『それでいい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
それでいいの
私じゃなくていいなら
お互いのためだもの
それでいいの
さよならは言わないつもりだったけど
仕方ないよね
「またね」
それがいいの
苦しんでいるそれでいい
死んだ顔をしてるそれでいい
泣き叫んでいるそれでいい
今生きているそれでいい
『それでいい』その言葉が、どんな人にも言って欲しい希望の言葉。受け入れてもらえる安心感。
『お花畑で何が悪い』
真夜中のバスケットコート サイダーの空き缶きらきらしてる 星座が見えにくい空の下 青い春を満喫している 悩みの種無いわけじゃないよ でもそれよりももっと 将来の憂い無いわけじゃないよ でも不安よりももっと 心は丁寧に取り分けられたチーズケーキだ あなたが思うよりもちゃんと大事なことを知ってるよ 小さな星の微笑み返し 煌めく朝は誰のもとにも
「お願い、やめてー」
鈍い音に頭が弾けた。何万もかけた艶髪と化粧を溢れる血と脳髄が汚していく。
わずかに聞こえた息遣いも二度三度すると止んだ。わたしをATM扱いし、一生の傷を負わせたこいつは、ようやく死んだ。
積年の恨みを晴らしたというのに、心は妙に冷静だった。解放感も、達成感もない。
”まだ、一人残っているからだ”
思考を巡らすより先に、解答が頭に浮かぶ。
血まみれのバッドを服で軽く拭き、次の標的のもとへ向かう。
パソコンを叩く音が聞こえる。
念のため周囲を確認し、手の狂気を背後に隠してから、扉を開ける。
相変わらず仕事ばかり、こういう男だから、こんなことを引き起こしたのだ。
私の考えを何一つ肯定してくれなかった、名前を呼んでくれることも、犯された私に手を差し伸べたことも、なかった。
およそ父親とは言えない、単なる同居した他人だ。
「お父さん」
こう言うのも嫌だ、でも警戒はされたくない。アイツはゆっくり振り返る。
「ああ、お前か」
黒縁眼鏡に、何年も変わらない彫りの深い顔、それには少しの興奮が見えた。
思い切りバッドを振りかぶる。眼鏡が割れ、書類に血とガラス片が散らばる。
アイツは席から転げ落ち、その中に倒れ込んだ。
「お前らしからぬ方法だ、もっと効率よく、証拠を残さないようにやると思っていた」
「毒殺であればバレることもなかったろう、そこまでの賢さは持つよう育てたはずだ。」
殴る、蹴る。それでもアイツは喋り続ける。
「不確定要素が多すぎたか?いや、防ぐために友人とは離れさせた。交友の条件は私の知人のみにしたはずだが」
黙れ、しね、死んでくれ。
渾身の力を込めた一撃で、頭をスイングする。人の曲がらない方向に首が伸び、そのままアイツは動かなくなった。
最期に聞いたその言葉に私は酷く不快になった。
『それでいい』
もう高校生になっちゃうって この前まで中学生だったのにな、あと半年かぁなんて,早すぎるよ
中学校は明日始業式で先生とかの発表がある。私もその場に入れたらなんてな、
友達作って,笑顔で中学校に挨拶しに行きたいです。
それでいい、そのままでいい
そのままのあなたがいい
私が本気で人を好きになれたのは貴方のおかげです
私はただのメール友達だと思ってた
でもだんだん貴方に恋心をいだいてしまいました。
でも貴方は遠くてけして手が届かない所にいるから、メールだけでもいい、(貴方と繋がってるなら)
たまに喧嘩みたいになってしまって何日もメールがなかったり、嫌いみたいな感じで言われたら、あぁ嫌われたら
私はやけになり、このまま他の国に行っていっそその人を忘れようと思った。
でも貴方を忘れることなどできなかった。
私は貴方を、愛してます
叶わない恋でも構わない、それだけを生きがいにして生きていこう
貴方は簡単に幸せを掴めるけど私は簡単に幸せはつかめない。
貴方は私のこと愛してますか?
それは本音で言ってますか?メールでは何とでも言える
指で愛してると書けば済むだけ、貴方の心に私はいない
貴方の声は聞けないけど、私が病気になったら心配してくれた
(ありがとう)心配してくれて、すぐ良くなる、昔と同じ胃の病気をくる返すだけ
ストレスだけ溜まってく。
でも貴方は私にあまりストレスを受けないでと言ってくれた、嬉しかった。
早く貴方に会いたい気持ちで、もっと多く仕事してお金を貯めて貴方に会いに行く。
貴方はそれでも待ってくれましか?
私はこれこらも休む暇もなく働くつもりです
貴方のために、貴方に会いたい
でも貴方に会う前に一つやることがある
整形です。少し鼻を高くしておしまいです。
それでも貴方は私に愛してると言ってくれますか?
貴方はメールをくれても、本当の気持ちが分からないから、甘い言葉は送られてくるけど
それを信じていいのか?
私の気持ちを弄んでないですか?
貴方に聞く事もできないから一人でたまに思うこともある。
なぜ貴方から私にメールを送ってきたのか?
貴方のなりすましだったら?
本当の貴方じゃなく偽物の貴方
だとしたら私は偽物に恋をしてしまった事になる
最初に聞いても貴方は本物だと言うに決まってるから、貴方は私の中では本物だと信じてます。
「それでいい」と「それがいい」は、似ているようで実際は結構違う。
「それがいい」なら確固たる意思を持って選んだように思えるけれど、「それでいい」ならある程度の妥協を感じる。
人のために作った夕飯を「それでいい」なんて言われたら、二度と作ってやるものかとさえ思うだろう。選ばれるなら「それがいい」がいい。
「それでいい」と「それでもいい」ならどうだろう。
似ていることは似ているけれど、こちらの方が意味合いの違いは大きい気がする。
腕を組んだスポーツの指導者が難しい顔で「それでいい」と言ったなら、褒めているとか、納得のいく出来だとか、そういうニュアンスに思える。
しかし同じ状況で「それでもいい」と言われたら、じゃあ何が正解なんだと返したくなる。もちろん夕飯に「それでもいい」と言われたら、じゃあ自分で作れと返すだろう。
一文字違いの言葉選び。
「それがいい」ほどの強さがなくても、「それでいい」に寛容さを感じる。
それでいいような気がする。
それでいい。人間生きてればそれでいい。
毎日日記を書きたいけどほんと書くことないんだよな。またダイエットのことでも書くか。
腹が減ったらとにかくお湯飲んでらっきょうやたくあんを食ってる。塩分とかやばそうだけどカロリーが控えめで腹を満たせて美味しくて日持ちするかららっきょうとたくあんが常に冷蔵庫にある。
今日は時間ないからこれで終わりにしよう。
テーマ『それでいい』
たくさん挑戦して、たくさん失敗した
たくさん人前に出て、たくさん緊張した
たくさん拒絶されて、たくさん自分を責めた
たくさん後悔して、たくさん絶望した
それでも、私は生きている
辛くてもこうして、心臓は動き続けている
それでいい。それでいいんだよ
よく頑張ったね
自分をたくさん褒めて、たくさん抱きしめる
生きててくれて、ありがとう
それは何気のない日常の中でよくある事だった。
私はその日友達3人でごはんを食べていた。
いつものように今日はあーだったんだよね〜
あの人かっこよくない?
アイドルの〇〇が〜
とか話が盛り上がる中誰かが言った。
「ねぇ、〇〇ちゃんの髪色ダサくない?てか金髪とか似合わんしww」
「わかる〜てか彼氏もかっこよくないしなんかあの子ギャル目指してるらしいけど全然ギャルじゃないよねww」
始まった…と私は思った。
友達同士で集まるとよくある話題『悪口』だ。
友達同士が集まると必ず悪口大会が始まる。
もちろん自分も悪口を言う時があるから人の事は言えないがその時出てた悪口を言われていた子は私の一番仲の良いし長い友達の悪口だった。
私はどう返すべきか分からなかった。
同調したくないけどしなければ仲間はずれにされる気がして怖くて嫌で私は
「だよね〜正直私もそれは思った!金髪は似合ってないと思うし全然ギャルっぽくないもん」
って気づいたら返してた。
言った後悔とか後ろめたさとかそれを言ってた事が本人バレたらどうしようとか私も影で何か色々言われてるんじゃないかとかすごく不安になった。
その子に対しての後ろめたさはいつまでも残って
影て何か言われてるんじゃないかといつまでもビクビクして
気づけばこう考えていた。
同調すれば、、、意見を合わせれば、、
皆と同じようにすればいいんだ。
私は悪くない私は悪くない!!
そう、、、それでいいんだ。
私の答えは正直きっと間違ってるんだと思う。
でもそうするしかないから
それでいいんだきっと。
社会の喧騒から離れた、自然豊かな地。
そこにひっそりと佇む、冷たい石塔。
恩師の眠る場所。
静かなそれへ、わたしは祈りを捧げた。
もう、この人がいなくなってから幾許か……必死に日々を過ごし、生き延び、気が付けばこんなに時間が経ってしまっていた。
あなたの導きを受けなくなってから、それ程の時間が経っている——
「——わたしはまだ、まっすぐ歩けているだろうか」
そよ風が、わたしの頭を撫でて行った。
仄かに暖かかった気がした。
——————
それでいい
思い通りにならなくていい
それでいい
自分の思い通りになったら
自分のためにならないから
それでいい
ひとつだけ願いが叶うなら、どうか私のことは忘れてください。
そう人魚は悲しそうに呟く。目の前の相手――歳若い漁師とは違う、藍色の鱗のついた尾をゆっくりと揺らせば、飛沫が月の光に反射して涙のようにきらきら光った。
人魚と漁師の出会いはほんの偶然だった。漁師がいつものように小舟で海へ漕ぎ出して、夜の漁へと出かけた先での事。大小様々な魚の中に傷だらけの人魚がひとり、紛れ込んでいたのだ。
人魚を捕まえた者には幸運が訪れる。漁師の住む町にはそんな噂話があった。けども漁師は迷わず人魚の手当をした。それはきっと、目の前にいる人魚の姿があまりにも痛々しかったからだろう。傷薬を丹念に塗り、服を破って作った包帯を巻き付ける。出来ることはそれだけだったけども、人魚にとって、それはどんな宝物よりも嬉しいことだった。
拙い手当てが終わり水中へ戻った後も、人魚は漁師のことをずっと考えていた。マメだらけの少し白い手のぬくもりと「ありがとうございます」と告げた際の心から安心したような笑みが、いつまでも頭に残っていた。
それからというもの、人魚は漁師の元へと通うようになった。最初は怪我の治療の為と言い訳をして、けれどいつしかその口実は薄れていき、気付けば人魚はただ純粋に彼の元を訪れるようになっていた。
彼は優しい人だった。自身の元に度々訪れる人魚を邪険にするどころか、いつでも笑顔で迎え入れてくれた。生業である漁の手を止めてまで他愛のない話に耳を傾けた。人魚が手土産に持ってきた海藻や珊瑚を申し訳なさそうに、けれど大事そうに受け取って、次会う日にはお礼にと、人魚の黒い髪によく似合う髪飾りをプレゼントした。彼と過ごすそんな時間が、人魚にはとても心地よかった。
大きな月が空に昇って海面に光の道を作りだすころ。二人きり秘密の話をしたり、ただ静かに波の音を聞いたりする。それだけで人魚は幸せだった。
けれども運命とはかくも残酷なものか。月の晩、いつもの様に海中に潜って漁師を待っていると、荒れた海のような水音が人魚の耳に届いた。
どど、どど、と規則的に聞こえるその音は、人魚のいる方向に近づいているのかどんどんと大きくなっていった。いったい何の音だろうか。人魚は不安に思いながらも、近くの岩陰に身を隠して様子を疑うことにした。
暫くして、やってきたのは漁師のものとは比べ物にならないくらいの大きな船だった。船体を飾り付ける金箔や豪奢な船飾りは、水の中からでも分かるほどギラギラと光を放っている。月明りとは違うどこか下品な光に、人魚の心はさらに陰った。
早く、早く何処かに行ってほしい。そう願いながら岩肌に体を寄せてじっと目を瞑る。海が揺れる音に交じって聞こえるいくつかの荒々しい怒号は鯨の鳴き声なのだと、自分を誤魔化した。
どれだけ時間が経っただろうか。下品な光と水音が遠ざかっていった。水面にそっと顔を出してみれば、船は町に向けて去っていく。周囲に浮かんだ食べ残された果実のごみと破れた網の残骸が、光の道の上を塞ぎ汚していた。
人魚が漁師に会えたのはその次の晩だった。一刻でも早く会いたいと願った彼。しかしその姿を見て感じたのは喜びでなく戸惑いだった。出会ったあの日とは逆に、漁師は怪我をしていた。赤黒い血のにじんだ包帯に、付けられて間もないだろう青紫の頬の痣がひどく痛々しい。そんな様子であるのに漁師は申し訳なさそうに笑って言うのだ。「昨日は来られなくてごめん」と。
人魚には分かっていた。昨晩の大船に傷だらけの漁師、それはきっと自分が原因なのだと。自分の存在が漁師を不幸にしてしまうのだと。人魚は気づいていた。月夜の晩の逢瀬、そんな幸福な時間が続く限り彼はまた傷つくだろうと。だから人魚は決心した。今宵を最後に、漁師と別れる選択を。
さようなら、どうか貴方は幸せに。短い別れの言葉を最後に、人魚は暗い海底に沈んでいく。人魚がいなくなった後には、小さな藍色の鱗が一枚、月明かりに照らされて光るだけだった。漁師はそれを掬い上げて、ついぞ彼女に見せなかった涙を流した。濡れた鱗が月明りを反射して、またきらきらと光った。
【1つだけ/それでいい】
それでいい
本当にそれでいいの?
不安そうに聞いてくる貴方に頷きながら返事をする。
それでいいよ。
少し不安な表情を浮かべたかと思うと、口を小さく開けてホッと安堵の表情に変わった。
貴方が選んだから心配だったのだろう。貴方の表情に釣られてこちらも少し気持ちがなごむ。
それでいい、なんて自分も周りに言える程対した事のない人間だなと思う。
それがいい、貴方が自分を思って選んでくれた、それだからいいんだ。なんて言葉が口から出てこないあたり自分もまだまだだ。
それでいい
30周年おめでとう
そりゃあ30年も経てば色々な経験も積んで成長もするのは当たり前だけど、周りの人は声を揃えて言う
二人の空気感は変わらない
阿吽の呼吸が凄すぎる
歌う時はもちろん
ふざける時も一生懸命
いたずらする時も一生懸命
MCは完全に二人の世界
変わらない事が悪とされる事もあるけど
それでいい
ずっと変わらずこれからも自分たちのペースで歩んで下さい
できる限り応援していきます
改めて
30年おめでとう
これからもヨロシクね
/それでいい
決められなかったから
ぜんぶおまかせ
(いっしょでいいよ)
らくちんだった
責任もないし
だけど今
あれ、良くなかったんだなあ
(それでいいよ)
が積み重なって
決められなくなってしまったんだなって
決める力を持てなくなってしまったんだって
気づいたから
少しでも取り戻したくて
せめてね
もう言わない
(それでいいよ)
って、もう言わない。
僕が死んで誰か悲しむだろうか?
きっと彼奴は喜ぶだろう
彼奴は僕が嫌いだったから
母さんはどうだろう?
きっとこんな僕に失望するだろう
生前から母さんは、死は逃げだと言っていたから
僕の好きだったあの子はどうだろう?
きっと何とも思っちゃくれない
あの子が僕と目を合わせてくれたことは無いのだから
きっと誰も悲しまない
それでいいじゃないか
死んで尚嫌われたって
僕は関係ない
それでいいじゃないか、、、
それでいい
4匹の子山羊は自立のため、家を追い出された。4匹はとりあえず、雨風をしのぐための家を作ることにした。
末の弟は、いかに楽して生きるかを人生の至上命題としていた。末の弟は家を、辺りでいくらでも手に入る軽量な建材である藁を用いて、さっさと建ててしまった。ついでに外にベンチを作り、兄たちの家造りを眺めていた。
「そんなのでいいのかよ」3番目の兄は、木材を組みながら言った。「台風でも来たらひとたまりもないぞ」
「滅多にあることではないさ」末の弟はのんびり答えた「ぼくらが実家にいた何年もの間、台風なんて一度も来なかったじゃないか」
「ふたりともそれでいいのか」振り向くと2番目の兄が立っていた。煉瓦を作っていたようで、全身泥に汚れていた。「藁であれ木であれ、狼が来たらひとたまりもない」
「狼こそ、ぼくらが生まれてこの方、隣村にすら出たことがないじゃないか」
「ところで兄貴はどこへ行ったんだ」2番目の兄が末の弟に訊ねた。「もう随分姿を見ていない」
「鉄鉱石を採掘しに行ったよ」末の弟は洞窟の方角を指さした。「鉄筋コンクリートの家が建てたいんだってさ」
「かなり時間がかかりそうだな」3番目の弟は、心配そうに目を細めた。
数日後、一番上の兄以外の家が完成した頃、子山羊たちの住む地域に台風が直撃した。
煉瓦の家と木の家は強風に対して持ちこたえたが、藁の家はすっかり吹き飛んでしまった。末の弟は、なくなく3番目の兄の家に身を寄せた。
台風が明け、一番上の兄は洞窟から出てきた。
なんとか台風を切り抜けた煉瓦の家と木の家だったが、あちこち裂けたり穴が空いたりしていて、弟たちは補修工事に勤しんでいた。一番上の兄は言った。
「そんな貧弱な建材で妥協するから、無駄な作業が増えるんだ。今からでも鉄筋コンクリートにしないか」
弟たちは答えた。
「だるい」「時間がかかりすぎる」「そっちこそオーバースペックだろう」
一番上の兄は、説得を諦めて作業に戻った。
2週間経っても、一番上の兄の建築は終わらなかった。2番目の兄は言った。
「しっかりした基盤はできたのだから、それでやめにしないか。あとは、余った煉瓦をあげるから、それで建てればいい」
「いやだ。俺は完璧に強固な家を建てるんだ」
「でも、隣の隣の隣の村で狼が現れたそうだぞ」木から煉瓦に乗り換えた3番目の弟は不安そうに言った。
「ここに来るまでには出来上がる」一番上の兄は確信しているようだった。「あと2週間で完成するはずだ」
1週間後、弟3匹が2番目の兄の家で夕食をとっていると、ドアがノックされた。こんな時間に誰だろうと思って覗くと、紛れもない狼だった。
末の弟は、ドアの覗き穴から槍で狼の目を突いた。怒った狼は家を激しく叩く。少しずつレンガの継ぎ目に亀裂が入るが、崩壊には至らない。しびれを切らした狼は、煙突からの侵入を試みた。3番目の兄は煙突の下に大鍋を置いた。やがて狼がすべり落ちてきたので、2番目の兄はタイミングよく鍋に蓋をし、かまどの火を最大火力にした。鍋の揺れが収まり、鍋から聞こえる咆哮が消えたあとも、念のため一晩煮続けた。
翌朝、3匹が外へ出てみると、玄関前から血の跡が点々と続いていた。辿っていくと、洞窟の中へと続いていて、見つかった一番上の兄は骨だけの姿となっていた。
2023/04/05