社会の喧騒から離れた、自然豊かな地。そこにひっそりと佇む、冷たい石塔。恩師の眠る場所。静かなそれへ、わたしは祈りを捧げた。もう、この人がいなくなってから幾許か……必死に日々を過ごし、生き延び、気が付けばこんなに時間が経ってしまっていた。あなたの導きを受けなくなってから、それ程の時間が経っている——「——わたしはまだ、まっすぐ歩けているだろうか」そよ風が、わたしの頭を撫でて行った。仄かに暖かかった気がした。——————それでいい
4/5/2023, 9:42:59 AM