よあけ。

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9/10/2024, 4:01:59 AM

世界に一つだけ

1日だけ許してくれ。1日と言わず許してくれ。

雑談だ。センシティブな話ってやつだろうから決していい気持ちにはならない。1万文字とかあってなげぇし。

文章を書くってのは露出狂と同じだと思うんだよ。頭ん中とか使って文章書いてんだから心の露出狂みたいなもんだろ。街中で露出狂に出会ったらドン引きするよ。なら文章も同じだ。ドン引きされる前提だ。

自分の話を投稿してんのも承認欲求だが、完全個人の話となるともう一個更に奥、手前か?の承認欲求な感じがするな。理解されたいって欲求は強いと思う。理解されたい、話を聞いてほしい。自分の心ってやわらけーんだなって感じる。

とことん自分語りと不幸話とクズな話をする。


心配性だしメンタル弱いし自信もないが自尊心は高い。ああ、でもどうだろ、誇りはない。誇りとかねぇな、あんのはプライドだけだ。プライド高ぇと苦労するぞ、しかもそこにひねくれが加担してきて「お前はすごいなぁ、自分そんなことぜ〜んぜんできねぇわ。だってお前ほどできた人間じゃねぇし」とかってマイナス感情のプライドが高くなる。

そういうひねくれてるとこも実は結構好きなんだぜ。意地が悪いところも実は結構気に入ってんだ。クズなんだろうなと?思う思う。クズなところがかわいーんだよ。素直になれないからひねくれることで自分を守ってる健気なヤツさ。プライドなんて捨てちまえと思ってネガティブになったこともあるが、どんなものであれ自尊心を捨てたらろくでもない事になるな!いいように人にこき使われる。最低限どんな形であれ自尊心は大事だ。プライド捨てて心の全部を他人に明け渡すなんてやめたほうがいい。ただ卑屈が加速するだけだ。ひねくれは好きだが卑屈は大嫌いでな、なんの違いがあるのかって、やっぱプライドじゃないか?

「自分が全部悪いあれもこれもできない自分が駄目なんだ自分のことなんて嫌いだ」ってのは一番手っ取り早い逃げ方だ。ほんとは「貴方は悪くないよ」と言ってほしいだけなのに言えないからどんどん卑屈になっていく。逃げが悪いことって言いたいわけじゃない。逃げることもまた自己防衛の一つなんだから、それ否定なんてしたらいよいよ死ぬしかなくなっちまう。ただ、一番手っ取り早い逃げをずーっとしてても結局自分が苦しくなるだけだ。


もう責めなくていいよ。貴方は悪くなかったんだ。もし本当に貴方が悪かったんだとしても、心底悔やんで泣いているならもう十分じゃないか。過去の罪は消えなくとも、これからしっかり反省して歩んでいけばいい。生まれてから一度も「間違ったことはしたことありません」「人のことを傷つけたことはありません」なんて人はいないのだから。人は誰しも過ちを犯す。経験したことで後悔できて、考えて、成長になっていくはずだよ。

貴方は悪くなかった、どうしようにもできないことはたくさんある。暴力と暴言が出るヤツは心がどっかイカれてるから平気で人に加害する。いわゆるモラルとか倫理観とかってもんを持ってない「自分は傷つかないから」等とほざくような考え方の偏ってるヤバいヤツなんだよ。そんな奴に暴力されて暴言吐かれて「やり返せ」なんてのも無理がある。だって貴方は暴力と暴言は駄目なことだって良識を持ってるから。持ってるからやり返せないんだよ、殴られたから殴り返しましたなんて、言われたから言い返しましたなんて。打算はあるのかもしれない。やり返したら自分も罪に問われるかもしれないから、加害者になってしまうから、相手と同じ土俵に立つことになるから、それは嫌だとか。やり返せなかったんだろう、自分一人我慢すればいいと思ったんだろう、自分の心が弱いからこんなことでへこたれてるんだって自分に鞭打って、耐えて、耐えて。苦しい道のりだったな、それやってるとほんと精神イカれてくるよな、んでどんどん悲しみとか憎しみとかいろんな感情が爆発して、気づいたら自分を自分で痛めつけてるか、自分を痛めつけた奴と同じようなことを他人にしてるか、どちらにせよ攻撃性ってのが目を出すんだ。かなしいな、つらいな、きついな。

虐待の話を聞いたとき、まず最初に思っちまうんだ。「虐待した親は、そのまた親に同じように痛めつけられて生きてきたんだろうか。傷を抱えたまま子供産んで、意識的にしろ無意識的にしろ自分がされたことをそのまま子にやってしまったんだろうか」なんて勝手な妄想をして同情する。虐待関連のニュースのコメントには大抵親がクソだと書かれている。子が可哀想で親が悪いと。ああ、その通りだと思うよ、なんの罪もない人に加害したほうが100%悪い。悪いけど、情状酌量されたりしないだろうかと、犯罪者に己を重ねた。「そんなことをしてしまうのはどんな過去があったからなんだろう。どんな経験とどんな思いをしたからそんな風になってしまったんだろう。そうならざるを得なくなってしまったんだろう」。完全なる同情だ。いつも同情なんてよしてくれと思っているのに加害者に同情してる。被害者はそりゃもちろん辛いと思うよ。加害者を責めるべきだし、怒るべきだし、何糞って1発とは言わず何発か殴るべきだと思う。被害者に「いやいや加害者にも事情がありますから……」とか言うのはクソだし。

友達の親の話を聞いて「そうだなそれ嫌だよなそこは親がさ」なんて言いながらずっと薄っすら「親御さんもなんか辛かったんだろうな」って、一番の意識は友達が苦しめられてるって話す元凶の親に対してだった。

「優しいね」と言われる。何度も言われた。内面を曝け出すと優しいなんて一言も言えなくなるくらいドロドロ汚いのに。自分の優しさってのは、結局のところ自分への情けなんだと思う。自分が掛けてほしい言葉を、攻撃ではなく甘く優しい言葉を、相手に掛ける。自分すら「加害者が全面的に悪いんだ!」なんて思考をやめて攻撃的なこと言っちまったら、いよいよ自分で自分の、最後の喉を潰すことになる。己が許されたいから相手を許したいだけ。


加害者になっちまったのも何か原因があるんだよな?わざとじゃなかったんだよな?仕方なかったんだろ?そうじゃないと自分を保てなかった、守れなかった、だからこんな手段取るしかなかったんだよな?アンタは何も悪くないんだよな?お願いだから「助けてほしい」って言ってくれ、被害者であってくれ、お願いだから、アンタのこと加害者だなんて思いたくねぇよ。

都合のいいことを何度も夢想した。夢の中で「そっか……そうだよね!みんな疲れてただけなんだよ、あんなのちょっと寝不足だっただけなんだよ。悪者なんていなかったし、だから仲直りできるよ。これから仲良く暮らしてこうよ」って、言うんだ。有り得ないのに。


「自分のこれは家庭環境のせいなんす」つって逃げちまえるくらいには劣悪だったと思ってる。分かってるぜ「人のせいにすんな」「環境のせいにすんな」だろ。弱音くらい吐き出させてくれ。これでもリアルじゃ弱音吐かず人には誠実に親切に綺麗な口調で喋って生きてるつもりなんだ。

色んな奴が色んなこと言ってきたよ。でも全部薄っぺらくて「上っ面だけ見やがって」と思ってた。「自分は優秀で心が広く豊かで知識に長けてて誰のことも傷つけたことは絶対ありませんずっと完全に清廉潔白に生きてきました」って言えるくらいの人に説教されるんなら聞くしかしゃーねーかって思うが、そうじゃねぇのに説教垂れようなんざいいご身分だな?

言わなかった。「言いたいことがあるなら言ってくれないと分からない」と言われるが、大体思い浮かぶことと言えばひねくれた言葉ばかりで、素直に思い浮かんだことを口にすれば相手をイラつかせる。上手くマイルドな言葉に言い換えりゃいい話だが、そんなこと思いつきもしなかった。だから「そうですよねぇ」つってお利口にしとった。「人の言うことは素直に聞きましょう」ってのを守った。

聞かんくていいよ。

一概には言えないことも知ってる。「自分が間違ってるのにそれを認めたくなくて相手の人の言うことを頑なに聞かない」とかならそりゃ怒られるだろう。「自分が間違ってるのに間違ってる自覚がなくて相手の言うことがおかしいと思っている」とかって可能性もそりゃある。自分が間違ってんのか、相手が自分を言いくるめたいから「人の言う事聞け」って言ってんのか、そんなん見極めんのも難しい。後になって分かることばっかだ。正しいと思う方を自分で選ぶしかない。

自分の選択が間違ってたら後に苦しむ結果になる。苦しんだら「あー逆やったんやな」って思うしかない。こんなん経験で傷つきながら補っていくしかないやんけ。でもそういうのが人生なんやろう、それも分かっている。

「人の言うことは素直に聞きましょう」ってのは大抵他人をコントロールしたいクソ野郎が言うセリフだ。お利口にしてればしてるほど精神を病んでいって今このザマだぜ。成れの果てだな。そんで次に自己責任を問われて痛めつけられる。

生きてきた中でクソなことクズなことはいっぱいしてきた。確かに人を傷つける言動をした。自分がゴミカスだった、謝っても謝っても償えない、この痛み抱えながら苦しんで生きてくことが自分への罰だって思ってる。完全に自分は被害者だと思っているわけでもない。

弁えてはいる、が、で、それ以外も己が悪いと責められるのは癪だよ。

生まれてきた場所が悪かったんか、生まれてきたのが悪かったんか、そうとしか言いようがないと思う。考えても考えてももうそうとしか言いようがなかった。ずっと自分が悪かったんだろう自分ができてなかったんだと自責したりもした。グルグル考えて過去の一つ一つなるだけ細かく思い出しながら客観的な目線でって。で、改めて思うのはやっぱり「自分に落ち度があったと思えない」ってことだった。

ほんとに落ち度があったって思えないんだ。自分のどこがだめだったんだ? 自分のどこに落ち度があったんだ。どうしようもなかったやんけ。

両親の仲を取り持てなかった自分のせいか?ASDへの知識が無かった自分のせいか?鬱やカサンドラ症候群への知識がなかった自分のせいか?両親のメンタルケアできんかった自分のせいか?だから暴力性が悪化してったんか?方や不倫したんか?自分のせいか?暴力と暴言を受けてたんも自分のせいか?性暴力受けたんも自分のせいか?

あんときゃまだ歳2桁にもなってなかったんだぜ。それでもずっと自分のせいだと思って生きてきた。ひっでぇ話だ、クソきちぃ。これで「お前のせいだ」なんて言うヤツ鬼畜の所業だ。いーよなあ、経験したことねぇヤツは適当ほざけて。

幸せに生きてる人を責めたいわけじゃない。危害を加えてきた奴を罵りたいだけで、別にこっちに攻撃してない人にまで「経験したことないヤツは人生お気楽だな」とかって責めるつもりないんだ。誰だっていろんな困難経験しながら人生歩んでんだ、自分以外の人生をイージーモードだとか言うつもりねぇよ。ただ自分も人生辛いって言わせてほしいだけだ。

こんなこと言うと正当化したいだけな気もするが、少なくとも虐待されとったんならしんどかったって言ってもいいんじゃねーかと思う。兄姉、親、祖父母、自分より上の立場の人から痛めつけられてたらどうしようもねぇだろ。だってまだ未成年だったんだぜ? 「反抗すればよかったじゃないか」ってガキが歯向かっても押さえ込まれて終了だ。それどころか倍になってもっと酷いことが返ってくる。精神病んで歯向かう気力もなくなってされるがままだ。成人しててもパワハラ上司の影響で精神病む人もいるし年齢あんま関係ない気もするが。


「好きな人できたら変わるよ」って言われたことがこびりついてる。これ言われたときお前が言うんかよって思ったんだ。

中学の頃周りが「ファーストキス何歳?初キスいつ?」とかで盛り上がっとった。「何歳?」ってこっちに質問が飛んできたんだよ。5歳って頭ん中で浮かんできた。この虚しさが分かるか?ひっでぇ話だぜ。体が底冷えして一瞬黙っちまったよ。そんで笑って「まだ」って誤魔化した。親愛のキスなら別になんにも思わなかったろう、いちいち質問されても思い出さんかったろう。押さえ込まれて触られたくないとこ舐められてキスされたのがキショくて忘れられねーんだ。ゲボっちまえたら楽になれるかもな。ストレス反応の戦う逃げる凍りつきの中で、自分のこれは凍りつき反応なんだろうよ。自分の心が切り離されて保管されてんだなって思う。きっかけがあるとその時だけ解凍されてフラッシュバックする、実に厄介なものだ。普段は凍りついてるからこうやってなんてことない感じで喋れるんだけどな。それ自体も厄介なんだが。

他にも色々理由はあるけどお陰様で恋愛できなくなったんだよ。あいつは5歳に手出しといて恋人作って挙げ句の果てに「好きな人できるっていいよ」とか言ってな。踏んだり蹴ったりで自分が心底可哀想だ。

親の不倫も結構響いてる。酔っ払って猫なで声で不倫相手に擦り寄ってんのさ。ありゃ流石にこたえたよ。

「親だって人間だから」ってやつだろ? きちぃな。一生懸命親に寄り添っとったつもりが親はあっさり不倫相手優先してよ、もうそれだけで精神ズタズタだ。親も人間なら自分も人間だから駄々こねたってよかったろ?お利口だから暴れず我慢したよ。きっと自分がやってきたことが足りてなかったか間違ってたんだって思って。優しぃよな。

人間にはせっかく理性があって高等生物なんて言われるのにひどい有様だと思った。結局性欲とか恋愛とかってのに溺れんだなあって。そんなこと思いながら恋とか愛とか心底羨ましかった。それで恋愛しようとしてみた時期もあったが異性同性どっちもあかんかった。手繋ごうとしただけで気持ち悪くなってフラッシュバック止まらんくてよ。それどころか好意を向けられたり好きだって言われることすら駄目になってった。体調崩して寝込んだ。目回しながら布団に包まって逃避の為に「好きとか言う奴頭イカれてる」って思うよになった。自分の頭も大概イカれてんのにな。

自分自身が厄災みたいなとこあるなと思ったよ。恋愛どころか人と関わらんほうがいい。嫌だよな、好きになっただけなのに距離置かれたら傷つくもんな。告白したけどOKもらえなくて逆恨みするヤベェ奴らじゃなくてマジで助かったって思ってるぜ。はは、怖、誰も好きになってくれなんて頼んでねぇのによ。って、そりゃ駄目か、好いてくれてんだから「ありがとう」って言わんとあかんって。嫌だな、クソが。


理想に逃げた。妄想に逃げた。プラトニックだけで十分であるはずだって。でもなんかちげーなって暴力も書いた。いろいろ考えて全然スッキリせんかった。自分で書いといて「こいつら頭つか精神がイカれてんじゃないか」って思っとった。

人を刺す話が書きたい。綺麗な話が書きたい。ずっとぶっ刺したかった。妄想の中だけでもいいから刺したかった。読んでてキッツくなる話が書きたかった。そんで解消できるなんかがあった気した。甘く優しい話より地獄に叩き付ける話のほうが好みだ、痛々しいのって安心できる。突き落とされるもののほうが救われんだ。そっちのほうがよっぽど。

ああでも綺麗な話が書きてぇな。自分の心削り取ってる感エグいやつじゃなくて、きらきらした話とか、傷口を癒やすような話。でも綺麗の定義が曖昧なんだよ。人を殴る話だって綺麗だし、誰かが苦しんでる話も綺麗だし「人間の歪みって綺麗だな」って思っちまったんだ。


「書いてるってことはお前がそう思ってるからだろ?」って勘違いされるが別にそうでもない。自分で書いててなんで登場人物はそんなに相手のことが好きなんかなぁって思ったりする。知らない。なんか思い込みとか勘違いしてんじゃないかと思ったりする。

人を羨ましいと思ったこともあんまりない。理解してみようとするけど滑るばっかだ。嫉妬なんか無意味で無駄な時間だろ?そんな時間あるなら努力すりゃいい話だ。努力してできないなら切り捨てればいいだけ。努力できないなら手放せばいい。そもそも根本的に嫉妬の相手って他人じゃないか。違う人生歩んでんだからそいつと自分違って当たり前だろ。

素敵な作品を読むと嫉妬って感情より良い餌だと思って興奮するよ。「食べれば美味しいに違いない、そしてお前の才能を味わって己の血肉にしてやる!」って感じで。他のことは関心が薄いからあんまり感じたことねぇなぁ。運動できる人羨ましいとか?別にいらんしなぁ。家庭環境が良い人を羨んだこともそんなないな、だってそいつの人生だろ?自分関係ねぇし。

創作と現実を混ぜるのは危険だなんだって言われてるよな。境界線が薄いからとか認知がとかそれはあくまでフィクションだからでとか。

フィクションなら人のこと刺殺してもいいってほんと最高だよな。殴っても叩いても頭殴りつけても腹踏んづけても内臓ぐちゃぐちゃにしてもいいって。美しい愛の話を書いたっていいって、ほんと、最高だな。


もう今更だ。これが環境によるもんか生まれつきなんか性格なんかどうでもいいんだよ。満足できればそれでいい。つか、もうそう言うしか報われない気する。笑うしかないってやつ。


やられっぱなしはムカつくからいっそ加害者になっちまえばいいと思った。人が傷ついていることをきっちり認識しながら、自覚を持って人に加害した。「お前も傷つけてきてんだからこれでとんとんやろ?」って暴論はこうだった。

さっき『生きてきた中でクソなことクズなことはいっぱいしてきた。確かに人を傷つける言動をした。自分がゴミカスだった、謝っても謝っても償えない、この痛み抱えながら苦しんで生きてくことが自分への罰だって思ってる。完全に自分は被害者だと思っているわけでもない』って書いてるけどな

はは!別に自分だけが加害者だと思ってるなんて言ってねぇよ。あいつらも十分加害者なんだぜ?傷つけてきたから返しただけだ。「反省してないのか」「やっぱり自分が悪いって思ってないんだろ」ってそっくりそのまま返すぞ。人は誰しも過ちを犯す。お前も過ちを犯している。全面的に自分が悪いだなんて思ってねぇよ、完全に被害者ヅラなんてぜっっってえさせてやんねえ。心の一つくらいぶっ壊れとけ。それでこの傷と相殺だ。心底嫌だねえ、人の事傷つけてる自覚がない奴がいっっちばん大ッキライだ。加害してる自覚があるやつのほうがよっぽど好きだ!!「自分は悪くない完全に被害者だ」って思っとるやつに限ってクズって相場が決まってんだよ。無自覚が一番のクズだ。あいつらもそうだ、自分可愛さに自分が完全なる被害者だと思ってこちらに手を上げた。あれ嫌いなんだよ。人を攻撃するなら「己は加害者である」と誠意をもって加害してくれ。それが道理ってもんやろうが。

悪かったと思ってるさ。悔やんだりもした。で、お前だけが被害者じゃねぇだろ。

『ほんとに落ち度があったって思えないんだ。自分のどこがだめだったんだ? 自分のどこに落ち度があったんだ』へのベストアンサーは「お前の落ち度は生まれてきたこと、親が正しいと思ったこと、守りたいと思ったこと、傷つくことを恐れて歯向かわなかったこと」だな。お前が精神病んでんのは戦わず逃げたツケだろ。ちゃんと言い返してちゃんと立ち向かって、ボコボコにされるんならそんときに死んどきゃよかったんだ。ああクソチキン、お豆腐メンタル。 なんか美味そうだな。

ああ、自分は悪くなかったって思ってるぜ。加害者になった覚えもない。ならこれから本当の加害者になる余地があるってことじゃないか。というかもう既にやってるかもな。いやいや足りない、全然足りない、もっと地獄に叩き落としたい、どうやったら自分と同じ深さの傷を相手に作れるか。もっと後悔して泣いてくれ、もっと傷ついてくれ、あわよくば「お前が悪い」って言って「自分が悪かった」って言わせたいな。ずっと罪に苛まれて生きていけよ、ずっと苦しんで、幸せになんてならず、痛みながら生きていこうな。幸せになんてならせないからな、絶対。


自分のことは肯定していたい。間違ってるなら間違ってる奴でいいし、クソ野郎ならクソ野郎でいいし、クズいならクズいでいいし、ひねくれてるならひねくれてるでいい。全部好きなんだぜ。性根が腐ってるところも好きなんだよ。でも結局もっと奥底では小さく泣いてるだけのただの優しい子なところも好きだ。幼気な子供だっただけなのに殴られるなんて可哀想だ。抱きしめてあげなきゃ可哀想だ。

でもそんなこと、もうここまで読んでたら「いやそれはないやろ」って思いそうなもんだな。それはそれでいんだよ別に、自分もそう感じてるし。つか信じられてたら逆にこえーよ、大丈夫なんか、無理に理解しようなんてしなくていい。でも「理解できる、分かる」って言う人を攻撃したくはないからなぁ。そりゃそうだろ。「味方になってくれた!」とか思うわけでもないけど、少なくとも否定せずいてくれる人のことは無闇矢鱈攻撃する必要ないしな。これでも、多少の慈しむ心とか感謝の心とかもってんだよ。

だからこそそこに付け込まれたら1発なんやけど。柔らかい部分に足踏み入れられたら、すぐその人のこと信じたくなるからな。差し出してくれる手があったらすぐ素直に嬉しいって思ってしまうし。優しぃ言葉で「貴方は悪くないですよ」言われたら……いや、あかんわ、それ言われて弾き返したんやった。漬け込み方も下手やねんもっと上手にせえよな。


慈悲をください。慈愛の心を注いでほしい。そんでもって一発顔面めがけて殴ってください。鼻血が出るくらい。許されるなら内臓すべて提供させてください。汚れてる内臓なんか、求められんか。

弱ったなぁ。参っちゃうよ。

楽しぃな、生きてるって苦しくて。


なんで生まれてきちゃったんだろ。上手く生きていけない理由を過去から掘り起こして、問題があると自覚して、自責したり他責したりまた自罰したりしながら向き合って、ちゃんと見つめて、それで、それで?心の傷はなくなはねぇんだよな。そういうのも全部認めて受け止めていくしかなねぇんだよな。

前向けない、立ち直りたくない、やり直せない。努力したら良くなるって?ならなりたくねぇな。どうしようもねぇ奴のままでいる方が気楽だ、出来ない人って思われたほうが気楽だ。なんで頑張らんとあかん?もう散々傷ついて傷つけてきた。「いくらでもやり直せる」「いつからでも立て直せる」「立て直すのは自分の力だ」ってよ。限界だから崩れてんだぜ。崩すやつがいなかったら立て直す努力とかいうクソいらねぇ努力せずに済んだのにな。憎んでるって?恨んでるって? ああ、どうなんやろな。嫌味ばっか言ってきたからこれが本心なんかもう分からん。反射で言ってるだけかもな。こんなこと言ってたら「逃げてる」って言われんだ。あーあ、ほんと、経験したことないやつは適当ほざけて言いな。「自分も経験だけど自分は逃げなかった」とか言うんだよ。同じこと似たようなことを体験したとしても全く同じように感じるとは限らないってことが分かんねぇのか。

あーあ、本当は本当に本当にクズになれて嬉しいんだ。もういい子ちゃんじゃなくて、もう人に搾取されることはなくて、もうこれでやっと解放されるんだって。性格悪い腹黒いクズいって言われれば言われるだけ嬉しかった。優しいって言われるだけ吐きたくなった。

「そのうち刺されるぞ」って、刺してくれるならそれで構わない。だって刺したやつは加害者になったってことだ。同じ土俵に引きずり下ろせて、引きずり上げられて、望み通りた。お前もおんなじクズになったから言い訳できねぇなって言える。


星がくそきれぇ。星が綺麗だと思う自分の感性がクソみたいなんだからしゃーねぇだろ。言い表せないほどどうしようもないクズ人間みたいなこと、というかクズ人間の発言しておいて、星がきれいだなんてまだ思う心が自分にあったんかって、いっそ悲しい。どこまでもどこまでも醜い人間にならないところがプライドを感じる。

自分の感性ってのはやっぱ美しいなと思う。


頭いてぇ。こういうのを「死にたい」って安易な言葉でまとめてんだ。そんで一々「死にたいじゃないでしょ」って言ってくるお節介さんが世の中にはたくさんいる。ちゃんと言語化してやると解放されたい、楽になりたい、傷つきたくない、怒られたくない、怒鳴られたくない、責められたくない、詰られたくない、もう楽になりたい、だ。そんなの死ぬ以外であんのか?治療?治療だって!?はは!馬鹿やろ。苦しめられてきた次は自ら苦しぃ道のり歩まな楽になれんのやと。絶望的やなあ。そない痛めつけんのがお好きですか。いい性格してんな。


全部なかったことにして知らんぷりしていうなら、ただ傷つきたくなかっただけ。恋とか愛とか撫でてほしいとか優しくしてほしいとかそんなんもどうでもいい。ただ傷つきたくなかっただけ。

じゃあなんで罵倒してくれとか殴ってくれって言ってんのかって、ああ、そういうの反語ってのと似たようなやつだな。


理解してほしいと思ったりする。でも理解できる方がすげぇんやろなと思う。「分からんこいつ頭おかしいんちゃうか」って奴は真っ当な人間なんだろう。いやどうかな、優しい言葉をかけてくれる人ってのは大概辛そうな人生送ってるみたいやからな、キツい言葉で罵倒してくださる方はそこそこ普通の倫理観みたいなやつ持ってんのかな。気狂ってない正常な人間なんかな。それとももっと捻くれてて歪みまくってるから他人見下したいだけなんか。分からんな。判断ってむじぃな。

まるで自分が気狂ってるみたいに言ってるけど、心から自分の頭がおかしいって思ってねーんだよ。こんな人生送っとったらそりゃ歪むなって理解できる歪み方だと思ってる。

これが理解されるとも端から思ってないが。「分かる」って奴がおったらアンタも酷な人生送ってんのかな。過酷やな。辛くて苦しくてキツくて残酷な人生。お互い心引きずりながらぼちぼちやってこうな。やっていきたくない、やっていけないってなったらリタイアしよう。十分ボロボロになってんだ、安らかにな。でもやっぱ死ねんかったらそれはそれでいいよ。傷つけられて傷ついて傷つけ返して傷つけてまた傷ついて、もう十分とんとんになってんちゃうか。人のこと責められるのなんか当事者だけやからな。赤の他人が口出せることじゃないけど。自分は優秀じゃないし、心が広いわけでも豊かなわけでもないし、知識に長けてるわけでもないし、散々人のこと傷つけてるし、清廉潔白になんて生きてないからな、特に口出しできんよ。人の事言えんからな。犯罪者にすら何も言えんくらい性根が腐っとるし。

だから唯一言えるのは、加害者に対して「貴方も被害者だったんだよ。罪は消えないけど、貴方も傷ついてきたんだよ」ってこと。

加害者を慈しんでしまうのは己が慈しまれたいからだ。加害者意識ってのは何だろうな。別に、自分に落ち度があったなんて思わねぇのに。罪悪感があるんだ。それともやっぱり、誰かのことを悪者にしたくないっていう優しぃ心からか?甘っちょろいな。どこまでも甘い。






最後だからこっそり言わせてもらおう。全然こっそりじゃないし長いけど。ここに来てちゃんとした弱音を吐くんだ。幻滅なんてもう気にしてないよ。そもそも期待されてるとも思ってないけど。期待されてるっていうより、残念がられたくないっていう意識のほうが強いというか……?いやいいんだ。とにかくあんまり好きじゃないんだ。こんな話をすることもだけど。でもしたいからする。したくなったからした。幻滅されたら、ああ嫌だな、理想をぶち壊してごめんって気持ちと、いやいやお前が勝手に幻作ってたんだろって気持ちと半々。そんなこと言いながら怒らんでよって思ったりもする。ガキっぽいよなぁ、もう成人したのに精神年齢小学生だ。図体ばっかでかくなってほんと嫌んなるよ。

これは全然関係ない話なんだけど、成人したのに酒が飲めないのって絶妙に嫌なんだよな。じっくり「まて」をさせられてる感。お酒に対してひどい執着があるんだよ。だからちゃんと飲みたいんだ。はやく。お利口だからちゃんと年齢制限守ってんのさ。

あとあれだな。「成人したなら自己責任」もクソだ。そうは言っても死ねないなら生きていくしかないし、自分でこの歪みをなんとかしないとずっと苦しいだけだからな、やるしかないのも分かってる。でもできればこのひねくれたまま強くなれたら、それだけでいいんだけどな。バッキリ折れた心を修復すんのにも時間掛かるんだよ。

知ってほしいのに読ませる気なかったんだ。最後まで文章読まず途中までだけ読んで、いいように解釈して、変なとこだけ抽出して批判されても困るんだけどさ。でも、別に最後まで読ませようなんて気もなかったんだ。だからわざと誇張した口調で……いや、結構普段通りか。こっちのほうが余所行きって感じだな。「この文章読みづらいし自分勝手やし読みたくない!」って思ってもらって幻滅させたかったってのもあるんだ。女々しいな、でもやりたかったからやった。

自分が書いた文章に何かを思ったり感じてくれたから「もっと読みたい」ボタン押してくれてるのにさ、それを自分が否定するのって押してくれた人を否定してるみたいなもんじゃないか。だからなるだけ変なこと思いたくないんだけよ。“こんなん”にハート押してくれてありがとうって。実のところ自尊心もそんなないんだよな。あるのはただ人を見下して蹴落とそうとするプライドだけ。話がズレた。自尊心もそんなないから卑屈になるんだ。なってるつもりもないんだけど、多分これは卑屈ってやつ。自分が書いた文章に「もっと読みたい」って押されてたら怖くなるんだ。いつ幻滅されるかなあとか、嫌がられるだろうなあとか、それならいっそ先に突き落としときたいなぁとか。クドいしいらんことばっか言うなら、全部いらんことにしちまえばいいんじゃね?と思った。で、こうしてこの文章が出来上がったわけだ。あぁまた話がズレた。“こんなん”って自分が言っちゃったら、なんかあんま良くないかなぁって思ってるんだ。だからとりあえず、読んでくれて感謝感激。そう言われたら自分は「こっちが勝手に読んでるだけやのになんで感謝すんねん」ってキレたくなるけど、言わないと伝わらないのもこれまた理解してるから、ちゃんと言う。あざす。

全てを受け入れられるなんてそんな珍しいことないだろうから、書いた文章で好き嫌いももちろんあると思う。というかそうじゃないとなんでぇ?ってなるし。全部を受け入れてくれとは思わないし、全部を理解してとも思わない。知ってほしいとは思うけど、その上で共感できるできないはそれぞれあって当たり前だし。

なんだかこんなこと言ってるといい人になろうとしてる感があるな。元々性質は「良い人」なんだぜ?人のことも考えるし思いやるし。ここでは好き勝手暴れ散らかしてるから嘘くさいか。もともといーひとってやつなんだよ、なんでだろうな。根っから腐ってて悪いやつだったらこんな苦しまなかったかも、と思ったり。今文句言ってんならどの道文句言うんだろう、だからこれでよかったんだ。常識とか倫理観とか一応ちゃんと持ってんだよ。それが嫌なんだ、だから破壊したい。クズになりたい。でも優しい人でもありたい。クズっぽいけど優しい人、なんてあり得ないしな。どっちかを取るしかないんだ。両方なんて取れない。優しくしてるれる人には全力で優しくする、親切にしてくれる人には全力で親切を返す、傷つけられたと感じたらそいつには同じことを返す。相手がそれを「同じ」と受け取っているかは分からないが。理屈は通ってるだろ。相手にしたもらったことされたことをそのまま返す。結局突き詰めればみんな主観で生きてると思ってんので、自分が親切にしてもらったか傷つけられたかの判断は自分次第だ。相手は傷つけるつもり無かったとしても傷つけられたって感じたから返す。とか言っても、強がってるだけで現実では舌打ちされたら舌打ち返すくらいしかやってないよ。それでも「たとえされたからって舌打ちを返すなんて下品だ」って、めちゃくちゃキレイなこと言う人もいるが。それはちょっと考え方がちげぇんで、ほっとってください。あとはたまに言われたら嫌なことに「そう言ってくれてありがとう」って返してるくらいか。嫌味のつもりで言ってるけど相手が嫌味と受け取ってくれてるかなんて分からないからなんとも言えないが、だいたい肯定と感謝を述べると黙ってくれるから便利だよ。チキンならキチンなりに戦えばいいんだよ。できないならできるようになればいいじゃなくて、できないなら他の道を探せばいいだけなんだ。


自分のことを全て言語化することで少しでも楽になれることを願ってた。長く書けば書くほど自分ですら見えない隠れていた感情や思いが見えてくるはずだと、矛盾していることも踏まえあらゆることを吐き出した。誰かに理解されたかった。知ってほしかった。若干見えてきたよ。ずっと孤独だったんだと思う。それからやっぱり恨みつらみが混ざりすぎて攻撃や破壊衝動に駆られてるのを、必死になって押さえつけて日々ちゃんとまともに誰にも暴力振るわず暴言吐かず生きてるから、こういうところで大爆発が起きるんだろうな。ビックバンみたいな。

いやにひねくれた部分を自覚しながらそれを大事に抱えてる、このひねくれ方が自分のやり方であり防衛手段であると思ってるから。クズだと思っていてもどっかでそれを愛おしいと感じてる。これが自分の一部であることに変わりないと信じてる。自分自身しかこの部分は愛せないだろうから、否定したいと思わないし思えないんだよ。

それにほら、ひねくれがあるのを自覚しつつわざとひねくれにいってる感じのある人、結構好きなんだよね。

9/8/2024, 7:30:23 PM

︰胸の鼓動

結局俺には恨みつらみしか残ってなかった。綺麗な話を書けるアンタはいいな。羨ましい。汚い自分が浮き彫りになるから見たく無かったんだ。羨ましい。認めたくない。でもやっぱり綺麗なんだよ。綺麗なものを否定するなんて俺にはできない。悔しいさ、お前の感性が羨ましい。羨ましいんだ、だから書いてくれ。お願いだからこんなクソみたいな俺の話なんざとっとと忘れてくれ。ぶっ潰して粉々にしたくなる。重症だろ、分かってんだよ。

誰か俺が間違ってると言ってくれ。「お前がおかしい」と言ってくれ。碌でもないやつに育っちまったよなって自嘲して笑った、その顔をまた見たい。いなくならないでくれ。お前の自嘲もお前の自虐も俺はずっといいなと思ってた。

暴力は好きだ、クソだし。暴言は良い、傷つくし。ブラックジョークって楽しいよな、苦しくて惨めでよ。慰めは好きだ、ムカつくし。

お前は俺のこれを個性だと言った。俺のこれを弊害だと言った。俺のこれをアイデンティティだと言った。お前は俺を否定した。お前はお前自身を否定した。否定という名の肯定をして、肯定というものの中身を捨てた。

あの日見た朝日は綺麗だった。お前の話を思い出した。あれだけ綺麗な話を書けるお前が羨ましかった。

お前は拾い上げたものを口に入れて「美味しい」と泣きながら笑った。俺はそれがゴキブリを食ってるように見えた。写真を眺めて同じように泣きながら笑った。俺はそれがゲロ袋を抱えてるように見えた。お前の矛盾したところが羨ましかった。

傷口に塩を塗るように嫌味を言ったらお前は傷ついた顔して曖昧に笑った。ああ俺は本当にクソ野郎になったさ、お前がちゃんと傷ついてくれたのが心底嬉しかった。今までの散々な言い方からしてこんなことうわ言にしか聞こえないだろうが、お前の傷をお前が認識したことが嬉しかった。「自分の痛みに気がついてあげて」なんて優しい意味だけだったらどれほどお前に優しくあれただろう。お前に俺と同じ痛みがあることを自覚してほしかった、ずっと。なあ、俺はあんとき確かにお前の傷口に触れられたんだ。膝を抱えたお前の。

俺だけをクソ野郎にしてくれ。お前は何も悪くない。お前を羨ましく感じた俺が全部悪い。俺が話しかけなきゃお前は黙ってなんとなくやり過ごしたままでいられただろう。引きずり出されることはなかっただろう。だから全部俺になすり付けてくれ。そんなことお前ができないことも知ってんだ、知ってて言ってたんだ。「できないよ」って震え声が聞きたくて。

このときばかりは己のことを恨んだ。もしこんなんじゃなかったら素直に抱きしめることができたんじゃないかとか、背を撫でられたんじゃないかとか。ふと考えて、手をおろした。俺はそれをされたら心底軽蔑するからできなかった。違う、お前の傷口を広げた手で撫でるなんて、そんな虫がいい話あるわけないと思った。塩を塗り込んでと言われたなら、喜んで撫でられる、の――――に?

もう、塩は塗り込めない。できない。嫌味を言うことも、皮肉ることも、傷口を広げることも、もうできない。一瞬でもお前のことを抱きしめたいと思ってしまった。思っちまったら、無理だろ。傷つけるなんて。

でも傷つけないと、お前どうせ優しくされたらムカつくだろ。ムカつかないのか? ムカつくのは俺だけか? 聞いたらお前笑うだろ。知ってんだ、どうせ笑った顔見せてくれることくらい。そんで全部「いいよ、いいよ、大丈夫だよ」って心底柔らかい声で言うことくらい。

お前の感性が羨ましい。綺麗なものを見て素直に綺麗だと目を輝かせて、せっせとメモ取ってんのが羨ましい。「ねえ見て!」って素直に共有してくるところが羨ましい。良いものは良いと素直に言えるところが羨ましい。いつでも誰にでも公平であろうとするお前の優しさが羨ましい。誰にでも親切であろうとするところが羨ましい。言葉遣いが綺麗なところだって羨ましい。感受性が豊かでいろんなとこに心を向けてるところも羨ましい。誰のことを恨まない清く正しく美しい、お前のことが羨ましい。笑って泣いた、お前の顔があまりにも綺麗だったから、心底

お前みたいに素直に言ったとして? そんなんお前「それならそうと早く言ってよ! 嫌いになんてなるわけないよ」って笑うんだろ。だから余計言いたくないんだ。 お前からの優しさなんて素直に受け取れない。素直なお前の優しさなんて、俺には。

羨ましい、羨ましかった、羨ましかったさ。なあ、でも「羨ましい」より「好きだ」のほうがしっくりくるんだ。全部置き換えたらお前のことが好きで好きで仕方がない、みっともねぇ俺が残ってんだ。好きだなんて在り来りでチープな感情だろ。好きだからなんだよ、俺がしてきたことは消えない。ああクソ、クソだ、心底クソみたいな心地なのに嬉しいんだ。俺はずっと好きだったんだ。ずっと好きだったんだよ、クソが。

9/7/2024, 7:44:15 PM

︰踊るように

触れたら大爆発する爆弾みたいな人が、あれやこれやと言い連ねるのを聞いていた。

「俺は今最高に気分がいいんだ。クソみたいなツラが見られて本当にラッキーだ。心底落ち込んでんだろ? 傷ついてんだろ? ゴミ溜めで一緒に踊っちまおうなあ! 踊り方なんて知らないが、お前の足なら何度だって踏んづけてやれるさ。なあそろそろいいだろ、なんで駄目なんだよ。さっさと『うん』って頷きゃいいんだ。俺はお前のことちゃんと大事だって思ってる。はは! ちゃんと。お前だって一度は頷いてくれたじゃないか。今更んなって何が駄目なんだよ」

お前に付き合っているのも変だと思っていた。変だ、おかしい、こいつはやっぱりイカれてる。でも一度「可哀想」なんて思ってしまったら見捨てられなかった。

「そりゃ俺だって最初は被害者だったさ。確かに俺は傷つけられた。だから傷つけ返した。やられたからやり返した。俺は立派な加害者になった。傷ついたからって傷つけ返したらそれは『ダメ』なことなんだと。だから俺はこれから加害者として生きていくんだよ。ゴミ共が決めたルールにちゃあんと則って生きていく、ああもう心底偉いぜ! 傷付けてきた奴らを踏み潰して生きていく。自由の身だ、やっと解放された、これでよくやく『被害者』から抜け出せた! だからもう俺は自由になっていいんだよ。なんにも縛られずに」

報復による暴力はまた新たな暴力を生み出すから禁止とされているように思う。間違ってはいないけど、同時に理不尽でもある気がすると少し思っていた。

「あいつは俺を攻撃した、だから刺した。あいつは俺を否定した、だから追い詰めて鬱にした。あいつらは因果応報だろ。他人にしたことを自分がされたら文句言うなんてそんな都合いい話あって堪るか。あいつらは挙げ句の果てに『攻撃したつもりなんかない!』とかぬかしやがる。それはたかが己の認識なのによ。受け取った側が“そう”受け取ったなら“そう”なんだよ。あいつも加害者だぜ。つっても、ぜーんぜん理解しないんだ。あいつらおつむ弱すぎる。だから自分が人に加害してるって認識すらできないんだよ。可哀想にな。人生ぶっ壊れちまえ」

その通りかも、と一瞬思ってしまった。果たして何が正解なのか分からなかった。言葉が出てこなかった。「いいや、駄目だよ、どんなことがあっても人を傷つける行為は駄目なことなんだよ」と幼い頃の声が脳内で響いている。

「やられたからってやり返したらダメ」と怒られたじゃないか。そう言いつけられたじゃないか。それが正しいはずだろう?

「じゃあお前はいじめられっぱなしでいんのかよ。いいようにこき使われて、あれしろこれしろって言われたら全部ハイハイって頷いてパシられんのかよ。そんなん我慢ならねぇだろ。いじめてるやつらも自分がいじめてんならいじめられて文句言えねーんだから、お前がいじめ返せばいいだろ? 殴られたら殴り返されても文句言えない、暴言吐いたら暴言吐かれても文句言えない、殺したら殺されたって文句言えないだろ。筋が通ってない奴が俺は一番嫌いなんだ。自分はするけどされるのは嫌って奴は尚更嫌いだ。やられたらやり返す、それの何がいけない? あーあー“普通”に考えたらは良くないってヤツだろ、そんなもん偽善だ。心の弱いやつをカモにして陥れたいクソ連中が綺麗事撒き散らしてんだよ。あんなもんクソ食らえだ。言う事聞いてたらお前はずっといいように搾取されるだけだ」

渡されたナイフを素直に受け取って、これを振り回せば、ムカつくやつは刺されて死んでくれるだろうか。そうしたぁまた報復があって、また連鎖して、ずっと負のループなんじゃないだろうか。

誰かが飲み込まなければならない。誰かが傷ついたままそれを抱えて終わらせないといけない。

そんなの、その人だけが、辛いじゃないか。

「だから素直に殴って刺して追い詰めた。それでやり返されるならまたやり返すだけだ。正当だよ。誰も文句言えないんだから。一度手を出したらみんな加害者なんだから今更被害者ヅラしたってもう遅い。『被害者だから自分は悪くない』は通用しない。加害者同士のボコし合いがあるだけ。やるからには腹括らないとな、それこそ筋が通らない」

負の連鎖は止めなければならない。誰かが抱え込んで誰かが止めないと。

「クソみたいに傷つけられてきた中で、それだけ善に溢れ聖人の心を保ったままでいられる奴がいると思うのか? いっそ狂気じみて頭がイカれてる。良い子ちゃんになりたい奴だとしか思えないな。それかやり返す勇気もないチキンなんだろ」

そえでも人に情けをかけようとする人と、それをしない人の違いはどこにあるんだろう。性格なのか、誰かれに支えてもらった経験があるかないかなのか。

ああでも、一度でいいから怒鳴りながら詰問してやりたいと思ったことは何度もある。なんであんなことされなくちゃならなかったんだとか、なんであんなこと言われないとならなかったんだとか、言いたいこと全部言って責め立てて、精神ぶっ壊してやりたいと思ったことは何度もある。

でもやったってなんにも得られないんだ。やったところで結局虚しいだけなんだ。最終的にこっちが追い詰めてる加害者になってしまう。「やりすぎ」だとか「それはちょっと……」と。そんなの不本意だ。自分が加害者になってでも人を傷つけたいと思ったことは何度もある。何度けど、けど、何度も……? じゃあ、この気持ちはどこへ。

根本から考え方がおかしいことにずっと気づかないままだった。きっと今後もずっとそうなんだろう。小さなズレを積み重ねて誤った選択ばかりを取り続けるのだ。

「気持ちってのは外に向くか内に向くかだ。外に向いてないってことはどうせ内側に向いてんだろ。自分を傷つけること、自らを貶めること、自分の人生を投げ捨てて廃人になること、そうやって内向きに感情を働かせて、結果的に他人を追い詰めるって常套手段をやってんだよ。俺は怒りに任せて暴れてるから離れりゃ危害は加えられないから誰も傷つかないだろう。お前はじっとり病んで静かに、ゆっくり、周りの心を蝕んでいく手段を選んでんだ。暴言を吐いたり暴力を振るわない代わりに人に罪悪感をぐっちょり植え付けさせてる。立派な加害行為だが、スッキリするのか? それ」

ゆっくり、精神攻撃してるんだった。全然、全然スッキリしない。全く、でも嫌じゃない。自分の命を人質にして脅してぅメンヘラと一緒だ。性に合ってるのか、だって不思議と心地良いと思っていぅ。遠回しにお前らが悪いんだよってゆうみたいな、それ、すごく、いいあ

さっきから、クソが、ところどころ呂律が回らない。

抱えらえるわけがない。自分だけが我慢すればいいとずっと思ってきたし、耐えて抱えて飲み込んであげるのが愛情だよねと思ってきた。自分もお前と同じ爆弾なんだろうか。

「メンヘラはあらゆる人に引っかかって捕まるんだよ。或いは捕まえて共倒れを狙ってるのか。俺のことを好きだといった奴らはみんな気が狂ってんだ。自分で言うのも癪だがこ〜んなに自己愛にみまみれてる人間なのによ、近寄ってくるなんてよっぽど馬鹿だ! 散々痛めつけられてきたから感覚が壊れてんだよなぁ、だから見抜けないんだよなぁ、まともに育たなくて可哀想だなあ? だから漬け込みやすいし、押しに弱いからあれやこれや言いくるめられるし、それっぽいことを適当に言ってれば簡単に納得した。お前は正に駄目な例そのままだ、楽しいな、俺はお前が好ましい」

お前だってそうだ。中途半端離れられなくてイライラばっかり募らせて暴力してお縄につくことになるのだ。お互い不幸しか呼び寄せない、ある意味ピッタリ、二人揃って留置所か精神病院行き。

踊りだす思考は止まらないようで、しかし処理に追いつかない。ら行の発音が難しい、脳内がラリってきた。あーなんだ、なんか、なんかやったか。

「俺たちゃ詰んでるみたいだ。クソはクソに育っちまったら元には戻れない。どれだけ治そうとしたって人格形成の時点で歪んでんなら一生歪み続けるだろ。補いまくって真っ直ぐっぽく見せたとして、それでやってけるのかよ。そんな面倒くさいことしたくないな! 暴れ散らかしてるほうがよっぽどマシだ。植え付けられたものを自力で治せだって? 努力なんてしたくないね。『言い訳すんな』って言いやがるから、更生の道なんな選んだら鬱陶しい言葉ばかりかけられる。ならクソ野郎になったほうがずっと生きやすい。クソ野郎なら罵詈雑言ネチネチ言われても素直にその通りだなとしか感じない。せ〜っかく頑張ってより良くなろうとしてた奴も心ない言葉に精神をもっと病んで死んだ。頑張ろうとしてる人を貶める発言をする奴らをクソだと思った。刺した時にはちゃんと痛がって苦しんでほしい。でもこれで俺が殺したら殺人で逮捕だ。ひでぇはなしだろ」

争いの中で育った、あ、争いしか生まない人になってしまうのか。じゃあそぉ責任って、じゃあそえって誰が原因なんだ。頑張っても「言い訳すんな」「人のせえにすぅな」「そんなん誰でもできう」と人を傷つけたいやゆは言う。鬱憤を晴らしたいのか、ただの暇つうしか、人を見下したいのか、色々理由はあるだろうが、そいつあももれなく病院で診てもらったほうが

診てもらって、そ で?

頭痛い、かち割れる。

救いようのない。救いようはないのか。私も、お前も、誰しも。

「救いとか別に求めてねぇよ、寒気すんだろ。綺麗事が好きな奴は『そう言いながら本当は助けてほしいんでしょ』って言うんだよ。苦しみを撒き散らすことで負の感情を蔓延させてみんな不幸にさせたいだけだとしたら? これは共感を求めているとも言えるかもしれないが。助けを求めてるんじゃなく、ただ同じような奴らを作ってみんなで共感し合いたいだけだとしたら? 蔓延させてしまいたい。結果的に救われることになっても、助けを求めているのとはまた違うぞ。分かるだろ? 分からないのか? あーあーなんて頭の足りていない! 実際には助けを求めてるわけじゃなく、自分の状態をどうにかしてもらいたいから辺りに撒き散らしてんだよ。それが『助けを求めてる』って? あー、あー、あーそうかもなあ? 人を攻撃すればするほど俺は清々しい気持ちになれる。腸が煮えくり返っているのが治まってスッキリする。優しく慰めるのだけが救いだと思ってるならとんだ傲慢野郎だ! 分からないのか。なら教えてやる、俺は人に教え強制することが好きだ。俺の為に傷ついてサンドバッグになってくれ。それがお前らの言う気色悪い『救い』ってやつになるんだから。生ぬるい優しさってやつじゃ俺はこれっぽっちも満足できない。全然満たされない。美談なんてここにはないしできる事もない」

助けを求めているだけなら、被害者ヅラをして弱いものの顔をして人に泣いて縋ればいいだけかぁ、ぁえ、あ、お、しれない。なら鬱憤を晴らしたいだけだとしぁら「救いを求めているとは言わない」とゆうのだろーか。

「ある人が言っていたさ。どうして虐待児が苦しむのかってのを事細かく俺に説明した。あいつは真剣に言ってた。親は自分こそが被害者だと思っているから我が子を攻撃するんだと。例えば我が子に向かって『お前が生まれてきたせいだ!』と言うとか。それで殴るとか。子供は親に太刀打ちできない、言いなりになるしかない。親は社会に向かって『毒親だって言いたいのか!? 自分こそが被害者なんだ!』と言うと。社会は一応体裁は守りたいが、出費だの面倒を見るだのはしたくない。社会は適当に親に話を合わせて相槌を打つだけ。これは俺の思いだが、要はめんどくさいんだろ。関わりたくないし、臭いものには蓋をしたいんだろうな。子供は社会に被害を訴える力もないし言葉も知らない。社会は子供を見殺しにして子供が成人すれば『お前の自己責任だろう』と問うだけ問うて放置すりゃ社会側は無傷で済むしタダで済む。あいつは俺が聞いてもないのに話した。だから『俺はちゃんと加害者になった』って言ったらあいつは俺を可哀想なものを見る目で見てきた。人って、というか、あいつみたいな奴がこうやってハマっちまうんだろうな。可哀想になあ、人並みに倫理観とか常識とか責任感とかをいっちょまえに持っちまったもんだからそうなってんだ。可哀想になあ、いつまでもいつまでも他人に責められ攻撃されて、被害者のままで。お前もあいつと同じように精神ぶっ壊すのか? じわじわ人を蝕むだけで、それだけで満足なのか」

それって結局誰かに助けてほしってことの証明なんじゃないか。だって暴れたいんあろ、あってムカつくんあぉ、怒りってのは悲しみの感情の上にあえ、あ、あるのだかぁ、悲しみが怒りに変わるのだから、本質は悲しみなのだ。

「悲しいからなんだ。それが怒りになってるんだろ? その怒りをすっ飛ばして悲しい気持ちにだけ寄り添って宥めようってか? それこそ最低だな。怒りは見ないふりか? お前もそうやっていい子ちゃんぶってクソみたいな奴らの言いなりなんだ。あーあーあーあー! 自己愛の塊みたいな連中に必死に縋った結果が今の哀れなお前だぜ。ぶち壊したいな、良いカモだな、お前ってやつは可愛いよ。少なくとも俺はお前を知ってる。俺はお前に情けってヤツがある。本質ばかり見てると救われる前に足すわれるぞ。それとも俺にすくわれてくれるか?」

言葉が上手く紡げない。そうだ、この感覚、懐かしーな、あの頃、吃りまくっちまって、全然なんにも言えなかった。喉が痛いほど震えている。

「話を戻そう。お前は一度『うん』と頷くだけでいい。俺はこれから自由の身だ、お前の首を絞めることだって厭わない。でもそれより精神的に傷つけるほうがもっと俺の救いになりそうなんだ。クソみたいな自己責任論って楽だよなあ、簡単に人を陥れられて便利だ。ところで、そろそろお前は喋れないだろ。どの道俺に縋るしかない」

お前はいーよーに搾取したいあけ。己もいーよーにこいつを利よーして過去のやり直しをしたがって、け、け、か、同じ道を辿って。あや、ちょっと違うか。

「お前が俺に手を差し伸べて“くれた”んだ。お前も加害者なんだぜ」

お前がさ、さ、あ、差し出した手ぇ取って一緒に踊っちまえば、もう全部なかっあ、ことになってくえたり、は、しなぁか。

「救いなんていらねぇがな、こう言った方がより『可哀想』って思ってくれるんだろ。それとも恐怖か? どっちにしろなんだっていい。さあさっさと俺に踊らされてくれ。さっさと俺に“すくわれて”くれ」

9/6/2024, 9:16:54 PM

︰時を告げる

意味とか理由とか探して、それ、見つかったら幸せになれる? 人生の意味とか、自分の価値とか、そういうのあったら生きやすくなれる? やる気出てくる? 本当にそれさえ見つかれば生きていけるの? 無い物ねだりばっかりよね。中途半端考えられる人の脳を持ってるから、中途半端辛いのね。そんなの見つけたところで臭いものに蓋してるだけなの。ずぅっと苦しいまま。

どうして生きているのかなんて二の次なのよ。そんなことを考えているのは生きていて苦しいから。ならその根源を探して潰せばいい。生きる意味があったって辛いものは辛いのだから、重要なのは生きる意味じゃなくて、ストレスを取り除くことやストレスに対処するってことなの。

ああ、そう、正しい対処法なんて、そんなの誰も教えてくれないわ。

ムカムカするの。人を見るとどうにもこうにもソワソワして、イライラしだして、とりあえず何か引っ掻いてないと落ち着かない。ギャハハって下品な笑い声も、パチンパチンシンバル持ったお猿さんのぬいぐるみみたいに手を叩いてるのも、恨み辛み愚痴ってるのも、理解できないからって攻撃してるのも、全部うるさいの。

人間邪魔だし、そこの一部である自分も嫌。イライラムカムカガリガリ。そんなことしてたら皮膚がボロボロになっちゃって痛いから、脳内で人を刺すイメージをするの。思う存分刺して刺して刺して刺してあー! スッキリ!

何度も刺したらね、そしたら人間だった何かになるの。脂肪も筋肉も内臓も混ざりあった細切れの肉と骨だけになる。人間もね、ただの肉の塊なのよ。ただの肉の塊と骨を高温で焼き尽くしてしまえば何も残らない。中身なんて無くなる。

「あ、人間もただのお肉なんだ」。なぜだかとっても心が洗われたような気がしたの。ただのお肉なら、そんなに気にしなくていいやって思ったの。

ただのお肉なんだ、ただの肉、ただの人の肉! どうでもいいや!

ただの肉ならどうでもよくなれたの。他人も、自分も。

だからね、人肉さん、好きなようにすればいいと思うの。

お前はどうせ排便するのに美味しい食べ物がいいって料理して食べてるものね。栄養にはなるよ。でも料理そのものはなくなっちゃう。それとおんなじだと思う。どうせなくなっちゃうの。

偉業でも成し遂げない限り後世の人に認識されることはないし、一人でぽっくり死んでしまったら誰からも忘れられる。どうせ何も残らないの。

だからね、人肉さん、好きに笑って、好きに怒って、好きにほざいて生きていればいいと思うの。み〜んな肉の塊よ。ただの肉塊。精肉店で販売すらしてもらえない肉の塊。人間って食べたらどんな味がすると思う? 食べる部分があんまり多くないから、齧り付くのが難しかったり。人間も鶏肉と同じように骨とくっついてる部分が一番美味し? あんまり美味しくない。でもとびきり美味しいから精肉店に並ばせてもらえないってことにしちゃおう。SSRのお肉! 共食いしたら病気になるから食べちゃ駄目ってだけだと思うけど。

「ただの人肉がなんかほざいてる」

人がただの肉塊に思えたとき、とても息がしやすくなった。どうでもいい存在、喚いてようと笑ってようと、お肉がなんか喋ってるって思ったらちょっとファンシーだった。スーパーに並ぶ肉が何か言ったとしても気にも留めないだろうし。だってただの肉だもの。

スーパーに並ぶ肉を見てひとつひとつその動物たちに思いを馳せたりする? ひとつ、ひとつ、その動物はどんな生き方をして、どんなふうに感じて、どんなふうな思いを抱いてここに並んでるんだろう、って。やる人に「人を肉だと思え」なんて強いるのは無茶な話かな。

肉に対して食べ物としか認識していないの。特に何も感じず肉のパックを手にとって「どれが安いか」「どれが美味しそうか」を気にするだけ。だからかな、人のことをあっさり「ただの肉だ」と思えたの。同じだと思った。人間もただの肉とおんなじよ。ならここにパックされてるお肉たち同様、いちいち気にしなくていいやって思った。ただの肉が動いて喋って生きてるだけならあんまり怖くなかった。

いっそ可愛いと思えた。一生懸命お肉が何か叫んでるんだって、お肉、一生懸命生きてるんだって。有難いことね、ちゃんと「いただきます」って言うように、ちゃんと挨拶しないとね。

倫理観なんて人によって変わるものなのに、それをベースに話そうとするなんて「変なの」って思わない? 曖昧に存在してる「倫理観」「倫理的に」ってやつで話が進んでく。きっちり倫理観の磨り合わせってやつをしたらね、揉め事が起きちゃうんだって。本当かな。

人もお肉。だから怖くない。己も肉の塊。だからなんだっていいんだ。

どうせ肉の塊なんだ。憎たらしいあの人も、消えてほしいあの人も、みんなただの肉。大事に思っているあの人も、仲良くしてるあの人も、みんなただの肉。己もただの肉。人って呼ばれてるだけの肉の塊。

ねえ人肉さん、少し息がしやすくなったって思わない? 人間でいると疲れちゃうものね。たまにはただの肉の塊になればいいのよ。ただの人肉。燃やしたらなんにも残らない。

人肉さん、人間みんな肉の塊なんだから、どんなこと思おうと、どんなこと言われようと、どんな行いをしようと、なんでもいいのよ。肉の塊が服着て歩いてるだけなんだから。人肉がなんかほざいてるだけなんだから。途端に全部、どうでもよくなれる。焼いてこんがり美味しい肉にはならないけど、今日もお肉、げんきそうだなあ。

ただの肉の塊がたまたま電気信号で動いてるだけで、全部己の脳が下した判断に従っているだけ。

ねえ人肉さん、貴方も燃やせばなくなるんだから、気楽に生きていいのよ。ただの肉が、何か口にしたところで、どうでもいいもの。人肉さん、なんでもいいの。なんでもいいなら、気楽でしょ。気楽に生きてね、人肉さん。

9/4/2024, 12:08:13 PM

︰きらめき

かわいいお話だぁい好き!

物語は素敵。心にきらめきを沢山生み出してくれる。感性を働かせてくれる。大事な大事な栄養素。


どうやったら苦しめられるだろうとか、どうやったら傷を負ってくれるかとか、泣き喚いてほしいとか、この先一生過去の記憶に縛られて生きていけばいいなとか、トラウマになってれば最高だとか、自尊心へし折れたかなとか、お前が悪いって植え付けられたかなとか、好きになった人のせいで苦しむ羽目になってたらいいなとか、殴られてショックを受けていてほしいとか、心を引きずり出されてえぐられてればいいのにとか、繊細な人がヤベェ奴に引っかかって自己否定悪化してるのって楽しいよなとか、クソ真面目で自罰傾向にある人が息苦しくなってるの面白いなあとか、被害妄想拗らせて人間不信になってたらいいなとか、プライド高いのがバレたくなくて隠してるけどマウント取るのに必死な人生送ってたらいいなとか、自己肯定感が海の底くらいにあるのに人並みの幸せ掴もうと藻掻いて溺れかけてるのいいなとか、ああ、あれもこれもいいなぁ、いいなぁ、苦しんで生きてほしいなぁ。死んだらホルマリン漬けになって飾られていればいいのに。

ときめくんだ。こういうの煌めきって言うんだよ。ムカムカする心が柔らかくなって、尖って、ワクワクして「ああロマンチック!!」そんなきらめき。ロマンチックじゃないか、なあ、苦しんでる人ほど魅力的だ。テラリウムの中にその人を入れてずっと鑑賞していたい。幸せになれそうになったところで上からバラバラ石を降らせて足の一つでも潰してしまいたい。頑張れって応援するよ。血反吐はきながら前進するのも素晴らしいし、完全にやる気をなくして動かなくなってしまうのも素敵だし、ああもうどうしてこうも心がきらめく!


「かわいい話好きだよ」と言ったら「嘘だ」と言われた。本当にかわいい話が好きなのに。

「ヘンゼルとグレーテル」を何度も何度も読んだ。自分も森に入って不思議な場所に辿り着いてみたいとか、道に迷わないようにパンぐずじゃなくて小石を置いて目印を作ろうなんて考えて、お菓子の家で最初にどこを食べるかも妄想した。可愛いくまちゃんたちが出てくる絵本も好きだったし、動物たちが各々得意なことを活かしてみんなでお茶会を開く絵本も好きだった。何度も、何度も、そればかり読んだ。

猫型のパンにじっくり煮込まれたイチゴジャム、チーズの棚にハーブティ、どれもこれも魅力的で、柔らかくて、優しい春を感じた。甘くて美味しそうでお洒落で可愛い世界、とっても素敵だった。きらきらほかほかするお話、だぁいすき。可愛い話が好き。心にきらめきを与えてくれるから、感性をきらきらで埋めてくれるから。


きらめきとときめきをくれるお話が好き。甘くて優しいお話も、苦しみ藻掻き潰れるお話も、どっちも素敵。フィクションは何だって素敵なの。ノンフィクションになった途端にどちらも魅力がなくなって、つまらなくなってしまうの、残念ね。現実でも素敵だったらいいのにね。

リアルでもかわいいお話ほしいなあ。

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