罪もないのに離れ離れになってしまった。
あのとき、もっと、あの1秒でも長く見送れば、「またね」を悔いのないように言えば良かったとか、それほど、「またね」や「バイバイ」などは、大切な言葉、私は「またね」を、大ごとに見送る側、言う側として最後まで心を込め、相手がもう振り返っても、見えなくなるまで見送ります。
これがきっと、どんな悲しい別れや遠く行ってしまっても良かったと思え、悔いのないと思えるはなればなれだと思います。

11/17/2024, 4:07:42 AM

「 私の想い 。 」

休日は幸せ。でも平日は戦い。休日は学校に行かなくても怒られない。誰も私を責めて来なくなる。でも平日は、朝の音と共にみんなの足音が下から聞こえる。私はその時間が嫌いだから1人2階でいつも寝ている。でも、あぁほらまた来たよ、階段を登ってくる足音が…この足音がどれほど地獄の始まりの音か…どれほど私にとって辛い音なのか誰も知りはしない。誰にも分からない。
あぁ足音が近づいてくる。もう少しでドアが開く。今日はどんなことを言われるんだろう。今日はどれほど心がえぐられるような言葉を浴びさせられるのだろう。どれだけ死にたいと思う気持ちが強くなってしまうのだろう。どれだけまた親を傷つけてしまうのだろう。
親はいつも朝私の部屋に来て今日も言う。

「学校に行け!!いつまで休んでるの??いつまで部屋に篭るの??布団の中にいるの??早く出ろ!準備しろ!学校に行け!お前はいつも部屋にいて布団の中にいて楽そうな人生でいいな??」

あぁ聞き飽きたいけど聞き飽きることが出来ないこの言葉。私はどれだけこの言葉に泣けばいいのだろう。何をしたらこの言葉を聞かずにすむのだろう。いつまでこの言葉を聞かないと行けないのだろう。私が楽そうな人生?ふざけんな!!辛いよ!!逃げ出したいよ!!毎日のように死にたいって思っている人間が、毎日のように死に方を考えている人間の何処が楽なの??ふざけんな!!私の人生がこれで楽な方なら私は死んじゃった方がいい!!生きていても辛いだけだ!!!こうやって考えてしまうから私は夜眠ることが出来ない。夜はこのことばかり考えて、親にも頼れない私は1人部屋で泣いているんだ!!信用出来る人が居ないから!!親に言ったよ?私の気持ち、1回言ったよ??なのになんで分かってくれないの??なんで??まぁそれはそうだよね、お母さんは違うもん私と、お母さんは昔から周りから人が来るタイプだもんね??私にはそんなことないんだよ!!周りに囲まれてもいつも、いつも!!邪魔される!!あの子は毎日のように私を仲間外れにしてきた!!物を隠してきた、悪口を態々聞こえるように言ってきた!!これは立派な虐めだよ!!こんなの経験してないお母さんには分からないよ!!分かるはずがないよ!どれだけ今自分の娘が傷ついているかなんて分からないよ!!だから相談するのはもうやめた!!あれからお母さんには相談して来なかった!!それは言っても意味が無いから!!言ってもお母さんは私の気持ちなんか考えてない!!お母さんの理想を押し付けないで!!
お母さんと違うんだよ私は!!なんでも言う事を聞くようなお母さんの人形じゃないんだよ!!なんで妹には言わないのに私には言うの??ふざけんなよ!!妹ばっか可愛がりやがって、そうやって言ったらお母さんはこういったんだよ??妹が言う事聞かないからってじゃあ私が言う事聞かなかったらお母さんは何も言ってこないの?違うじゃん、私が言うこと聞かなかったら怒鳴って怒ってくる癖に、なに妹だけ可愛がってんだよ、ふざけんなよ、お母さんなんて大っ嫌いだ。

嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い

お母さんなんか私の前から消えてしまえ!!!!

11/17/2024, 4:00:34 AM

『はなればなれ』

この手を離せばそれで終わり。一緒に旅をしてきた勇者の仲間たちはそれぞれ魔王を倒した英雄と呼ばれる一個人となる。旅の最中に育まれた絆とは別に生まれた勇者への好意は日に日に大きくなっていたけれど、それをどうにもできぬまま平和は訪れ、それぞれの故郷へと帰る日となってしまった。
「今までありがとう」
握手を求められて、それに応じる。
「君のこと、わたし好きだったよ」
手を離さぬままぽつりと零した告白を、勇者は笑って答える。
「うん。僕もあなたのこと好きだよ」
それぞれの故郷に戻れば彼には幼なじみとの婚姻が、わたしには族長との婚姻が待っている。勇者はわたしの手をぐいと引くと、胸に収めた。
「……さようなら」
わたしの言葉を待たずに彼は体を離し、手を解く。転移の魔法は一瞬にして彼を遠くへと運び、行動の意味を問うことを阻んだ。
彼には想い人がいると知っていたから、わたしのことなど見ていないと思っていた。それなのに彼にも旅の最中に生まれた好意があったというのだろうか。
「なんで今なの」
彼からわたしへの最初で最後の接触は心を乱し、故郷へと向かわねばならない足をその場に縫い止めた。わたしには魔法が使えないから追いかけられない。追いかけられたとしても、別れの言葉は告げられ、この手は離れてしまった。
「なんで……、」
わたしが泣いている間に故郷に辿り着いた彼は彼を愛する幼なじみに迎えられていることだろう。今までも想像していたことなのに今は自らの心がひどく傷つく思いだった。

11/17/2024, 3:46:40 AM

(はなればななれ。)🦜

    あのね
      僕が・・・ね
          幼い雀の頃
      お母しゃん、に
          聞いたんだんだよ。🦜
    「もしも、今。お母しゃんと
       はなればななれ。に
         なったら どの位
      僕を探してくれるかって。」🦜

   ✢お母しゃん、は
     ・普通なら2〜3日位で
         諦めるけど
      《翼。》を温めて居る時に。🦜

   ✣[大日如来。]様がね・・・・

   ・《翼。》は将来
      私の神使、に成るから
        宜しく頼む。と
         夢枕に立たれたから、
      はなればななれ、には、
        絶対にしないから
        心配要らないと
           言われたんだね。🦜

    【その時は、僕はその意味が
       解らなかったけれど。】

   ❞今思えば、僕の生まれた理由は、
    生まれる前から決まってたんだね。❝
        (たぶん。)🦜

11/17/2024, 3:46:00 AM

「『刃なれ罵なれ』、暴力なり罵倒なり、みたいな漢字変換を思いついて、最初は妙案と思ったけど、さすがにバイオレンスは書けねぇのよ」
今回も相変わらず、高難度なお題よな。某所在住物書きは天井を見上げてため息ひとつ。

お題の平仮名を漢字に変換して変化球な物語を書くのは、物書きの得意技である。
離ればなれ、葉なれ場なれ、羽なれ馬なれ。
あらゆる変換を、今回も試行した。
なんだ「派慣れ場慣れ」って。

「去年は紅茶の茶っ葉のジャンピングで、葉っぱが水面とポットの底とで……って書いたけどさ」
これのコピペ、しちまっても良いかな。物書きは言った――それだけ「放れ場成れ」を、あるいは「花れ馬鳴れ」を思いつかなかったのだ。

――――――

本来の季節感と今着ている服が、はなればなれ。
脂身食べても胸焼けしなかった過去と少しの鶏皮で轟沈してる今が、はなればなれ。
嘆きと胃薬は多々ありますが、その辺に置いときまして。こんなおはなしをご用意しました。

最近最近のおはなしです。都内某所のおはなしです。そこそこ深めの森の中、不思議な稲荷神社の、
敷地内の一軒家の中庭には、稲荷狐のお父さんが大切に育てている薬草畑、ハーブ庭がありました。
父狐が育てる薬草は、そのほとんどが不思議な薬草、妖狐のお茶、仙狐のハーブにアロマも少々。
都内の病院で漢方医をしているお父さん狐の手と尻尾にかかれば、それらはたちまち人間の、
風邪を治し、ぎっくり腰をやわらげ、悪夢は稲荷寿司フィーバーに早変わり。
心魂の傷や汚れだって、悪霊退散、清めます。

で、その不思議な不思議な稲荷の狐の畑には、
父狐が漢方医として人間と仕事をするにあたり、とっても重要なお花が植えてありまして。
それは名前を、「キツネノ ヨイザマシ アザミ」、狐の酔醒まし薊と言いました。
つまりどれだけお酒を浴びても、このアザミの花を煮出したお茶やシロップさえ摂取しておけば、
たちどころにアルコールを、「アルデヒド」をすっ飛ばして、一切肝臓・腎臓等々傷つけず、狐糖という未知な無害に再構成してくれる秘薬なのでした。
父狐、お酒、弱いのです。

ところでそのアザミ、5株ほど、ピンクのお花と茎が、はなればなれになっておって、
お花の方がどうやら行方不明。
誰かが摘んだようです。

「誰だろう?かかさんかな?」
父狐のお嫁さん、母狐は、酒豪な北国狐の血を引いているので、ぶっちゃけ何杯飲んでも平気です。
「かかさん、キツネノヨイザマシアザミの、はなればなれになった花の方を知らないかい?」

お友達がアザミを欲しがっていたなら、言ってくれれば、丁度シロップのストックがあったのに。
と、いう意味を含めて母狐に聞いてみたところ、
返ってきたのは「私じゃない」の回答。
「末っ子が5個ほど、花を摘んでいましたよ」

どうやら花と茎をはなればなれにしたのは、父狐のお嫁さん、母狐ではなく、
彼等の子供、まだ稲荷の神様から「名前」を頂いていない、末っ子子狐だった模様。
子供が「狐の酔醒まし」に、何の用事でしょう。
「アザミの花がキレイだったから、摘んで遊んで、頭飾りにでもしたのかな?」

酔醒ましのシロップはストックが十分あるけど、
アザミの花もまだまだいっぱい咲いているけど、
何度も何度も、なんども、キツネノヨイザマシアザミの花を摘んで摘んで、遊ばれては、父狐の肝臓がピンチになってしまいます。
なんなら人間の医療従事者と狐の漢方医との飲み会で、アザミのシロップ無しにお酒を飲んでベロンベロンして、酔って狐に戻ってしまったら、
そりゃあ、もう、大騒動です。
狐のお父さんが、SNSに上げられて、コンコン大炎上、あるいは大バズりしてしまいます。
そりゃ困る。こやん。

「あの子は、今どこに?」
「『外』に遊びに行っていますよ」
「そうか。それじゃあ、帰ってきたら『アザミで遊ばないで』と言っておかなければ」

旺盛な好奇心が自分に似たのは嬉しいけれど、
さすがに実害が出てしまっては、困るなぁ。
コンコン父狐、他に子狐がイタズラしたところが無いか、薬草畑を見回ります。
「あの子が大きくなったら、あの子も酔醒ましシロップのお世話になるのかなぁ」
どうだろうなぁ、意外とかかさんの血を継いで、酒豪かな。あーだこーだー、こやこや。
コンコン父狐、ぐるっと薬草畑を散歩して、子狐が帰って来るのを待っておったとさ。

11/17/2024, 3:41:49 AM

はなればなれになるなんて、これっぽっちも考えていなかったあの頃。
その頃のあなたのことを思い返そうとしても、脳裏に浮かぶ笑顔は霞みがかったように朧気で。
どうしてもっと一瞬一瞬を大事にできなかったのだろう。どうしてなにもかもを目に、心に焼き付けなかったのだろう。
後悔ばかりが胸に刺さるけれど、きっと、先のことなど考えずに笑っていたからこそ、あの頃は輝いていたのだと、本当はわかっているんだ。
11月16日 はなればなれ

11/17/2024, 3:34:25 AM

離れ離れ

「話って何?」
「ごめん、俺たち別れよう」
彼に突然そう言われた。
「え、なんで・・・?私別れたくない!」
彼にそう必死に訴えたけど・・・
「ごめんね。嫌いになった訳じゃないんだけど、俺
君からの愛情が湧かなくなったんだ。」と彼に
そう言われた。それを聞いた瞬間、「ああ、本当に
私たちは終わったんだな」とそう感じた。
「・・・わかった。今までありがとう。」
私はそう告げてその場を去った。
そして次の日、彼のお母さんから電話が来た。
「もしもし、どうされましたか?」
「あのね・・・あの子昨日亡くなったの・・・」
「・・・え?」
彼のお母さんから、衝撃なことを言われた。
彼が亡くなったというのだ。
「え?どういうことですか?」
私は信じられなかった。
そこから彼のお母さんの話を聞いたところによると、
彼は病気を患っていたらしい。
それも様態は重く、長くは生きられない。持って半年
だと医者に言われたらしい。
私達が別れ日、その日は入院をする日だった。
入院をしたのは良かったものの、その日の夜に
様態は悪化してしまい、翌日に亡くなってしまった。
「あの子は、亡くなるまであなたの話をしていたわ。とても可愛くて勇敢で自慢の彼女だって」
「そうですか・・・」
別れを切り出したのは、彼なりの私に対する
優しさだったのだ。
「あの子ね、あなたに遺書を書いているから
読んで欲しいわ。」と彼のお母さんに言われた。
「・・・私に?わかりました。」
「今日とか明日は、お通夜とかでバタバタしてるから
渡せないけれど、明後日来てくれるかしら?」
「わかりました・・・」
そして、翌々日
ピンポーン。
私は、彼の家のインターホンを押した。
「いらっしゃい、さあ上がって。」
「お邪魔します・・・」
そして、仏壇に案内された。
その仏壇に、彼の遺影が置いてあった。
信じられなかったけど、本当に亡くなったんだと
実感が沸いた。
「これ、あなたに渡して欲しいって」
そう言われて彼のお母さんが遺書を渡してくれた。
私は彼の書いた遺書を読んだ。
「愛する君へ。 」
「この手紙を読んでいるという事は、
俺はこの世にはいないでしょう。
いきなり別れを告げてしまってごめんね。
ずっと話してなかったんだけど、実は俺病気を
患っているんだ。しかも、結構深刻な状態。
このこと伝えたら君は悲しんでしまうし、自分を犠牲にして俺の事を付きっきりで色々してくれるでしょ?そんなことさせたくなかったので、別れを告げました。俺はあの時、「愛情が湧かなくなった」と言ったけど、本当はそんなこと全くないんだよ。今でも俺は
君のことを愛しています。そして俺のことは忘れて、他の人と幸せになってください。そして最後に
この世界の誰よりも君のことを一番愛しています。
君のことを愛する者より。」
私は読んでるうちに涙かポロポロ出てきた。
彼は最後の最期までは私の事を想って、そして私の
幸せを1番に願ってくれていた。
それがものすごく嬉しくて、涙が出た。
そして、私は一言こういった。
「昔も今も、愛しているのはあなただけだよ。」
私は彼の仏壇に手を合わせ、彼の家を出た。
私たちは離れ離れになってしまったけれど、
「心」で繋がっていると、そう思えた。

fin

11/17/2024, 3:25:53 AM

目を覚ますとそこにはロブスがいた。どうやら瀕死のとこれを見つけ手当てしてくれたらしい。安堵と嬉しさで涙が溢れる。「何も泣くこたぁねぇ。確かにお前が生きてるのは奇跡かもしれねぇが、俺が生きてるのは当然だろ」あぁロブスは変わらない。そばにいるだけで元気が出る。仲間がいるというのはこんなにも心強いものなのか。

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