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4/18/2025, 11:26:09 PM

私は小説を書いている身なのですが(最近は休止中)、いつも一番最初の文章を書くのに困るのです。

まず、セリフから始めようか、地の文から始めようか。

どの場面から、物語を語ろうか。

考える時間は、とても楽しいのですが、いざ書き始めると、自分の表現力のなさや、物語の詰めの甘さに嫌気がさして、結局書かなくなっちゃうのです。

でも、物語の始まりの部分は、当時の私の心を写す、鏡のようになってることが多いです。

だから、途中で諦めてしまっても、絶対にその物語は消さないようにしています。

小説は、私にとって日記のようなものなので。

今回は、いつもの登場人物たちは出てきませんでしたが、また、心が落ち着いたら書こうと思います。

4/12/2025, 12:21:29 PM

あの日、初めてステージにたった時の、目の前に拡がった風景。

酷く、恐ろしかったのを覚えている。

たくさんの人の目が、私を凝視していたから。

この人たちに、私は自分の想いを、伝えなくてはいけない。

出来るのかな、私に?

結局、何も出来なかったのを覚えているけれど、あの風景は、今の私にとってとてもいい思い出になっている。

音楽は、演奏者だけじゃなく、聞き手と一緒に作っていくものだ。

目の前のお客さんから逃げていたら、この音楽は、誰にも届けられず、拾われず、静かに消えていくだけ。

この、何百人もの人たちがいるステージ、風景を、私は見渡す。

貴方を見つけて、思わず笑顔になってしまったのは、ここだけのお話。

4/8/2025, 1:23:48 PM

「俺が地元に帰ったら、結婚しよう」

巷で言う、遠距離恋愛。

それでも、貴方は電話越しから、私を愛してくれた。

昨晩だって、そんな安っぽい言葉を私に投げかけてくれた。

すごく、嬉しかった。

いつになるかも分からない、遠い約束でも、私はずっと、貴方を待つと心から誓った。

でも、誓ったのは、私だけだったみたい。

貴方は、私が知らない土地で、知らない人と、一生の幸せを誓ったみたい。

貴方は私から、完全に遠ざかってしまった。

電話だけで繋がっていた遠い約束は、いとも簡単にちぎれてしまった。

それでも、私は小指に繋がっている赤い糸を、未だにちぎれないでいるのです。

糸の先には、誰もいないと言うのに。

4/6/2025, 11:15:16 AM

「そろそろ、同じところから離れない?」

貴方は、長い間居座っているこの環境に、少し飽き飽きしているみたい。

「でも、新しいところは、何が起こるかわからないじゃない」

「私たち、ずっと同じところで経験値を貯め続けて、レベルも沢山あがったと思うの。ほら、もっとレベルを効率よくあげるなら、場所を変えなきゃ」

「言いたいことは、分かるんだけれど……もし、レベルが足りなかったら?」

「私たちのレベルなら、新しい地図を手に入れられると思うの。ずっと同じところにいても、物語は進まないよ?」

いつだって、貴方は冒険好きだった。

確かに、新しい地図を手に入れるための力を、私たちは持っているのかもしれない。

この環境に飽き飽きしていたのは、貴方だけではない。

「じゃあまずは、情報収集だね」

私がそう言ったら、貴方はすぐに目を輝かせて、元気よく返事をした。

新しい地図を手に入れるために、未知の世界へ旅立つために、私たちは準備を始めた。

4/5/2025, 11:05:49 AM

「好きだよ」

1度は言われてみたかった言葉。

だから、みんなが好きそうな私を、演じた。

何だって、演じて見せた。

でも、あの言葉を聞くことなんてなかった。

その時、気づいた。

「私、誰かに好きだよって、言ったことあったっけ」

無いことは無い。でも、私は自分自身に対しては、1度も言ったことがなかった。

本当の自分は見失ってしまったけれど、絶対、心の中のどこかにいる自分に、叫んでみる。

『好きだよ』

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