『ないものねだり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私達人間ははいつもないものねだりをする。
地位
名誉
賞賛
お金
愛情
今の現状に満足していないからだ。
だが、本当に手にしたいのか?
手にした後は?
満足するのか?
いや、多分しないだろう。
また、ないものねだりをするんだろう。
欲というものは常につきまとい離れない。
だが、多くのものを欲するという事はまた、多くのものを捨て去らなければならないのと同じことだ。
欲望が強ければ強いほど人は良くにも悪くにも変わっていってしまう生き物だ。
だから、見極めなければならない。
そんな目を養わなければならない。
本当に自分にとってこれが本当に必要なのかを。
もしかしたら、気づいていないかもしれないがもう自分が欲しいものは手に入れているかもしれないということを。
【ないものねだり】
お題「ないものねだり」
一目惚れだった、いつも遅刻してくるお前を叱るのは俺の役目だった。
それは心を入れ替えて真面目に仕事するようになっても変わらなかった、お前に近くにいるのは俺だったはずなのに。
気づかなければよかった。
普段から鈍い、鈍いと周りに言われていたのに気づいてしまった。
あいつが話しかけると少し上擦る声、少し赤く染まる頬、俺に向けられる事ない恋する表情。
苦しい、憎い、羨ましいが駆け抜ける、また奪われたと感じてしまう。
今日はついに交際し始めた事を報告してきた。
もう耐えられなかった、誰もいないこの場所で無いものねだりのこの恋を殺そう。
「俺ずっと...ーーの事好きだった」
彼は気づかない、後ろに彼のことを好きで同じように無いものねだりの恋を殺しにきた人がいる事を...
ーーのところは好きな名前で考えてください
ないものねだりして満足した?
あれもない、これもない、て嘆いていれば慰めてもらえるとでも思った?
残念ながら、この世の中そんな優しくできていないんだよ。
ないなら、ないなりのやり方で進むしかないんだよ。
体力がないならに瞬発力を、頭脳がないなら経験を、そうやって戦っていくんだよ。
ないものねだりは、いつでもできる。
なら、今やれる事をやりなよ。
吉野家にキングサイズがないなら、自分で大盛りを3つ頼むんだよ。
私には
一番ほしい
ものはなに?
さすがこれは
貴方の恋だ
〘ないもののねだり〙
ねだるな(テーマ ないものねだり)
「ないものねだり」は何が問題か。
自分にないものを求めるのは人の常。
「できないことをできることにしたい」というのは多くの人が求めること。
しかし、「ないものねだり」の「ないもの」とは、存在しないものを指す。
つまり、「できないことをできるようにする」のは、この場合無理なのだ。
さらに、『ねだる』。
自分で努力するのではなく、他人に要求する。
無理なことであっても、自分が黙って努力する分には、特に人に迷惑も掛けない。努力によって得られるものもあるだろう。
錬金術の研究が、科学発展の基礎となったように。
しかし、他人に要求すると、要求された人は実現のために努力することになる。あるいは、断る労力をかけることになる。
世の中にいらぬ摩擦を生むのである。
秦の始皇帝は存在しない『不老不死の薬』を求め、臣下はさぞ困ったろう。
そして、徐福に詐欺られるのである。
かように、ないものねだりとは、『自分の愚かさを他人に強烈に教え込む』ことになる。
「私は実現できないことを判断できず、人にやらせようとする愚か者です」と大声で言っているのと同じだから。
関係ないが、『ねだる』と『ゆする』は同じ『強請る』と書く。
「ねだる」とは、そもそもいい意味ではない。
また、『足るを知る』という言葉があるように、限度のない要求は嫌われるし、身の丈を超えると破滅する。
まとめると、ないものをほしがることは成長の原動力になることもあるし、自分でやる分には迷惑もかけないので否定しないが、他人にねだらず自分で手に入れよう。
また、ほしがることも限度を超えると、金銭的にも人間関係的にもうまくいかなくなるので、ほどほどにしましょう。
(※二次創作)(ないものねだり)
イリスの髪はさらさらで艶めいていて、とても綺麗だ。だがそれは毎日時間をたっぷりと掛けて手入れをしているから維持できるものだと、牧場主エイジはもう知っていた。
赤土のオアシスで出会ったこの美しい人を、縁あって自分の牧場に連れてきて季節がひとつ。たくさんの人々に祝福されて、それから、……。
「エイジったら、顔がにやけているわ」
「イリスさんみたいな綺麗な人をお嫁さんにもらえたんだもん、そりゃあ、顔もでっろでろのどっろどろだよ」
「あら、それじゃまるで私の顔にしか用事がないみたい」
「まさか!イリスさんが男でも、僕は青い羽根を渡していたさ」
イリスは声を出さずに静かに笑う。小さく揺れる肩の代わりに、絹糸のような髪がさらりと揺れた。結婚する前は、ずっと結い上げてあったから、こんなに真っ直ぐで尊いものだとは知らなかった。
エイジは椅子に腰掛けたイリスの後ろに行く。ひとこと断ってから、既に下処理の済んだ髪をそっと一房手に取る。エイジの役割は、この状態の髪に櫛を滑らせること。そしてゆるい三つ編みにすること。結婚してから始まった、至高の日課だ。
「子供の頃は、この真っ直ぐな髪のこと、嫌いだったわ」
イリスは話し始める。
「なんで?こんなにいいのに」
エイジの言葉に、イリスは微笑んだ。
「よくある話よ。ふわふわの髪が羨ましくって。何度か、パーマを試したこともあるけど……上手くいかなくて、結局今のかたちに落ち着いた」
でも、とイリスは夫を振り向く。
「あなたがこんなに気に入ってくれるなら、よかったわ」
ちょうどそのとき、三つ編みが終わった。きつすぎず、でも解けない程度に。最初はこれが難しかったのだが、今は慣れたものだ。イリス自身が軽く触れて成果を確かめれば、あとはベッドに入るだけ。
「ああ、幸せだなぁ」
エイジの本音に、イリスはしっかりと頷いた。
かこめかこめば 檻の中
嘆き嘆いて 幾星霜
妬心積もりて ないものねだり
その清らかさに醜く写る
水晶のよう 宵闇のよう
紅差す唇が愛らしか
妬心に狂って ないものねだり
その優しさに醜く写る
お題【ないものねだり】
タイトル【泥沼】
「よくぞ、参った勇者よ」
王の大きな声が響き渡る。
ここは玉座の間、王が来客に会うための場所である。
そして王の前でひざまずく若者こそ、王の客であり、勇者の子孫である。
だが若者は、王の客とみなすにはみすぼらしい格好であった。
この服は、若者が用意できる一番良い服ではあったが、明らかに場違いだった。
だがそんな若者にも、王は笑顔で迎え入れた。
もっとも内心ではどう思っているかは分からない。
というのも王以外の側近や大臣、衛兵に至るまで、全員が冷たい表情をしていたからだ。
何かを達観したかのような、冷たい表情だった。
若者はこの場の雰囲気に圧倒され、委縮していた。
「顔をあげよ」
「はい、陛下」
王の声で、若者はうつむいた顔を上げ、緊張した面持ちで王を見る。
「今我が国は未曽有《みぞう》の危機に瀕しておるのは知っておるな?
魔王が復活し、奴が率いる魔王軍が我が国を攻めておるからだ」
「はい、存じております。陛下」
「うむ、そこでおぬしを呼んだのは他でもない。
その魔王を退治してもらいたいのだ」
その言葉に若者は表情をこわばらせる。
「もちろん、我が国の軍隊を動員し、魔王を抹殺したいのは山々であるが、魔王軍の対応で手がいっぱいなのだ……
なので、わが軍が魔王軍を抑えている間、お主に魔王を倒してもらいたい」
「不躾ながら……私にはやり切る自信がありません」
「うむ、分かっておる。もちろん、魔王の討伐をするための援助をしよう。
これ、例の物を持て」
王が手を叩くと、奥の扉から箱を持った男が若者に歩み寄る。
「これが国からの援助じゃ。
今は戦時下のため、渡せるものは少ないが、受け取るがいい」
「ありがとうございます。陛下」
若者は王に礼を述べ、渡された箱の中身を空ける。
若者は箱を覗いた瞬間、目をカッと見開き、信じられないような目で王を見た。
「陛下、これは……」
「うむ、50Gじゃ。少ないが、これを元手に魔王を倒してくれ」
その言葉を聞いた若者は逡巡した後、王をまっすぐ見て尋ね。
「恐れながら陛下。さすがにこれでは足りません。お金をもっと下さるか、強力な武器か防具をください」
若者の不遜ともいえる言葉に対し、王は気にした様子もなくことなく答える。
「お主の言いたいことは分かる。
だが先ほど言ったように我が国は戦時下。
お主に渡せるものはそれぐらいしかないのだよ」
「ですが――」
「残念ながら、これ以上は渡せない。
これ以上を望んでも、ないものねだりというヤツじゃ」
王の答えを聞いた若者は迷った表情になり、何かを言いたげな様子だったが、結局何も言わなかった。
「ありがとうございます、陛下。必ずや魔王を倒して見せます」
「うむ、期待しておるぞ」
勇者は恭しく礼をし、玉座の間から退室する。
若者がいなくなった瞬間、王を除く全員が一様に落胆した
誰も言葉を発しなかったが、心中で誰もが「今日も駄目だったか」「そりゃそうだよな」「ケチすぎる」と思っていた。
そう、この場の誰もが確信していた。
あんな端金では、誰も魔王の討伐には赴かないと……
王は一人、先ほどの笑顔とはうって変わり、怒りの表情だった
「ふうむ、アレは期待できんな。
全く最近の若者は……
たとえ50Gでも国を救って見せるという気概のあるものはいないのだろうか?」
王のそばで控えていた大臣が『王様』と声をかける。
王が振り向くと、大臣は困り果てた顔で、諫めるように言葉を続ける。
「さすがにもっとお金を出しませんと……
それは、ないものねだりと言う物です」
いいなぁ、と私は彼女に言った。
大きく広がる白い翼は、羽の一筋すら美しい。
ちょうだいよ、と私は彼女に言った。
空の果て迄飛べる翼であれば。
あげられないわ、と彼女は私に言った。
透き通る脚で尚目線を合わせて。
生きたかったのでしょう、と私は彼女に言った。
生きたかったよ、と彼女は私に言った。
死にたかったのに、と私は彼女に言った。
知っているわ、と彼女は私に言った。
それじゃあ逆で良かったじゃない、と私は。
いいえ間違えないで、と彼女は。
「わたし、あなたとふたりでいきたかったの」
<ないものねだり>
ないものねだり
冷たい風がトンネルを通り抜け、私の髪を撫でる様に過ぎ去っていったと同時に私の背筋が凍りついた。
後ろを見てはいけないと本能で感じる。
来た。ないものねだりが。
全力疾走でこの場を去りたいが、無理だろう。一歩でも動いたら腰が抜けて倒れ込んでしまいそうなのだ。
浅く呼吸を繰り返しながら、恐怖が過ぎるの待った。
目を瞑っているがなんとなく感じ取れる。私の顔と体をジッ…と見ている。欲しいものがあるか、じっくりと選んでいるのだろう。
我慢が限界に達し、気を失いかけたその時、空気が一変した。
居ない…。
よかった…私、生きてる。
『ないものねだり』
映画デートの待ち合わせ。
約束の時間の10分前。
ショッピングモール内の映画館入口の隅に立つ雪村さんを見つけた。
雪村さんをチラチラと見る人達が少なくない。
惚れた欲目じゃなくても、雪村さん、美人だから!
あわてて小走りで向かう。
「雪村さん!」
雪村さんがスマホから顔をあげて、少し笑ってコッチを見る。
こっちに笑顔を向けた時に、少し首を傾げたから、色素の薄いサラサラヘアが動いて、真逆の少しクセ強で真っ黒な自分の髪の毛とのギャップを強く感じた。
そう思ってたんだけど。
「あーやっぱり夏目の髪の毛うらやましいな、、、。
クセがパーマみたいでいいな、、、」
そう言いながら、雪村さんが僕の髪の毛に手を伸ばしてきて、一筋髪の毛を指にクルクルっと巻いた。
「雪村さんっ、、、!!」
『ないものねだり』
世界平和とか、どこでもドアとか、虹の袂とか、、、
ないものねだりには夢とか希望がある気がします。
夢みがちなないものねだりは、役に立つことはないけど、人間らしい素敵なものに思えます。そもそも役に立たないことほど、人は心から楽しめたりしますからね。
パッチリお目目
ナイスバディ
溢れるお金
カッコいい彼氏
ないものねだり(笑)
現実は…
奥二重
ブクブクボデー
カツカツ生活
ぷよぷよダンナ
ふふふ(笑)
【ないものねだり】
人間が大嫌い。
だって、充分幸せなはずの人が
今以上の事を求めるから。
自分より辛い人が居ることを、分かっていないから。
ご飯を食べられるだけで、好きなことがあるだけで、充分幸せなはずなのに。
僕はそんな、ないものねだりなんかしない。
薄暗く、何も無い部屋で、扉の前に置かれていたご飯を食べる。
それが、人間嫌いな僕の幸せ。
ないものねだりしたところで、どうにもならない事を僕は知っている。
意地でも幸せだと思わなければ。
きっと、僕の人生に今以上の幸せは無いから。
ないものねだり
自分が欲しいものって何だろうか
ないものの中に
それがきっとあると信じる
そうじゃないと、私は困るんだ。
正しさや正義を求めてばかりいて私はずっと灰色でいたい
題目「ないものねだり」
リソースが足りない。
メモリが不足している。自分の。
最近は色々あって書く余裕を作り出せなかった。
自分がマルチタスクをこなせない人間ということはとっくの昔に分かっていた。
低速で生きることでごまかしているが、たまに忙しくなると露呈する。
複数のタスクを抱えるとフリーズするか、動作が極端に悪くなる。
OSを再インストールすることもメモリを増設することも不可なので、シングルタスクで地道に片付けていくしかないようだ。
『ないものねだり』
大きな目
自信に満ちた強い眼差し
小さい口
優しい声で紡がれる美しい言葉たち
小さな鼻
ふっくらした頬
キレイに整った困り眉
花の香りに酔いしれたような穏やかで自然な微笑み
薄いお腹
背伸びのたびに見える丸いシルバーのヘソピ
細い腕
袖の膨らんだ半袖のブラウスから伸びる白い腕
細い脚
黒くて短めなタイトスカートから覗く白い脚
長い指
右手の小指に光るピンクゴールドのピンキーリング
艶のある柔らかい髪
風に揺れて踊る毛先
私にはない、あなたにはあるもの
それがどうにも憎らしい
視界に入るその横顔も
嫌でも耳に入るその声も
全部大嫌いだ
嫉妬
ないものねだり
ただそれだけ
私にないもの、あなたにあるもの
私が喉から手が出るほどほしいもの、あなたは既に持っているもの
あなたにはないの?
あってほしい
それで苦しめばいいのに
そう思ってしまう私は、きっとあなたのようにはなれないね
いつまでも私の隣を離れてくれないあなたを眺めて
私はまた考えてしまう
あの子より、私のほうが幸せ。
私のほうが頭が良いし、沢山の洋服やブランドバッグを持ってる。お小遣いだってママにお願いすればいつでももらえちゃう。
なのになんで、こんなに私のほうが沢山持ってるのにあの子に勝てないんだろう。
あの子のお家は貧乏で、毎日小さいお弁当持参してて、毛皮のコートなんか持っちゃいない。でもいつも楽しそう。私よりも周りに女のコが集まってくる。なにかくだらない話題で楽しそうにみんなでケタケタ笑ってる。
バカみたい。
私のほうがすごいのに。
私のほうが恵まれてるのに。
そんなふうに無理して笑う必要ないのに。
なんだか面白くなくて、いつもあの子の周りにいた女のコたちとってみた。新商品のコスメあげるよ、って言ったらみんなあの子を置いて私のほうに来た。友情ってちょろいもんね。
あの子はめでたく独り。さてどうしてるかなって思って見てたら黙々と読書をしてた。友達もいなくなっちゃったから、することないんだな。いい気味だなって思ったの。
なのにあの子はちっとも寂しそうじゃない。ずっと動かず本に夢中になってる。とうとう同じクラスの男の子に「何読んでるの」って話しかけられてた。あっという間に2人は仲良くなって、何か楽しげに談笑しだした。
嘘でしょ。
どうしても独りじゃいられないわけ?いつもそうやって、誰かを巻き込むのが得意なんだね。
バカみたい。
ううん。
バカなのはあの子じゃない。
たぶん、バカなのは私。
【キリトリ世界のないものねだり屋】
この小さなスマホ画面の中身を筆頭に
世界は「うらやましい」でいっぱいだ
そんなものに目を背けるようにうつむいて歩くと
花屋の軒先に芽吹いたヒヤシンスと桜の苗木
足元の小さな春を見つけたよ
今この瞬間の私だけの小さな春を
スマホ画面にそっと切り撮ると
少しだけ「うらやましい」が和らいだ気がしたよ
#ないものねだり