『さよならは言わないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
さよならは言わないで
だってまだ
あなたに再び会えることを
こんなにも望んでいるのだから
【さよならは言わないで】
同じこと
今、言おうと思ってた
そうだよね
共感することばかり
あたたかいね
こんなに気持ちがポカポカしたのは
初めて
さよならなんて 言わない
絶対に………
【さよならは言わないで】#27
【さよならは言わないで】
桜の蕾がようやく少しだけ色づき始めた、鮮やかな青い空の日。卒業証書を片手に屋上へと登れば、案の定君はフェンスに身を預けてぼんやりと校庭を眺めていた。
「屋上は立ち入り禁止じゃありませんでしたっけ、会長?」
「今さらそれ言う?」
わざと恭しく畏まった態度で告げれば、ふふっと楽しげに微笑んで君は私を振り返る。一年間、私が副会長として支えてきた生徒会長様は意外と自由人だ。鍵の壊れたこの屋上に入り込んで昼ご飯を食べた回数は片手で足りないくらいだろう。
「君が副会長で良かったよ」
「私も君が会長で、毎日楽しかったよ」
互いに手を差し伸べ、握り合った。会長は海外の大学へ、私は地元の国立大学へ。これからの私たちの道は交わることはないのだろう。長い人生のうちのたった三年間、同じ教室で肩を並べていた同級生。それが私たちの全てだ。
さよなら。君が紡ごうとした別れの挨拶を、唇に指を当ててそっと塞いだ。目を瞬かせた君に、にっこりと笑いかける。
「じゃあまたね、会長」
私の意図を察したのだろう。ふわりと君の纏う清廉な空気が柔らかなものへと変わる。
「うん、またいつか」
次に会う機会なんてないことは、私も君もわかっている。それでもいつかの約束を交わすことくらいは許されるはずだ。
さよならは言わないで、私たちはそれぞれの道を生きていく。見上げた青空はそんな私たちを祝福するかのように、晴々しく澄んでいた。
言いかけた僕の口を君が塞ぐ。
「それだけは言わないで」
どうして?と問いかけるも、彼女は答えない。
「またが約束されていないのは嫌だから」
来世での
再びの
出会いの約束が
わたしを支える
一条の光
# さよならは言わないで (339)
─さよならは言わないで─
『今まで迷惑掛けてごめんね、さよなら』
深夜一時に親友からきたLINE。
その文面には悲しさや苦しさが染み付いていて。
いつかくるとは分かっていたが、
まさかこんなにも早いとは。
できれば、老衰とかがよかったな。
まだ、人生の半分も生きていないのに。
でも止める気はない。
これから辛いかもしれない、苦しいかもしれない。
何も分からないのに死を先延ばしさせるなんて、
身勝手にも程がある。
私も本当は死んでほしくなんかない。
むしろ生きて、一緒に笑っていたい。
でもそれは出来なかった。
何故なら私も同じ気持ちになったことがあるから。
私は『そっか。今までありがとう、ばいばい。』と打ち、
頬に一粒の雫を残して眠りについた。
将来を想像できない子ども時代を過ごした。
それなりに悩み多き子どもではあったけれども、理由はきっと悩み事ではない。
私にとって未来とは、児童文学を開けばそこにある世界のように、自分とは隔絶されたものだ。空想は大いなる他人事である。手をこまねいても自分のものにはならない。否、手にする手段そのものがないのだ。空想が空想であるうちには。
私には未来を想像することができなかった。
今ここにいるこの我が身へやってくるものとしての「未来」を、冷静に具体的に見定める機能が私の脳には具わっていなかった。
私はいつ死んでもいいと思っていた。死にたいのかもしれないと思っていた。でも死ねはしなかった。
なぜだろう、と思っていた。
今にして思えば、私は死にたいのではなかった。
ただずっと今際の際に立っていただけだ。
私は死にたいのではない。
死にそうなのだ。
そして、死ねないのだ。
手渡した痛み
そこに隠れた想いを
いつか貴方が
理解する日が来たら
光と闇の狭間で
苦悩した私の
想いも報われる
分かって欲しかった
何処に逃げたって
貴方の中以外に
何処にも
答えなど無いと
分かって欲しかった
心地いい
微温湯を出て
間違ってない
そう必死に
言い聞かせながら
私の中の
正しい道を選んだ
終わらせたくは
決してなかった
愛と引き換えに
「光と闇の狭間で」
お題「さようならは言わないで」
繋いだ手と手。
離さないように離れないようにキツく繋ぐ。
このまま時を止めてあの頃のように巻き戻して。
どうして、壊れたのか。
あの頃の笑顔に会えることはもう無いのか。
などと考えたって戻ってくるわけでもなくて。
分かっている。
君がもう居ないと言う現実は受け止めなければならない。
それでも涙は止まらないもので。
最後まで何ひとつ言えなくてこまらせてばかり。
それでも、それでもどうか。
「さようならは言わないでくれ、、」
少女が怒りに震えながら涙するのを、男は少し困ったような表情で見つめた。
「泣かないでくださいお嬢様」
「違うわ!わたくしは怒っているのよ!」
普段から沈着冷静に振る舞うよう気を付けている彼女らしくもなく激情を露わにするのは、他ならぬ男の為。そして自分の愚かな浅はかさのせい。
「わたくしはただ、ただ…貴方のことが好きだから結婚を考えたくないと伝えただけですのに…それなのにお父様はっ!!」
男の身体に刻まれた真新しい手術跡を指でなぞりながら唇を噛み締める。
「…こんな非人道的な行いをするなんて…っ!」
「私には元々人権などありません。全ての権利は旦那様とお嬢様にありますのでお気になさらず」
「それでも…っ!」
そのつもりで最初男を買ったのは自分だった。
美しい見た目と賢さに「隣に置きたい」と父親に強請った、数年前の自分が呪わしい。
「わたくしと出逢わなければ、貴方ならきっと自由を得て家庭を持つことだって出来ましたでしょうに…」
普段の彼女を知る者は決して見ることはない、年相応の泣き顔。
未来しか見つめて来なかった真っ直ぐな瞳に宿る、後悔という闇。
それらを存分に観賞した男は、心の底から嬉しそうに、満足げに笑った。
「ええ、ですからさよならは言わないでくださいお嬢様。全ては貴女様の隣にずっといられる権利の為なのですから」
君の髪が揺らいだ、清々しい程に晴れたこの日に君は何を思うのだろう。
いつも隣を歩くのが当たり前になって時に喧嘩もしてその度に仲直りをして、そんな生活が当たり前だった筈なのにもう明日にはその当たり前は消えてしまっている。
何も感じないだろう、数年前の自分ならきっとそう思っていた。
だが結果はどうだ?自分は君の顔を見れないでいるではないか。
今君が何を考えているのかなんて分からない、だからこそ怖い。
君の手の温もりを、自分はまだ感じていたいだなんて。
無言のまま君を見つめる、数年前とは明らかに違う身長差が今はもどかしい。
君は僅かに顔を上げた、晴天の空を見上げた。
君の目から溢れる涙に触れると君は目を細めて無理矢理笑った。
──・・ああ、もうこれが最後か。
無理矢理口角を上げると君は僅かに背伸びをして温もりを求めてきた、その瞬間『友達』という関係が崩れ去った。
こんな日に結ばれるなんて、なんて残酷なのだろう。
こんな事ならもっと早く君を求めれば良かった、君を抱き締めながら強くそう後悔する。
明日には離れ離れだというのに。
『 』
君はそう言って笑った。
【さよならは言わないで】
「私ね、ヒーローになるんだよ」
気味が悪くなるほどに晴れて青い空に背を向けて、彼女はそう言った。
顔はニッコリと作られた笑顔で彩られていて、ぞっとしたのを今でも思い出す。
「…どうして」
絞り出した言葉は思っていたよりもずっと小さくて、でも彼女は聞き取ってくれたらしい。
大袈裟に、まるでショーでもするみたいにバッと大きく手を広げて、彼女は言った。
「私の体ってね、特殊なんだって。特異体質ってやつだよ。私の体は多くの人を助けられる未知の物質で構成されてる
…だから、体を提供することにした」
不自然に感じられるほど大きな声で、彼女はそう語った。
背を向けていた青を正面にしてしまったので、その表情は見ることができない。
「あなたは…生きれるの」
しん、と恐ろしいほどの静けさがその場を支配した。
ねえ、なんで黙っちゃうの。
あなたが生きてないと、誰がどんなに助かったって意味がないんだよ。
分かってるの。どうせ分かってないんでしょ。
黙ってしまった意味を直ぐに理解してしまって、頭がごちゃごちゃと黒色に染められていく。
「私はね、」
ああ、やめて、これ以上先を言わないで
「死ぬんだってさ」
はは、面白いよね。体の90%は実験にいるらしいんだって。
全く面白くなさそうな乾いた笑いで、震えた声で、彼女はそう言った。
その姿に耐えられなくなって、ぎゅっと力強く、痛いくらいだろうな。そんな力で抱きしめる。
「私はいやだよ。絶対にやだ。死なないで、お願い」
泣きたいのは彼女なはずなのに、涙が溢れて止まらない。
やだ、やだよ、とこれまで願ったことないくらいの気持ちを抱えながら伝える。
「やめてよ、覚悟つけたのにさ、揺らいじゃうじゃん」
彼女は静かにそう呟く。
「、あーもう。泣かないって決めたのに」
彼女の顔を見ると、目からぼろぼろとこぼれる涙が太陽に当てられて輝いていた。
「今生の別れってわけじゃない
今生の別れにはさせない
だから
”またね”」
ーー
さよならは言わないで。
「っ、…ばかやろー」
なにが”またね”だ。
何年待たなきゃいけないんだよ、勝手に約束だけして居なくなって。
絶対に、”久しぶり”を言ってやるから。
滲む視界も、今日は受け入れることにした。
さよならは言わないで
いなくなるときにさよならを言わずにいなくなってって意味じゃないよ
さよならは言わないで
ずっとそばにいて
余命宣告をされたと告げられた
その人は気丈に振る舞い、
とても強い女性だった
私はしつこいくらいに連絡をしていたが、
ある日
彼女が死に待ちしてると、勘違いしては嫌だと思い連絡を控えた
今日あなたの訃報をしりました
なんとなくわかっていた
さよならも言わずに、言えずに
どこまでも強い女性なのだろう
届かない手紙をかいた
あなたの声や、優しさ、父への愛は素晴らしい
あなたが父の再婚相手でよかった
ら
キミが好きだったものも
キミが好きだった場所も
キミの仕草も表情も声も
まだ覚えてるんだ
ふとそこを見れば、まだキミがいるような気がして
名前を呼べば来てくれそうな気がして
ずっと忘れないよ、ずっと覚えてるよ
さよならなんて言わないよ
また会おうね、また帰っておいで
テーマ「さよならは言わないで」2023年12月4日
天国へ旅立った愛しの愛猫・そらへ
あなたとは
お互いいい歳で出会ったので
一緒に過ごせるのは
もう残りあと僅かかも知れません
貴重な其の時間を
わたしに与えてくれて
ありがとう
来世でもっとたくさんの時間を
共に過したいから
サヨナラは言わない
ほんの少しだけ
行ってきますと言いたい
再会出来ることを祈って
またね
さよならは言わないで
別れ際の挨拶って色んな言葉があるよね。
きみは突然そう言った。
またねはまた会おう。
バイバイは親しい人の中で。
さよならはもう会うことのない人に。
さよならは悲しいからまたねが続くようにしようね
私に笑いながらそういった君。
君から先に言い出したのに今目の前にいる君は私に向かって「さよなら」と言っている。
またねが続くようにしようねって言ったのは君なのに。
さよならなんて言わないで。
心の中で1人想った。
うーん…また書きづらいテーマが来たなぁ。
このテーマを最初見た時すぐ思い浮かんだのがB'zの「さよならなんかは言わせない」という曲だった。よく聴いてたし、カラオケでも歌ってた。
その曲が入ってるアルバム「RUN」も好きだった。名盤だと思う。
…ということで許していただけないでしょうか?(笑)
(もうこれ以上文章書けないので)
それでは聴いてください。B'zで「さよならなんかは言わせない」。
(ラジオっぽく締めてみました)
テーマ:さよならは言わないで
「最後の曲になりました。聞いてください」
暗くて広くて、そこにいるみんなが持つペンライトがほぼ赤に染まっていて、そんな景色が切なくて哀しくてでもとても綺麗で。そんなライブ会場の一席でステージを見つめる。
今日は、私の人生の中の10数年を数え切れない色で彩ってくれたグループの、メンバーカラー赤の彼のラストライブ。
私が1番推しているのはピンクのメンバーだけど、今日で旅立って行く彼のことだって勿論大好きだ。だから今は、私のペンライトも赤で輝かせている。
力強くて明るくて、でも硬派な所もあって。大人な雰囲気を漂わせてるのにたまに収集つかないほどのボケで周りを盛り上げる。歌もダンスも出来て、あと語学的にも強い。エース級の魅力を持つ彼が、本当に本当に大好きだった。
綺麗だ、最後の最後まで。このグループでメンバーと一緒に輝く彼が、今の私にとって1番綺麗。
でももう明日からは見れない。過去の映像とか写真とかで思い出を辿ることは勿論出来るけど、逆に言えば思い出の中でしかグループの彼を感じることが出来ないってことになる。
最後の挨拶が終わって、銀テープが会場を彩って、涙を流しながらもいつも通りの笑顔を見せる彼が眩しい。
「また会おうなー!」なんて言いながら客席に手を振ってくるから、思わず私も滲んでく視界で彼の姿を追いながら手を振る。
明日からは1人のアーティストとして、ますます輝きを放つ彼に会えるんだろう。
でも"今"の彼にいつかまた一度でも会うことが出来る日を、心のどこかで待ち続けるのだけは許して欲しい。
今日まで、このグループにいてくれてありがとう。私の推しと居てくれてありがとう。アイドルとして、10数年活動してくれてありがとう。
だからお願い、さよならって言葉だけは言わないで。
※実在しないアイドルグループのメンバー卒業ライブを描いたフィクションになります。
【さよならは言わないで】2023/12/3
またね