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君の髪が揺らいだ、清々しい程に晴れたこの日に君は何を思うのだろう。
いつも隣を歩くのが当たり前になって時に喧嘩もしてその度に仲直りをして、そんな生活が当たり前だった筈なのにもう明日にはその当たり前は消えてしまっている。
何も感じないだろう、数年前の自分ならきっとそう思っていた。
だが結果はどうだ?自分は君の顔を見れないでいるではないか。
今君が何を考えているのかなんて分からない、だからこそ怖い。
君の手の温もりを、自分はまだ感じていたいだなんて。
無言のまま君を見つめる、数年前とは明らかに違う身長差が今はもどかしい。
君は僅かに顔を上げた、晴天の空を見上げた。
君の目から溢れる涙に触れると君は目を細めて無理矢理笑った。
──・・ああ、もうこれが最後か。
無理矢理口角を上げると君は僅かに背伸びをして温もりを求めてきた、その瞬間『友達』という関係が崩れ去った。
こんな日に結ばれるなんて、なんて残酷なのだろう。
こんな事ならもっと早く君を求めれば良かった、君を抱き締めながら強くそう後悔する。
明日には離れ離れだというのに。

『          』

君はそう言って笑った。

12/3/2023, 6:06:49 PM