そっと蝶々を手のひらで包み込む。
指の隙間から見える蝶の羽はキラキラと輝いていて。
それを見ていると、ココロに黒いモヤが渦巻き始める。
私は指の隙間を閉めると、ゆっくりと指に力を入れて。
ゆっくりと蝶々の世界を閉めていく。
絶対に逃してやるものか。
お前の命は私が支配するんだ。
逃げようとするなんて許せない。
気付けば私の指は白くなっていて。
私の両の手のひらはピッタリと、隙間も無いほどに握っていた。
私はハッとして手のひらを開く。
そこには羽が千切れ、ピクリとも動かなくなってしまった蝶々の姿があった。
初めはキラキラしていて、私のモノにしたいと思っただけなのに。
簡単に壊れてしまったその姿に、私は溜め息を溢す。
期待外れだったその残骸を捨てると、また新たなキラキラとしたモノを探すことにした。
このページに辿り着いたあなた!!
少しの時間だけ私とお話ししていきませんか!?
今日のテーマは「まって」ということで、今この文章を読んでいるあなたはもう書きましたか?
自分は思い付きそうに無かったので、こうしてあなたに「まって」を掛けている訳ですが。
あれ?なんだかんだカケていますね??
‥‥涼しくなりましたか?
あ、はい。ごめんなさい‥‥‥‥
普段はこういうこと書いて無いんですよ?
いやいや、本当ですって。
下にある名前を押して今までの作品を読みに行って下さっても良いんですよ?(見に行ってくれたらなんでもします!たぶん。)
あ、でも読み始める前にお気に入りマークをポチっと押して下さると私のモチベに繋がるので是非お願いしたいですねぇ。
気付いたらもうこんなに書いちゃったのですか。
この様な文章を長々と読ませる訳にはいかないので、そろそろ終わることにしますね!
あなたの今日が幸せでありますように。
道を歩いていると綺麗な石を見つけた。
私はそれを麻袋に入れて大事に抱えて歩みを進めた。
それをしばらく続けると麻袋は綺麗な石で一杯になって、気付けば抱えながら歩くのが苦痛になっていた。
足は引きずって麻袋を抱えていた腕は傷だらけになっている。
何のために私は抱えているのだろう。
とっても大切だったはずなのに。
いつから苦痛に感じるようになったのだろう。
とっても大切だったはずなのに…?
ふと横を見やると屈んで麻袋から石を捨てている人の姿が目に入った。
私はそれを見て「拾っておきながらなんて冷たい人だ」と思う気持ちと同時に「羨ましい」と感じた。
羨ましい…?
自分の中に湧いた嫉妬という感情に戸惑い、腕から麻袋を落としてしまう。
しかし、重りを手放した時に感じた苦痛からの解放。
私は1つ、また1つと麻袋から石を取り出してゆっくりと外に置いていく。
気付けば麻袋の中は今でも綺麗に輝き続けている石だけが残っていた。
私は麻袋を再び抱き締めるようにして抱える。
その麻袋から感じる温かさは私の歩く力の源となってくれた。
目を開くと私たちは海底に居た。
自分の周りには数えられない程の人たちが居て、何も考えずにひたすらに遊ぶ。
自分たちは遊んでいるとゆっくりと眩しい海面に向かって浮上していく。
しかし、いつの日か周りの人たちは明るい海面に向かってスイスイと泳ぎ始める。
自分も泳ごうと踠いてみるが、周りのように上手く泳ぐことができない。
段々と距離は離されていつの日か皆んなは手の届かない場所まで行っていた。
ふと周りを見渡してみる。
そこに人影はおらず、海面の明るさに目が慣れて周りが真っ暗闇、ただ自分だけが取り残されている様に感じる。
すると今まで普通に泳いでいた筈の海中がとても息苦しく感じて。
バタバタと腕を振っても海面には一向に近付かない。
もうこのまま誰にも気付かれることなく、暗闇の中で1人で溺れるんだって思ったら悲しいような、それでも良いような。
そう思いながら海面に手を伸ばしながら自分は目を閉じた。
big love(後編)
ある日、寝るために自分の部屋に向かうと私のベッドの上にギンタが寝転がっていた。
私は嬉しく思いながら眠る直前までギンタを撫で続けた。
しかし、次の日からギンタは私のベッドから動けなくなっていた。
もう立ち上がる力もなく、常に寝転がったままだった。
私はベッドの上にペット用のトイレシートを敷いて、エサは口まで運ぶようになった。
私は出来るだけギンタの横に居たいと思い、学校を休んでギンタの傍に着いて介護するようになった。
口元にエサを運んでも食べない物は多かったが、たまにエサを舐めてくれることもあって、その時は凄く嬉しく感じた。
そうして数日後の朝、目を覚ますとギンタは隣でいつもより身体をグッタリとさせながら吐いていた。
私は直感的に死ぬ間際だと感じ取った。
家族に急いで連絡して、出来るだけ吐瀉物が喉で詰まらないように支えながら撫で続けた。
着ていた服や布団は汚れたが、そんなことはどうでも良かった。
吐くのは治まってもギンタの呼吸は段々と小さくなっていく。
そんなギンタを家族皆んなで名前を呼びながら優しく撫でた。
吐いていた時間こそ苦しそうだったものの、家族皆んなに撫でられている時間はとても安らかな顔になっていた。
そうして数分後、ギンタはピクリとも動かなくなり、皆んなに囲まれながら虹の橋を渡っていった。
〜あとがき〜
1日にまとめたかったのですが長くなり過ぎて2日掛けてしまいました。申し訳ないです、そしてここまで読んで下さり有難うございます。
お察しの通りこれは自分の実体験を元にしたお話しです。
テーマが「big love」と出題されて浮かんだのがこのお話しでした。
あとがきで長くなりそうなので一言でシメますね。
貴方と貴方の周りで愛が広がりますように