『どうすればいいの?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
根気強く 見守り続けているような
ただ単に ほったらかしにしているような
誰かに導いてもらうべきなのか
誰に導いてもらうべきなのか
”どうすればいいの?”
どれだけ考えてもわからない
どうすればいいんだろう。明日は国語のスピーチがある。でも描きおわっていない
スピーチなんかしなくてもいいんじゃないか
どうすればいいの?
自分で答えを探さなければいけない。
決断をしなければいけない。
そんなことはわかってる。
でも、
真っ暗な道を、後ろから照らしてくれる灯りも全くない人は、
どうすればいいの?
無いものねだりなのはよくわかってるけど、
やっぱり羨ましいなと思ってしまうよね。
行き場の無い感情は往々にして自己を焼く。
誰が悪いわけでもない。だが何かのせいにしないとやってられない。それは八つ当たりだと分かっているから、結局自己嫌悪に落ち着いて、消化できた振りをする。
「ストレスならば、飛ばしてしまった方がいい」。
常識のような、強い言葉。
酒を呷って、肉を喰らって、無心に走って、声を張り上げて、壊れたラジオの様に話し続けて。
それでも焼けたまま。痛い苦しいと泣き喚いた数日間を。
……心底愛おしいと思う自分は、やはり矛盾しているだろうか。
どうか感情は狂おしいままでいて。
安易な答えを出さずにおいて。
そう心の底から願っていて。
踠いて生みでた言葉の全てが、なぜか強く心を揺さぶった。その感触を忘れられない。
痛い苦しいとわななきながら口角は上がって。高々と笑いたくなるのは、イカれたからか、本当か。
壊れたのならそれで良いとすら思えてしまう。行き場の無い感情は、行き場など無いまま胸の内で膨れて混ざって、何時か知らぬまに爆ぜて、壊れてしまったのならそれでも良かった。
違うんだ。決して破滅願望があるわけじゃあない。自暴自棄でもない。だがそう語る言葉に信用の余地はない。
ならば語るに能わない。
なあ、教えてくれ。
俺は一体、どうすればいい?
キミに会えなくなってもう9ヶ月が過ぎました。
あとひと月でキミがウチに居たのと同じだけの時間が
過ぎたことになります。
君がいなくなったのは仕方のない事だったのかもしれない。
それでも、
いまでもずっと会いたいって思ってしまうこの気持ちを、
どうすればいいのか分からなくて、
震えてしまう瞬間が時々あったりします。
会えない事は分かっているし、
こんな事を言われてもキミは困ってしまうだろうけど、
それだけキミは大切で大好きな存在だった事を、
どうか忘れずにいてくれたらと願うばかりです。
クロさん、本当にありがとね。
キミがそばにいてくれて本当に幸せだったよ。
キミがどう思ってたかは分からないけれど、
少しでもおなじように思ってくれていたら
よかったなって、今更だけど思います。
どうすれば良かったん?俺はどこで間違えたんや…
「いってらっしゃい」
て可愛く微笑む彼女をみながら通勤した。いつもも通りの日常、起きて、飯食って、着替えて、行ってきますのキスをする。
昼やって奥さんの愛妻弁当を食べてたはずなんや。
そう、食べてたはずや…
目の前が暗くなり体が地面に引っ張られる。
気づいた時一番に目に入るんはおとんとおかん
「意識が戻ったのね!先生を呼ぶわ。」
泣きながら言うおかんに申し訳なさを感じつつ…
先生によるとどうやら過労らしい。いつも通り過ごしてはったのになんて笑い飛ばしながら1番気になっとることを聞く。
「なあ、りんはどこにおるん。会いたいねんけど」
誰も答えず皆泣く始末。誰か教えてや…と言いかけるとおとんが
「りんさんは先月交通事故で亡くなったで。もうおらん、いい加減戻ってこいや。」
え…おらん?おらん…
りんとの思い出が流れることもなく、あっけなく納得した。その割には涙が止まらん。
ああ…おらんのか。そうか今までいつも通りやったんは彼女との日々が幸せやったから。
最後にキスできて良かった。りんの墓行ってやらんと
「どうすれば良かった」
『どうしようかな』
踏み込めない こんな空気感 不味い予感がするんだよ スネアドラムが不穏を煽って 行儀の悪いマーチが始まる なにかしなくっちゃって思うけど 思うだけで 手のひら合わせて震えているよ あぁどうしよう どうしようかな
どうすればいいの?
私は自己肯定感が低すぎる。
これは周知の事実である。
だけれど誰も知らない。
普通であるためだけに
「あげる努力が必要」ということ
そしてそれは
私を更に絶望へ追いやり
上げるどころか下げてしまう
常に繰り返される
抜け出そうとするほど嵌っていく
防ぐために何が必要だった?
逃げるためにどうすれば良かった?
私の少しの良心が
「絶望」から生まれていたなら
逃げ出すことは正解なのか?
私が私を引きずり下ろす
私に無いものを持つ人に憧れ、
叶わず落ち、「絶望」を刻む
私はどうすればよかったのだろう
砂をすくえば指の間をこぼれていくだろう。人を欺いてでも手に入れたかった金も同じだった。
地獄の底の血の池の中、あいつを踏みつけ息を吸い、こいつに踏まれて溺れて足掻く。暗がりだけの天に向かって、無数の腕がひしめきながら、阿鼻叫喚の独りよがりを叫び続ける。
それはお前の髪か蜘蛛の糸。先の見えぬほど高い場所からつらりと降りて、俺の眼の前をくすぐるように揺れていた。
掴み、すがり、何かを踏みつけ背を伸ばす。繋がる先など何処でもいい。ここでない、少しマシなどこかなら。
ずるり、ずるりと手繰って登る。何処まであるのか知らないが、どこまで来たのか気にはなる。ちら、と足元のぞいてみれば、我も我もと群がる悪人の、腕に足に声に目が。ぞっと背筋を走るのは、泡と消えゆく己の労力。ここまできたのだ、やっとここまで。
砂をすくえば指の間をこぼれていくだろう。俺を救いたいお前も同じだよ。
まさか俺が悪人なのを、知らなかったわけじゃあるまいに。丁半博打の手慰みに、悲しい顔をしやがって。お前も俺も願いは叶わぬ。虚しい過去が、そればかりが積み重なる。ああ、だったらいったい、どうすれば―――
砂が、砂が、見向きもされずにこぼれた砂が。
血の池の中で泥になる。
【どうすればいいの?】
「どうすればいいの?」
それが彼女の口癖だった。口元に人差し指を当て、こちらを見てくる。
最初のころはそんな様子にあざとさを感じつつも、可愛いと思って、付き合っていた。ただ、月日が流れるにつれ、いろんなことに対して私の意見を求める彼女に辟易してきた。
フードコートのメニューにも、洋服選びでも、家具の取扱説明書でも。
段々この人はもう人に頼らないと生きていけない人なのだなと、忌避するようになっていった。
そうなってしまえば関係は冷え切っていくもので、ついに喫茶店で別れ話になった。
泣きながら私のことを見つめる彼女。そして、
「どうすればいいの?」とつぶやいた。
その時私は、「そういうところだ。自立した精神を持たない人は僕は嫌いだ!」と怒ってしまい、店を出てしまった。
海風に当たりながら、浜辺を歩く。ここも彼女と歩いたな、なんて冷静に思い返した。
すると、思い出が芋づる式に蘇ってきて、いろんな「どうすればいいの?」が出て来る。その時私は気付いたのだ。彼女が私に選択を委ねるのは、それだけ私のことを信頼してくれていた証だと。
そして、ふと、海を見て、彼女へこう問いかけたくなった。
ねぇ、今から、どうすればいいの?
はてさて困った、どうしたもんか。
机上には「進路希望調査」と書かれた紙。
ほとんど埋まったそこにぽつんと空いた空間、
「将来やりたいこと」の枠。
この、こいつだけが埋まらずに小一時間。
クラスメイトは全員とっくに書き終えて、さっさと提出して部活に行ってしまった。
あまりにもペンが動かない自分に苦笑して、
「書けたら出しに来いよ」と言って担任が出ていってから、早一時間。
思わぬ伏兵と、丸々二時間も相対していた。
自分だって、まさかこんなとこが書けないとは思いもしなかったのだ。
そりゃあ、事前に考えていたわけではないけれど、書き始めれば何か浮かぶと思っていた。
ところがどっこい、なぁんにも浮かびやしない。
将来やりたいこと、つまりなりたいもの、就きたい職業。
これっぽっちも思いつきやしなかった。
「将来の夢がないの?」と、皆様仰るだろうか。
答えは一択、あるわけない。
だってそうだろう、夢なんか見たって叶いやしないのだから。
子供の頃に考えていたなりたいもの、実際それになるのは至難の技だ。
それに、夢を叶えるにはお金がいる。
いい大学に入るために死に物狂いで勉強して、大学に入ったらまた勉強、卒業したら就職先を探して……
大学だって、国公立ならまだしも、私立ならとんでもないお金が掛かる。
お金が掛かっても入れればいいが、そもそも受験に失敗する可能性だってあるのだ。
皆夢のことなんかそっちのけで、机に齧り付く。
そんなんやってる内に、夢のことなんか頭の隅っこにも置いておけなくなる。
夢でお腹は膨れないし、理想で物は買えないから、現実を見て就職する。
そうして、世の大多数の人間は、取り替え可能な社会の歯車になって生きていくのだ。
子供の頃の将来の夢を叶えられる人間はひと握り。
さらに、それで成功する人なんざ、指先にちょんと乗る程度だ。
それでも、夢に向かって努力できる人は偉い。素晴らしい。できる人間だ。
自分はダメだ、努力もこつこつも嫌いで、欲に流されやすく芯が弱い人間。
こんなんが将来の夢を持ったって、その重みで動けなくなってしまうだけである。
本当は自分にだって将来の夢、なかったわけではない。
だけれど、勉強と人間関係の波に揉まれすぎて、どこかに落っことしてしまったようである。
今ではちっとも、影も形も思い出せない始末だ。
さてさて、真上を向いていた時計の長針は、今や真下を向いている。
二時間半の格闘の末、軍配はどうやらあちらに上がりそうだ。
本当に全く、恐ろしい同調圧力と平均化の社会だ。
こんな社会で生きていけなんて、一体。
[どうすればいいの?]
どうすればいいの?
人生でこれを問いたくなる瞬間はきっと山ほどある。
でもいつもそれに答えを出すのは自分だし、どうにかしていくのだって自分。
結局1人なんだよね。いつでも。
誰かに決めてほしくなるけど、誰かに責任を負わせるのはずるいかもだからさ。
いつもちょっと苦しいけど、ちゃんと選んで、そして選んだ答えで笑える自分でいたいよね。
そんな綺麗ぶったこと言いつつも、私は「どうすればいいの!」って叫びながら論文書いてますけどね。
私は、教師のある秘密を知っている。それは、蔵書紹介の紙を見ている時に友達から聞いた。
「この〇〇〇〇ってあの先生やったで。」
家に帰ると、本で話が合う父に話した。
数日後、父はその教師の書いた本のうち一冊を図書館で借りてきた。
私は気になって、その教師の本についてネットで調べてみた。驚いたことに、その教師の書いた本の中には、ある大きな賞を受賞しているものがあった。
父が借りてきたのは、その本ではなかった。それはやはり、賞を受賞しただけあって、予約で埋まっていたみたいだ。
今までは、教師という面でしかみてこなかった相手の新たな一面が見れる。こんなもの、ワクワクするに決まっている。相手の秘密を握っているというなんとも言えない優越感と満足感。これは、読むしかない。
と言っても、これは最初だけでそんなにこの感じは長くは続かない。
結局、私がその教師の本を読んだのは父がそれとなく勧めてきたからだ。
先に少し読み進めていた父は、その本について、価値観の破壊を受けた。と感銘を受けていた。私も、それに続いて読んでみた。
まずそれを読んで思ったのは、やはり人に勧められて読むものは、相手がここが良かった!というポイントをいつの間にか少し気にしながら読んでしまう。そうすると、面白みも、自分が新たに発見して読もうと思ったものに比べれば、やはり半減してしまう気がする。
少し、残念な気持ちを抱きつつも、1ページ1ページめくっていった。
面白かった。が、この面白いというのは、中身のこともあるが、それよりも教師という面を被っている人間の密かな活動を覗いているという状況が面白かった。
身近に、それも学校という限られた空間の中に、大きな秘密を抱えている人間がいる。
本というのは、私の人生のバイブルだ。それを書く側の人間がまさに手の届くところにいる。そんな状況、今まで誰が想像しただろうか。
しかし、これから『どうしたらいい』のだろう。私は、もうその教師のことを、今までのように「教師」として認識することはできない。教師、ではなく、どちらかというと、作家が目の前で授業をしている。というふうにしか捉えられなくなってしまったではないか。
だが、よくよく考えてみようではないか。その教師の本のファン側からすると、その本の作者に教えてもらっている私はなんと幸運なのなだろうか。
こう考えると、なんとも得をしているような気分になる。それも、学生であるという立場でしか味わえないとなると、美味しさも倍だ。
こんなわけで、知ることもなかったであろう秘密を知ってしまったのだが。もしかしたら、本人としては秘密ではないかもしれない。それを聞こうか、聞かないかで今私は授業の度にグルグル考えるのだった。
たくさんのことを考え、たくさんのことに気を使い、たくさんの人のことを思いやる。
人のことを考えて、たくさん学び大人になる。
人のことを考えてきた自分。そんな自分のことを考えてみる。
何が好きで、何が得意で、何が苦手で、何がしたいか。何もわからない子供のまま。
まだ子供ならわからないと言えばいい。わからないことを知っていけばいい。これからどんどん成長できるはず。
「どうしたらいい?」
どうすればいいの?
解決策は?ないの?
と言い合う二人。なにも解決しない。
どうすればいいの?
ねぇ教えて!!!!
人は生まれた時から
持つ者と持たざる者に分けられる。
ピンクのリボンとふりふりスカートが
良く似合うあの子。
通った鼻筋にさらさら髪の毛で
とてもモテるあの子。
あの子たちは持つ者で。
低い鼻に重たい瞼ぼさぼさ頭の
誰からも疎まれる様な。
そんな私が、持たざる者だ。
次第に私はストレスで太っていき、
みるみるうちに貶される対象になった。
そんな自分が嫌で、変えたくて。
必死になった。とにかく必死に。
死ぬ気で。死ぬ勢いで。
痩せてやった。
髪質も改善した。
肌も綺麗に保った。
メイクも沢山練習した。
女子力も磨いた。
それでも周りは言う。
ブスがはしゃぐなと。
痩せたブス。
髪だけ綺麗なブス。
肌だけ綺麗なブス。
詐欺メイクのブス。
無駄に女子力高いブス。
ブス。ブス。ブス。
私はいつまでこの言葉に縛られるのだろう。
いやきっと、いつまでも縛られるのだろう。
そんな腐った最悪の世界で、
ただ一つの紛れもない事実を貴方に。
人は生まれた時から
持つ者と持たざる者に分けられる。
【どうすればいいの?】
決行
「どうしたらいいの……」
「昨日は一晩寝たら治るって言ってたじゃない」
「決行は今夜なのよ、マリ」
早朝の屋敷の中、少女たちは張りつめた空気を纏っていた。揃ってマリのベッドを囲んでいる。
「ごめんなさい、みんな。熱、下がりそうにないの。でも分かってるわ、決行するなら今夜しかないって。───だから、私を置いていって」
そう言ってマリは弱々しく微笑んだ。
「そんな、マリをここに残すなんて出来ないわ……何とかならないの?」
「レイナ、こればっかりはどうしようもないわ。マリが無理して、……死んじゃったら元も子もないもの」マユコがうつむいて言った。
「でも、こんなのあんまりだわ」ミサキはレイナに同調する。
「みんな落ち着いて。私は大丈夫だから。私の役目はリサコに引き継いでもらう。リサコは電子機器に手馴れてるから。レイナ、リサコに伝えてくれる? あなたの部屋が、リサコのいる南館に1番近いから。朝の鐘が鳴って、渡り廊下が開放されたら、すぐに、お願い」
突然、部屋の扉がガチャリと鳴った。一瞬でその場の空気が凍りつく。
が、扉を開けたのは、彼女たちと同じ、少女だった。
「エミ!もう、びっくりさせないで」
「ほんと、"あの人"が来たのかと思ったわ」
「全くどうやって南館から来たのよ?見つかったら終わりよ──ねえ、リサコは一緒じゃないの?」
リサコはエミのルームメイトである。
少し安堵している少女たちと違って、エミの顔は青ざめていた。
「──どうしたの?」マリが訊く。
「リサコがいないの──」エミの声は震えていた。
「リサコが」エミの顔はどんどん青ざめていく。
「リサコが消されたわ──」
午前6時。鐘が響く。
「どうすればいいの?」
どうすればよいか…
本当にわからなくなるよね。
自分の存在ってどうなってるの?
誰かの役に立っているのかな?
それもこれも、全部不安になる。
「分かるよ。辛かったね…」
その一言だけでも、すごい救われる。
迷うことはいっぱいある。
どうしたら良いのか。。
それはこの先もわからないままかも知れない。
足先に何かが触れた感覚。スマホに向けていた目線を久しぶりに現実に向けた。「あ」と声が出た。
無惨にひしゃげたカラス。車に轢かれたのか、もうそこに命は宿っていないようだった。
取り敢えず、その姿を写真におさめる。
このカラスはどうしたら良いのだろう?めんどうだ。写真は撮ったし、あとはどうでもいい。あとでSNSにでも投稿しよう。死骸からスマホへ目を戻す。歩き出して少ししたあと、背後で子供たちの声がした。彼らもカラスを見つけたようだ。どうやら埋めてあげようとしているらしい。
ばかなやつらだ。そこら辺に住んでる鳥なんてどんな菌を持っているかわかったもんじゃない。触るなんて自殺行為だ。
声をかけられないよう、足を速める。
服を掴まれる感覚がした。
「おにいさん!」
屈託の無い顔。死んでしまったカラスを悼む気持ちだけがそこからは感じ取れた。
「死んだ鳥は危ないから触らない方がいいよ」
手伝えなど言われるとめんどうだから先に忠告だけはしておいてやった。非日常には関わらないことが一番だ。
「じゃあ、どうすればいいの?」
放っておけばいいのに、彼はそんなことを言う。彼らにはこのカラスをこのままにする選択肢はないのだろう。
自分はいつからこんな大人になったのだろうか。この子らのように周りを労る心をいつ忘れてしまったのだろうか。小さい頃目指していた"いい人"になぜなれなかったのだろうか。
わからない。僕はどうすれば良かったのだろう。「どうすればいいの?」と聞いた男の子の声が頭の中で反響する。そんなものは僕にはわからない。
「どうすれば、いいんだろうな」
ようやく口を開く。
「おにいさんにもわからないの?」
わからない。僕にはわからない。でも、この子たちのために何かしてやりたいと強く思った。久しぶりに感じる、他者への愛情だった。
「そうだな。でも、わかりそうな人に電話で聞いてみようか」
市役所の電話番号を調べる。結局これは、自分が何かしたことにはならないのかもしれない。最後は他人に解決策を求めている。
でも、良いのだ。善の心。長らく忘れていたそれを久しぶりに自分の中に見出だすことができたのだから。
君といる日々は生活そのもので
当たり前にずっとあると思ってた