あなたとわたし』の作文集

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あなたとわたし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/7/2024, 5:28:12 PM

あなたとわたし、2人笑い合うことが出来たなら
こんな世界も悪くないと思えたのかな
叶わぬ夢に夢見て、また夜を歩いていこう

11/7/2024, 5:05:14 PM

『あなたとわたし』

川の彼方に行きたくて私、
渡し守の貴方にコインをあげたの。
でも通貨が違ったみたい。
だから今度はお歌を歌ったの。
でも言語が違ったみたい。

お金も力も素敵な贈り物も持っていない。
それでも私、この川の彼方に行きたいの。
訴えたって渡し守の貴方、私のことを見向きもしない。
すっからかんの船を渡し、彼方からまた帰ってくる。
貴方は一体、何処に何を運んでいるの?

200年彷徨うのだって私、別にやぶさかではないわ。
だって貴方永遠だし。貴女だって永遠だし。

ねぇ、渡し守の貴方。
いつか私をこの川の彼方へ連れて行って、
彼方の貴女へ私を渡してね。


___________________________________________________
〈貴女と私〉
〈彼方と渡し〉
〈貴方永遠だし〉

11/7/2024, 5:01:50 PM

はっきりとした境界線が溶けて、滲んで、流れ込む。

曖昧さを孕んだ霧が すうっと彩りを灯し

刹那、姿をくらました。


一体どんな違いがあるというのか。

あなたと、わたしの間に。

ああ、きっと全て違うのですよね。

でもたぶん、全て同じなのです。


そう、きっとね

愛おしいほどの灰色が、切ないほど満ちている。

それで、いいのだと思う。

¦あなたとわたし¦

11/7/2024, 4:50:13 PM

あなたとわたし、
合わないね。
会ってもくれないし、
明日も仕事って毎日毎日言ってるね。
愛してるよ、なんて言葉も信用なんて出来ないよ。
あーあ、いつからこうなっちゃったんだろうね。

わたしとあなた、
分かり合えないな。
私だって忙しいんだと言っても、私だって寂しいと、
私たち、平行線な会話をいつまで続けるんだろうか。
笑うことも二人とも、昔より少なくなったな。
わかんないよ。君の事全部、全部。
わだかまりがとけることなんてないな。
割れた硝子のような、明日をまた繰り返す。

わたしとあなた、
自分のことしか考えていないものだからね。
しょうがないんだな。これが。

11/7/2024, 4:36:10 PM

あなたとわたし








「悪魔の囁き」


あなたをあいしてます

いつもリーダーのようなあなたが好きです

周りがよく見えているところを尊敬しています

失敗した所を振り返り対策する真面目なとこも好きです

いつも話しかけてくれてありがとう

あなたは少し完璧主義なとこがありますね

周りが見えすぎてストレスが溜まってしまいますね

失敗すると対策するけどしばらく引きずりますね

堅物な貴方は悪意により孤立しますね


そんなあなたをあいしています


あなたの事は何でも知ってます。
でも貴方は私を認めたくないのでしょう?

私も貴方との同じ立場だと同じように思うでしょう

仕方がありません

運が無かった

時代に合わなかった


色々言えるでしょう。


でも事実は変わりません。
貴方が、変わらないといけません。

可哀想なあなた



だからいつもそそのかします。
死んでしまおう。


あなたはわたし
この言葉もあなたが思ったことですよ

あなたは
自分をリーダーのように思ってるんですね。
あなたは
自分を周りが良く見えると思ってるんですね。
あなたは
自分を真面目だと思ってるんですね



こうやっていつも自問自答してるところがわたしは好きです、
あなたは嫌いでしょうけど


さて、そう考えてどうします?
もう、頑張っても誰も期待してませんよ?
それでも、まだ、がんばるんですね、、?

どんな選択肢でも構いませんよ?
あなたが決めたことなら私が決めた事。


どうします?

あなたはわたし。
悪魔の囁きとは意味が違いますが。
死へと向かわす囁きは悪魔の囁きと言ってもいいでしょうか?

こ、んなわたし、を画面、の前の貴、方にも居ま、すか?

11/7/2024, 4:17:18 PM

〈あなたとわたし〉
あなたは何でも出来る
あなたは友達が多い
あなたは人気者
あなたは気遣いができる

わたしは何も出来ない
わたしは友達が少ない
わたしは不人気
わたしは気遣いが出来ない

#12

11/7/2024, 4:10:14 PM

世界が同じなら

幸せになれたのかな



_あなたとわたし

11/7/2024, 4:10:09 PM

好きだよ。この世の誰よりも愛してる。

 だからあなたはわたし以外と幸せになって。


『あなたとわたし』

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 貴方と別れてずっと雨に打たれていた
 冷たくて凍えそうだったはずなのに
 いつの間にか体の震えが止まっていた
 硬く打ち付けられるようだった雨が
 今は心地良い温度と気持ちよさを保って
 私の体を柔らかく包み込んだ

 私には貴方しかいなかったはずなのに
 一人じゃない気がしてきたよ


『柔らかい雨』

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十一月七日は(某漫画の)推しが命日だったから何も手に付かなかったと、言い訳垂れてるアホはこちらです。
突然寒すぎて一日布団の中で丸くなって腰痛めました。
皆さんもぎっくり腰には気をつけてくださいませ。
私? ギリセーフです。思いとどまってます。

11/7/2024, 4:08:24 PM

「あなたと私」

 『あなた』
まぁそう呼べる人物はいない。
寂しいかな。正確には異性はいない。
そう呼ぶに値する友人は同性。
でも一度も、そう呼んだことはない。
 この題名を見て、改めて呼ぶ自分を想像。
いつも『君(きみ)』と呼んでいたので、
『あなた』、 なんか気恥ずかしい。
20年以上の付き合いなのに。

11/7/2024, 4:03:58 PM

あなたとわたし。





 ひとりの夜はさみしかった。ふたりの夜は共犯で、三人の夜は冒険に終わり、四人の夜は探偵が死んだ。五人の夜は宴だった。



 ミステリー研究会に入っているあなたとわたしは、ほかの部員といっしょに無人島の別荘に遊びにきていた。

 ひどい二日酔いで目覚めた朝、長谷部部長がわたしのとなりのベッドで死んでいた。
 外部犯に違いないと、戸締りをして、別荘で警察を待とうと言ったのはあなただった。警察に連絡したとあなたは確かにそういった。

 N大学で探偵をしていると有名な先一郎先輩だけが、こんな場所にいてられるかと別荘の外へ飛び出した。
 部長の部屋を外から調べていたらしいが、翌日、先輩は頭部を石で殴られた状態で死体として見つかった。

 隠された地下室を見つけたのが、小説家の家雪しょうこだった。
 死体が散乱する地下をスマホのライトで照らしていた。そんな家雪さんを背後からスコップで殴ったのがあなただった。
 ライトが家雪さんの体の下でこもっている。
 暗闇に包まれた地下であなたが家雪さんを殴る音だけが響いた。
 わたしはいつあなたに殺されるのだろうかと思った。

 あなたがわたしのとなりで部長に毒を飲ませたとき、わたしの酔いは完全に醒めていた。
 あなたがわたしの部屋から先輩の頭上に石を落としたときも、わたしはいつあなたに殺されるだろうかと思っていた。
 素足に飛び散ってきた家雪さんの血を感じながら、次こそはわたしだとわたしはあなたを待っていた。

 あなたはわたしにスコップを渡した。
 家雪さんはまだ生きていた。
 わたしは彼女にトドメを刺した。
 あなたはその場をあとにして、わたしといっしょに部屋で眠ろうとした。わたしの部屋には部長の死体がある。わたしはあなたの部屋に行ってあなたといっしょに寝ていた。あなたは死体のように寝て、ゾンビのように起き上がった。

 わたしはあなたを殺すことになった。
 言いくるめられてしまって、ふたりで死のうと言われた。まずあなたをわたしが殺して、わたしが後を追う段取りになった。

 わたしは元々死にたかったから、べつによかったけど、あなたに殺されたかったのに……なんでこうなったのか……。あなたは直前までわたしを口説きたおしていたが、わたしはあなたの彼らへの復讐やらその発端やらぜんぶ聴き流していたので、なんの話か正直わかっていなかった。
 わたしは言われるがままにあなたが首を吊るのを見た。
 わたしのロープもそこにあった。
 わたしは警察に連絡した。
 警察の到着を待ち、わたしは無人島から脱出した。
 犯人の自殺ということでわたしは無罪放免された。


 一家無理心中からも、集団安楽死サークルからも、無人島密室殺人事件からも生き残るなんて……と七番さんはわたしの自己紹介にドン引きした。

 さっき、あなたがたには殺し合いをしていただきますと、モニターに映る謎の男に言われたばっかりだった。

 わたしは七番さんのとなりに立ちながら、彼女がひとりふたりとデスゲーム参加者を殺し、犠牲を出し、見放し、蹴落とし、裏切り、殺し、殺していくのを見て、あなたはいつわたしを殺すのかと、あなたはいつわたしを突き放すかと、嫌うかと、殺すかと、七番さんを見つめて――。

11/7/2024, 4:01:52 PM

あなたとわたし。


あなたと出会ったのは保育園で2歳の頃です。
誕生日も近く、私たちは直ぐに1番の友達になりました。

小学校であなたが引越して少しのあいだ離ればなれになりましたね。スマホもLINEも出たてのころ、手紙の交流を毎週のようにして近況報告と、お気に入りのシールやビーズを送りあっていました。
全部今でもとってあります。
お風呂に入る度に、もしかしたらあなたの1番の友達が他の学校の子になって、私ではなくなってるのでは無いか、と心配して涙していました。

中学で、また同じ学校になってあまり馴染めてないあなたを心配していました。あなたと共通の趣味を持つ私の友人を紹介しましたね。3人で仲良く出来たらいいなと思いましたが、失敗でした。

3人で遊ぶ時は彼女があなたを好きになりすぎたあまりに、2人とわたしという構図になり、友人だと思っていた彼女はあなたとわたしが仲の良いことに嫉妬し次第に私に対して攻撃的な態度を取られるようになりました。
気にしていないような態度をしていてもあなたは気づいてくれて話を聞いてくれましたね、本当は辛かったです。

クラス替えでクラスがばらばらになり、あなたは保健室登校になりましたね。登校する日は毎日会いに行っていました。

高校、専門と学校は違っても定期的に遊びに行ったりゲームしたり一日中電話を繋いでいたり。
あなたの1番、は私だと思っていたので、
成人式ではあなたとわたしで回るのは当然だと思っていました。

あなたが彼女と回るときいてショックで泣きました。
成人式という特別な日を一緒に過ごしたかったです。

はじめてお酒を一緒に飲んだ時、あなたが誰にも言いたくないことを教えてくれました。
なんとなくは気づいていたけどショックで、また同時にそんなことを打ち明けてくれるほど、本当に信頼してくれているんだ、と嬉しい気持ちがありました。

私が新卒として入社したころ、あなたは昔のトラブルで本当に困っていましたね。最悪、何があってもあなたの衣食住は私が確保すると誓いました。もしあなたが悪くてもわたしはあなたを絶対に肯定することにも気が付きました。

最悪のパターンにはならずにすみましたね。
私が地元を離れメンタルが崩壊し仕事を辞めてしまったあとあなたが1週間ほど泊まりにきましたね。
楽しいことを沢山提案してくれて本当に助かりました。

誕生日にあげた財布も未だに使ってくれていて、変えるのがめんどくさいだけかもしれないけど、本当に嬉しいです。



わたしは家族や愛という言葉に近いけど、そこまで綺麗ではなくすこし醜い感情をあなたに抱いている気がします。

11/7/2024, 3:56:30 PM

「あなたとわたし」

指切りげんまん。
あなたとわたし、二人だけの約束。二人だけの秘密。

11/7/2024, 3:54:19 PM

今までありがとう、あなたと私のペア関係は今日でおしまいです。そう告げて長年共に歩んできた相方に別れを告げた。コンビを組み始めたのは今からもう二十年以上も前の話。きっかけはたまたまだったがそれぞれが一人では及ばない相手にもダブルスでなら勝つこともできた。それぐらいお互いにとってのベストパートナーだった。二人いれば技術は磨くことができるし、次の試合に向けての作戦会議をすることだってできた。人数が少ない競技はこういうところが良いよなと二人して笑いあった。進学先も合わせ、そこでもコンビを組み卒業して社会人になっても二人で試合に出続けた。そんな私たちの転機となってしまったのは一つの怪我だった。何のことはない、肉体の衰えだった。安静を言い渡されて競技から離れること数か月、当初はそれほど気にならなかった肉体の衰えが決定的なものになってしまった。これまでだったら打つことができたものが打てなくなる、これは明確なストレスとなった。そして、一人でも身体の維持に努めていた相方との差が埋めがたいものになってしまった。もちろん再び試合に出るために練習を再開した時もあった。しかし、痛みが再発し思うようにいかないことが増えた。だから二人で話し合って次を最後の試合にすると決めた。そして今日、最後はまだ20代前半に見えるペア相手に完膚なきまでに負けてしまった。もちろんこれからも関係が無くなることはないだろうし、全く練習をしなくなることもないだろう。けれど明確な区切りはついた。だから友よ、ありがとう。

11/7/2024, 3:49:43 PM

「みいちゃん! みいちゃん!」

ああもう、うるさいわね。
そんなにたくさん叫ばなくたって、ちゃんと聞こえてるわよ。だって私、あんたよりずうっと耳がいいんだから。

いつの日か、ちっぽけなねぐらで泣いていた私を抱き上げてくれた小さな手を思い出した。
まあ、小さいって言っても当時の私の体を包んじゃえるくらいではあったけどね。

でも、その小さな手は柔らかくって暖かくて、それでふんわりいい匂いがしたのを、ずっと覚えている。あと、小さいわりに力が強かったのも。

「みいちゃん私がお姉さんで、みいちゃんは妹だからね!」

私はあっという間にあんたより大人になったってのに、そんなことも言ってたかしらね。でも、あんたの妹ってのも存外悪くは無かったわよ。

寒い季節が来る度に、あんたは私を決まって暖かい場所に連れ込んだ。知ってるわよ、おふとんって言うんでしょ? あんたに抱きつかれてて、身動きは取りづらかったけど、でも暖かくて心地よくて。伝わってるかどうか分からないけど、私、あんたのおかげで寒いのが怖くなくなったのよ。誇りなさいね。

「みいちゃん、みいちゃん!」

ほんとに騒がしい子ね。
仕方ないからそのびしょびしょの顔、舐めてあげる。妹に世話を焼かせる姉なんて、あんまりいないんじゃないかしら。知らないけど。

「みいちゃん……ありがとう……」

そんなの、こっちの台詞よ。

「大好き……」

私もよ。

「みいちゃん、いかないで……」

そんなこと言われても困るわよ。
でもほんと、仕方ないんだから。

仕方ないから、すぐ戻ってきてあげる。

ねえ、だから待ってなさいよ。

あんたは姉で、私は妹なんだから。
こんな姉を見ててあげられる妹は私くらいだもの。

だから、あんたはまた私を見つけてね。

『あなたとわたし』

11/7/2024, 3:47:21 PM

ガタンゴトン ガタンゴトン
窓の外の流れ星 あれは暮らしの明かり

あなたと私 比べちゃうから
なんでもない冗談にすら泣かされて

見た事ない色の炎が 心の中を暴れ回る

11/7/2024, 3:46:55 PM

一番近くにいるのに
一番遠い人

それが
あなたとわたし…





【あなたとわたし】

11/7/2024, 3:37:06 PM

私の世界だけ、終わってしまえ。

やっと許される。やっと解放される。
もう自分を責めなくていい。
もう傷つかなくていい、苦しまなくていい。

病気になってから、『普通』や『当たり前』が、崩れていく。
出来なくなっていくことを受け入れるのは、本当に苦しい。
病気だから、しょうがない、なんて簡単には思えない。
自分が自分で無くなっていくのが、辛く悲しく怖い。
毎日が戦いなんだ。孤独な戦いなんだ。

理解してほしい、と誰かに求めることは、
相手も自分も苦しめることを知っている。

だから、孤独でいることを選んだのに。
無性に寂しくて、虚しくて、どうしようもない。

納得いかないこと、落とし所のない感情、矛盾した頭と心、自分では抱えきれなくなって、押し潰されそうになる。

助けてほしいのに、具体的に、どうしてほしいかがわからない。
理解してほしいのか、寄り添ってほしいのか、受け入れてほしいのか、自分で自分がわからない。

早く抜け出したい。こんな気持ちを早く終わらせたい。もう楽になりたい。

11/7/2024, 3:35:16 PM

同棲して3ヶ月、私たちはそれなりに上手くやれていたと思う。お互いがお互いを気遣い、尊重し合う生活。譲れないことはぶつけて、お互いが快適に暮らせるようになった。そう思ってた。
「別れよう。」彼から突然告げられた。
私は、追いつかない頭で辛うじて理解して、
「どうして」それだけ呟いた。彼は嫌悪感を隠す素振りもなく、日頃の不満を並べだした。彼が発する言葉に、修復不可能な溝を感じ、聞いているうちに涙が溢れてきた。彼はそんな私を見て、なんでお前が泣くんだとそう言った。
そっか。理解し合えたと思っていた。それは私だけだったんだ。あなたとわたし。どこまで行っても違う人間で、全て分かり合うことなんて不可能だったんだ。


11.7 あなたとわたし

11/7/2024, 3:33:48 PM

『あなたとわたし』

あなたとわたしは、とてもよく似ている。

口に出さなくても、お互いに理解できることが嬉しかった。
笑うところや怒るところが同じで楽だった。
嫌がることは先回りして回避できた。
相手の望むことをしてあげられた。

だから今、あなたがどれだけ隠そうとしてくれても、
離れていく気持ちがわかりすぎて苦しい。

あなたとわたしが、似ていなかったらよかったのに。

11/7/2024, 3:30:48 PM

『あなたとわたし』

俺は人間が好きじゃない。動物も好きじゃない。じゃあ、植物は? と聞かれたら、やっぱり好きじゃない。
でも家族や友達、バイト先の皆は好きだ。にゃあ(実家で飼ってた猫)やハムハム(実家で飼ってたハムスター)も好きだ。ホームセンターで気まぐれに購入して育ててる謎の多肉植物も好きだ。
『だれかとわたし』の関係性でなく『あなたとわたし』の関係性になると、その人や動物や植物の解像度が鮮明になって、一気に親密度があがって愛着が湧く。路傍の石ではなく、自分の大切なものに変わる。俺は単純な人間なのだ。

夏の暑さが落ち着き……いや、落ち着くどころか急激に冷え込んできた昨今。
それも余計に寒さがきつくなる深夜、俺は寝酒を買いにコンビニへ出かけた。最近、寝つきが悪くて酒を飲まないと眠れないのだ。
(だーれもいないなぁ)
歩道の真ん中をとぼとぼ歩きながら思う。すれ違う人も車も、なにもない。
信号機だけがチカチカと明かりを灯している。
この世界で生きているのは俺ひとりだけのような気分になる。
「……まるで異世界に来たみたいだぜ。テンション上がるなぁ」
誰も見ちゃいないからって変なことを言いながら歩を進め、コンビニで酒を購入して帰る。
その帰り道、近くの駐車場に立ち寄った。
「おーい、リンリン! リンちゃん? いるかー?」
4、5台、車が停めてあるだけのなんの変哲のない駐車場に向かって声をかける。
しかし応答はない。
「リン? リンリーン?」
ついに気が触れたわけでもないし、ましてや呪文を唱えているわけでもない。
(今日はいないのか……?)
そう思いかけたその時、
チリリン……
鈴の音が聞こえ、車の影から一匹のミケネコが姿を現した。
「リンちゃん! ほら、おいで」
その場に屈んで、ほれほれとミケネコに向かって手招きする。
「うにゃあん」
チリンチリンチリンと首輪につけられた鈴を鳴らしながら寄ってきたミケネコのリンちゃんに人差し指を差し向ける。
リンちゃんは俺の人差し指をスンスンと鼻で嗅ぎ、その後、くしくしと口元を擦りつけ始めた。
「はは、カワイイのう」
ミケネコのリンちゃんは地域ネコなのか、はたまた飼い猫だけど外飼いなのか、それは不明だけど、この駐車場によくいた。
出会ったばかりの頃はお互い警戒していたけど、何度もニアミスを繰り返すうちに、いつしか仲良しになっていた。ちなみに本名は分からない。リンちゃんという名前は、鈴の音がリンリンリンって鳴るから、俺が勝手につけているだけだ。
「リンちゃんは、なんでいっつも駐車場にいるん? よっ、と」
通じるはずもない質問をしつつ、リンちゃんを抱きあげる。
「んんんんん……」
抱っこした腕の中で暴れるリンちゃん。抱っこされるのが嫌いなのだ。分かっているのに愛らしくてついついやってしまう。
「あー、ごめん、ごめんよ」
嫌がっている人や動物を痛めつける趣味はないので、即座に地面におろしてあげる。
「にゃっ、にゃっ」
嫌われたかな、と思ったら、そんなことはなくて足元に顔を擦りつけてくるリンちゃん。そういうところがたまらなくキュートだ。
「さて、と……」
手に持っていたビニール袋の中から宝のチューハイ缶を取り出す。
「んにゃあっ!!」
「あー、違う違う、これお酒だから」
なんかくれんのか!? とハイテンションで寄ってきたリンちゃんを諭し、プシっと缶をあけて酒を飲む。
(本当は、ちゅーるやカリカリをあげたいんだけど……)
首輪と鈴をつけている以上、リンちゃんは誰かの飼い猫だ。俺が無責任に与えたものが原因でお腹をこわしたりアレルギーにでもなったりしたら、俺には責任の取り様がない。
俺が何も与えてくれないと分かると、リンちゃんは素気なく俺から遠ざかり、少し離れた位置で毛づくろいを始めてしまった。猫とは現金な生き物だ。
「リンちゃんが人間の女の子だったらなぁ……」
軽く気持ち悪いことを呟く。いや、それでも同じか。責任をとる覚悟もなく何も与えず、ちょっかいだけだして、結局なにもしてくれないやつなんて誰からも好かれるわけない。
『あなたとわたし』 『リンちゃんと俺』
対人の人間関係でも当てはまるのかと思うと、ちょっと悲しくなった。

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